宇佐美まことのレビュー一覧
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この作品は四章から成り、章ごとに有名なピアノ曲にちなんだタイトルがつけられています。
第一章「沈める寺」ドビッシー、第二章「水の戯れ」ラヴェル、第三章「雨だれ」ショパン第四章「オンディーヌ」ラヴェル。
そしてこの本のタイトルである『死はすぐそこの影の中』はフランスのピアニスト、アルフレッド・コルトーに命名された「雨だれ」のもうひとつのタイトルです。
そして主人公である一藤麻衣子はピアノの調律師です。
麻衣子は東京の生まれですが5歳で父を亡くし愛媛県の七富利村の村長だった父の兄である伯父の家に母と身を寄せます。
麻衣子は転校生ですが困った時に麻衣子を助けてくれるミツルや司という友だちができま -
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宇佐美まこと『熟れた月』光文社文庫。
全く救いの無い泥々した物語かと思いながら読み進んだのだが、まさかと思うような展開が待ち受けていた。人生とは近道もあれば、遠回りもあるのだと気付かせてくれるような作品だった。
弥生という女性が上司を刺殺する衝撃の場面から物語は始まる。
高校陸上部の阿久津佑太に恋心を抱く高校生の結は佑太の母親から佑太への謎めいた言葉の伝言を頼まれる。そして、冒頭で上司を刺殺した弥生こそ、佑太の母親だったことが明らかになる。何故、彼女は……
場面は変わり、乳癌が全身に転移し、余命半年と宣告された闇金業を営む宮坂マキ子とマキ子に雇われる元銀行員の取り立て屋の乾の物語が描か -
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なんともざわざわする読後感。今ちょうど、WOWOWで放送されているドラマの原作。読んでみようと思ったのは、ドラマの中で主人公たる男があまりにも簡単に社長を務める会社を乗っ取られそうになってたから。余程のぼんくらでなければあり得ない設定で、原作でもそんな杜撰な設定なのかを知りたかった。だって、株式会社を乗っ取るなら充分な比率の持ち株が必要で、単に取締役会の多数決で決まるはずはないからだ。しかも社長は創業者であり充分な資本金もあったはずの設定なので、持ち株比率が低いはずがない。そうでないとしたら、余程のぼんくらでというわけだ。作品はミステリーであって経済小説ではないとしても、あまりにも杜撰でご都合