鳥啼き魚の目は泪

鳥啼き魚の目は泪

1,782円 (税込)

8pt

その美しい庭は、人の心を曝け出す。

駆け出しの造園設計士・高桑は大学の卒論で作庭師・溝延兵衛と、彼の代表作となったある庭を取り上げて以来、長年にわたり取り憑かれ続けていた。
武家候爵・吉田房興が兵衛に依頼したもので、定石を覆す枯山水を作るために、大きな池が埋められていた。その池からは、白骨死体が見つかっていた――。
昭和初期。限られた時代を生きたある華族の哀しみと、異能の作庭師の熱情が静かに呼応する「美しい庭」の誰も知らない物語。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    小学館
  • ページ数
    290ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月19日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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鳥啼き魚の目は泪 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昭和初期のある華族と作庭師の生き様に、それこそ取り憑かれたようにひたすら読み続けた時間が濃密で至福だった。時代背景や内容全てがとても好み。奥様付きの女中トミが語る華やかで幸せいっぱいの吉田家に次々に降りかかる災難と苦悩。池から出た白骨に慄き真相には驚きと悲劇しかない。だけどなのかだからなのか1人の作

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    「行く春や鳥啼き魚の目は泪」芭蕉

    「奥の細道」へと旅立つときに詠んだ句。

    昭和八年から九年にかけて華族の吉田家で起こった事件です。

    女中のトミが血で汚れたコテを弟分の惣六に「それを誰にも見つからないところに隠すんだよ」と渡す切迫した場面から始まります。
    血で汚れたコテは何かの事件の凶器かと思わ

    0
    2023年08月05日

    Posted by ブクログ

    『鳥啼き魚の目は泪』宇佐美まこと

    作庭という言葉を初めて知った。
    ある侯爵家の広大な庭の池を埋め立てて枯山水を作り上げた作庭師。
    そもそも枯山水は水を引いてくるのに適さない場所や池を作るほどの広さに恵まれない場所に水を使わずに石や砂で山水の景色を表現するものである。
    なぜわざわざ本当の池を埋め立て

    0
    2025年05月08日

    Posted by ブクログ

    滅びゆく者をテーマにした本は何故かそそられる。背景に流れている雰囲気が好きで冒頭から引き込まれた。昭和初期、限られた時代を生きたある華族の哀しみと、異能の作庭師の熱情が静かに呼応する「美しい庭」の物語だった。
    当主である房興は家というものに取り込まれ、個を埋没させている。経済的には恵まれてはいたが、

    0
    2023年10月04日

    Posted by ブクログ

    『清閒庭(せいけんてい)』は昭和初期に天才庭師・溝延兵衛(みぞのべ ひょうえ)が、時の公爵・吉田房興(よしだ ふさおき)の依頼を受け、池を埋め立てて作り上げた広大な枯山水である。
    浜辺に打ち寄せる波の音が聞こえてくる心地がする。
    この庭に魅せられたのは現代の建築設計士・高桑透(たかくわ とおる)。

    0
    2023年09月09日

    Posted by ブクログ

    昭和初期、華族である吉田家の庭にある池から白骨死体が見つかった。過去の令嬢の醜聞に関わる噂が飛び交う中、池は埋められ壮大な枯山水の庭が作られることになる。作庭師の溝延兵衛が手がけるその庭の工程が進む中、庭づくりに魅入られた吉田家の当主夫妻は徐々に変化を見せていく。ミステリ的な部分もあるけれど、それだ

    0
    2023年08月12日

    Posted by ブクログ

    華族の文化、イエ制度と家父長制がもたらす軋轢の中で自身の運命を虚無で眺めるか、しなやかに自身を再発見して力強く生きるか。魂が共鳴する誰かの存在こそカタチある関係でなくともかけがえのない道標なのだと、読み終えるとタイトルと表紙がより深く刺さる。

    0
    2025年07月06日

    Posted by ブクログ

    長い年月が経った後に見えてくるものもあるのかも。どういう意図だったのかは本人のみが知っているという。

    0
    2025年01月03日

    Posted by ブクログ

    昭和初期の華族が住む屋敷に日本庭園を作るお話。
    ん? 宇佐美さんだよな、と読み始めてから、表紙を確認してしまった。まあ、この作家は文体もテーマも自在に書き分ける方なので、こういう作品があっても不思議はないのだが……。正直驚いた。
    冒頭に置かれた短いエピソードからなにかしら怖ろしい事件が起きることはわ

    0
    2024年01月06日

    Posted by ブクログ

    昭和初期の華族のお屋敷での物語。
    華族の暮らしぶりが細やかに描かれており、イメージが膨らんだ。100年やそこらで、時代は完全に様変わりしたのだとつくづく思う。
    名家での庭造り、池に絡んだ事件などを軸に展開していくのだけど、ゆるゆるとしたテンポ感がイマイチ合わないのか、途中中だるみしてしまった。
    後半

    0
    2023年12月01日

鳥啼き魚の目は泪 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    小学館
  • ページ数
    290ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月19日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

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