宇佐美まことのレビュー一覧

  • 超怖い物件

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    花房観音、澤村伊智目当て

    宇佐美まこと「氷室」
    大島てる「倒福」
    福澤徹三「旧居の記憶」
    糸柳寿昭「やなぎっ記」
    花房観音「たかむらの家」
    神永学「妹の部屋」
    澤村伊智「笛を吹く家」
    黒木あるじ「牢家」
    郷内心瞳「トガハラミ」
    芦花公園「終の棲家」
    平山夢明「ろろるいの家」

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    2026年09月27日
  • るんびにの子供

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    角川ホラー文庫に戻ってきた!
    初、宇佐美さん!

    どろ〜っとした感じ。
    ホラーやろうけど、怪異は、あるにはあるんやけど、人が怖い。あくまで、怪異は、トリガーで、人が…

    「るんびにの子供」
    見えるのか…(T . T)
    別におるだけやったら、ちょっと怖いけど、長年の付き合いやし大丈夫かも?
    しかし、親離れせん旦那、子離れせん姑に悩まされ…
    あの子に助けられた?でも、楽しいのか?

    「柘榴の家」
    歳とると大変。
    介護(される方)、認知症に…
    年金を貰える為だけに、やったとも思えず、あの若者は、なんでああなったんやろ?
    何か、どろ〜っとした雰囲気が異様…
    お婆ちゃん怖っ!
     "あくお"

    「手袋」
    兄妹は、常に仲良しとは、限らん。特に片方が賢かったり、イケメン、イケジョだったりするとね。
    家の内外で、小さい頃ずっと比較されて…
    でもなぁ…この妹は僻み過ぎな気もする。だらしな過ぎて…
    姉の爆発は、手袋のせい?

    「キリコ」
    マクドって、お年寄りもおるな。昔、夜勤の時朝帰る途中にマクド見ると、コーヒーだけ飲んでるお爺ちゃんおった。安いしな。
    友達も高校の同級生とかに会うと、ええ歳したおっさんでも、当時の口調で喋るな。この間も、バーで「少しボリューム落として」って怒られた(^◇^;)
    何の話やったっけ?
    マクドで大きな声で話すな!やな(違うw)

    「とびだす絵本」
    何か、世にも奇妙な話みたいやけど。
    このラストは、ハッピーエンドやったのか、引き摺り込まれたのか…
    絵本の中で幸せなのか…
    ずっと待ってたの!
    やっと会えたね… ༎ຶ‿༎ຶ ༎ຶ‿༎ຶ ༎ຶ‿༎ຶ ༎ຶ‿༎ຶ ༎ຶ‿༎ຶ
    みたいな…(;°-°;))) こわい

    「獺祭」
    短かっ!
    沈没、漂流…
    段々とおかしくなるカラダ…
    生きてるんか?

    「狼魄」
    呪具やねんな。
    狼の手を切り取ったみたいなの。
    呪具を使うのは、やはり、深く静かに潜航して…
    グサッ!!

    宇佐美まことさん、なかなか!!!

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    2026年09月21日
  • 角の生えた帽子

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    数ページで終わる短編がまとめられた短編集。さっくり読めて楽しめた。全体的にじっとりとした怖さと不快感がある。あまりハッピーエンドはない。個人的には「赤い薊」「夏休みのケイカク」「湿原の女神」が好き。

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    2026年09月20日
  • 月白

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    戦後 親を失った子供たち
    存在は知っていたがリアルな情景を突きつけられた
    想像もつかない苦労を重ね今がある
    戦後の闇の部分を改めて知った

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    2026年09月16日
  • 白と黒のソナタ

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    白と黒=>ピアノ
    大正時代にヨーロッパでピアノ制作を学んだ喜三郎。その喜三郎を育てた駐英大使伯爵家族。
    現代では若手ピアニスト。
    喜三郎も関わった幻のピアノ。本来そのピアノを弾くべきであったピアニスト、アッカーは事故で右手を無くしたため、そのピアノは日本に渡る。
    日本でもそのピアノに関わる家族の話に展開される。
    そして右手を無くしたアッカーのピアノ五重奏(ピアノは左手のみ)はジストニアとなって右手が使えなくなった若手ピアニストの手に。
    話は過去から現代に幾度か飛ぶのだけど、見事に収斂させている。
    まるでソナタのように。

