宇佐美まことのレビュー一覧

  • 角の生えた帽子

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    面白かった。ひとつひとつの短編が、読んだあとしばらく余韻に浸りたくなるようなお話だった。設定はありきたりでも演出が良かったと思う。
    特に「みどりの吐息」「湿原の女神」が好きでした

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    2023年07月04日
  • 展望塔のラプンツェル

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    ネタバレ

    初めての作家さん。
    読みたかった本やっと見つけた。
    児童虐待や不妊の話で読んでて苦しかった。
    子供がいて幸せに暮らせていること。
    今の生活がすごくかけがえのないものだと改めて思った。
    怒鳴りまくって。。。なんか私も虐待だよね。頑張ろ。。。

    異なる時間軸の話が並行していたことが分かって最後は一気読み。
    救われた人、救われなかった人、それぞれだけど読んだあとは幸せな気持ちになれた。

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    2023年06月28日
  • 逆転のバラッド

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    4.5点くらい。

    他の本を借りたついでに借りた本だったが、面白かったー。

    不正融資に気がついた銀行員がヤクザといざこざのなかで誤って橋から転落し、溺死してしまうところから始まる。

    その不正融資疑惑から病院、政治家、ヤクザ、金融ブローカー絡みの金と利権が入り交じる、大きな展開に。

    出世抗争で踏み外し、愛媛に戻ってきた記者の弘之。弘之と同年代の2人と吾郎との銭湯での仲間感もよかった。

    銀行員の恋人で無念を晴らしたいと相談してきた女は、恋人ではなかった 果たして誰なのか? 徐々に真実が明らかになっていく描写もテンポよく、飽きなかった。

    最後の方に実直な吾郎が詐欺集団から搾取した1億900

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    2023年06月22日
  • 逆転のバラッド

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    途中から次はどうなるのかワクワクしながら読み進めることが出来ました。最後の意外な展開にビックリしました。
    医療訴訟の難しさ、政治・権力の嫌らしさなど共感できる部分がありました。実際の世の中でもあるだろうなと…

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    2023年06月16日
  • 展望塔のラプンツェル

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    ネタバレ

    油断した。最初に読んだのがダークファンタジーみたいな割と非現実な話で面白かったので読んでみたら、吐きそうなほどにダークな現実の話だった。今の私とは全く関わりないし、ありふれたとは言い難いことだけど、きっと同じような思いをしてる人はいるんだろうなとしんどくなる。あーこの書き方多分時間の軸が違うな、とか、この子とこの子は別人だなとかすぐ考えちゃうのは本読みの悲しい性かな。

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    2023年06月12日
  • 逆転のバラッド

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    色々人物が出てくるが、主人公の視点で語られるのは二人ほど。
    帯の推薦文ほど熱い話ではないと思うが、良い話かと。
    新聞記者宮武の、心情が変わっていく様が良かったと思います。
    ラストの情景も個人的に好み。

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    2023年06月11日
  • 骨を弔う

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    小学5年生の時、学校の骨格標本を山中に埋めた幼馴染みの5人。40歳となった彼らは、あの時の骨に疑問を持ち始める。開発行為で子供の頃生活した土地は無くなり、ばらばらになった友人を訪ねながら、当時の記憶をたどりながら、骨の真実に辿り着く。
    古い友人達は、それぞれの場所で、結婚生活に悩んだり、東北の震災で家族を亡くしたり、人生の岐路で立ち止まっていた。この30年前の骨を弔う事で、過去の遺恨を取り除き、現状の克服に向かう。サスペンス風ヒューマンでした。
    それにしても、宇佐美さんの自分をイジる悪戯心が、思いの外で、印象的でした。

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    2023年05月20日
  • 逆転のバラッド

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    前半は事件と登場人物同士の繫がりがよくつかめず、自分には合わないかもと思いながら読みすすめた。
    が、事件の真相が見え始めておじさん達が活躍し出した中盤から、急に面白さが加速。
    そこからは一気に読んだ。
    何が正義なのかよくわからないけど、こんな人の繫がり方もいいなと思った。

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    2023年05月18日
  • 愚者の毒

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    あっぱれです。
    現代と過去ともっと過去を行き来する物語だが、伏線の回収、微妙な差異、流される違和感、それらがうまく繋がっている。
    切なくもあり、怖くもある。
    どこで誰が道を間違ったのか、これも全部運命なのか。
    非常に良くできたストーリーでした。
    是非とも実写化してほしい。
    ただ、炭鉱のところの方言が読みにくかったです。
    それ以外は読みやすく、登場人物の微妙な感情など、とてもうまく綺麗に表現されていました。
    本当にあっぱれ。

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    2023年05月11日
  • 熟れた月

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    最近ハマっている作家さん。
    今作は中旬まで,登場人物の全員が不幸になっていくストーリーでしんどくなっていきます。が、中盤を抜けると,それぞれの登場人物同士の繋がりが出てきて,続きが気になり,一気に読んでしまいました。
    派手な動きはないですが,昔の出来事を思い出しなが,昔の謎を解いていく作品です。
    最後は,ファンタジックなハッピーエンドほっこりしました。こういう作品もいいなーとホッとしました。

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    2023年05月07日
  • 展望塔のラプンツェル

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    読みながら昨今耳にするようになった「親ガチャ」という言葉が思い浮かんだ。
    児童虐待・ネグレクト・貧困を扱った作品。そして不妊治療をする夫婦についても描かれています。
    子ども・児童相談所職員・近隣住民と視点を変えながらの展開で、苦しい場面がたくさんたくさんありました。

