宇佐美まことのレビュー一覧

  • 愚者の毒

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    こちらでの評価が高いのも納得の作品。現代と過去の苦しい貧しい時代が交互に出ており、過去の壮絶で凄惨な時代を生き抜く2人の若者に苦しくなる。最後まで読めば2人は幸せになれるのかと読み続けるが、最後は人生の帳尻合わせが待っている。
    伏線回収もされ、読み応えある作品だった。

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    2024年05月28日
  • 展望塔のラプンツェル

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    最初から辛い部分が多く、ゆっくり休み休み読んだ。ぼんやりと、スマホのある時代と、ない時代の話が描かれているのかな?と思いながら。
    後半になると、なるほどこんな風に繋がるのかと驚き、ドンドン引き込まれて、もう休んだりできず読み終えた。

    たくさん心に残る箇所がありました。
    一番グッときたのは、
    児相にある高校生が自分から保護を願い出てきた。父親からの暴力から。しかし、保護所の居心地が悪く出たいと騒いでいた。松本悠一は言う「君はまだ甘い。ここで扱う虐待はそんなもんじゃない」「まだ足りない。君がやったことといえば、ここに逃げ込むことだけだ」「戦える者は戦わなければならない。他人任せにせず、自分の人生

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    2024年03月30日
  • 超怖い物件

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    嘘か真か
    名手たちの家に纏わるオムニバス

    めっちゃおもしろい!
    体験談や明らかなフィクションなどバリエーションに富んでるから飽きないし、それぞれのクオリティが高くて読んでてワクワクした。

    一番好きなのは「やなぎっ記」
    トガハラミ、笛を吹く家、終の棲家、ろろるいの家が良かった。
    特にろろるいはかなり怖くてゾクゾクした。

    トガハラミから読んだせいでまたカニバリズム関連が目に触れることに…

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    2023年11月04日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    ネタバレ

    好きな著者だったので。

    華族と庭、殺人のお話。
    「ボニン浄土」に続いて、おとぎ話のようなお話。

    京都のお寺の庭をぼーっと見たりするのは好きだが、
    その意味や設計者の意図は考えたことがなかった。
    あまり大きな庭は好きじゃないなーとぼんやり思ったりしたことはあったが、
    市井の人々と違って、
    大名や華族は町や野山をを自由に出歩くことができなかったことを考えると、
    大きな庭は自然を楽しめる小さな世界だったのだろう。

    あだ花、と言ってはひどいかもしれないが、
    「華族」を華やかながらも儚い姿に描いているところが、
    おとぎ話に思えるのだろう。

    庭の池から死体が発見されたのをきっかけに、
    作庭師に庭づ

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    2023年09月03日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    「行く春や鳥啼き魚の目は泪」芭蕉

    「奥の細道」へと旅立つときに詠んだ句。

    昭和八年から九年にかけて華族の吉田家で起こった事件です。

    女中のトミが血で汚れたコテを弟分の惣六に「それを誰にも見つからないところに隠すんだよ」と渡す切迫した場面から始まります。
    血で汚れたコテは何かの事件の凶器かと思われますが…。


    そのコテの持ち主は庭師の溝延兵衛。
    お屋敷の主人は吉田房興。
    妻はアキ子(アキの字が変換できません)。一人息子の房通がいます。
    房興には妹の準子(のりこ)がいましたが結婚前に誰の子か分からない子を死産して、亡くなっています。

    ある時庭の池から白骨死体が浮かび、準子の子どもの父親か

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    2023年08月05日
  • ボニン浄土

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    宇佐美さんは裏切らない、と改めて思いました。
    単なるミステリー作品ではなく,歴史書でもあると感じました。小笠原諸島について、全く知らなかったので、歴史の勉強にもなりました。
    過去と現在が交互に書かれていて,それぞれゆっくりとした進行だし,事件も起きないのですが,筆力がすごいのか,引き込まれてあっという間に読み終わってしまいました。
    最後は宇佐美さんらしい、希望のある最後でスッキリ!
    素晴らしい作品でした。