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    2026年09月15日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    近年読んだアンソロの中で一番面白かったです。質が違うなと思いました。ついこの前読んだホラーアンソロを藁とした時、こちらは完全に煉瓦。造りが頑丈すぎて我々は煙突からしか入れない。が、その唯一の入口さえ地獄へ直通ですからね。まったく、感謝して落ちていきたいですね。
    特に素晴らしかったのは初っ端わずか8ページほどの恐怖、どこか童話みのある骨、妙にリアルな正月女、それから大トリの人獣細工ですよね。頭抱えました、読後。こんな詰め込まんとってくれよ。俺をどうしたいねん。ほんまありがとうな。
    最近のホラーがことごとく好みじゃない俺には、こういうのはもう刺さりすぎて息ができないですね。穴だらけになった心を取り出して見せてあげたいぐらいです。あまりに鋭利。真の名作は劣化しないということを、この傷をもって証明したいぐらいです。

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    2026年09月14日
  • 月白

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    「北川フサに取り込まれないようにしなさいね」
    道上の言葉。娘の紘子は声を潜めた
    「調べれば調べるほど、あの死刑囚の魅力に取り込まれるって」

    「あのおじいさん、パパじゃなくて、自分に腹を立てているんだよ」夏樹の鋭い感性に驚かされる

    「その色は月白というんだ」箕部が教えてくれたその色。大垣靖男の部屋に塗ってあった青みがかかった寒々しい白。
    「この月白に色を塗り重ねられたら」
    孤独と不安に苛まれた大垣にふさわしい色
    「まるで自分を罰しているような生き方です」川崎が言う

    北川フサと大垣の関係。
    社長後退の真実に最後驚かされる

    『憎しみは醜い感情だ』北川フサと大垣とそして誠の持つ『憎しみ』。
    大垣に出会ったこと、道上の手記に出会ったことで、誠の強い負の感情が浄化されたようで、よかった。最後の月白のシーンですべてが終わったようでした

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    2026年09月13日
  • その時鐘は鳴り響く

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    東京赤羽でやり手の不動産経営者が殺された事件と、30年前愛媛で崖から女子大生が転落死した事故。
    まったく関係なさそうにそれぞれ話が展開されたあと、実は細かい網のように繋がっていたことが明らかになる。
    登場人物それぞれに悲しい過去があり、深みのあるキャラクターになっているところも印象的でした。

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    2026年09月12日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    何人もの作家さんが書いたお風呂にまつわるお話し。短編で読みやすいほとんど小説だった〜エッセイが2,3個とかだった少なかったなぁ...でも小説も面白い!いろんな作者さんのお風呂の世界を味わえて読書バイキング気分♪(?)

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    2026年08月30日
  • 月白

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    戦後の連続殺人犯、北川フサのルポをめぐる話。想像し難い日々。今の東京から想像もつかない東京大空襲直後から戦後の東京。全然知らなかった。あの上野の地下道で人が餓死して、それを役所の人が片付ける光景は想像ができない。人1人の命の重さは今も昔も変わらないはずなのに。

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    2026年08月22日
  • 月白

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    1945年(昭和20年)に戦争が終わり
    昭和の混乱の中生き抜く戦争孤児
    戦争の事を知らなければ駄目だと思い時々読んだりする。
    何冊か読んで当たり前だが立場によって辛さが違う

    フリーライター海老原の家庭の事情はいらなかった‥

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    2026年08月23日
  • 超怖い物件

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    なんか怖いものが読みたいと漠然と思ってたまたま目についたこれを購入。
    最初はなんだ思ったほど怖くないじゃんとか思って読んでたけど、ろろるいの家が怖すぎて、移動中の真っ昼間の電車の中で読んでて良かったと思ったしなんならその夜悪夢を見た。
    ホラー舐めてかかってた。本当に怖い。

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    2026年08月21日
  • 月白

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    戦後の動乱期を舞台に、女性を物扱いする社会に対して憎しみを募らせ、複数の男性を殺害した女。同時期に戦争孤児として同じく社会の不条理に苛まれていた男子は、「憎しみ」という概念とそれが持つエネルギーをその女の中に見出し、殺人犯に対してタブーではあるが惹かれるものを感じるようになる。