    読みながら、肉親や近しい人に心身ともに傷つけられ家に居場所のない子どもたちに、人でも場所でもいい、心の拠り所がありますようにと切に願った。
    大人の理不尽に振り回される子ども。負の連鎖。
    同じ親として信じがたい悲惨なニュースを見るたびに心が痛む。

    作品に登場する子どもたちの境遇を思うと本当にやりきれない。
    どんなに酷いことをされ

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    2023年05月03日
  • 愚者の毒

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    2015年夏、一人の女性が介護付老人ホームを終の住処と選び、そこで過去と向かい合う。彼女が向かい合う過去と現在を交錯させながら、犯してきた罪が語られていく。
    一章では、語り部を前触れなく変えてくるので、女性が誰であるのか、混乱して作者の思惑にはまる。
    貧困から逃げる為、罪を犯す。罪を隠すために嘘を重ねる。嘘を貫く為に、再び罪を犯す。彼女はただ一人の友人であるはずの女性さえ、嘘の道具としてしまった。
    1960年代の廃坑集落の社会問題を底に扱い社会派小説として、罪を重ねる犯罪小説として、ヒューマンドラマとして楽しめる作品でした。


    養子に出した、幼児期精神的ストレスから失語症となっていた少年・達

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    2023年04月18日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    小林泰三『人獣細工』、怪奇趣味的でもありSF的でもあり。
    すごいなこれ。惜しい人を亡くしたって改めて思った……

    他の作品もどれも良かったけど恒川光太郎『ニョラ穴』が特に好き。
    程よく謎が謎のまま残ってて余韻のゾワゾワ感ヤバい。やっぱホラーはこういう読後感が残ってこそですよね!

    ジワジワ怖い、ゾッとする不気味な印象の話が多め。
    同シリーズの『再生』とは毛色の違ったアンソロジーに仕上げてきたなーって感じ。

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    2023年03月20日
  • 展望塔のラプンツェル

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    貧困、虐待、人種差別など苦しい場面が多々あった。
    それでも展望塔を眺めていつか幸せになれることを願っている。

    どんなに辛いことをされても、それでも家族だからと守る。

    構成がすごくて最後の展開に驚いた。

    【心に残ったフレーズ】
    「今日のあたしたちは明日はもういないんだもの。」

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    2023年03月16日
  • ドラゴンズ・タン

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    ネタバレ

    連作短編5篇の転生もの。
    漢、唐、明、日本と別れた2人の運命が時代を超えて再び巡り合う。一対の耳飾りと剣がその絆をあきらかにする約束だけど、二つの運命はなかなか交差しない。
    1篇1篇がそれぞれ独立して面白く、最後に全てが繋がって退魔が成るところはあっけないほどだった。

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    2023年03月12日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    出だしこそ衝撃的だけど、人との関係に意味を見いだせず、家に引きこもっていた隆太が、定時制高校に通い、人は見た目ではわからない部分があり、本で見て知っていると思ったことも実際には違って見えたりと経験を重ねて成長していく話。
    多分ウリのポイントはミステリの方なのだろうけど、この作品はミステリとしての完成度よりも成長譚としての方が良いと思う。

    定時制高校で知り合った大吾は、リサイクルショップ兼何でも屋で住み込みで働いている。
    少しずつ明かされた大吾の過去。
    それは幼少期に家族全員を惨殺された、たった一人の生き残りだというものだった。
    それに比べれば母に愛されなかった自分など…。

    何でも屋に持ち込

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    2023年02月20日
  • 黒鳥の湖

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    誰にでも秘密があり、心の奥底に昏い部分を潜ませている。
    それは親子や夫婦の間でも同じで、近い関係だからこそ隠さねばならない部分でもある。

    健全に育っていたはずの娘の突然の豹変、世間を騒がす女性拉致事件、自身が企んだにも関わらず正体不明の殺人犯、複数の要素が絡み合いながら物語は展開して行くが、徐々にパズルのピースが埋められ、ラストで綺麗に収まる。

    自分の予想の上を行く悪意ある者達、正義・善意の言葉を盾にして歪んだ復讐を成し、承認欲求を満たす者、己の欲の為に悪を企だてる者、人間の愚かさが強烈に迫る。

    悪の集大成作品。

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    2023年02月15日
  • 愚者の毒

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    途中で展開は読めたものの視点と時代がテンポよく交錯して進む話が面白かった。昭和の不便さを上手く利用した人生の切り開き方は決して褒められるものではないけれど。

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    2023年02月12日
  • 愚者の毒

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    宇佐美まことさん
    「羊は安らかに草を喰み」を読み、ファンになりました。3冊目です。
    社会の底辺を生きる人達の想像を絶する暮らし
    貧しさゆえに罪を犯し、その罪のために幸せになることをみずから禁じる姿に心が痛みます。
    ユキオの義父となる先生の優しさに救われました。

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    2023年02月10日
  • ドラゴンズ・タン

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    中国、漢の時代から現代の日本まで5章あるが、第1章の登場人物名を覚えるのに少々苦戦する。
    章が進むに連れて「竜舌」が、妖狐から別物へと変わってゆく過程に悍ましさを感じながらも読むのは止められなかった。
    いったい、どこの時代へどう繋がってゆくのか…想像もできなかった。
    最終章で、日本の現代にてウイルスになったときはどうなるのかと思ったが、それも察知できたのは決まっていたことだったのかもしれない。

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    2023年02月06日