宇佐美まことのレビュー一覧

  • 鳥啼き魚の目は泪

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    『清閒庭(せいけんてい)』は昭和初期に天才庭師・溝延兵衛(みぞのべ ひょうえ)が、時の公爵・吉田房興(よしだ ふさおき)の依頼を受け、池を埋め立てて作り上げた広大な枯山水である。
    浜辺に打ち寄せる波の音が聞こえてくる心地がする。
    この庭に魅せられたのは現代の建築設計士・高桑透(たかくわ とおる)。
    彼も知らない、清閒庭と吉田家にまつわる秘められた物語を、公爵夫人・韶子(あきこ)付きの女中トミが語る。

    滅びの予感が漂う。
    「華族」といえば「斜陽」・・・と条件反射のように連想してしまう。
    これも一つの、沈みゆく陽の物語だと思う。
    庭づくりに熱中し、やがては取り憑かれたかのようにのめり込んでいく・当主の房興。
    莫大な財と高貴な家柄を誇る吉田家は、次々と不幸な事件に見舞われる。
    しかし、不幸は偶然ではなく、大木を中から食い荒らして死に至らしめんとする害虫のような輩が存在したのだ。
    庭師と当主夫人の清らかな魂のふれ合いが、広大な枯山水の前庭ではなく、茶室の露地で描かれるのは対照的で奥ゆかしい。

    人が死んでも庭は残る。
    高桑の存在は、過去と現在を繋ぐために必要だったのだろう。
    しかし、ドローンの使用の是非です。
    自分の作った庭を鳥になって上から見てみたいと兵衛は言っていた。
    それは不可能だと思ったからこそ、秘めた思いを作庭に込めたのだろう。
    まさか未来の技術で上から覗かれるとは!!
    時代の流れには抗えないのであった。
    しかし、高桑にとっては、庭を守り続けるために必要なことだったのだろう。
    庭がそこにある限り、房興の、韶子の、そして兵衛の思いもひっそりと生き続けていくのである。

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    2023年09月09日
  • 熟れた月

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    バラバラの話しが最後に繋がって感動した。金に纏わる再生のストーリーで最初は登場人物が最悪な展開で苦しくなったが、それぞれの運命が絡み合い人生大きく変わっていく。

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    2023年09月02日
  • 逆転のバラッド

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    ネタバレ

    宇佐美まこと作品2冊目
    前回読んだ『羊は安らかに草を食み』は、老婆3人が主人公だったが・・・
    今回 謎を解き明かすのは中年のおやじ3人

    松山の小さな町の古い銭湯仲間 新聞記者の弘之、銭湯店主の邦明、骨董店の店主富夫。
    事件は銭湯の蒔き釜が老朽化をして、融資を銀行に頼むことから始まる。
    担当の銀行員 丸岡はまじめな好青年で手続きを進めてくれていたのだが・・・
    その丸岡が大雨の日 不審な死を遂げる。
    その真相を暴くため立ち上がった3人
    事件は大きな裏組織や代議士・病院が関わっていた。

    登場人物たちのキャラがたっていて、会話のテンポも心地よく 一緒になって謎解きをしてるかのように引き込まれていく。

    前作でも感じたが この作家さんは登場人物それぞれが「抱えている悩みや気持ち」を話に乗せていくのが上手い。
    そして (あっ アレかも。)と読者にも謎解きをさせ、(そうきたか)とストンと落ちるどんでん返しが小気味いい。

    この秋 おすすめの1冊です。

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    2023年09月02日
  • 展望塔のラプンツェル

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     ラプンツェルと云ったらディズニーですよね。でも、元々はグリム童話! 知りませんでした‥。
     本書は、ディズニーとは似ても似つかず、余りにも悲惨で虐げられた人たちの物語で、終盤まで続く救いの無さに、切なく辛い内容でした。

     舞台となる多摩川市は、開発の進む北部地域と荒んだ臨海部の南部地域に分かれ、この南部を地元の成金が建てた展望塔が見下ろしているのでした。
     育児放棄された5歳男児、性的虐待を受ける17歳少女、その少女を救う少年、取り憑かれたように不妊治療をする夫婦の危機、業務に忙殺され疲弊状態の児童相談所職員‥。これらの人々の人生が交差し重なっていきます。

     「ラプンツェルが、塔の上から金色の髪を垂らして地獄から救ってくれる」‥これが少女の心の支えであり、他の恵まれない子への励ましに繋がっていて、とても切ないです。
     それでも、展望塔の下から逃れられない、ではなく、そんな中で模索する憧れや勇気が、きっと道を切り拓いていく道筋を示してくれた気がします。

     声なき声に気付く人、ちょっとしたきっかけや手助けをする人は誰なんでしょう? 赤の他人でもいいような気がします。誰かが気付き誰かに繋げば、子どもは荒波を渡って行ける術を身に付けられるのではないでしょうか?
     ほんの少しでもと救いを与え、決して生きることを諦めてはいけない、という筆者の願いが伝わる物語でした。

