宇佐美まことのレビュー一覧

  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    主人公がいたからこその偶然のような必然
    いくつもの出来事、出会いがうまく組み合わさった結果が事件解決につながったと思うとすごい
    貧困、ヤングケアラー、一家殺人と苦しい問題多々(主人公のトラウマも幼いこどもにしたらかなりしんどい…)
    突然の別れだったけれど大吾が元気そうでよかった

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    2021年11月05日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    前回のベストセレクション「再生」よりもこっちのほうがずっと好み。
    であるが故に、過去に読んだ話が半分くらい…
    平山夢明氏と小林泰三氏が一冊に入ってるアンソロジーだから買って後悔はない。

    背表紙の著者名が小林泰三氏になってて、新しく本棚に氏の本が並んだのも嬉しい。

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    2021年10月03日
  • 少女たちは夜歩く

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    連作短編集8+2編
    城山のある小さな町で起こるそれぞれの出来事が意外なところで関係しているのがわかって面白い.山の雰囲気もなんとなく不気味でいかにも恐ろしいことが起こりそうな雰囲気だ.迷い猫との友情を描いた「ぼくの友だち」が良かった.

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    2021年09月18日
  • 黒鳥の湖

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    なんともざわざわする読後感。今ちょうど、WOWOWで放送されているドラマの原作。読んでみようと思ったのは、ドラマの中で主人公たる男があまりにも簡単に社長を務める会社を乗っ取られそうになってたから。余程のぼんくらでなければあり得ない設定で、原作でもそんな杜撰な設定なのかを知りたかった。だって、株式会社を乗っ取るなら充分な比率の持ち株が必要で、単に取締役会の多数決で決まるはずはないからだ。しかも社長は創業者であり充分な資本金もあったはずの設定なので、持ち株比率が低いはずがない。そうでないとしたら、余程のぼんくらでというわけだ。作品はミステリーであって経済小説ではないとしても、あまりにも杜撰でご都合

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    2021年08月21日
  • 骨を弔う

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    自分好みのミステリーでした。ある事件に関わりながら人間としての成長や変化を描く作品。しかも作中に作者本人がそのまま作家として堂々と登場するところが新しくて面白かったです。誰もが持ってるであろう子供の時の小さな秘密を読者自身も思い出しながら楽しめる作品です。読後感も後味悪くなくてホッとした感じがいいですね〜。でもやっぱり殺人の証拠隠滅を手伝ったのはダメですけどね。それは小説ってことで。

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    2021年08月04日
  • 黒鳥の湖

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    宇佐美さんの本3冊目。
    そして、3冊ともはずれなし。

    たくさんの伏線や細い糸が最後きれいに繋がって、いろんな謎がスルスルと解けていくようで爽快。
    登場人物全てに表の顔と裏の顔があり、意図して秘密の顔を持った人、意図せず持った人もいて嫌悪と同情が入り乱れ。

    7月からWOWWOWでのドラマ化。タイムリー。見ないけど。
    読み終わって、ドラマのキャストを見てニマニマ。
    若院がV6の三宅くん。ほほーなるほど。大黒様の財前直見は綺麗すぎて微妙だな。

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    2021年06月22日
  • 虹色の童話

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    怖い童話

    マンションの住民が次々に事件で死ぬ。事件は、各々、犯人は違うしバラバラなのだが、それが、グリム童話に繋がる。意外な結末へと導かれる。誰もが少しずつ不幸を抱えて生きている。イヤミス。

    #ダーク #怖い

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    2021年06月14日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    定時制の生徒の話から、そこでの友達が働いている「月世界」というリサイクルショップの話になる。便利屋業もやっていて、そこに持ち込まれた、カブトムシの幼虫が全滅した話、たぬきに化けた息子 お母さんと妹がなかなか会ってくれないといった相談事を受け、解決する。

    カブトムシ全滅は、起きていない火事を偽装して、高い階から飛び降りさせ自殺にみせるという殺人で、火事に見せるためにドライアイスを使い、その処理でカブトムシが死んだというように完全にミステリ。青春ものと思って読み始めたのでびっくり。それでその事件は解決したのに、章立てや連続短編集との扱いもなくてそのまま話がすすんでいく。最後は、大吾の家族は強盗か

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    2021年05月17日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    伏線回収をきちんと行っているミステリー。もっとホラーやイヤミスと思ったら、怖い方には振れず青春小説系に振れているのが意外だった。

    ミステリーと青春小説は相性が良いがこの作品もその相性を上手く使っている…というかその特性を生かしている。

    キャラクターの中に少々ザツな個性の人(結局、リスカの女性は主人公の定時制高校入学のきっかけになっただけ?とか、堅物執事とか)もいて、物語上大きな瑕疵ではないけど、もうちょっとエエとこに当てはめてあげたら生き生きしそうやのになぁ、

    など少々の難癖はつけれないこともないが、些末なこと。きちんとまとまった良い青春ミステリーだと思う。

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    2021年04月22日
  • 夜の声を聴く

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    やはり宇佐美まことはいい。ボニン浄土が良かったので、これも読んだが期待以上だった。この作品も着地がいい、単なるミステリーとは違う読後の爽快感がある。自分の思い込みだったのだが、ボニン浄土を読んだとき作者は男性だと疑わなかった。愛媛県在住の女性と知って驚いている。

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    2021年04月22日
  • 夜の声を聴く

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    伏線がわかりやすかったが、それぞれの登場人物のキャラが立っていて、読後、前向きになれる小説だった。読んでよかった。

