宇佐美まことのレビュー一覧

  • 月白

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    妻を交通事故で亡くした誠

    勤めていた新聞社を辞めフリーのライターとなり戦後混乱期に現れた女連続殺人鬼のルポを書くことに

    当時殺人鬼と言われた北川フサを追いかけていた
    記者道上さんに辿り着き彼が生前書き残していたメモを辿りフサと一時期行動を共にしていた老人にたどり着く

    戦後の時代何があったのか

    何を支えとして生きてきたのか

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    2026年04月12日
  • 月白

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    ネタバレ

    面白かった。
    大垣が誠に全て打ち明けるのかと思いきや、違っていた。話せないほど重い辛い過去なんだなと。
    仲間だったシンジが川に飛び込んだのは衝撃。2人で生き抜いてほしかった。
    戦後、パンパンや慰安婦の話はよくあるけれど、戦争孤児がこんなに厳しい毎日とは。

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    2026年04月12日
  • 羊は安らかに草を食み

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    私たちは、認知症を患った友人を連れ、彼女の人生を辿る旅に出る。彼女の心の奥底にある「つかえ」を取り除くために-。

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    俳句教室で知り合い二十数年の友情を紡いできた益恵、アイ、富士子の老婦人。

    ある日、アイと富士子は 益恵の夫から、認知症が進行した益恵を連れて、「彼女の過去を探す旅に出て欲しい」とお願いされる。

    認知症となる前は自身の過去を多く語ることのなかった益恵。アイと富士子は、益恵の住んでいた町や、かつての知り合いを訪ねる旅で、益恵が送ってきた壮絶な過去を知ることになる。

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    物語は、益恵の詠んだ句集と共に 現在の旅の章と、益恵の生きた過去

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    2026年04月05日
  • 13月のカレンダー

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    両親の離婚により、疎遠になっていた父方の祖父母の家に訪れた主人公の侑平は、その場所で、13月まであるカレンダーを見つける。それは祖父が祖母のために、知り合いに作ってもらった特別なカレンダーだった。

    祖母の寿賀子の出身が広島で、原爆で亡くなった兄がいた事を知り、祖母と交流のあった友人に会うために広島を訪れる侑平。そこで二人の老人から原爆投下直後の広島の惨状を聞くこととなる。壮絶な体験の描写がとてもリアルで、広島平和記念資料館で展示されていた被爆者の遺品や写真、資料を思い出した。どれだけ多くの人が、たった一発の爆弾のために運命を狂わされたのだろうか。被爆後の差別や偏見、理不尽な扱いを受けながらも

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    2026年03月14日
  • 13月のカレンダー

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    タイトルに惹かれて読み進める
    十三月の奇跡が起こって良かった!
    侑平が、仕事を辞めたこと
    父がお祖父ちゃんの家を売却して、そのお金をやると言われる…そこは両親が離婚するまで長期的に滞在していた夏休みの場所
    今まで足が遠のいていた後ろめたさが込み上げながら訪れる
    祖母の闘病生活、十三月カレンダー、そして自分が書いた年賀状を見つける
    ルーツを辿ることで父の思い、自分がなにをしたかったか改めて知る機会を得る
    被爆者の思いは、とても言葉ではいい尽くせない辛さがありました…そして、2世やその親族の思いは計り知れないもの
    サバイバーズギルド 生き残った者の罪悪感
    そして、語り部となって原爆の悲惨さを若い世

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    2026年03月04日
  • 謎は花に埋もれて

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    短編集6篇
    花屋さんと警官の夫婦による謎解きの連作短編集かと思っていたらそうでもない偶然が積み重なる運命を描いた物などもあり、どの作品もぎゅっと中身の詰まった作品で読み応えがある。
    「クレイジーキルト」「家族写真」が余韻に残った。

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    2026年03月02日
  • 逆転のバラッド

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    登場人物がおじさん達ばかりですが笑、とても面白かったです。
    最後の最後まで上手く騙され、驚きの連続でした。
    人生の折り返し地点になり、今までの人生を見つめ直した時になってやっと気づく事あるんですね。
    そこから新たにどう行動するかで、自分の人生は全然違った物語に変わるんだと思い知りました。

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    2026年02月25日
  • 愚者の毒

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    時系列別に展開されていくが、どの時点でも暗くて重い。この雰囲気を表現できる筆力がすごい、とても読み応えのある一冊でした。

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    2026年02月18日
  • 恋狂ひ

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    単行本「いきぢごく」改題
    旅行代理店の重役で独身の鞠子は、義兄との昔の情事を思いながら、11歳年下の社員と逢瀬を重ねる
    そんなとき、妻帯者の恋人を殺してしまい、四国遍路の旅に出た戦前の女性の手記を見つけ、のめり込んでいく
    鞠子と女遍路の人生がうまく絡むように展開して女性の情欲の業を描き、その先の復讐劇で見事な伏線回収
    結果的に事件にまで発展した鞠子の欲を理解できるような、理解したくないような…そんな物語でした

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    2026年02月16日
  • 月の光の届く距離

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    ネタバレ

    高校生の美優は妊娠し、彼氏からも両親からも見放される。家を出てもうまくいかず手を差し伸べてくれた大人に頼り出産に望む。明良と華南子が血縁なので夫婦でなく兄弟でゲストハウスをしながら養子を育てる、そんな大きな家族の中で出産まで暮らせた美優は本当に良かったな。だからこそ頑なな感情のままシングルマザーになるわけではなく特別養子縁組をして自分は大学で勉強したい気持ちになったのだろう。夢物語だと思ったりもするけど、困って福祉の手が届かない人が少しでも減ることを願う。