    この2人のルポについて、当時のある記者は殺害の背景についての心理を憎しみという観点から浮かび上がらせようとした。しかし、それは殺人擁護ともとれてしまうことから、記事にはならなかった。
    翻って現代にまた別の記者が、当時の記者が残したメモを基に、当時の社会背景も加味しながら、なぜ女が殺人に手を染めたのか、明らかにしようとする。
    そこには当時の記者が果たせなかった無念を晴らそうという気持ちと同時に、閉塞的な社会への憎しみに近い感情もある。
    その現代の記者は、たとえ憎しみを持っていてもそれを理性で抑えるのが通常であり、動物的に憎しみをすべて発散することはなかなかできないことと考える一方、その殺人犯が憎しみをエネルギーに変えていることに少し羨ましさも感じている。

    憎しみというとネガティブなイメージがあるが、これは反骨心とも言い換えられるのではないかと思う。それを良い方向のエネルギーに変えられるのであれば、それはネガティブな感情とは限らないのではないかと思った。

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    2026年08月19日
  • 13月のカレンダー

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    『ここは地獄だ。昨日の朝まで人間らしい営みがあった街が、今では地獄に変わった。
    戦争だから?これは予測された光景なのだろうか。』


    1945年(昭和20年)8月6日の午前8時15分

    青く晴れわたる空。

    広島に原子爆弾が落とされる。

    ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    現代-
    大学で失態を犯し 逃げるように辞めた侑平。研究の道を諦め、その後 就いた仕事も辞めてしまう。 将来を見失い 悶々とした日々を過ごしていた。

    ある日、ずっと疎遠となっていた父親から
    「空き家になった祖父母の家を侑平に譲る」と突然の電話が…。

    真意の分からない自分勝手な提案に、イラつきながらも、松山にある空き家の様子を見に行くことに。
    そこで侑平は、本来あるはずのない13月がプリントされたカレンダーを見つける。

    また祖父が記録していた祖母の闘病日記を見つけ、そこに「13月はあったのよ」と祖母が残した言葉が書かれていた。

    侑平は、カレンダーの謎を調べるうちに 祖母の過去に触れる。
    広島に原爆が落とされる前日に松山へ越してきた祖母。しかし、船に乗り損ねた兄は原爆で亡くなったこと。


    侑平は、祖母の過去を遡ることで、忘れかけていた自身の夢や、ルーツ。そして、父親が長年 抱えてきた苦悩を知ります。

    侑平は思うのです。
    「知らなかった。知ろうともしなかった。」

    それは、戦後に生まれた私達や 今を生きる子供たちも同じかなと思います。

    戦争の悲惨さ、愚かさ。
    戦争を体験した人が負った傷やトラウマ。それは形を変えて 子や孫にまで影響を与えていること。

    そういう事実を「知ろう」としなければ、また戦争は繰り返されるかもしれません。

    戦争を語ってくれる人がいます。

    「母さんは怒るべきなんや。原爆の犠牲者なのに縮こまって生きていくなんて間違ってる。」
    原爆で酷い傷を負い、隠れるように生きてきた喜代の息子の言葉。その怒りを次世代へ語り継ごうとする喜代。

    戦後81年。「語り部」の生の声を聞けるのも あとどれくらいでしょうか。

    高校の修学旅行で 実際に「語り部」のお話を夕食後に聞く機会のあったのですが、ほどよい疲労感とほどよい満腹感で睡魔に負けた当時の私を誰かビンタで起こしてください( •̥-•̥ ) おバカさん!!

    そんな私に、毎回、戦争の悲惨さを小説を通して教えてくれる宇佐美さん。ありがとうございます。


    ⟡.·┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    さて、侑平が見つけた13月まであるカレンダー。
    13月の意味は 祖母・寿賀子の夫の優しさでした。

    そして、余命幾ばくもない寿賀子に 本当に13月が訪れるのです。
    その奇跡は時を超え-
    侑平の人生にも奇跡を起こします!!
    生きているって奇跡の連続なのかもしれない!


    「きっと奇跡が起こるよ」⟡.·

    空は晴れている。
    今日も平和だ。







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    2026年08月18日
  • 月白

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    戦後80年という節目に刊行された作品。

    妻を事故で亡くし、息子と二人で暮らし始めたライターのもとへ、戦後、男性ばかり五人を殺害した死刑囚・北川フサを検証するルポの依頼が舞い込む。

    物語にはいくつもの謎が散りばめられ、読者を惹きつけていきます。しかし、この作品の核となるのは、北川フサは本当に冷酷な殺人鬼だったのかという問いでしょう。『月白』というタイトルが象徴するように、一度貼られた「凶悪犯」という色を、もう一度見つめ直そうとする物語なのだと感じました。

