宇佐美まことのレビュー一覧

  • 愚者の毒

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    3つの時代が進行しつつ謎が明らかに。1965年の話は顔が歪むほどの嫌悪感でそれを引き摺りながら進む。この不気味な表紙と毒々しいタイトルにひかれて。読後もう一度表紙を眺めたら不気味さが増していた。お話はテンポよく途中で展開が読めてきたけれどそれでも最後まで夢中で読んだ。

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    2023年01月30日
  • 夜の声を聴く

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    この作者さんは地の文が良い。
    どんどん引き込まれるミステリーではなかったけど安心して読んでいられる。

    本格的なミステリーとして読めばかなり薄味だと思う。ただ人の微妙な感情や環境で事件が複雑で厄介なものになっていく。

    人間関係の面倒さがよく描かれていると感じた。
    そこに「月世界」の面々が拗れた関係をほぐしていく。
    その過程が探偵事務所とも秘密基地とでも言えるような妙な高揚感を出してくれる。

    冒頭の主人公がどんな気持ちで古巣を訪れたのか。読み終わった後、よい意味で裏切られた気がしました。

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    2023年01月02日
  • 超怖い物件

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    ネタバレ

    読み応えのあるホラーオムニバス
    好きだった話抜粋

    「氷室」
    途中でオチは読めたけど更なるオチがついてるとは…読んでくとひんやり感が伝わってくる

    「旧居の記憶」
    昔住んでたとこ変なこと多くて〜心霊現象多かったンスよ〜で済んでいいのか分からない作者の体験記
    かつてのノスタルジックな情景を思い描きながら読んでくとオチに突き落とされる

    「やなぎっ記」
    怖くて((((('Д')))))泣いちゃう(ToT)/~~~

    「笛を吹く家」
    3歳の息子と散歩した時に思いついた創作って始まるのが怖い

    「終の住処」
    この作者結構な確率で読者巻き込む

    「ろろるいの家」
    文章の密度が凄い。他

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    2023年01月01日
  • 骨を弔う

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    ネタバレ

    読み進めるにつれて「えぇぇぇ」と心の声がついつい漏れてしまうお話でした。
    小さい頃の思い出。
    わたしの生まれ育った四国のとある田舎での幼少時代。
    登場人物それぞれの過去、現在ととある儀式とを回顧する旅。

    途中、現実離れした(子供ができるはずもない…)行為や考え。
    結末のどんでん返しにも驚きました。

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    2022年12月25日
  • ドラゴンズ・タン

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    一章の難読漢字だけ乗り越えれば
    あとは サクサクと読めると思いますので
    三国志などがお好きな方は
    楽勝かと(笑)
    私は しばらく名前を覚えようと
    頑張ってましたが
    途中で 諦めたので
    そこから楽になりました

    私は4章の泥の河に沈むが
    一番好みでしたね
    苦界の女性の話は
    ぐっときます
    ここら辺は ただ甘いだけの
    ファンタジーとは一線をかくして
    人の生きざまが出ますね

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    2022年12月22日
  • 熟れた月

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    ネタバレ

    読み進めるごとに『あ〜そこで繋がる?』という意外性が面白かった。

    普通に生活してたら交わらなかった人生が、ある一点で交わり、そこから互いの人生に変化が起こる

    自分がやるべきことに気づいたり、自分の人生に向き合ったり…

    登場人物にはみな、いろいろと背負うものがあるけれど、どの人物も最後はしっかり前を向いて進んでいくようなストーリー展開で読後感はよかったです。

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    2022年12月14日
  • ドラゴンズ・タン

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    ネタバレ

    好きな著者だったので。

    「ドラゴンズ・タン」、竜の舌を巡る輪廻転生のお話。
    中国の漢の時代からはじまったお話は、
    大陸から現代の日本へと転がり込む。
    といっても、「ドラゴンズ・タン」が何なのか、
    何を意味をするのかは最後まで分からない。

    ただの(というと語弊があるが)ファンタジーかと思っていたら、
    最後に思いがけない現実的な展開になり、
    何もかにもがうまくはまっていくのは驚きだった。
    (伏線回収という言葉がどうも気に入らないのは私だけだろうか)

