あらすじ
この魔界に迷い込んだら逃げられない!
少女失踪、めくるめく悪夢…
まさかの真相にあなたは絶句する――
全読者震撼のホラーミステリー!
その魔界の罠にはまったのは少女だけではなかった――
ここは青い夜露に濡れた甘い匂いの土の国――狂気の恋に落ちた女子高生、奇妙な絵の修復を依頼された女、不治の病に侵された男、謎のケモノと少年、死んだ人間が見える女……都市の真ん中の城山の周辺で不可解な悲劇に見舞われる人々。
森の魔界にからめとられ悪夢を見た彼らに救いの時は訪れるのか――驚愕の真相に戦慄する傑作ホラーミステリー!
〈目次〉
はじまりのおわり
宵闇・毘沙門坂
猫を抱く女
繭の中
ぼくの友だち
七一一号室
酔芙蓉
白い花が散る
夜のトロイ
おわりのはじまり
解説・東 雅夫
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
宇佐美先生の作品は大好きです。
この本は短編集ですが、すべての作品がある小さな町の城山を中心におきた出来事が繋がって話が進んでいき最後はなんとも哀しい気分にさせられる作品でした。
Posted by ブクログ
読み始めたら止まらなくなった。
次々と繋がっている連作短編集。先がきになり一気に読んでしまいました。
最後まで読んでまた、再読しくなり細かい繋がりを確認したくなりました。
Posted by ブクログ
宇佐美まこと3冊め。
短編って、あんまり好きじゃないんだよな~と読み始めたら、かなりがっつりな連作でした。
少しだけリンクじゃなくて、けっこうリンクしてて、時代もバラバラだったり、読んでいて面白かった。
ちょっとホラーでファンタジー入ってます。
よく分からない話もいくつか。
絵画修復士の話とか・・・、気持ち悪さは一番。
若者と赤ちゃんの話とか・・・、話は、好きだけど。
Posted by ブクログ
この作品は、322ページなんですが、私は読むのに足掛け三日かかってしまったのですが、これから読まれる方にはなるべく短期間で読まれることをお勧めします。
8作の連作短編集で、すべての物語が最後に繋がっていたとわかるのですが、時系列が難しく、誰と誰とがどういう関係だったとかも私は途中でかなりわからなくなってしまいました。
物語の場所は四国の松山の城山を中心にしたところで、ジャンルとしてはホラーミステリーです。
そこで、8つの不思議な物語が語られます。
以下完全ネタバレです。お気をつけください。
一番印象的だったのはいなくなった、アメリカン・ショートヘアが城山に住みつき、妖獣となり人を噛んで感染症をばらまき人を死に追いやっていく話。
妖獣は複数の話に登場するのですが、特に「ぼくの友だち」という一編で恵まれない環境にあり、妖獣の世話を大切な友だちとしてしていた少年に、保険金を掛けて死に追いやった義理の両親を仇討ちした話が印象的でした。
他の話も人の未来が見える脳腫瘍患者など幻想的な人物がでてきますが、勧善懲悪的なストーリーで死ぬのは悪役なので不思議と怖いとは思いませんでした。
幻想美を感じました。
Posted by ブクログ
お椀を伏せた山を中央にもち
そこに築城400年の平山城と四方の堀
そんな城山町で 複雑に絡む連作短編集
「はじまりのおわり」
この町の有り様
「宵闇・毘沙門坂」
この連作の中心となる 二人の女子と
たびたび登場してくる賃貸アパート
毘沙門坂の 夫を愛人に取られた女と 男に捨てられた女
「猫を抱く女」
蒲生家の修復を依頼された絵画
修復する絵の下には 彼女に関係した人々
そして 不思議な動物
彼女の人生を暗転させた人物ばかり
絵は見る人の心を映す鏡
「繭の中」
城山の麓で 継承される妻への暴力
その元凶の男の後悔
「ぼくの友だち」
児童養護施設「わかあゆ園」
特別支援学級に通う心優しき少年たち
顕という少年は 陶芸でぼくの友だちを作る
友だちは正義の味方なのかもしれない
「711号室」
これが一番好きかもしれない
不倫相手と結婚したい夫。
離婚は認めない妻。静かな抵抗。
「酔芙蓉」
酔芙蓉が咲く庭の持ち主の夫婦。
夫は中学教師、妻はあの猫の飼い主。
他の短編では 端役だった女が 主人公になっていく快感。
酔芙蓉の花の下には、何がある。
「白い花が散る」
頭は悪いけど 人が良い男が
実家に帰る決心をする。
白い花が散るような蛾の大群の羽ばたきを見る
「夜のトロイ」
蒲生家の麻耶ちゃん。
両親は事故で亡くなってしまったけど
祖母とお屋敷で暮らし。
彼女を守ったのも トロイ。
「おわりのはじまり」
何人もの登場人物が絡みあった連作短編集でした。
ようやく 「おわりのはじまり」で 各章で幾つかの不明瞭だったところも朧げながら見えてきます
読ませていただくのは もちろん楽しいのですが
これだけ 絡ませるストーリーを考えるのも楽しかったのではないでしょうか。
なんのレビューかわからんですけど
ネタバレなしということでー
Posted by ブクログ
ホラーミステリーの連作短編だとこんなふうになるのかと感心しきり。
読みはじめたときはたいして怖くないと思っていたのに、主人公が変わるたびにこれが誰だったのかを確かめようと、前の話に戻ってはゾッとする。最後の一文を読むまで、前話までに登場した誰なのかがわからない場合もあって、気づかされたときには戦慄。城山の周辺に住む人々に降りかかる悲劇は途切れることなくすべて繋がっているのでした。
不気味だけど鮮やかで、お見事と言いたくなります。同著者の『入らずの森』といい、この人に「森」を書かせると面白い。私は絶対入りたくないけど。
Posted by ブクログ
それぞれの話の主人公の心情が細かく描かれているからか、悪が裁かれる形が多く理不尽さが少なかったからか、ホラーと言っても読み進めていくと怖さより面白さが勝った。ページが進むにつれ色んな人の繋がりが見えてきて関係性が整理されていき、すっきりとした読後感だった。
Posted by ブクログ
城山を中心に、その周りで生活を営む人々の暗い心の襞が露わになっていく短編集。
脇役だった人が次の短編で主役になっていたり、関係ある人々が入れ替わり立ち代わり出てきて、各話独立しているように見えて何かしら関連があるという飽きない構成にすっかり取り込まれた。
宇佐美さんの描く人間の情念は得体の知れない不気味さとせつなさがあって読者を虜にする。
明るい兆しの『白い花が散る』が印象的。
城山の濃緑の森に魅入られた登場人物たちはそこを離れられない。私も人の心の迷宮そのもののような宇佐美作品の深さに魅せられ、離れられない。
Posted by ブクログ
連作短編集8+2編
城山のある小さな町で起こるそれぞれの出来事が意外なところで関係しているのがわかって面白い.山の雰囲気もなんとなく不気味でいかにも恐ろしいことが起こりそうな雰囲気だ.迷い猫との友情を描いた「ぼくの友だち」が良かった.
Posted by ブクログ
悪夢を見たような気分になる(褒めてる)。
単なる連作短編集かと思いきや、いろんな人物がリンクしていてたまに混乱する。
いや結構混乱した。
なかなか集中して読めなかったせいだろうが、色々忘れてしまって。
空気感は好きなので、もう少し単純に理解できる話しだと楽しめたかな。