宇佐美まことのレビュー一覧
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タワーマンションや昔ながらの街並みなど新旧乱れる架空の都市・多摩川市。さらに発展しようと市民参加のミュージカルを立ち上げることに。その準主役として選ばれた桜子の娘・菫子。有名な演出家に怒られながらも、懸命に頑張っている一方で、恋の発展も・・・。
時を同じくして、その地域では奇妙な死亡事件が続発している。2つの話は、平行しているかと思いきや、いつの間にか繋がっていることに。そして驚きの展開へと進んでいきます。
「聖者が街にやって来た」ということで、明るいイメージを想像していましたが、殺人や貧困、ドラッグといった闇の部分が多く、「悪魔が街にやって来た」と思えるほどでした。
しかし、読みやすい文章 -
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学校に馴染めず中2で引きこもりとなった隆太は、公園で目の前で手首を切った女性に引き寄せられるように、彼女が通う定時制高校に入学した。隆太が所属する「浅見クラス」にいたのは、様々な事情を抱えた同級生たちだった。やがて、同級生の大吾が住み込みで働くリサイクルショップ兼便利屋「月世界」を手伝うことになった隆太は、店に持ち込まれる厄介な相談事を解決していく。
些細な不思議と疑問に端を発して、いつしか11年前に起こった一家殺人事件へと踏み込んでいく。それは、隆太の人生をも変える道だった・・・・・・。
「月世界」に持ち込まれる奇妙な相談事を生き物の習性に着目して解決する前半は、さながら「探偵ガリレオ」の -
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怖いですよねぇ、この帯。「お母さんにも見えるんですね、あの子が」って。読みはじめて、表紙の女の子が何者かわかったときにも、ひ〜っ。
ホラーは苦手なはずが最近は好んで手を出しているから、もはや怖がりですなどと言うと「どの口が言う」と言われそう(笑)。
短いものは5頁、あとは30〜40頁程度の怪談は、どれもすぐに読めてわかりやすくて居心地が悪い。怪異そのものよりも、その現象を呼び込んだ人の心の裡に身震いします。
それより怖いのは、そんな主人公たちの心を「ちょっぴりわかるなぁ」と思ってしまう自分。自身が怪異を操れると知ったとき、その力を使いたくなるほどムカつく相手って、きっと人生で何人かは出会 -
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「愚者の毒」と同じ作者だったので。
綱渡りというほどではないが、
両脇が崖の細い道を歩いているぐらいの危うさはある。
誰かに感情移入しないように。
描かれている人物像を信じないように。
ひたひたと迫ってくる災いから目を背けないように。
読み方にコツがあると言っては大げさだろうか。
大逆転、というような転回点は無いのに、
少しづつ少しづつ変わっていく人生が、
堕ちている気がしないのは、
主人公が自分の大切にしている者を見失っていないからか。
結局、自分も感情移入してしまっている
その娘が自分を取り戻している結末が良かった。
いくら有能なサポートと相続した財産があったといっても、
たいして経 -
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ネタバレまず、民俗的・伝奇的な要素が前面に押し出された舞台設定が私の好みで、最初から嬉しくなる。
これは「パラサイト・イヴ」(瀬名秀明 著)や「天使の囀り」(貴志祐介 著)などのように、創作された科学的根拠に裏打ちされたSFミステリー、あるいはホラーなのかな…と思いながらページを繰っていったが、どうやらそこまで厳然と定めているわけではないようで、さらには過疎地の農村移住につきまとう諸問題、愛に飢えたティーンエイジャーの苦悩、老親の看取りを巡る家族の軋轢、挫折を味わったスポーツエリートの再生に至る道筋…等々、現代の日本社会が抱える様々な歪みや課題までがてんこ盛りに詰め込まれているではないか。
それが確か