阿部公彦のレビュー一覧

  • 文庫で読む100年の文学

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    世界から60冊、日本から40冊。識者が選んだ100年の文学作品。文庫本で入手可能かという視点が面白い。
    読んだことのある作品があまりに少数なのがなんとも寂しい。さすがに全作は無理でも本書を参考に何冊か挑戦してみたい。
    新聞の連載が母体で書き下ろしを加えたもの。

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    2025年12月25日
  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 夏目漱石 「文豪」の全身を読みあかす

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    坂本龍一さんが逝去した後に発表されたシアターピース「TIME」を観に行った時に、夏目漱石の「夢十夜」が引用されていて、その「わかるようでわからない不気味さ」は強烈に印象に残っていました。
    本書を手に取ったのもその夢十夜が取り上げられていたためです。

    現代の日本人にとって、夏目漱石は「名前は知っているけど実はよく知らない人」のかなり上位にくる人物だと思いますが、「胃弱」や「食いしん坊」「甘いものやこってりしたものが好き」など、B級を感じさせるワードはとても親近感を覚え、「こんな人が書く本なら面白いかも」と興味が湧きました。

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    2025年10月16日
  • 文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために

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    とても好き。あらゆる人に読んでほしい。

    『文章は「形」から読む』というタイトルであるが、ここで言う「形」というのは、「文体」と言った方がしっくりくる人もいるかもしれない。
    基本的に、文章というのは、伝えたい「内容」と、その「内容」を伝えるためにどのように表現するのかという「書き方」でできている。雑な例だが、同じ「内容」を伝えていても、「すこし前に詰めていただけませんか」「すこし前に詰めろ」では、印象がちがう。
    語尾や情報量、言葉の選び方で、偉そうに見えたり、なんとなくニコニコして感じられたり、丁寧な印象をうけたり。この本では、文章の持つ「内容」ではなく、この「書き方」の特徴に徹底的にこだわっ

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    2024年04月01日
  • 文庫で読む100年の文学

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    帯に書かれた「ポケットに世界文学全集を!」の通り。未読の作家、本を知るいい機会になった。それにしても未読の多さ。それもよく楽しみが増えたと思うことにする。

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    2023年07月10日
  • 文庫で読む100年の文学

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    読売新聞の書評欄を毎週楽しみにしている。その中の連載コラムが一冊の本になった。海外60冊、日本40冊の計100冊。その上、執筆者が豪華。
    読んだ本の書評を読むのも楽し、未読も参考になるし、これは長い付き合いになる本。

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    2023年06月29日
  • 英文学教授が教えたがる名作の英語

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    本場の英語を読めている実感があって楽しい。物書きのプロはこういった表現をするのかあ、と思わず引用・真似したくなるような書き方で憧れる。

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    2021年12月13日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    忖度か、同調圧力か、権力の逸脱か。最近、表現の自由が失われつつある風潮がある。26人の研究者、作家、芸術家、ジャーナリストが自由について考察し、声をあげる。

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    2021年11月03日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    まず著者群の面子を見て、少なくとも既知の名前において、それぞれの発信することばを追いかけている人が多いことを確認。演繹的に、その他の著者についても、かけ離れた立場にはないであろうと判断。あわよくば、今後の人生指針になり得る存在と出会えることも期待。前置き長いけど、そんな考えの下、発売前から気にかけていた本書。日本学術会議任命拒否問題についても、どこかでちゃんと読まなきゃと思っていたけど、その欲求も本書で満たされた。中曽根時代から綿々と受け継がれて今に至るってのも、何とも根深くて嫌な感じ。そのあたりまで遡って、ちゃんと勉強しなきゃ。あとは、己でさえままならない自由の取り扱いを、更に次世代に伝える

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    2021年07月28日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    26名による日本学術会議任命拒否問題に端を発した、自由への権力の介入に関しての論考集。息苦しさの正体にはさまざまな形での!自由を禁じようとする動きがあったことに改めて気がつく。
    それぞれの立場で見た自由への介入は、幅広いものがあり、私たちの生活がじょじょに狭められてきていることが分かる。
    誰かの問題なのではなく、自分の問題として、さまざまなやり口で介入しようとしてくる権力にはNOを突きつけたい。

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    2021年07月16日
  • 名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ

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    名作の書き出しを引用し、傍線や書き込みでツッコミを入れていく。

    そのツッコミに、いちいちハッとさせられる。
    この筆者のヨミは只者ではない。
    小説を読み込むとはこう言う事なんだな。

    こう言う読みこむセンスというか、修行ができている人は、小説読めば読む程、どんどん小説の味を噛み締められるんだろうな。

    筆者を尊敬してしまいました。

    例えばの本文からの引用
    ____

    林芙美子は一見、この「ドライで切り詰めた文章こそが名文だ」という考えを実践しているように見えるかもしれません。でも、実際には冒頭に歌を引用し、しかも未練たっぷりにその歌から距離を置こうとすることで、かえってドライな文章が隠しもつ

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    2021年02月09日
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

