宇佐美まことのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★★★★⒋5
呪われたピアノと呼ばれた、一台のグランド
ピアノ(ニーマイヤー)が、100年という
時を超えて記憶を運ぶ壮大な物語。
なぜピアノ(ニーマイヤー)は呪われた
ピアノと呼ばれるようになったのか。
大正から昭和、現代と、時代や場所を超えて
ピアニストや調律師、ピアノ(ニーマイヤー)を
愛した人達の記憶が、ピアノに刻まれ受け継がれ
ていく。
平松伯爵の娘、随子と、彼女のピアノ教師である
アッカーとの秘めた恋。長女というだけで全ての
夢を諦め、婿を取り実家を継いだ、四国の裕福な
林業家の娘、須美。二人の女性の残酷な運命が、
読んでいて本当に辛かった。
現代編の、ジストニアという病気の -
Posted by ブクログ
まず、本書の登録者数が少なくてびっくり!
凄く面白いのに勿体ないよ。
モラハラ夫から家出した45歳主婦が、キャバ嬢と3000万円の身代金を巡る争いに巻き込まれる逃走劇。
最初はちょーイライラさせられた!主人公・沙代子が人の顔色ばかり窺うオドオドした態度で、焦れったくてたまらない。
その自己主張の無さが事件を招いたのだと……。
だけど彼女たちの地獄の逃走劇が、どこへ着地するのか全く予想がつかず、気になってしょうがない。
物語は二転三転、三つ巴四つ巴の騙し合い、ラストは怒涛のサプライズの連続!あの人の豹変、真相を解く武器、黒幕の正体に、まんまとハメられた。
結局ジョーカーって何だったのだろ -
Posted by ブクログ
面白かった。
ニーマイヤーと刻印されたピアノと、そのピアノに関わった人達の壮大な物語。大正から現代にまで及ぶ時間を行き来するので、混乱することが多々あった。この筋なら更に面白く、読みやすくなったのでは、、と少し残念。
ピアニストのアッカーと伯爵の娘、随子の時代が一番心躍った。
位の高い人、お金持ちにこのピアノは受け継がれて行ったので、時代によって上流階級がどのような生活をしていたのかも、興味深く読んだ。正直、アホらしい世界やなぁーと思うこともあったけれど、こういう人達のおかげで芸術家が活動できてきたのだろう。
「谷底の牢獄」の章で出てきた、長女の須美の、不満があろうと口に出さず、何を考え -
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かったです。
何故読もうと思ったのか謎なのですが、ホラー短編でそこまで期待値は高くなかったのに、よかった。
短編集でもちろんホラーテイストは全編にあるのだけれど、すべてが少しずつ違う雰囲気に感じました。人が怖い系、SFっぽい不思議感のある話、人情味のある話など。あと色々な要素が複合的にからまっているので、短い話なのに読んでいて色々な感情が生まれました。
「空の旅」「城山界隈奇譚」「左利きの鬼」が好きです。
男性主人公も女性主人公もお上手だったので、作者の性別どちらなのかしら?と思い検索してしまいました。
確かに女の情念的な要素の方が強いですもんね。 -
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★4.5
戦後の連続殺人鬼を追うフリーライター。過去の事件を掘り起こすことで今まで見えなかった部分も明らかになっていく。
5人の男たちを殺害した女性殺人鬼 北川フサ。
これは圧巻の犯罪小説!
なんと言っても、昭和20年の東京大空襲で家族を亡くした孤児たちがどうやって生きてきたか。
壮絶な生き様と人間の根源でもある「憎しみ」「哀しみ」を深く描いている。人の感情の奥底に潜む感情にライターも惹きつけられる。
タイトルの「月白」は冷たく淡い青みがかった白色。
その色が当時の情景をよく表していると思う。
衝撃的ではあったけど、深く考えさせられた作品だった。
さすが宇佐美さん!
良いもの読ませ -
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連続殺人鬼と呼ばれた、北川フサと一緒に
いた、靖男の回想で描かれる戦後の様子。
劣悪な環境に身を置くことでしか生きられ
なかった戦争孤児たちの過酷な状況、
生きるために身を売る選択をするしか
なかった女性たち。戦後の悲惨な状況が
詳細に描かれ、「13月のカレンダー」を
読んだ時も思ったが、この作者の描写は
本当に手加減がない。
「憎しみだけを支えに生きてきたんだ」
本の帯に書かれた言葉、
怒りと憎しみの感情が生きる原動力となって
いた、北川フサと靖男。
取材をするうちに海老原は、自分が抱えている
憎しみを、彼らの憎しみと重ね合うようになって
いく。海老原の憎しみと彼らの憎しみはかなり
違うよ -
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大戦前のイギリス。
最高の職人の手により、最高の素材を使用してつくられた一台のピアノ。
現代、大戦前、戦後、ピアノはイギリスから日本へ、そして所有者を変える。
それぞれの時代、それぞれの登場人物たちとピアノとの関わりを描いた物語です。
大戦前や戦後は時代的に女性が不遇すぎて、人権が低すぎるなかで不幸な出来事がおこり、読んでいて悲しさと憤りを感じました。
現代ではピアニストの方の奏法や苦悩が描かれているのですが、
ピアノを弾く方ならきっともっと共感が深いかなと思います。
報われようもない恋とか、せつない部分も多かったのですが、
読後感は良かったです。 -
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俳句仲間であり、二十数年来友であるアイと富士子と益恵。86歳の益恵は満州からの引き揚げ者で、満州で家族を失った孤児であった。その益恵が認知症になり、頻繁に言葉にする「カヨちゃん」と、しまいこんだ記憶を辿る旅に3人で行くことになる。それぞれ80歳と77歳であり、体の調子もいいとは言えないが、滋賀県大津市、愛媛県松山市、長崎県國先島へと益恵を連れて行く。過酷な満州での出来事、佳代との出会い、そして戦争ゆえに狂わされた人生の数々を、アイと富士子は知ることとなる。
敗戦後の満州の悲惨な様子の記述は、本当に辛かった。心がザワザワして読み進むのに苦労した。その過酷な状況を乗り越えてきた益恵と佳代の強い絆が -
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友澤伸多は若くしてピアニストとして成功、ルックス先行との評判を跳ね返し音を評価され始めた時、とある病が彼を襲う。伸多はあるコンサートの調律で年配の児玉とであい、その技に感銘を受けるも、彼は既に一線を退き一般家庭のピアノの調律を生業としていた。その児玉の師である市原喜三郎(キサ)は14の時に奉公先の平松伯爵が駐英大使となった1923年に手先の器用さを買われ英国随伴の誉に預かったのだった。伯爵は才のあるものを見抜き教育を与える目と志があり、娘の随子(よりこ)が熱心にピアノを弾く姿に異様なほど夢中になる喜三郎を見て、一流のピアノの作成を日本人で初めて習得させようと援助しウィリアムズの下で修行をさせる
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プロローグ
テーブルの中央に琥珀色をした球体がコロンっと
転がっている
カンロ飴
そう、昭和を代表する飴
思わず手に取って頬張った
“口福、口福”
それは、幸福な味がした
本章
『逆転のバラッド』★4.5
ブク友の皆さま高評価の一作
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