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    2023年08月22日
  • 超怖い物件

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    家にまつわる、呪い・人の怖さが盛りだくさん。
    どれも怖い話だけれど、群を抜いて、ゾワゾワしたのは澤村伊智の『笛を吹く家』・芦花公園の『終の棲家』。
    自分自身の「先入観」も怖いと感じた。

    人の家の怖さは、医療職で訪問をしていた時によく味わったので、その時の怖い経験も思い出して、余計怖かった。
    開かずの部屋のある家、どこからか監視されているような家、どうしても気分が悪くなる家、、、いろいろあったなぁ。

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    2023年08月17日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期、華族である吉田家の庭にある池から白骨死体が見つかった。過去の令嬢の醜聞に関わる噂が飛び交う中、池は埋められ壮大な枯山水の庭が作られることになる。作庭師の溝延兵衛が手がけるその庭の工程が進む中、庭づくりに魅入られた吉田家の当主夫妻は徐々に変化を見せていく。ミステリ的な部分もあるけれど、それだけではない魅力に満ちた作品です。
    池から見つかった白骨死体に関わる謎がメインのミステリかと思っていましたが。主役は庭と作庭師ですね。もちろんミステリとしての部分にもきっちりと驚かされ、納得させられましたが。庭に魅せられ魅入られる人たちの物語を読むうちに、こちらも引き込まれていきました。そしてこの時代の、華族の儚い栄華が虚しく切なく感じられます。さらにそれを理解していた房興の姿が悲しくもありました。華族の先行きを見据えながらも、華族としての体面を保ち生きることしかできないんですよねこの時代では。
    一方で確とした自分を持つようになった夫人の姿も印象的です。こちらもまたこの時代に、置かれた立場で生きるしかないという悲しさがありながらも、凛とした佇まいが眩しい。作庭師との絆が単なる恋愛などというものでないのもまた清々しいです。

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    2023年08月12日
  • 超怖い物件

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    11人の作家さんによる短編集

    心霊系から人怖まで様々な怖い話が盛り沢山の超お得な本

    糸柳さんのは簡単な日記で怪談社で活動する日常が面白かった

    澤村さんのは捻りが効いていて最後辛くなる話

    芦花さんのはやっぱり狂気を感じる話

    私が1番絶対嫌な家は平山さんの話の家です

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    2023年08月01日
  • 超怖い物件

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    家にまつわるホラー短編集。
    様々なホラー作家の作品が読めるのもいい。
    物件も町おこしのための古い家や事故物件、マンションなど様々。
    一つ一つが短いためサラリと読めるが、短い中に怖さは凝縮されていてとても良かった。

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    2023年07月30日
  • 逆転のバラッド

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     スカッとする一冊。人生の下り坂にいるオヤジたちが一念発起!ただの逆転劇じゃなく、しっかりとミステリー要素もあり、どんでん返しも用意されていて、読み応え十分でした。

     冒頭である銀行員が殺されます。その銀行員の恋人という女性がオヤジたちの集まるみなと湯にやってきて、彼は殺されたのだと言い、気の良いオヤジたちは、彼女のため、事の真相を探ろうと動き出します。

     その真相は、巨大な悪が潜んでいて、それが発覚した頃には彼女がいなくなり、殺された銀行員の恋人ではなかったことがわかり・・・。

     色んな謎が絡んでいて最初から最後まで楽しく読めました。世の中の中年オヤジたちにエールと檄を飛ばしてくれる一冊。読後感もスッキリ!

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    2023年07月28日
  • 愚者の毒

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    ネタバレ

    っちゅうわけで、みんみん&おびーの腐女子え女子?コンビおすすめの『愚者の毒』です(また余計なこと言う)

    毎回言ってますが、相変わらず驚愕の抽斗の多さですね
    しかも開け方が的確
    今野敏さんなんかもめちゃくちゃ抽斗多いですけど「そこ開けなくていいのに」(また余計なこと言う)

    よっけいな〜ものなど〜なっいっよね〜♪
    (遂に余計こと歌い出す)

    えー、どうしよ
    方言について語るかタイトル『愚者の毒』について語るか
    うーん、ここは飛鳥に敬意を表して愚者の方で!(はい余計)

    いろんな説明すっ飛ばして先生が達也に言ったセリフね
    「『命を奪う毒と命を救う薬との違いはほんのわずかである』ってね。人が普段気にとめもしない両性類、バクテリア、昆虫、植物、爬虫類なんかが護身用に身に付けた毒素が、人間を救う夢の薬に生まれ変わるんですよ。素晴らしいでしょう?小さいから役に立たないなんて思ってはいけません。この世に存在するすべてのものは意味を持って生まれてきてるんですからね」
    「身の内に毒をお持ちなさい。中途半端な賢者にならないで。自分の考えに従って生きる愚者こそ、その毒を有用なものに転じることができるのです。まさに愚者の毒ですよ」

