宇佐美まことのレビュー一覧

  • 愚者の毒

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    情けなさ、惨めさという自分を嫌う感情が静かに刺さるのが印象に残った。ミステリーとしては謎解きというよりも上手くできすぎという感じも否めない。

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    2022年08月10日
  • るんびにの子供

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    私の大好きなホラー短編集。
    柘榴の家の読後感が好きでしたけど、何より面白いのは岩井志麻子の解説です。屁だけであんなに表現できるなんて…
    これ気になったら買って最初から読むしかありません。ぜひ。

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    2022年05月25日
  • 死はすぐそこの影の中

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    ネタバレ

    水と音が様々な通奏低音として聴こえてくる。
    半村良か横溝正史かと思いきやダニエルキイス、更にはこれでもかの力技。
    何が本当か分からなくなり、自分ですらも、何人もの人格がいそう。
    貫井さんや乃南さんのような人の心の闇に入り込んでくるが、読後感にはある種の爽やかを感じた。
    読み通しのには、重たかった。女としての心理描写にも好感が持てました。

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    2022年04月24日
  • 虹色の童話

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    ネタバレ

    レインボーハイツ、虹色からはほど遠い灰色のひび割れだらけの空室が目立つマンション。

    一枚のドアを閉めれば、その中で何がおこなわれているかなんて誰もわからない。

    天職だと思っていた千加子は、住人と環境に振り回されるのだが…
    鬱屈した気持ちは、誰かにトンっと背中を押されただけで、堕ちていくのかもしれない。
    心の育て方って大事。
    突発的な悪意ではなく、日々少しずつ、でも確実、着実に根づいた悪が息をしたときに発生する物語。
    じわじわ来る恐怖。 人間の心に棲む悪意。

    赤ちゃんの存在は、思っていた通り。
    164ページの4の表現がよい。


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    2022年04月07日
  • 愚者の毒

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    酷い親元で育った子の人生は惨い 主人公は誰だ?に着目しすぎたあまり、やられました(^^;)
    実際にあった炭坑事故の残酷さを物語の中で語っておるのだけど。公害問題しか知らなかった。近年の歴史を知る上でも、国内にあった問題は知っておくべきだと思う。

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    2025年12月02日
  • 死はすぐそこの影の中

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    この作品は四章から成り、章ごとに有名なピアノ曲にちなんだタイトルがつけられています。
    第一章「沈める寺」ドビッシー、第二章「水の戯れ」ラヴェル、第三章「雨だれ」ショパン第四章「オンディーヌ」ラヴェル。
    そしてこの本のタイトルである『死はすぐそこの影の中』はフランスのピアニスト、アルフレッド・コルトーに命名された「雨だれ」のもうひとつのタイトルです。


    そして主人公である一藤麻衣子はピアノの調律師です。
    麻衣子は東京の生まれですが5歳で父を亡くし愛媛県の七富利村の村長だった父の兄である伯父の家に母と身を寄せます。
    麻衣子は転校生ですが困った時に麻衣子を助けてくれるミツルや司という友だちができま

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    2022年02月23日
  • 黒鳥の湖

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    ネタバレ

    宇佐美まこと5冊め。
    すごく!とか、めちゃめちゃ!ではないけれど、まあ、普通に面白い。

    読んでいる途中で、ある程度は、この人があの人なんだろうなぁ・・・というのは、分かるけれど、
    終盤に向かって、出てくる人たち全員がなんらかの関係者で、すっごい狭い世界ですべてのことが起こりすぎ!な感は否めない。

    とりあえず、wowowのドラマ見てみます。

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    2022年02月21日
  • 熟れた月

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    宇佐美まこと『熟れた月』光文社文庫。

    全く救いの無い泥々した物語かと思いながら読み進んだのだが、まさかと思うような展開が待ち受けていた。人生とは近道もあれば、遠回りもあるのだと気付かせてくれるような作品だった。

    弥生という女性が上司を刺殺する衝撃の場面から物語は始まる。

    高校陸上部の阿久津佑太に恋心を抱く高校生の結は佑太の母親から佑太への謎めいた言葉の伝言を頼まれる。そして、冒頭で上司を刺殺した弥生こそ、佑太の母親だったことが明らかになる。何故、彼女は……

    場面は変わり、乳癌が全身に転移し、余命半年と宣告された闇金業を営む宮坂マキ子とマキ子に雇われる元銀行員の取り立て屋の乾の物語が描か

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    2022年02月01日
  • 死はすぐそこの影の中

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    こうなるやろ→やっぱりなぁ→そう来たか!!→嘘でしょ……

    っていう本でした。
    自分が見ている・信じている世界が実は虚像だったら…友達や自分自身を信じられなくなりそうです。

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    2022年02月06日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて読んだ本。初めての作家さんで、目の前で手首を切った女性に遭遇という入り口に、ライトノベル?と思ったら、出口が全然違って、人生は何がきっかけでどういうふうに変わっていくかわからないものだなと思った。
    低周波で不定愁訴が起きるのは知っていたけれど、人工的なものだけでなく山から吹き下ろした風が低周波を起こし、登山者が異常行動を起こして命を落とすこともあるというのは初めて知ったので、ものすごく勉強になった。

