宇佐美まことのレビュー一覧

  • 月白

    Posted by ブクログ

    時代に呑まれた人たちの生き様を、いくつかの角度から描写しつつ1人の人物を通して交わっていく展開が印象的だった。

    0
    2026年05月27日
  • 超怖い物件

    Posted by ブクログ

    「家をテーマにしたホラー」ってテーマだけでこんなに幅広くなるんだ!って驚き。

    「トガハラミ」の描写が艶めかしくて美しくて、収録作の中で一番好きです。

    怪談ジャンルには普段あんまり触れないけど「やなぎっ記」の微笑ましい日常からの恐怖への舵取りがすごく上手いなーと思って、怪談というジャンルにももっと触れてみたくなった。

    0
    2026年05月27日
  • 逆転のバラッド

    Posted by ブクログ

    黄昏世代のおっちゃんたち(新聞記者、銭湯の主人、骨董屋とその仲間たち)が巨悪に戦いを挑むという熱い物語。
    銀行員が暴力団に殺される場面から物語は始まる。
    事件そのものだけではなく、事件関係者にも謎があり、どのように話が展開するのか予想がつかなかった。
    悪い奴らに逆襲する中盤以降は怒涛の展開。
    これは予想できないです。
    ミステリーとしても素晴らしいが、新聞記者と兄との会話、難病を抱えた子供とその家族の苦悩など目頭が熱くなるシーンも一杯でした。


    0
    2026年05月27日
  • 羊は安らかに草を食み

    Posted by ブクログ

    認知症になった友人の旦那から頼まれて、友人の軌跡を辿る話。
    友人が隠していた過去が明らかになってゆくにつれて、主人公たちの秘密も明らかになってゆく。
    戦争小説と知らずに読んだので少し面食らった。
    けど目を逸らせない謎もあるし、キャラクターの人柄が可愛くて、頑張れ!とつい応援してしまう。
    昔の戦争と今後起きる戦争はきっと様相が違うだろうし、人間の醜さが露呈することは変わらないだろう。だとしても、読めてよかった。
    そして素直に受け入れられる人間で良かったと心から思った。

    0
    2026年05月25日
  • 白と黒のソナタ

    Posted by ブクログ

    華族のお嬢様と駆け出しのピアニストの恋。もしあの時。。と思うけど、それも含めてそういう運命だったってことだものねぇ。。
    三年掛けて作ったピアノ、どんな音がするのかな。弾いてみたい。

    0
    2026年05月25日
  • 月白

    Posted by ブクログ

    戦後のドサクサと言う事があるが、まさにこのことなのかもしれない。

    なかなか凝った話の進め方だ。
    面白く一気に読んだ。

    0
    2026年05月24日
  • 少女たちは夜歩く

    Posted by ブクログ

    お椀を伏せた山を中央にもち
    そこに築城400年の平山城と四方の堀
    そんな城山町で 複雑に絡む連作短編集

    「はじまりのおわり」
    この町の有り様

    「宵闇・毘沙門坂」
    この連作の中心となる 二人の女子と
    たびたび登場してくる賃貸アパート

    毘沙門坂の 夫を愛人に取られた女と 男に捨てられた女 

    「猫を抱く女」
    蒲生家の修復を依頼された絵画
    修復する絵の下には 彼女に関係した人々
    そして 不思議な動物
    彼女の人生を暗転させた人物ばかり
    絵は見る人の心を映す鏡

    「繭の中」
    城山の麓で 継承される妻への暴力
    その元凶の男の後悔

    「ぼくの友だち」
    児童養護施設「わかあゆ園」
    特別支援学級に通う心

    0
    2026年05月04日
  • 13月のカレンダー

    Posted by ブクログ

    広島の被爆体験が物語の中心を占めていて、私自身、祖父母が長崎市での被爆者で、原爆手帳を持っていて、原爆が落とされた日のことを小さい時からよく聞いていたから、主人公の衝撃みたいなものを一緒に感じることはできなかった。
    重苦しい恐怖感みたいなものを私自身ずっと持っている気はする。原爆投下後の水が飲めなくて苦しい夢を子どもの頃はよく見ていたし。

    作中でも出ていたけれど、本が読めたり音楽が楽しめたりする日常はほんとに尊いものだと改めて思った。

    0
    2026年04月27日
  • 13月のカレンダー

    Posted by ブクログ

    語り尽くせぬ、原爆の物語。
    永遠に消えない、『被爆』という恐ろしさ。
    それでも、奇跡を願う人の純粋さを感じた。

    0
    2026年04月25日
  • 子供は怖い夢を見る

    Posted by ブクログ

    角川ホラー文庫の宇佐美まこと作品。
    最近読んだホラー文庫の中では、一段抜けた完成度を感じます。

    恐怖を前面に出す作品ではないため、純然たるホラーを期待される方には向かないかもしれません。
    ハートフルホラーミステリーファンタジー
    とでも 表現させていただきたいような
    あらゆる要素を収めるとことに治め、
    そこに齟齬を生じさせません。

    家族の在り方、血縁という呪縛、時間を超えた友情 そうした主題をメインとしながら
    そこに社会派まで匂わす高度なストーリー展開。
    ジャンルを横断しながら 最終的には一つの物語として無理なく収斂していく。
    もっと 話題となっても良い作品だったのにと思いました。

    0
    2026年04月14日
  • 羊は安らかに草を食み

    Posted by ブクログ

    私たちは、認知症を患った友人を連れ、彼女の人生を辿る旅に出る。彼女の心の奥底にある「つかえ」を取り除くために-。

    ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    俳句教室で知り合い二十数年の友情を紡いできた益恵、アイ、富士子の老婦人。