    で、ラストです
    達也が持っている知識や技術(毒)を、先生の言いつけを守って有用なもの(薬)に転じたわけですよね
    だから彼は最後に「愚者の毒」と言ったわけです
    誰にとって有用だったのか?もちろん薬を飲む人にとってです、普通の人にとっては毒だけどその人にとっては薬(救い)だったのではないでしようか
    そしてもっと言えばその毒は達也の手から渡されなければ薬になり得なかったのではないか
    だから最後に彼は現れたのではないか

    そして物語はこんなことを問うているんではないでしょうか
    果たして勇次と希美は中途半端な賢者だったのか、それとも身の内に毒を持った愚者だったのか
    そしてあなたは?

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    2023年07月27日
  • 逆転のバラッド

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    愛媛を舞台にある銀行員の死から大きな不正を暴いていく親父たちの物語。コンゲームっぽい流れのある話かと思いきや社会派ミステリーの様相。宇佐美さんは流石に巧みなので地に足のついた物語が展開されていく。地元の新聞社に異動してきた主人公の1人、弘之の造形が良い。仕事一筋で家庭を顧みなかったために妻と別れ一人暮らしをしている。施設に入れてしまった知的障害者の兄のことが気になりながらもどうにも会いに行けない。その不器用さに年配者のあるあるをみるのだ。ラストでの2人の邂逅は読みどころで素晴らしかった。

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    2023年07月12日
  • 逆転のバラッド

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     熟年を迎え、人生に疲れを感じ始めた男たちが義憤に駆られて、不正を働く町の権利者たちに立ち向かうサスペンスミステリー。
              ◇
     宮武弘之。東洋新報松山支局記者。
     東京本局での出世争いに敗れ、故郷の松山でルーティンワークをこなしながら定年退職を待つのみ。息子は独立して家を出て行き、妻からは熟年離婚を申し渡され、孤独な生活を送っている。

     戸田邦明。町で唯一営業を続けている銭湯みなと湯の主人。
    66歳になり、みなと湯の古い薪釜同様くたびれてきた。老妻と2人、できるところまでがんばろうとは思うが、風呂釜の交換時期に来ており、その費用に頭を悩ませる毎日だ。

     小松富夫。邦明の幼なじみで怪しげな骨董品屋を営む。
     家では自由気ままな父親と気が強く偉そうな妻との間で気を遣い、心の休まるときがない。そんな自分を情けないと感じながらも、みなと湯で邦明たちとたわいない話をするのが唯一の気晴らしだ。

     定本吾郎。みなと湯の釜焚き。
     元は暴力団員だったが、お人好しで悪事に向いておらず組をお払い箱になった。流れ着いた松山で知り合った邦明に雇ってもらった恩は忘れていない。
     みなと湯が休みの日には趣味の手品を活かして、ボランティアで施設を回るのが楽しみだ。

     巽達郎。かつて暴力団で定本吾郎の後輩だった。取引でヘマをして窮地に陥ったところを吾郎に救ってもらったことを恩義に感じている。現在は大阪で特殊詐欺グループに属しているが、末端扱いの人生に嫌気が差している。

     こんなしょぼくれた男たちが侠気を感じて立ち上がった。きっかけは、みなと湯の銀行融資を担当していた瀬戸内銀行三ツ浦支店の行員、丸岡将麿が松山市内の川で溺死体で発見されたことだった。そして、丸岡が太鼓判を押したみなと湯への融資話がなぜか凍結されていたことも判明する。

     いつものようにみなと湯に集まり、丸岡の死を悼みつつ融資凍結に憤っていた宮武たちのもとを、友永礼美という女性が訪れる。
     礼美は丸岡の婚約者で、丸岡は殺されたのであって、その死の裏に松山西部病院への不正融資が絡んでいて、丸岡はその不正について調べていたから殺されのだと訴えた。

     宮武の記者魂に火が着いた。
     一方、邦明に恩義を感じている吾郎も達郎と計って一世一代の大博打に打って出ようとしていた。

          * * * * *
     
     巨悪に立ち向かうのはしょぼくれ男たち。ドン・キホーテに勝ち目は薄いように思うけれど、作戦実行に適した役者が揃っていたのです。
     新聞記者の宮武。詐欺師の達郎。そして元暴力団員にして奇術師の吾郎。さらに怪しげなモノを店先に並べる富夫。
     
     物語は正攻法を仕掛ける宮武を中心に描かれていきます。それはそれでおもしろかったですが、やはり時間がかかるし、大勝とはいきません。
     大きな見せ場となったのは、物語終盤の吾郎と達郎の活躍です。

