貴志祐介のレビュー一覧

  • 新世界より(上)

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    ファンタジーとして人気のある作品なので手を出したのだけど、まったく入り込めず……なんでそんな人気作にランクインしてるの??と何度か読むのやめようと思いつつ感想見てると、最初の方は酷評されてたので、ここを通り過ぎるまで頑張ろう!と読みました。


    本当に感想の通り、途中からはスルスルと読めるようになりました

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    2026年01月10日
  • 青の炎

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    ネタバレ

    怒りについての対比がおもしろい。
    赤の炎は突発的で温度が低い怒り。殺人で言えば衝動的。量刑も軽い。
    対して青の炎は内側でたぎる凄まじい怒り。計画的殺人がこれにあたる。殺人の計画を立てる過程で何度も正気に戻る瞬間はあるだろうが、それでも実行に向かえる確固たる意志。
    本主人公は、貴志祐介の他作品で描かれるようなサイコキラーではなく、ごく普通の感覚を持っている高校生のように見える。それでも殺人に漕ぎ出そうとする強い復讐心も際立っていたし、『山月記』の虎に準えて人殺しになってしまった自身への嘆きもひしひしと伝わってきてよかった。

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    2026年01月05日
  • 新世界より(上)

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    13年振り二回目。
    序盤、こんなにもつまらなかった?と思いながら読み進める。
    世界観が世界観なだけに、その説明とディテールを理解するのに時間がかかるので仕方なし。
    終盤にかけ、しっかりと物語の世界へと没入していく。

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    2026年01月02日
  • 青の炎

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    『青の炎』主人公はまだ17歳だ。
    青い。青過ぎる。
    家族を守るために炎を燃やし続ける。
    感情に任せて暴走するのではなくて、むしろ冷静で、頭も切れる。その分、「これは本当に正しいのか?」と考えながら、一線を越えていく過程が生々しい。

    読んでいて、「まだ戻れたんじゃない?」と何度も思った。でも本人はもう引き返す気がなくて、淡々と準備を進めてしまう。その冷たさが痛いし、同時にすごく孤独だ。

    誰かを守るための選択だったはずなのに、最後に残るのは、一直線に走って行く若者の姿だけ。スカッともしないし、救いもない。

    読後は、熱くもない青い炎が胸の奥にずっと燃え続けた。

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    2025年12月26日
  • クリムゾンの迷宮

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    私事で恐縮ですが、仕事中、眠くなるとよく営業車を停めて昼寝をすることがあります。←
    わずか15分くらいですが、起きると自分が一瞬どこにいるかわからなくなるときがあるのです。
    目覚めて本書のようにバングルバングルだったらパニックになるでしょうきっと。

    バングルバングルを検索すると、たしかに表紙のような風景が見られます。火星?!と思うのも不思議ではありません。
    とにかく先が気になって一気に読み進めますが、途中で気がつきました。あ、読んだことあるやつだ…。
    はい、久しぶりに楽しめました。

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    2025年12月21日
  • 怪と幽 vol.010 2022年5月

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    特集タイトルに惹かれた過去号の怪と幽、勢いで2冊お迎えしたものの、前号の「あやしい家」ほどはまらなかった。。
    今号の特集は「呪術入門」だから、うわぁ呪術だね〜(ぼんやりし過ぎた表現しかできない 泣)ていう術とか、呪物とか、不穏な感じの内容ばかりかと想像してたんだけど、節目に玄関先に飾るやつ(お節分の柊とイワシの頭とか。うちにはそういう習慣はないから飾ったことはないけど)とか、ちょっとしたおまじない的な内容も紹介されていて、それが興味深かったです。あの飾りたちも呪物と呼ばれていることに驚いたのと、どれも初めて見るお品ばかりで、日本って狭いようで広いな〜って改めて感じました(私の実家の玄関先に掛け

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    2025年12月17日
  • 雀蜂

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    ネタバレ

    え?
    最後にえ?ってなった。
    え? 結局、三沢と夢子は不倫?
    ともやは夢子を殺そうと?
    何が本当で何が嘘かわからなかった。
    とりあえず蜂はこわい。

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    2025年12月16日
  • 悪の教典(下)

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    人物形成の説明として必要だったのか、途中まで過去回想がちょこちょこ入って来て鬱陶しいが、殺戮が始まってからは先が気になり一気に読む。

    ただ、いろいろ伏線と思わせる事を張っといて、回収しないで(?) やや尻切れトンボで終わる。
    ・躊躇した女の子→何故躊躇したんだ?
    ・カウンセラーの先生→結局何もない(笑)
    ・ボクシング経験のある退学した男子→あっけない、普通彼がなんらかのキー・パーソンと思うでしょ!?
    ・あの後書き的な小噺は一体何に??

