宇佐美まことのレビュー一覧
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ピアニスト、調律師、そしてピアノ。
すべてのつながりを感じた作品でした。
才能のある2人のピアニスト、ピアノを愛する調律師達、そしてピアノの数奇な運命をたどる物語は、時代を越えた壮大な物語でした。
時代の流れにそらずに紡がれた物語は、現在と過去の違いをより際立たせていたと思います。特に女性のおかれた立場が、過去と現在ではすっかり変わっているので、過去の不幸にいたたまれなさを感じました。
一台のピアノが知っているすべてを感じることができ、次へと繋いでいくことに光を感じることが出来る作品でした。
読者の私は、多くのクラシック曲のタイトルが出てくるので、聴いてみたくなりました。
〈目次〉 -
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お椀を伏せた山を中央にもち
そこに築城400年の平山城と四方の堀
そんな城山町で 複雑に絡む連作短編集
「はじまりのおわり」
この町の有り様
「宵闇・毘沙門坂」
この連作の中心となる 二人の女子と
たびたび登場してくる賃貸アパート
毘沙門坂の 夫を愛人に取られた女と 男に捨てられた女
「猫を抱く女」
蒲生家の修復を依頼された絵画
修復する絵の下には 彼女に関係した人々
そして 不思議な動物
彼女の人生を暗転させた人物ばかり
絵は見る人の心を映す鏡
「繭の中」
城山の麓で 継承される妻への暴力
その元凶の男の後悔
「ぼくの友だち」
児童養護施設「わかあゆ園」
特別支援学級に通う心 -
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戦後、親も兄弟も家も何もかも無くした人たち。絶望の中でそれでも生きなければならない。
そんな中で、まっとうに生きるとは、いったいどう生きることなのだろう。まっとうに生きるとは、人間としての最低限の環境があってこそのことではなかっただろうか。
残虐な殺人を繰り返した連続殺人犯の女。その事件を追い続けたルポライターがその犯人に魅力を感じ始めるという内容を見て、魅力??っと疑問に思って読みはじめた。
この時代、この状況下で、憎しみだけを支えに生きてきた人。憎しみを心の中に抑え込み、生きるために毎日を戦ってきた人。なんと酷い時代だったことだろう。
重く辛い内容ではあったが、現実に起こった、この日本での -
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宇佐美まことさん初めましてでした。
戦中戦後のリアルが読んでて辛かったです。
フサの芯の強さがすごかったです。
こんな人がいたら惹かれてしまいますね。
私も、きっと惹かれていたと思います。
殺人鬼だけれども、たくさんの苦悩と憎しみを抱えていたこと。
その中で人間らしい、大切なものを守るという気持ちもあったのがわかってきます。
前半と後半では、フサへの思いが違ってきました。
『誰の子かということがそれほど重要かね?』『子どもは守ってやらねばならん。一番近くにいる大人がな』
この言葉がとても沁みました。
養子でも、里親でも、知らない子でも大切にしていきたいですね。
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宇佐美まことさん初読みです。
終戦後の混乱期に5人もの人間を殺して死刑になった殺人犯フサ。彼女についてのルポタージュを書くことになったライターの主人公が、彼女がなぜそんな犯罪に手を染めることになったのかを探っていく話です。そんな中で、フサと行動を共にしていた戦災孤児の靖男という少年がいたことが分かります。靖男はなぜ殺人者と行動を共にしていたのか…
国の都合で一方的に利用されたり社会から爪弾きにされた戦争の犠牲者たちについて描かれていました。
戦争を扱った小説というと、戦争の終結=苦しみの終わりという話が多く、終戦後の人々の苦労について書かれた小説は意外とない気がします。
戦争で家族も家も失 -
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角川ホラー文庫の宇佐美まこと作品。
最近読んだホラー文庫の中では、一段抜けた完成度を感じます。
恐怖を前面に出す作品ではないため、純然たるホラーを期待される方には向かないかもしれません。
ハートフルホラーミステリーファンタジー
とでも 表現させていただきたいような
あらゆる要素を収めるとことに治め、
そこに齟齬を生じさせません。
家族の在り方、血縁という呪縛、時間を超えた友情 そうした主題をメインとしながら
そこに社会派まで匂わす高度なストーリー展開。
ジャンルを横断しながら 最終的には一つの物語として無理なく収斂していく。
もっと 話題となっても良い作品だったのにと思いました。
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私たちは、認知症を患った友人を連れ、彼女の人生を辿る旅に出る。彼女の心の奥底にある「つかえ」を取り除くために-。
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俳句教室で知り合い二十数年の友情を紡いできた益恵、アイ、富士子の老婦人。
ある日、アイと富士子は 益恵の夫から、認知症が進行した益恵を連れて、「彼女の過去を探す旅に出て欲しい」とお願いされる。
認知症となる前は自身の過去を多く語ることのなかった益恵。アイと富士子は、益恵の住んでいた町や、かつての知り合いを訪ねる旅で、益恵が送ってきた壮絶な過去を知ることになる。
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物語は、益恵の詠んだ句集と共に 現在の旅の章と、益恵の生きた過去 -
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両親の離婚により、疎遠になっていた父方の祖父母の家に訪れた主人公の侑平は、その場所で、13月まであるカレンダーを見つける。それは祖父が祖母のために、知り合いに作ってもらった特別なカレンダーだった。
祖母の寿賀子の出身が広島で、原爆で亡くなった兄がいた事を知り、祖母と交流のあった友人に会うために広島を訪れる侑平。そこで二人の老人から原爆投下直後の広島の惨状を聞くこととなる。壮絶な体験の描写がとてもリアルで、広島平和記念資料館で展示されていた被爆者の遺品や写真、資料を思い出した。どれだけ多くの人が、たった一発の爆弾のために運命を狂わされたのだろうか。被爆後の差別や偏見、理不尽な扱いを受けながらも -
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タイトルに惹かれて読み進める
十三月の奇跡が起こって良かった!
侑平が、仕事を辞めたこと
父がお祖父ちゃんの家を売却して、そのお金をやると言われる…そこは両親が離婚するまで長期的に滞在していた夏休みの場所
今まで足が遠のいていた後ろめたさが込み上げながら訪れる
祖母の闘病生活、十三月カレンダー、そして自分が書いた年賀状を見つける
ルーツを辿ることで父の思い、自分がなにをしたかったか改めて知る機会を得る
被爆者の思いは、とても言葉ではいい尽くせない辛さがありました…そして、2世やその親族の思いは計り知れないもの
サバイバーズギルド 生き残った者の罪悪感
そして、語り部となって原爆の悲惨さを若い世