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    2023年07月23日
  • ボニン浄土

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    面白かったー、これぞTHE宇佐美作品!
    小笠原諸島を舞台に語られる全く異なる3つのお話や様々なエピソードが最後に繋がる時のゾクゾク感。でもその繋がりに気付けるのは読者の特権です。
    小笠原諸島の歴史も学べて一石二鳥。
    なんとなく謎を残したりせずきちんと最後まで書いてくれるのも宇佐美作品のいいとこですよね。

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    2023年07月18日
  • 骨を弔う

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    作者が、自分の名前と同じ登場人物をストーリーの中に出してくるのは何故?
    ミステリーで、時々見かけるけれど、この本では、どんな意図があるのかと、最初不思議だった。
    最後で明るみになるが、私はすっかりしっかり騙された!
    全くの虚構の作者名なら、読者は、最後までアナグラムと気付かないけれど、作者名だと、あれ?って違和感で気付く人がいるかもな〜っていう、作者の遊び心なのかな?

    内容は同級生五人各々の過酷な人生が描かれているが、どこか救いがある話っていうか、読んでいて私自身が癒されていく感じがあった。それは、誰かのせいだとか誰かを恨むとかがなくて、不幸な出来事にあいながらも何とか必死でもがいている様子

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    2023年07月12日
  • 超怖い物件

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    全部怖い。
    どれがお気に入り!とは、ならないぐらい全ての作品が面白かった。
    こんな作家様も内容も全てが豪華な1冊。
    夜に読むと怖さ倍増ですね。

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    2023年06月23日
  • 逆転のバラッド

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    人生の折り返しに差し掛かった4人のおじさん達がそれぞれの想いを胸に大逆転をねらって奮闘していく様がとてもよかった。後半の謎解きは胸に沁みるものがありよくやったと讃えてあげたい気持ちになりました。

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    2023年06月04日
  • 愚者の毒

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    現在と過去のパートが交互にでてきて、徐々に過去に起きた事件の真実がわかってくるパターンの話。
    過去パートの話がとても興味深く、自分の父親と主人公の年齢が近かったこともあり,最近までこんなに大変な時代があったのかと。炭鉱の話は本当に驚きの連続でした。
    過去の出来事も4転5転もして,驚きの連続で,ほろっとさせられる部分もあり、最後は綺麗に収まり,いうことなしでした。
    このかたは、女性の一代記とミステリーを絡めた作品が本当に素晴らしいです。

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    2023年06月04日
  • 逆転のバラッド

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    何これ!めちゃくちゃ良かった‼︎
    風呂屋、骨董屋、元ヤクザ、新聞記者
    頼りになりそうなのは新聞記者だけで残り3人は初老?老人?
    元ヤクザの釜番のゴローが好きなキャラ♪
    事件探っていくうちに1人くらい死ぬなんてよくあるパターンだし…ゴロー死なないでね!とハラハラしながら気が抜けない。゚(゚´Д`゚)゚。

    1人の銀行員の転落死から事件が想像以上に広がっていく面白さ!
    ラストが痛快で王道のハッピーエンド‼︎

    施設にいるお兄ちゃんの絵葉書を章タイトルにしてるのもグッときた\(//∇//)


    何かストーリーは全然関係ないけど
    雲霧仁左衛門を思い出して読みたくなった笑


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    2023年05月26日
  • 逆転のバラッド

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    丸岡将磨という銀行員が松山市内の川で溺死体で発見されます。欄干から落ちた事故死とみなされますが、同じ銀行で働いていた恋人だったという友永礼美が、初老の男5人が集まるみなと湯にやってきて「あれは殺人であり、銀行と病院のあいだの不正融資を知って殺されたのだ」とみなと湯に集まっていた初老の男たち、新聞記者の宮武弘之らをたきつけます。

    弘之は事件を調べ出し、病院で医療過誤があったことを発見します。また、みなと湯の常連客の小松富夫は元暴力団の巽達郎と組んで氏家という悪徳金融ブローカーからみなと湯に融資されるはずだった一千万円を横取りしようとしますが、果たしてその辺のおじさん達のたくらみが上手くいくもの