    私が子どもの頃は、推薦図書にも戦争を扱った作品が多く、漫画やテレビドラマでも戦中・戦後は身近な題材でした。しかし戦後80年を迎えた今、その比重は震災やジェンダーなど、現代の課題へと移りつつあるように思います。

    それでも、敗戦後に一般市民がどのような暮らしを強いられたのか、そして女性の地位が向上するまでにどれほど長い時間を要したのか、そうした歴史は、折に触れて優れた小説で語り継がれてほしい。この作品は、まさにそんな期待に応えてくれる一冊でした。

    欲を言えば、裁判の場面だけでなく、主人公のライターが完成させたルポそのものも、作中作として読んでみたかったです。

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    2026年08月16日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    めっちゃお風呂に入りたい。湯船にゆったり浸かりたい。いつもはタイパ重視でシャワーなんだけど、現在夜中の2時なんだけど、でもでも今からお風呂洗ってお湯をはります!2年ぶりのお風呂かも(笑)

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    2026年08月13日
  • 白と黒のソナタ

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    物語としてはモヤモヤが残る部分は多いけれど、華族の男性、お家の繁栄の事しか頭に無い父親の傲慢さと醜悪さの描写には生々しくて衝撃を喰らった。

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    2026年08月12日
  • 月白

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    妻を亡くし、小学生の息子夏樹を一人で育てることになった誠は
    新聞社を辞め、フリーライターになった。
    その初めての大きな仕事として、戦後の女性殺人者 北川フサのルポの依頼を受ける。

    戦後の混乱期に5人の男性を殺して死刑となった女性、北川フサ。
    時代背景や言論統制などがあり、当時のメディアではフサいう女性は同情の余地もないような鬼畜扱いに終始しており、何がフサを殺人に駆り立てたのかにはフォーカスしていない。
    誠はもっと彼女自身を知るべく奔走し、やがて彼女と行動を共にしていた少年がいたことを知る。

    物語は現代と戦後の混乱期を行き来します。
    戦争で行き場を失った人々は上野駅の地下道で身を寄せ合って夜を過ごす。
    浮浪児は闇市の仕事を手伝って少ない駄賃やおこぼれをもらったり、
    盗みを働き、なんとかその日一日糊口をしのいで地下道に戻る。
    栄養失調で死んでいく人々はゴミのように運び出される。
    地下道の壁の色。冷たい白。月白。
    復興と共に町の人たちの身なりが整ってきても、浮浪児たちの生活は変わらない。
    かつては進学を目指していた浮浪児の目に映る学生服姿の少年。
    焼夷弾の落ちた場所が違えば、立場は真逆だったはずの現在。
    胸が締め付けられます。

    女性や子供の地位が低い時代。
    米兵専用の売春宿を国が作り、事務員募集と偽って女性を集めたり、
    浮浪児を保護する施設は劣悪すぎて、栄養失調で子供が死んだりと、
    あまりにも理不尽で読んでいて本当に辛かったです。
    途中読むのをためらう気持ちもありましたが、臨場感に溢れる、記憶に残る知識としてこの本を読んで良かったと思いました。

    時代によって価値観は変わるもの。
    何歳になっても変化していく価値観にアップデートしていく気持ちを持つことは重要だと思っています。
    反面、他者への思いやりとか、子供は守るべきもの、という変わってはいけない部分もあると思います。
    生きるのに精いっぱいという状況に陥った時にも、優しい大人の箕部さんのように子供を慈しむ気持ちだけは保ち続けていたいなと思いました。

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    2026年08月11日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    たまたまちょっと前に『死に山』を読んでいたので、おぉお、となるところがあった。
    タイトルの「夜の声」をいろんな意味にとれるところがいい。大吾にはしあわせになってもらいたい。

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    2026年08月09日
  • 13月のカレンダー

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    研究者としての生活を手放し仕事からも離れた侑平は、亡くなった父方の祖父母の家を訪れることに。
    生前の祖父母のことを知り始めると、戦争と広島の原爆のことが浮かび上がってきた。
    自分のルーツと向き合ったことで立ち止まっていた足も動き始める。

    読んだのは8月。間もなく終戦の日。
    親が戦争体験者なのは私の世代くらいで最後なのかな。
    大陸からの引き揚げ時、もう一隻の方に乗っていたら私もこの世に生まれなかったようだ。

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    2026年08月09日