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    本屋で見つけて、編者が都甲幸治ってこともあり、是非読みたいと思って入手。最近特に、洋邦問わず文学賞が気になるってこともあり、これもとても楽しく読ませてもらいました。方々で言われていることだけど、ノーベル賞より注目すべき文学賞は、あれもこれもあるってことですね。実際には”8大”文学賞では決してないけど、芥川賞と直木賞の章も設けられていて、それはそれで日本人なら気になるものではあるし、ちょっとした息抜きみたいにもなっていて、高感度高しでした。毎度のことながら、また読みたい本・作家がたくさん見つかって、嬉しい悲鳴再び。

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    2018年05月10日
  • 名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ

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    名作をいじる
    阿部公彦
    立東舎

    夏目漱石、三四郎、明暗
    志賀直哉、城の崎にて、小僧の神様
    太宰治、人間失格、斜陽など16作品

    読めないなら、まずいじってみたらいい。そして、そこで何が起きるか見てみたらいい。

    いじると言うと、「触る」「動かす」「からむ」といった言葉が思い浮かびます。物理的にページを開く。書かれている内容を目にとめ、影響を受けたりする。さらに考えたり、質問したり、批判したりする。

    面倒だからこそ、いじる。本を読む暇などない人は、まずはいじってみるといい。触ってみるといい。しかも「最初の1ページ」だけでいいのです。

    「名作」なるものは、有名であばあるほど、珍妙な出で立ちを

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    2026年05月10日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    コミュニケーションは本来わからないものである。意味だけでなく、社会、時代背景なども、含む、ことば観は今後胸に留めておこうと思う。

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    2025年10月15日
  • 文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために

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    私が書いた文章が公用文として対外発表される可能性はないが、組織内で発信されている文章の意図が理解できた。なので、公務員の人は、第一章を読むべき。

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    2025年07月19日
  • 名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ

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    文学の先生による、文学作品のよさを伝える方法を提案する本、といえばいいのか。
    近代文学の名作の冒頭に「らくがき」を書き入れつつ、その作品の特質に光を当てていく。

    夏目漱石『三四郎』『明暗』
    志賀直哉「城の崎にて」「小僧の神様」
    太宰治『人間失格』『斜陽』
    谷崎潤一郎『細雪』「刺青」
    梶井基次郎「檸檬」

    ここらあたりは、ド定番。

    江戸川乱歩『怪人二十面相』

    といったところで、ちょっとびっくり。
    その後のセレクトは以下の通り。

    森鴎外『雁』
    芥川龍之介「羅生門」
    葛西善蔵「蠢く者」
    堀辰雄『風立ちぬ』
    林芙美子『放浪記』

    たしかに、作品の冒頭は、作家が気合を入れて書く(と思われる)とこ

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    2025年06月08日
  • 文庫で読む100年の文学

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    気になるところだけ読むつもりが結局全編読んでしまった。
    読んでない本がこんなにあること、知ってるけど読んでない本がたくさんあること、そして読んだはずなのにあまり覚えていない、理解していなかった本が結構あることを再確認。
    過去に読んだ本は当時の衝撃や感想を思い出したりした。読んでみたい本も見つかったし、こういう本も面白い。

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    2025年02月07日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    知らない論者も多いのだが,なかなか良い企画だったと思う。
    個人的に自由に最高の価値を置いているつもりなのだが,そもそも自由とは何か,きちんと考える必要がある。自由でないから自由という概念が必要となるという指摘はそのとおりだし,自由と秩序の関係も深める必要がある。
    学術会議の問題は解決されないまま世間からは忘れられてその動きは目的を達しようとしている。カネは出すけど口は出さないなんて器量をこの国に望むのはもう無理なのかもしれない。

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    2024年10月14日
  • 文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために

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    なるほど、と思ったのは、契約書は呪術と通ずるものがある、ということ。ことばの力で現実に影響を及ぼし変化を起こすための文書であるから、ふつうのことばとは違う「形」を与えられ,きれいな一次元的な世界、いわば現実世界を理想化したモデルを表している。(pp232-233)

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    2024年09月22日
  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 夏目漱石 「文豪」の全身を読みあかす

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    夏目漱石の小説を解説した本。

    胃弱とか痔とか、そんな観点で解説するとあるから、どんな解説本だ、と思ったら、めっちゃ納得させられた。胃弱とか痔が小説の肝になってることがよくわかった。痔も必要だったんですね!夏目先生!

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    2024年09月22日
  • 文章は「形」から読む ことばの魔術と出会うために

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    文章は「形」から読む。これは、文章を読む際に重要なのは、言葉そのものよりも、その「形」を見極める力であるという。

    その文脈で、特徴的な形態を持つ
    ・学習指導要領
    ・料理本
    ・広告
    ・断片
    ・注意書き
    ・挨拶
    ・契約書
    ・小説
    ・詩
    に登場する各ことばの「形」に注目し、そこからことばの働き方を見渡すことをめざしている。

    形が重要となるのは、なにも小説や詩だけではなく、あらゆる文章で形は重要意味を持つ。
    文は「既存の形式に縛られることばの領域」と「形式をつねに更新することが求められることばの領域」という区分する必要があり、前者は役所の文書などフォーマットが明確に定まっているものがあてはまる。

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    2024年05月20日