    ある日、アイと富士子は 益恵の夫から、認知症が進行した益恵を連れて、「彼女の過去を探す旅に出て欲しい」とお願いされる。

    認知症となる前は自身の過去を多く語ることのなかった益恵。アイと富士子は、益恵の住んでいた町や、かつての知り合いを訪ねる旅で、益恵が送ってきた壮絶な過去を知ることになる。

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    物語は、益恵の詠んだ句集と共に 現在の旅の章と、益恵の生きた過去

    0
    2026年04月05日
  • 13月のカレンダー

    Posted by ブクログ

    両親の離婚により、疎遠になっていた父方の祖父母の家に訪れた主人公の侑平は、その場所で、13月まであるカレンダーを見つける。それは祖父が祖母のために、知り合いに作ってもらった特別なカレンダーだった。

    祖母の寿賀子の出身が広島で、原爆で亡くなった兄がいた事を知り、祖母と交流のあった友人に会うために広島を訪れる侑平。そこで二人の老人から原爆投下直後の広島の惨状を聞くこととなる。壮絶な体験の描写がとてもリアルで、広島平和記念資料館で展示されていた被爆者の遺品や写真、資料を思い出した。どれだけ多くの人が、たった一発の爆弾のために運命を狂わされたのだろうか。被爆後の差別や偏見、理不尽な扱いを受けながらも

    0
    2026年03月14日
  • 13月のカレンダー

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて読み進める
    十三月の奇跡が起こって良かった!
    侑平が、仕事を辞めたこと
    父がお祖父ちゃんの家を売却して、そのお金をやると言われる…そこは両親が離婚するまで長期的に滞在していた夏休みの場所
    今まで足が遠のいていた後ろめたさが込み上げながら訪れる
    祖母の闘病生活、十三月カレンダー、そして自分が書いた年賀状を見つける
    ルーツを辿ることで父の思い、自分がなにをしたかったか改めて知る機会を得る
    被爆者の思いは、とても言葉ではいい尽くせない辛さがありました…そして、2世やその親族の思いは計り知れないもの
    サバイバーズギルド 生き残った者の罪悪感
    そして、語り部となって原爆の悲惨さを若い世

    0
    2026年03月04日
  • 謎は花に埋もれて

    Posted by ブクログ

    短編集6篇
    花屋さんと警官の夫婦による謎解きの連作短編集かと思っていたらそうでもない偶然が積み重なる運命を描いた物などもあり、どの作品もぎゅっと中身の詰まった作品で読み応えがある。
    「クレイジーキルト」「家族写真」が余韻に残った。

    0
    2026年03月02日
  • 逆転のバラッド

    Posted by ブクログ

    登場人物がおじさん達ばかりですが笑、とても面白かったです。
    最後の最後まで上手く騙され、驚きの連続でした。
    人生の折り返し地点になり、今までの人生を見つめ直した時になってやっと気づく事あるんですね。
    そこから新たにどう行動するかで、自分の人生は全然違った物語に変わるんだと思い知りました。

    0
    2026年02月25日
  • 愚者の毒

    Posted by ブクログ

    時系列別に展開されていくが、どの時点でも暗くて重い。この雰囲気を表現できる筆力がすごい、とても読み応えのある一冊でした。

    0
    2026年02月18日
  • 恋狂ひ

    Posted by ブクログ

    単行本「いきぢごく」改題
    旅行代理店の重役で独身の鞠子は、義兄との昔の情事を思いながら、11歳年下の社員と逢瀬を重ねる
    そんなとき、妻帯者の恋人を殺してしまい、四国遍路の旅に出た戦前の女性の手記を見つけ、のめり込んでいく
    鞠子と女遍路の人生がうまく絡むように展開して女性の情欲の業を描き、その先の復讐劇で見事な伏線回収
    結果的に事件にまで発展した鞠子の欲を理解できるような、理解したくないような…そんな物語でした

    0
    2026年02月16日
  • 月の光の届く距離

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高校生の美優は妊娠し、彼氏からも両親からも見放される。家を出てもうまくいかず手を差し伸べてくれた大人に頼り出産に望む。明良と華南子が血縁なので夫婦でなく兄弟でゲストハウスをしながら養子を育てる、そんな大きな家族の中で出産まで暮らせた美優は本当に良かったな。だからこそ頑なな感情のままシングルマザーになるわけではなく特別養子縁組をして自分は大学で勉強したい気持ちになったのだろう。夢物語だと思ったりもするけど、困って福祉の手が届かない人が少しでも減ることを願う。

    0
    2026年02月13日
  • 13月のカレンダー

    Posted by ブクログ

    サバイバーズギルトは初めて知った言葉だけれども、まさに生きるか死ぬかの瀬戸際を奇跡的にくぐり抜けた自分がいて、くぐり抜けられなかった大切な人がいて。しかも他者の無念が自分への温情に起因していたのなら、いくら責任を問われなくても、いいようのない罪悪感に苛まれるでしょうよ。原爆の悲劇、なによりも心に投下された悲哀を限りなく現実的に描く。はてしない絶望感と喪失感。なんとかそれを癒そうという愛情から作られた13月のカレンダー。その架空の時間が生んだ過去への回帰とは儚い幻想だった。それで終わればよかったのになぜ…。

    0
    2026年02月10日
  • 超怖い物件

    Posted by ブクログ

    12人の作家さんによる物件怪談小説集でハズレが少ない。特に最初のオチにゾッとさせられた、宇佐美まこと先生の「氷室」がベストでした!

    0
    2026年02月02日