     達郎が組織から大金を騙し取ります。富夫は邦明のために達郎を輔け、現金の運び役を務めました。ちなみに詐欺のネタになったのは富夫の骨董品屋にあった模造金塊でした。
     そして吾郎はというと……。

     中盤まではひどくジリジリする流れだっただけに、この最後の展開にはシビれてしまいました。

     社会正義だけでは裁けない悪は現然として存在します。そのもどかしさを身にしみて知っているだけに、痛快な読後感が味わえる、しょぼくれ男たちの武勇伝でした。

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    2023年07月12日
  • 角の生えた帽子

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    面白かった。ひとつひとつの短編が、読んだあとしばらく余韻に浸りたくなるようなお話だった。設定はありきたりでも演出が良かったと思う。
    特に「みどりの吐息」「湿原の女神」が好きでした

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    2023年07月04日
  • 展望塔のラプンツェル

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    ネタバレ

    初めての作家さん。
    読みたかった本やっと見つけた。
    児童虐待や不妊の話で読んでて苦しかった。
    子供がいて幸せに暮らせていること。
    今の生活がすごくかけがえのないものだと改めて思った。
    怒鳴りまくって。。。なんか私も虐待だよね。頑張ろ。。。

    異なる時間軸の話が並行していたことが分かって最後は一気読み。
    救われた人、救われなかった人、それぞれだけど読んだあとは幸せな気持ちになれた。

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    2023年06月28日
  • 逆転のバラッド

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    4.5点くらい。

    他の本を借りたついでに借りた本だったが、面白かったー。

    不正融資に気がついた銀行員がヤクザといざこざのなかで誤って橋から転落し、溺死してしまうところから始まる。

    その不正融資疑惑から病院、政治家、ヤクザ、金融ブローカー絡みの金と利権が入り交じる、大きな展開に。

    出世抗争で踏み外し、愛媛に戻ってきた記者の弘之。弘之と同年代の2人と吾郎との銭湯での仲間感もよかった。

    銀行員の恋人で無念を晴らしたいと相談してきた女は、恋人ではなかった 果たして誰なのか? 徐々に真実が明らかになっていく描写もテンポよく、飽きなかった。

    最後の方に実直な吾郎が詐欺集団から搾取した1億9000万を女性へと渡したという展開や中世の投擲器具で黒幕を殺害してしまったのではないか?と思わせる描写も最後まで面白く読めた作品であった。

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    2023年06月22日
  • 逆転のバラッド

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    途中から次はどうなるのかワクワクしながら読み進めることが出来ました。最後の意外な展開にビックリしました。
    医療訴訟の難しさ、政治・権力の嫌らしさなど共感できる部分がありました。実際の世の中でもあるだろうなと…

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    2023年06月16日
  • 展望塔のラプンツェル

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    ネタバレ

    油断した。最初に読んだのがダークファンタジーみたいな割と非現実な話で面白かったので読んでみたら、吐きそうなほどにダークな現実の話だった。今の私とは全く関わりないし、ありふれたとは言い難いことだけど、きっと同じような思いをしてる人はいるんだろうなとしんどくなる。あーこの書き方多分時間の軸が違うな、とか、この子とこの子は別人だなとかすぐ考えちゃうのは本読みの悲しい性かな。

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    2023年06月12日
  • 逆転のバラッド

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    色々人物が出てくるが、主人公の視点で語られるのは二人ほど。
    帯の推薦文ほど熱い話ではないと思うが、良い話かと。
    新聞記者宮武の、心情が変わっていく様が良かったと思います。
    ラストの情景も個人的に好み。

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    2023年06月11日
  • 骨を弔う

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    小学5年生の時、学校の骨格標本を山中に埋めた幼馴染みの5人。40歳となった彼らは、あの時の骨に疑問を持ち始める。開発行為で子供の頃生活した土地は無くなり、ばらばらになった友人を訪ねながら、当時の記憶をたどりながら、骨の真実に辿り着く。
    古い友人達は、それぞれの場所で、結婚生活に悩んだり、東北の震災で家族を亡くしたり、人生の岐路で立ち止まっていた。この30年前の骨を弔う事で、過去の遺恨を取り除き、現状の克服に向かう。サスペンス風ヒューマンでした。
    それにしても、宇佐美さんの自分をイジる悪戯心が、思いの外で、印象的でした。

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    2023年05月20日
  • 逆転のバラッド

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    前半は事件と登場人物同士の繫がりがよくつかめず、自分には合わないかもと思いながら読みすすめた。
    が、事件の真相が見え始めておじさん達が活躍し出した中盤から、急に面白さが加速。
    そこからは一気に読んだ。
    何が正義なのかよくわからないけど、こんな人の繫がり方もいいなと思った。

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    2023年05月18日