宇佐美まことのレビュー一覧

  • 虹色の童話

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    レインボーハイツに入居している世帯は、アル中の祖父とネグレクトされた孫、DV男とその妻、リストラされて妻の収入が頼りの無職男、シングルマザー、再婚家庭などなど、問題がいっぱい
    民生委員のチカコが関わるなかで殺人事件が連続して発生、その背後にちらつくのはネグレクトされている男の子
    本当は怖いグリム童話
    絶妙にリアルなホラーでぞくっとしました
    おもしろかった!

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    2025年05月16日
  • 羊は安らかに草を食み

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    宇佐美まことさんの著書を読むのは2冊目だ
    益恵さんや佳代さん他にも色々な人が戦争によってトラウマや不幸な目に遭わされた
    やはり戦争なんて誰も幸せにならない
    途中満州での2人の子ども時代はついウッと目を背けてしまいたくなる描写が多かったが、戦争を経験したことのない私も知っておいた方がよいだろうと思いしっかり心に刻むように読んだ
    まだ子どもの2人が常に死と隣り合わせで生きて再開できたところを読んだら涙が溢れて止まらなかった

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    2025年05月06日
  • 謎は花に埋もれて

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    作者さんの著書を読むのは初めて。
    花屋さんを営む女性とその周りの人に起こる花にまつわるミステリー。作品の中の変化球的な「クレイジーキルト」「家族写真」が好みだった。
    割と淡々とすすめられていく話で読みやすかった。

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    2025年05月02日
  • 羊は安らかに草を食み

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    ネタバレ

    描写がとてもリアルで、戦争を体験していなくとも過酷な様子が伝わってきてとにかく苦しかった。
    でも読まなくてはならないという気になる。
    この本は読み出したら途中で投げ出してはいけないという気になる。
    生半可な気持ちで読む物ではない。
    いつもは移動時間や隙間時間に本を読むが、この本だけはそれを許されないというか、そんな気持ちで読んではならないと思わされる本だった。
    子を持つ親として、子を攫われたり、殺されたり、集団自決したりといった描写は本当に辛いものだった。
    子供をぶら下げて刺すなんていう極悪非道でしかない行為が行われていた時代の事を考えると、今の自分はなんて幸せなのだろうと。

    終盤の展開に賛

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    2025年04月29日
  • その時鐘は鳴り響く

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    こんなにボリュームたっぷりな小説は久しぶり。
    まさに読み応えのある一冊だった。

    どこでつながるんかなぁ、あ、やっと同じ線上に…と気づいてからは、先が気になって気になって。

    込み入った部分がさっと説明に終わった感じは残念だったけれど、そこまで詳しく書いたら上下巻になりそう。それだけ複数テーマがあり、でもたくさん人間が出てるんだから、それだけの背景はあるよな、一人一人の人生の物語の絡み合いが、人間関係ってものだしな。

    たぶん一人一人を大事に描いてくれている、思いを込めているんだろうな。

    最後は切なかったけれど、こんな終わりの作風もありかな。

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    2025年04月26日
  • 謎は花に埋もれて

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    2025.4.22
    フラワーショップ橘という花屋を経営する志奈子と色んな種類の花が関係する短編集。
    花がキーになって事件解決に繋がっていく謎解きが面白かった。
    どのストーリーも読み応えあり。

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    2025年04月25日
  • 愚者の毒

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    タイトルの意味やら伏線回収やら誠に綺麗に収まった
    1章〜3章まで全て面白かった

    1章と3章で「希美」の印象がらっと変わる
    最後の数ページ、本当予想してない展開だったし、「あなたのしたことは正しかった」がすごく刺さる

    そして個人的には3章と飛行機事故と炭鉱事故の対比にはっとしました

    完全初見でレビュー買いしたけれどもとても良かった
    確かにテーマはものすごく重いけどもおすすめ
    面白かった満足

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    2025年04月16日
  • その時鐘は鳴り響く

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    30年前の出来事と現代の事件が最後一気に繋がり面白く読みやすかった。
    前半のちょっとした事が、あとあと重要になる感じが自分的には好きな作品だったので5つにしました。