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    2022年01月22日
  • 夜の声を聴く

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    「そこに君がいたからだよ」
    引きこもりの、でもとても優秀な青年が、定時制高校に通うようになる。
    青年の洞察力が、いくつかの難事件を解決に結びつける。
    その面では、確かにミステリ小説。
    しかし、描かれているのは人間ドラマ。青年の成長。
    淡々と描かれる静かな生。

    ただのミステリではない、温かい人間の姿。
    とても面白かった。

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    2022年01月14日
  • 骨を弔う

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    小学生のイタズラかと思いきや大きな展開へ繋がっていく。大まかなストーリーは予測できるものの面白い作品だった。それぞれが罪を抱えており、過去のしがらみから逃れようとしているのが、人間らしくていいと思う。

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    2022年01月08日
  • るんびにの子供

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    ネタバレ

    お化けは怖いものではなくて、向こう側へ行ってしまう人間のはなし。好きやなあ。怖い霊などという、そういう怖さは無いんよな。日本の怪談、文章の怪談は、爽やかで、良い。

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    2021年11月28日
  • 少女たちは夜歩く

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    ネタバレ

    城山を中心に、その周りで生活を営む人々の暗い心の襞が露わになっていく短編集。
    脇役だった人が次の短編で主役になっていたり、関係ある人々が入れ替わり立ち代わり出てきて、各話独立しているように見えて何かしら関連があるという飽きない構成にすっかり取り込まれた。
    宇佐美さんの描く人間の情念は得体の知れない不気味さとせつなさがあって読者を虜にする。
    明るい兆しの『白い花が散る』が印象的。
    城山の濃緑の森に魅入られた登場人物たちはそこを離れられない。私も人の心の迷宮そのもののような宇佐美作品の深さに魅せられ、離れられない。

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    2021年11月21日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    主人公がいたからこその偶然のような必然
    いくつもの出来事、出会いがうまく組み合わさった結果が事件解決につながったと思うとすごい
    貧困、ヤングケアラー、一家殺人と苦しい問題多々(主人公のトラウマも幼いこどもにしたらかなりしんどい…)
    突然の別れだったけれど大吾が元気そうでよかった

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    2021年11月05日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    前回のベストセレクション「再生」よりもこっちのほうがずっと好み。
    であるが故に、過去に読んだ話が半分くらい…
    平山夢明氏と小林泰三氏が一冊に入ってるアンソロジーだから買って後悔はない。

    背表紙の著者名が小林泰三氏になってて、新しく本棚に氏の本が並んだのも嬉しい。

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    2021年10月03日
  • 少女たちは夜歩く

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    連作短編集8+2編
    城山のある小さな町で起こるそれぞれの出来事が意外なところで関係しているのがわかって面白い.山の雰囲気もなんとなく不気味でいかにも恐ろしいことが起こりそうな雰囲気だ.迷い猫との友情を描いた「ぼくの友だち」が良かった.

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    2021年09月18日
  • 黒鳥の湖

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    なんともざわざわする読後感。今ちょうど、WOWOWで放送されているドラマの原作。読んでみようと思ったのは、ドラマの中で主人公たる男があまりにも簡単に社長を務める会社を乗っ取られそうになってたから。余程のぼんくらでなければあり得ない設定で、原作でもそんな杜撰な設定なのかを知りたかった。だって、株式会社を乗っ取るなら充分な比率の持ち株が必要で、単に取締役会の多数決で決まるはずはないからだ。しかも社長は創業者であり充分な資本金もあったはずの設定なので、持ち株比率が低いはずがない。そうでないとしたら、余程のぼんくらでというわけだ。作品はミステリーであって経済小説ではないとしても、あまりにも杜撰でご都合

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    2021年08月21日
  • 骨を弔う

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    自分好みのミステリーでした。ある事件に関わりながら人間としての成長や変化を描く作品。しかも作中に作者本人がそのまま作家として堂々と登場するところが新しくて面白かったです。誰もが持ってるであろう子供の時の小さな秘密を読者自身も思い出しながら楽しめる作品です。読後感も後味悪くなくてホッとした感じがいいですね〜。でもやっぱり殺人の証拠隠滅を手伝ったのはダメですけどね。それは小説ってことで。

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    2021年08月04日
  • 黒鳥の湖

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    宇佐美さんの本3冊目。
    そして、3冊ともはずれなし。

    たくさんの伏線や細い糸が最後きれいに繋がって、いろんな謎がスルスルと解けていくようで爽快。
    登場人物全てに表の顔と裏の顔があり、意図して秘密の顔を持った人、意図せず持った人もいて嫌悪と同情が入り乱れ。

    7月からWOWWOWでのドラマ化。タイムリー。見ないけど。
    読み終わって、ドラマのキャストを見てニマニマ。
    若院がV6の三宅くん。ほほーなるほど。大黒様の財前直見は綺麗すぎて微妙だな。

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    2021年06月22日