【感想・ネタバレ】月の光の届く距離のレビュー

あらすじ

真面目な女子高生・美優は予期しない妊娠をしてしまう。堕胎するにはすでに遅く、福祉の手によって奥多摩にあるゲストハウス「グリーンゲイブルズ」に預けられる。そこでは明良と華南子という兄妹が、事情を抱えた子供たちの里親となって、高齢の母・類子と暮らしていた。貧困、虐待など厳しい背景を持つ里子たちを育てる彼らにもまた、絶望の淵に立たされた厳しい過去があった。家族のあり方を問う話題の長編ミステリー。

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Posted by ブクログ

とても面白かったです。
1番の感想は人は環境も大事だけれども、自分がどうしたいのかで行動出来るか出来ないかで未来は変えられるって事です。
主人公は4人?になるのかな。
皆、自分が悪いわけではないのにどうにも出来ない状況に苦しみますがその先は自分で決めた道を進んでいる。
繰り返し傷つけられてもまたそこからその先をどうするのか考えて自分の決めた道を進んでいく。
こういうお話を読むと同じ状況でもその状況を不満に思い立ち止まっている人もいて、結局は自分次第なのかなと。
内容は重たいですが、明日を、この先を決めるのは自分と思える気持ちが明るくなる作品でした。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

血の繋がりだけが家族じゃない。
家族ってなんだろう。
私は元里子。3歳の時に里親さんに育てられて今も一緒に暮らしてるけど恥ずかしながらこの本でこの歳になって気付かされる事が多かった。
頑なに実の親の気持ちに寄り添わなかった事を後悔している訳では無いけど、実親との繋がりを私はこれからはちゃんと整理したいと思いました。
私が小さい頃にこの本に出会いたかった。
そしてこのテーマを生々しく書き上げてくれた著者の方に深く感謝したい。届いて欲しい人に届くといい本。
これはフィクションだけどノンフィクションです。

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2024年12月11日

Posted by ブクログ

安定の面白さ。
強いて言えば登場人物それぞれの人生にかなりページを費やして描いてるのに明良と華南子の出会い以降とその関係性については結構さらっとしてたかなあと。まあ恋愛小説じゃないから仕方ないとはいえ。
いろいろな家族の形のお話。産みの親より育ての親、は良く聞きますがこのお話ではどちらも親なんだってのがいいですね。

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2025年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『展望塔のラプンツェル』でも辛い過去をバネにして他人のために必死に生きる人がいて、この作品でも地獄のような過去を経て他人に愛を注げる人がいる。立ち止まってもまた歩き出せる人の強さが宇佐美さんの真骨頂だなぁ。
彼氏も両親も頼れない17歳の妊婦の美優がそんな大人の一人の千沙と出会い、様々な事情を抱えた子どもたちの里親としてゲストハウスを営む明良と華南子の兄妹に繋がって、生まれてくる子どもの幸せについて真剣に悩む母としての姿に何度か目頭が熱くなった。

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2025年04月08日

Posted by ブクログ

感想
抱えた重荷。心に傷を負う。だけど。そんな人は柔らかな光で周りを照らす。傷の舐め合いではなく。一歩一歩前に進むために。包んでくれる場所。

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2024年11月14日

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