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    2025年04月11日
  • 羊は安らかに草を食み

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    2021年読書メーターOF THE YEAR 2位

    涙なしに読めない素晴らしい小説だった。
    認知症の話ではなく、満州から生き延びて引揚げた益恵の壮絶な体験と彼女が貫いてきたものを描いた、帯のとおりの「圧巻の人間ドラマ」だった。
    その体験があるからこその彼女の人となりや、人生の選択が、あまりにも説得力をもっている。
    満州に渡った人たちは皆、戦後似たような体験をしてきただろうし、生き延びたことは奇跡なんだと思った。
    綺麗事だけじゃ生きれなかった過去、犠牲にしてきたもの、感謝など、内に秘めてきた数々の思いに胸を締め付けられた。
    そんな思いを益恵が俳句として吐き出すことができることは良かったなと思う

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    2025年03月20日
  • 謎は花に埋もれて

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    小さな花屋「フラワーショップ橘」を中心にした、さまざまな人間模様の中で起こる事件と謎を描いたミステリ短編集。ミステリとしてはもちろんですが、物語の深さにも惹きつけられる一冊です。
    お気に入りは「クレイジーキルト」。さまざまな人たちのそれぞれの視点から描かれるとある事件。表面的な報道からは見えてこない、事件に関わった人たちの気持ちが刺さりました。運悪く起こってしまった悲劇。きっと誰も悪くなどなかったのに、自分のせいではと思い悩む人たちの痛みがつらく、だけれども穏やかな癒しの物語になったのが素敵です。
    「家族写真」もとても良い話。表面的には単なる良い話で終わるであろうところ、そこに隠されていたのも

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    2025年03月20日
  • 謎は花に埋もれて

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    ネタバレ

    好きな作家だったので。

    そう、これです。
    このひりっとした感じ。

    お花屋さんのお話なのだが、
    大学時代の同級生の叔母が亡くなったことが、
    するりと殺人事件になっていく。
    その同級生は気分屋で軽率で、とざっくり切られる。
    でも天真爛漫で裏表がないからつきあってられる、
    とお花屋さんの志奈子は思っている。
    さらに大学の時、部活の監督と不倫をしていて、
    当時その叔母が大学に乗り込んだとか、
    大学を去らざるを得なかったその元監督とよりを戻してるとか、
    どんどん話はきな臭くなっていく。

    志奈子の周囲での事件が語られる短編集なのだが、
    その短編の中に人生がぎゅっと詰め込まれていている。
    その凝縮ぐあ

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    2025年03月13日
  • 羊は安らかに草を食み

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    戦争についても、認知症についても大変勉強になり本当に読んで良かったです。


    夢に見るほど残酷な戦時のお話が描かれていました。
    このような体験をされた人がたくさんいて、それでも生きて日本に帰ってきたと知り、自分の日常がなんて幸せなんだろうと思いました。
    戦争は人を変えてしまう。
    どんな残酷な時代だったか、向き合うことをしてこなかった私には衝撃でした。

    生きていればどんな形でもいい、そう思えるほどの経験を生き抜いた2人の絆に心打たれました。


    ラストはなんだか急展開で肩透かしのように思えましたが、いい気味だと感じてしまいます。

    3人の友情が素敵で、こんな友人に恵まれた益恵は少なくとも今は幸

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    2025年03月05日
  • 羊は安らかに草を食み

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    戦争の情景が痛々しく読むのが辛いけれど、この本と出会えて良かった。遠い昔の話ではなく、これに似たようなことが今も世界で繰り広げられているのかと思うとぞっとする。自分のこどもがもしこんな目に遭ったら…と思うと気が狂いそう。
    日本でぼーっと生きていると忘れてしまう大事なことを思い出させてくれた一冊。

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    2025年02月17日
  • その時鐘は鳴り響く

