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島だけが、すべてを見ていた。
1840年、気仙沼から出航した五百石船・観音丸は荒天の果てに、ある島に漂着する。そこには、青い目をした先住者たちがいた。彼らは、その地を「ボニン・アイランド」と告げた。
時を隔てた現在。すべてを失った中年男は、幼少期、祖父が大切にしていた木製の置物をふとしたことで手に入れた。それを契機に記憶が蘇る。
彼は、小笠原行きのフェリーに足を向けた。その船には、チェロケースを抱えた曰くありげな少年も同乗していた。
物語は、ゆっくりと自転を始める。
※この作品は単行本版『ボニン浄土』として配信されていた作品の文庫本版です。
Posted by ブクログ 2023年07月23日
宇佐美さんは裏切らない、と改めて思いました。
単なるミステリー作品ではなく,歴史書でもあると感じました。小笠原諸島について、全く知らなかったので、歴史の勉強にもなりました。
過去と現在が交互に書かれていて,それぞれゆっくりとした進行だし,事件も起きないのですが,筆力がすごいのか,引き込まれてあっとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月18日
面白かったー、これぞTHE宇佐美作品!
小笠原諸島を舞台に語られる全く異なる3つのお話や様々なエピソードが最後に繋がる時のゾクゾク感。でもその繋がりに気付けるのは読者の特権です。
小笠原諸島の歴史も学べて一石二鳥。
なんとなく謎を残したりせずきちんと最後まで書いてくれるのも宇佐美作品のいいとこですよ...続きを読む
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