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    2023年05月21日
  • 逆転のバラッド

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    ネタバレ

    鄙びた港町にある銭湯、みなと湯は地元で暮らす昭和世代にとっての密かな憩いの場だ。第一線を退き地元の支局に異動してきた新聞記者の弘之、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯主人の邦明、暴力団を首になった釜焚き係の吾郎、儲からない骨董屋の跡を継いだ富夫らは、それぞれ人生に諦念を抱きながらも日々そこで交流を深めていた。彼らの前に突然現れたのは、不審死したみなと湯の銀行融資担当・丸岡の元婚約者・礼美。彼女は丸岡の死の真相と銀行の悪行を四人に訴える。

    ○クザ相手にこうも簡単に事は進まんと思うがそこは小説。
    私欲のために病院や患者を食いものにする理事長は許せんが、びよ~んと飛ばして殺害して事件性無しは無い

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    2023年05月09日
  • ドラゴンズ・タン

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    違いますよ!

    最近みんみんがハマっている宇佐美まことさん
    なんかまた引っ張られた感じなのがなんとなく悔しいから、あえてみんみん未読の…ってことじゃないですからね!
    昨年末から読みたいリストに入っていたんですからね
    引っ張られたときは引っ張られたって言いますから!

    以上誰も必要としてない言い訳でした


    さて『ドラゴンズ・タン』です

    いいね!宇佐美まことさんいいね!

    話の筋としてはよくあるやつです
    よくあるやーつです

    大昔に引き裂かれた男女が転生を繰り返し時空を超えて再び出会う

    ほらね、どっかで聞いたことあるやつでしょ
    聞いたことあるやーつでしょ(なぜ毎回言い直すのか)

    でもそこに

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    2023年04月23日
  • 愚者の毒

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    面白かったです!
    貧しく地獄のような場所から逃げる為に父親を殺した少年と少女が過去を捨て、ひっそりと都会に紛れ
    何も望まず人生の共犯者となる。
    そんな二人がまるで過去からの亡霊が近づくかのように、じわじわと追い詰められていく。

    え?白夜行みたい?
    似てますね…途中で気づきましたd( ̄  ̄)
    白夜行はとても面白く読みましたが主人公に共感は
    できなかった。
    こちら共感しまくりで逃げのびろ!と息がキレそうでした。

    この作品は暗いし辛いしで読むのに二日かかってしまったんですが素晴らしい!

    ストーリー、構成、主人公達、関わる人々、ラストまでの展開、結末。
    全てがわたし好みの作品でした♪
    宇佐美まこ

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    2023年04月07日
  • 展望塔のラプンツェル

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    児童虐待がテーマになっているので、胸が痛んで読み進めることが辛くなるようなシーンもありましたが、最後は切なさの中にも希望を感じられる暖かな作品でした。
    映像化は難しいであろう、小説ならではの " 面白さ " がある作品です。

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    2023年03月19日
  • ドラゴンズ・タン

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    第1章~第5章それぞれが独立した物語かと思いきや始まりは漢の時代、中国。『竜舌』の怨念は時代と舞台を変え暗躍する。翠の玉石、鋭勍微、小指…不気味である。壮大で濃密、伏線回収も円滑だった。

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    2023年02月05日
  • 少女たちは夜歩く

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    宇佐美先生の作品は大好きです。
    この本は短編集ですが、すべての作品がある小さな町の城山を中心におきた出来事が繋がって話が進んでいき最後はなんとも哀しい気分にさせられる作品でした。

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    2023年02月01日
  • ドラゴンズ・タン

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    舞台は漢・唐・明時代の中国から昭和の上海、
    そして令和の日本へと、
    それぞれの時代の物語は現代に繋がっていて、
    連作短編集でありながら、
    受け継いで受け継がれて現代に到達する、
    悠久の時を越える壮大な物語でした。
    すっごく面白かった!
    古代の中国での出来事が、
    こんな風に進んで行くなんて、
    古の世界の中に飛び込んだように、
    どっぷりはまりました。
    ファンタジー系はあまり好きではないのですが、
    この作品はホントに面白かったです!
    進むにつれてはまって行きました。

    ***ネタばれ***
    翠の耳飾りが片方づつ受け継がれ、
    2000年の時を越え、
    現代の日本で再び揃った時、
    「あぁ、こう揃った」と、

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    2023年01月19日