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    ネタバレ

    30年前に愛媛でマンドリンクラブの合宿中に起きた転落事故と東京で起きた不動産を営む男性の殺人。マンドリンクラブ廃部により備品等の整理のため30年ぶりに会うかつての仲間たち。そこで事故により亡くなった瞳とその死に自分を責めて姿を消した高木に想いをよせる。やりきれない事故と殺人捜査が交互に描かれていてどう繋がるのかと思っていたら、何とも切ない殺人者の姿が出てきた。30年も経っているのに、でもそれほどふたりの繋がりは特別なものだったのだろうと思うとより悲しい。

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    2025年02月01日
  • 羊は安らかに草を食み

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    これはすごい。読んで良かった。星10(娘からのプレゼント)

    子供の頃に、中国残留邦人が肉親探しのために来日するというニュースを何度も見た記憶がある。また、軍医だった祖父が中国から引き揚げてきた時の話もよく聞いたし、関東軍が民間人を置いて真っ先に退却したということも知っていた。

    だが、一般人の引き揚げがこれほどまでに凄惨を極めたとは。

    やはり歴史は学ばないといけないことを痛感

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    2025年01月18日
  • その時鐘は鳴り響く

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    すごい本だった。赤羽で発生した殺人事件と、三十年前にマンドリンサークルの合宿で起こった死亡事故と失踪。全く別物のような二つの出来事が鮮やかにつながった。鍵となったのはクロモジという植物から作られたコロンの匂い。匂いは何よりも強く記憶を呼び起こすというし、悲しい話なのだけどドラマチックだった。1点、血だまりの中につけられたマンドリンピックの跡がその後何時間も残るものかというのは引っ掛かった。

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    2025年01月14日
  • その時鐘は鳴り響く

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    ネタバレ

    ぐんぐん話に引き込まれて一気に読むことができた。
    2つの事件が繋がっていく過程のどきどきわくわく。犯人のやりきれなさと絶望、そして決意。
    救われることを願わずにはいられない。

    途中から結末がなんとなく読めても怖いもの見たさにどうしても先に進んでしまうし、読後のスッキリ感がすごかった!

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    2025年01月13日
  • 入らずの森

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    怖いのかなぁと、ずっと本棚に置いていた本。
    読んでみたらそれほど怖くなかった。

    山の奥深くにいる粘菌が、嫉妬や憎悪など負のエネルギーに感応し、その人にとりつき惨忍な事件を起こさせる話。

    校長先生の、生徒や教師に向き合い方がいい!
    余計なことは言わずに導く人。

    金髪の転校生に、染める理由を聞く
    うまく説明できないなら、文章にして提出しなさい、妥当なら認めると。
    少女は「目印」だと。「金色は私を守ってくれる色、その必要が無くなったら自分で元の色に戻す」と。
    校長はその理由でOKを出した。
    このくだりはあまり重要とは思っていなかったが、後半、大きな意味を持つ。

    人との交流が苦手で山奥の学校の

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    2024年12月18日
  • その時鐘は鳴り響く

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    並行するストーリの人間描写・周辺描写の上手さと、そのストーリがひとつに収斂していく鮮やかさはもう名人芸を見ているよう。マンドリンのストーリがメインではあるが、事件を追う刑事のサイドストーリもサイドにするには勿体ないぐらい上手い。別々の曲を1曲にしたら名曲になったような作品。なんか大きな賞を取らせて、もっと宇佐美作品が多くの人の読まれることを切に願う。

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    2024年12月12日
  • 月の光の届く距離

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    血の繋がりだけが家族じゃない。
    家族ってなんだろう。
    私は元里子。3歳の時に里親さんに育てられて今も一緒に暮らしてるけど恥ずかしながらこの本でこの歳になって気付かされる事が多かった。
    頑なに実の親の気持ちに寄り添わなかった事を後悔している訳では無いけど、実親との繋がりを私はこれからはちゃんと整理したいと思いました。
    私が小さい頃にこの本に出会いたかった。
    そしてこのテーマを生々しく書き上げてくれた著者の方に深く感謝したい。届いて欲しい人に届くといい本。
    これはフィクションだけどノンフィクションです。

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    2024年12月11日