    個人的には、
    いろいろな時代に登場する、
    様々な人物たちが彩る物語が楽しかったので、
    そのままファンタジー的な展開も読んでみたかった気がする。

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    2022年11月22日
  • 超怖い物件

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    ネタバレ

    こわかった!
    ほぼほぼ全部怖くて、また新たなホラー小説の楽しみを知られたな!という感じ!他のお話も読んでみたい作家さんも増えて、よかった。

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    2022年10月18日
  • ドラゴンズ・タン

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    漢の時代の中国から時代を越えて引き継がれる因果の物語。凶悪な禍、不老不死の力を得た男、そして禍を察知し食い止めることができる一組の男女。何度も生れ変わり運命に翻弄される男女はいずれ、巡り合うことができるのか。そして禍に立ち向かうことができるのか。壮大なスケールのファンタジーです。
    五つの時代の五つの章で描かれた物語ですが。どの章一つ分でもひとつの物語として読みごたえがたっぷり。その中で生まれ変わった彼もしくは彼女と、彼らを抹殺しようとする不死の男の不穏な対立が実にスリリング。ただし生まれ変わった彼らは一連の事態を把握できていないので、圧倒的に不利なんですよね。実際第四章まではずっと敗北……だけ

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    2022年10月17日
  • 愚者の毒

    購入済み

    悲しい話

    登場人物が少なく、場所、場面も限られている。ただ、時代が昔の話と現在の話がいったりきたりするので、頭をしっかりしないと、わからなくなる。私は2度読んで、成る程と面白いと思った。登場人物の話は一人を除き、とても温かいのだけど、色んな偶然が重なり、思わぬ方向へ、転換していく。どんでん、どんでん返しみたいな。少し過去の話がうざいところもあるが、一読の価値あり。是非。

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    2022年09月19日
  • 聖者が街にやってきた

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    「愚者の毒」が面白かった&WOWOWドラマの「黒鳥の湖」のストーリーが良かったのを受けて宇佐美昨年2冊目。

    面白かったです。
    久しぶりに終盤まで犯人が誰だか絞りきれませんでした。負け惜しみを言うなら、候補の中にはいましたが。

    愚者の毒とはまた全く違った文体、世界観ながらも引き込まれました。
    登場人物の数名は、ちょっと現実離れしすぎている設定ではありますが、そこを差し引いても満足度は高め。

    この方は親子関係を根底のテーマとされているのでしょうか。
    親に愛されずに育った子どもは、作品の中ではやはり幸福とは言えない人生を歩むことになりますが、そうであっても、作中の罪のない子どもに関しては、わず

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    2022年09月02日
  • 死はすぐそこの影の中

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    2022.08.27

    「愚者の毒」に続き、一気読みしてしまった。愚者の毒も本当に暗い話だったけど、こちらも暗い…とにかく水の底のように登場人物の誰も彼もが境遇が暗くて重い。もうやめて!と叫びたくなるくらい暗い。イケメン御曹司である陽一郎でさえも…。陽一郎って、ガラスの仮面の速水真澄みたいで、唯一の救済者と思ったけど、恋人の殺人を知ってそれでも結婚する陽一郎も相当ヤバイ。
    結婚後、母か彩香を殺してほしいと思ってるのかもしれないなと勘繰ってしまうイヤーな終わり方。
    こういうのもイヤミスっていうのかしら?