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    2026年02月13日
  • 13月のカレンダー

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    サバイバーズギルトは初めて知った言葉だけれども、まさに生きるか死ぬかの瀬戸際を奇跡的にくぐり抜けた自分がいて、くぐり抜けられなかった大切な人がいて。しかも他者の無念が自分への温情に起因していたのなら、いくら責任を問われなくても、いいようのない罪悪感に苛まれるでしょうよ。原爆の悲劇、なによりも心に投下された悲哀を限りなく現実的に描く。はてしない絶望感と喪失感。なんとかそれを癒そうという愛情から作られた13月のカレンダー。その架空の時間が生んだ過去への回帰とは儚い幻想だった。それで終わればよかったのになぜ…。

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    2026年02月10日
  • 超怖い物件

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    12人の作家さんによる物件怪談小説集でハズレが少ない。特に最初のオチにゾッとさせられた、宇佐美まこと先生の「氷室」がベストでした!

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    2026年02月02日
  • 13月のカレンダー

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    仕事を退職した時に父から連絡があり、もう十数年訪れてなかった父方の祖父母の家に行く事に。
    すでに祖父母は亡くなっており、残されたものから足跡をたどると、祖母は広島出身で、兄を原爆で亡くしてた事を知る。祖母の知り合いを辿るうちに、被爆者差別や祖母の後悔、父の恐怖を知る事となり、自分自身の生き方とも向き合っていく。
    原爆が落ちた時の描写が生々しく怖かった。また、被爆者達のその後の苦悩もよくわかるように描かれていて、良かった。

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    2026年01月31日
  • 愚者の毒

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    ネタバレ

    ひょんな事から知り合いになる葉子と希美。
    それぞれくらい過去を持つがお互いに心を交わすようになる。それがちょっとした行き違いで運命が狂ってしまう。
    しかし、1965年頃の筑豊の廃坑集落の生活は想像以上の貧しさで驚いてしまう。
    暗い本だった。

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    2026年01月28日
  • 羊は安らかに草を食み

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    ネタバレ

    認知症になった高齢女性の読んだ俳句を元に、彼女の人生が語られていく読み応えのある作品だった。
    おばぁちゃま達の友情が素敵だなぁという気持ちと、戦後の満州での壮絶な体験にぞっとするのとで気持ちが忙しかった。
    たくましく生きる少女ふたりの体験にはらはらした。
    終盤に娘のクソ旦那を殺してやろうみたいな展開がいきなり火曜サスペンスっぽいチープさがでて、あまり好きじゃなかった。
    しかも益恵さんが手を下すならまだしも、なんでお友達の2人が???という気持ち。
    あれだけ大変な日々を共に生き抜いた2人が、人生の終わりにようやく再開して寄りそう。そういうシンプルな終わり方が素敵だったなぁ…

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    2026年01月18日
  • 謎は花に埋もれて

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    読みやすく、各登場人物の感情が切々と伝わってくる文章で夢中になって読んだ。
    「クレイジーキルト」と「家族写真」が特に良かった。
    全編通して登場する花屋さんと警察官の夫婦がすごく素敵だったので、続編があると嬉しい。

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    2026年01月09日
  • 羊は安らかに草を食み

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    俳句仲間である友人の富士子とアイが
    認知症が進む益江のために
    益江の人生を辿る旅に出かけるロードノベル
    人生を深掘りするだけのよくある物語かと思ったら
    とんでもなかった!
    悲惨な戦争体験が絡んだ重たい重たいお話でした

    11歳の益江が家族と満洲から引き上げる際
    逃げ惑い自分と妹以外は集団自決で亡くなる
    赤ん坊の妹は連れては行けず置き去りに
    その後同じ境遇の佳代と知り合い
    二人の少女だけで満洲から日本への引き上げを果たすがその体験が壮絶だった

    本当に辛い思い出は心の奥深いところに沈んでいて
    認知が進んで剥ぎ取られていくように
    直近の思い出が薄らぎ
    奥底の封じ込めていた思いが
    露わになっていくよ

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    2026年01月03日
  • その時鐘は鳴り響く

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    東京赤羽で起きた殺人事件を捜査する刑事たちと、松山大学マンドリンクラブOBたちの様子が交互に描かれる。まったく接点が浮かばない展開に困惑するものの、どちらもおもしろいのでかまわず読み進める。
    主人公の女刑事が執拗にこだわる2点がキモなんだろうと思い、実際それが事件解決のきっかけになったことにやや強引さは感じたが、全体として見れば無理のないミステリーだった。本筋だけでなく登場人物それぞれが抱える事情を描いたサイドストーリーもよかった。
    せっかくサイン本を購入したのに、1年以上も寝かせてしまった(^_^;)。

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    2026年01月01日
  • 謎は花に埋もれて

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    何気なく手に取ってみたが、思っていた以上に良かった。
    50歳を過ぎて結婚した生花店経営の志奈子と刑事の昇司夫妻。この2人がいろいろ謎解きをしていくのかと思いきや、それは1話と2話だけで後は完全に脇役。全く関わりない登場の仕方が多い。これは中々斬新。

    面白かったのは『クレイジーキルト』と『家族写真』
    袖擦り合うも多少の縁という言葉を思い出させる。

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    2025年12月29日
  • 13月のカレンダー

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    1つ1つ丁寧に読みたい&読ませる文章ですが、原爆投下後など、読んでいて辛い表現も多かったです。
    主人公が祖父母の過去を探りながら自分自身と向き合っていく形をとることで、過去と現在をうまく結びつけ、戦争を過去の出来事として風化させまいとする気持ちを感じました。

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    2025年12月25日