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    2021年01月28日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    この作品も善悪で単純に語れない人間の複雑な内面の襞に胸が震える。
    心に苦しみを抱えた隆太は入学した定時制高校で気さくで明るい人柄の大吾に出会い、彼が住み込みで働くリサイクルショップ「月世界」に出入りすることに…。外からの刺激に少しづつ動いていく隆太の気持ち。すっかり定時制高校の青春小説のノリの前半が、後半は過去の一家殺人事件の解決に迫っていくミステリーに一転して「月世界」を通じて広がった人々の関係性がスルスルと繋がっていく様が素晴らしい。
    長いトンネルの旅が終わって静かにそれぞれの居場所に散る余韻もよかった。

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    2021年01月24日
  • 骨を弔う

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    ネタバレ

    仲間と埋めた骨格標本の骨の真実を追い求める、かつて小学生だった男女たち。苦い過去を抱えひっそり生きる者、都会で忙しく日々を送る者、辛い結婚生活を耐える者、家族を失い時間が止まってしまった者…それぞれ歩んできた道が再び交わり、徐々に解けていく骨の謎にすっかり没頭。
    最終章はあっと驚いて作者のしかけに興奮のゾクゾクが止まなかった。評価が大きく割れそうな結末だが、めくるめくミステリーと幾多の層をなした人間の姿にお腹の底から満足感が湧き上がる。
    縁と大小の奇跡は人生を廻す歯車、自分もその醍醐味を感じて生きていきたい。

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    2021年01月16日
  • 聖者が街にやってきた

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    タワーマンションや昔ながらの街並みなど新旧乱れる架空の都市・多摩川市。さらに発展しようと市民参加のミュージカルを立ち上げることに。その準主役として選ばれた桜子の娘・菫子。有名な演出家に怒られながらも、懸命に頑張っている一方で、恋の発展も・・・。
    時を同じくして、その地域では奇妙な死亡事件が続発している。2つの話は、平行しているかと思いきや、いつの間にか繋がっていることに。そして驚きの展開へと進んでいきます。

    「聖者が街にやって来た」ということで、明るいイメージを想像していましたが、殺人や貧困、ドラッグといった闇の部分が多く、「悪魔が街にやって来た」と思えるほどでした。
    しかし、読みやすい文章

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    2020年12月24日
  • 角の生えた帽子

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    とにかく読みやすくてサクサク進んだ。
    飛び抜けて面白い話はなかったけど、イマイチな話もなく平均して面白い。

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    2020年12月19日
  • 死はすぐそこの影の中

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    ピアノの調律師の麻衣子は幼い時に父を亡くし依存体質の母は麻衣子を1人で育てる事が出来ず、夫の兄夫婦を頼り実家の四国の山奥へ移住する。
    義兄は、村の権力者であり、麻衣子の母は異形の義兄に依存して村での生活を送るが、麻衣子は叔父を毛嫌いする。
    そんな中、村にダム建設の話が上がり、建設を巡って村人が対立中に叔父が事故死する。
    その後、母と叔母と共に東京に戻り、今度は叔母に依存するダメな母。
    叔父の事故死の真相は?というのがこの本の本筋と思いきや‥
    叔母や麻衣子の友人たちの真相、母親の思い。
    色々、ビックリな事が出て来て最後まで面白かった。

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    2020年12月18日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    便利屋「月世界」に依頼された数々の難題。
    一見何の関係性もない出来事が徐々に繋がっていく。
    バラバラに散らばったパズルのピースが次々に揃い、スッキリした爽快感を味わった。

    世の中に絶望し引きこもりとなった青年が、入学した定時制高校で出逢った貴重な経験はその後の彼の道標となる。
    人と人との縁…楽しいことも辛く悲しいことも、全てひっくるめて糧にして前進することの素晴らしさ。
    膝を抱えもがき苦しんだ夜の底から見事に這い上がった姿が眩しく清々しい。

    宇佐美さん初読み。
    噂と違いそんなに怖くなくてほっとした。

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    2020年12月14日
  • 角の生えた帽子

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    ネタバレ

    単行本で読んでいて内容的にはほぼ再読。
    新たに収録された三つの短編が、これまたひんやりとした冷たい輝きを放っていて嬉しい。
    人の心をざわつかせ、時にゾクリと時にせつなく不意にじんわりと、謎めいた怖さの中に様々な顔を持つ怪談の愉悦にしばし浸った。異彩を放つ「みどりの吐息」、読後の余韻がたまらなく好きな「左利きの鬼」がやはり心に残るなぁ。
    ラストを飾る「湿原の女神」の絶望を絶望のままで終わらせないこの上なく爽やかな読後感には改めて驚かされるばかり。

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    2020年12月11日
  • 夜の声を聴く

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    学校に馴染めず中2で引きこもりとなった隆太は、公園で目の前で手首を切った女性に引き寄せられるように、彼女が通う定時制高校に入学した。隆太が所属する「浅見クラス」にいたのは、様々な事情を抱えた同級生たちだった。やがて、同級生の大吾が住み込みで働くリサイクルショップ兼便利屋「月世界」を手伝うことになった隆太は、店に持ち込まれる厄介な相談事を解決していく。
    些細な不思議と疑問に端を発して、いつしか11年前に起こった一家殺人事件へと踏み込んでいく。それは、隆太の人生をも変える道だった・・・・・・。

    「月世界」に持ち込まれる奇妙な相談事を生き物の習性に着目して解決する前半は、さながら「探偵ガリレオ」の

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    2020年10月18日
  • るんびにの子供

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    女性ならば

    初めての作家さん。女性ならわかる、わかるとなりそうなお話がありました。短編なのでどれも読みやすいです。

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    2020年10月17日