    この小説の中に一貫して流れているものは「狂気」だと思う。登場人物全員が心の中に暗くて醜い狂

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    2022年08月28日
  • るんびにの子供

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    私の大好きなホラー短編集。
    柘榴の家の読後感が好きでしたけど、何より面白いのは岩井志麻子の解説です。屁だけであんなに表現できるなんて…
    これ気になったら買って最初から読むしかありません。ぜひ。

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    2022年05月25日
  • 死はすぐそこの影の中

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    ネタバレ

    水と音が様々な通奏低音として聴こえてくる。
    半村良か横溝正史かと思いきやダニエルキイス、更にはこれでもかの力技。
    何が本当か分からなくなり、自分ですらも、何人もの人格がいそう。
    貫井さんや乃南さんのような人の心の闇に入り込んでくるが、読後感にはある種の爽やかを感じた。
    読み通しのには、重たかった。女としての心理描写にも好感が持てました。

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    2022年04月24日
  • 虹色の童話

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    ネタバレ

    レインボーハイツ、虹色からはほど遠い灰色のひび割れだらけの空室が目立つマンション。

    一枚のドアを閉めれば、その中で何がおこなわれているかなんて誰もわからない。

    天職だと思っていた千加子は、住人と環境に振り回されるのだが…
    鬱屈した気持ちは、誰かにトンっと背中を押されただけで、堕ちていくのかもしれない。
    心の育て方って大事。
    突発的な悪意ではなく、日々少しずつ、でも確実、着実に根づいた悪が息をしたときに発生する物語。
    じわじわ来る恐怖。 人間の心に棲む悪意。

    赤ちゃんの存在は、思っていた通り。
    164ページの4の表現がよい。


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    2022年04月07日
  • 愚者の毒

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    酷い親元で育った子の人生は惨い 主人公は誰だ?に着目しすぎたあまり、やられました(^^;)
    実際にあった炭坑事故の残酷さを物語の中で語っておるのだけど。公害問題しか知らなかった。近年の歴史を知る上でも、国内にあった問題は知っておくべきだと思う。

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    2025年12月02日
  • 死はすぐそこの影の中

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    この作品は四章から成り、章ごとに有名なピアノ曲にちなんだタイトルがつけられています。
    第一章「沈める寺」ドビッシー、第二章「水の戯れ」ラヴェル、第三章「雨だれ」ショパン第四章「オンディーヌ」ラヴェル。
    そしてこの本のタイトルである『死はすぐそこの影の中』はフランスのピアニスト、アルフレッド・コルトーに命名された「雨だれ」のもうひとつのタイトルです。


    そして主人公である一藤麻衣子はピアノの調律師です。
    麻衣子は東京の生まれですが5歳で父を亡くし愛媛県の七富利村の村長だった父の兄である伯父の家に母と身を寄せます。
    麻衣子は転校生ですが困った時に麻衣子を助けてくれるミツルや司という友だちができま

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    2022年02月23日
  • 黒鳥の湖

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    ネタバレ

    宇佐美まこと5冊め。
    すごく!とか、めちゃめちゃ!ではないけれど、まあ、普通に面白い。

    読んでいる途中で、ある程度は、この人があの人なんだろうなぁ・・・というのは、分かるけれど、
    終盤に向かって、出てくる人たち全員がなんらかの関係者で、すっごい狭い世界ですべてのことが起こりすぎ!な感は否めない。

    とりあえず、wowowのドラマ見てみます。

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    2022年02月21日
  • 熟れた月

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    宇佐美まこと『熟れた月』光文社文庫。

    全く救いの無い泥々した物語かと思いながら読み進んだのだが、まさかと思うような展開が待ち受けていた。人生とは近道もあれば、遠回りもあるのだと気付かせてくれるような作品だった。

    弥生という女性が上司を刺殺する衝撃の場面から物語は始まる。

    高校陸上部の阿久津佑太に恋心を抱く高校生の結は佑太の母親から佑太への謎めいた言葉の伝言を頼まれる。そして、冒頭で上司を刺殺した弥生こそ、佑太の母親だったことが明らかになる。何故、彼女は……

    場面は変わり、乳癌が全身に転移し、余命半年と宣告された闇金業を営む宮坂マキ子とマキ子に雇われる元銀行員の取り立て屋の乾の物語が描か

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    2022年02月01日
  • 死はすぐそこの影の中

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    こうなるやろ→やっぱりなぁ→そう来たか!!→嘘でしょ……

    っていう本でした。
    自分が見ている・信じている世界が実は虚像だったら…友達や自分自身を信じられなくなりそうです。

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    2022年02月06日