    仮に精神的に問題があったとしても、これだけの殺戮をやったら無罪はありえんだろう。

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    2025年12月15日
  • 悪の教典(下)

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    必要なしとしたのかわかりませんが、全体的にカタルシスがなかったなという感じでした。
    ハスミンのイカれっぷりを楽しむものってことなら後半はイマイチ。 女子生徒を殺すのを躊躇ったことがその後特に何にもつながらずに終わったことや、
    無駄に関係性の進展をほのめかして何もなかったカウンセラーとのくだり、意味ありげだったのに大して意味もなかったカラスの描写など、消化不良要素がチラホラあったんじゃないかと思います。
    ただ最近でここまで先が気になって一気読みしたものはなかった。
    あとがきは普通に引きました。

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    2025年12月15日
  • 悪の教典(上)

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    『黒い家』が今年読んだ中で一番おもしろかったんで、同じ作者で同系統の小説を探したことろ本作を推奨された。

    正直、上巻を読み終わった時点での評価は『黒い家』を10としたら6.5ぐらい。学校を舞台にしてるんで必然的に登場人物が多く全体像が掴みづらい。こういう小説ほど登場人物紹介図があって欲しいんだが、、新しい登場人物が出てくる度にイライラする…読み進める内に分かるだろう(?) 的な考えなのか。。今のところ物語の進行はかったるくワクワク感は薄い。無理に残酷、非情展開にしようとしてる?

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    2025年12月11日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    冤罪なのに父は獄死した。
    父を失い、不幸に落とし入れられた子の復讐劇。
    彼女、弁護士までもが片棒を担いでいた。
    家族を失った辛さは計り知れないけど、人を殺してまで復讐したいと思うのか?そんな本でした。

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    2025年12月07日
  • クリムゾンの迷宮

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    目を覚ました主人公の視界に広がる、深紅色の奇岩。その「深紅(クリムゾン)」は、やがてサバイバルの暴力と交錯し、血の深紅とも重なる。
    昔観た映画「トータル・リコール」の火星の風景を思い出すような非現実的で異様な光景でした。

    貴志祐介さんの『青の炎』『天使の囀り』と同時期の作品と思うと、現実と虚構の境界をあえて曖昧にしながら、人間の本能や恐怖を描いていた時期なのかな。

    この作品は、私の苦手なゲーム的展開。
    早く真相に辿り着かないかな、とこの「ゲーム」に潜む悪意の表現へのシフトに期待していましたが、むしろこれは展開そのものを楽しむタイプの小説なのだと思います。
    仕組まれた舞台で、読者自身もゲーム

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    2025年11月13日
  • もの語る一手

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    将棋にまつわるアンソロジーとは知らず、青山美智子さんの名前を見つけ早速読んでみると1話目からジーンと来る。将棋が全くわからなくても一話一話引き込まれていく。もし将棋に詳しかったらもっとワクワクできるのかもしれない。
    実は貴志祐介さんのお話のオチが良くわからなくて解説が欲しかったが、ちょっと探しただけでは見つからなかった。
    「お前レベルの話はしていない」は大島版のみなので、芝版もあとで読んでみたい。

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    2025年11月13日
  • 青の炎

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    小説で描かれる地域を想像して読むのが好きなのですが、江ノ島や湘南の情景が感じられました。高校生らしく青春を盛り込みながら、家族のため完全犯罪を緻密に計画する主人公をつい応援したくなった。この本で倒叙小説という言葉を知りました。

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    2025年11月12日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    過去の父親の冤罪事件。
    その清算を目指す青年の大胆な構想。

    冤罪の“冤”は、ワ冠に兎。
    あまり意識したことはなかったけれど、
    面白いところをついてきたなと感心します。
    そして、薄氷を踏むのですではなくて“駆ける”。
    割れる前に抜け切るんでしょう。

    青年の中で閉じ込められたままの父の“兎”。
    自らが、再びの“兎”となり、取調室へ向かう。
    薄氷を少しでも証拠で重ねつつ、
    警察・検察と対峙していく様子は、
    ラストが予測されるとはいえ緊張感があります。

    そして、迎えるラストには『青い炎』で読んだあの破滅感を味わうことになります。
    上手くいきすぎかなとか、
    叔父さん反省してない方が面白かったのにと

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    2025年11月08日
  • 罪人の選択

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    貴志祐介の短編集。SFがほぼかな。
    『夜の記憶』は、現状が全く分からない状態で始まり、徐々に情報が明かされていく感じ。なかなか理解に手間取った。

    好きだったのは『呪文』。
    植民惑星における、諸悪根源神信仰を中心とした憎悪の物語だった。極限の環境下で、文明がどう歪んでいくのかが描かれている。前提として、私の知る地球の外での物語であるため、到底現実的だとは言えないはず。それでも何故かリアルだと感じてしまうほど、憎悪の書き出し方が巧み。主人公が、生きて星を去ることができるのか最後までヒヤヒヤした。
    PKや呪いが主軸になっている点が、同著者の『新世界より』や『さかさ星』に近しいところを感じる。

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    2025年10月24日
  • 秋雨物語

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    3.9点
    4編収録されたホラー短編集
    まさに秋雨の肌寒さを感じさせるような恐怖を味わえる。
    だけど、カラッとした軽さも感じる
    ラストがどれも気持ちいいからかな

    特に好きなのは「餓鬼の田」と「こっくりさん」、
    いや「フーグ」も面白かったな
    いやでも「白鳥の歌」も良かったなぁ。。
    選べないくらい良かった笑

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    2025年10月16日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    アンソロジーって
    お初の作家さんも
    お試し感覚で読めるので
    ついつい手にとってしまう

    この短さなのに
    ちゃんと怖かった

    長編ホラーって
    好きだけど
    読み終わるまでにゲッソりするから
    短編集は体力ない時に
    もってこいでした笑

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    2025年10月14日
  • 雀蜂

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    ネタバレ

    八ヶ岳の山荘で目覚めた小説家・安斎智哉は、スズメバチの大群に遭遇。
    外は吹雪いていて、とても蜂が活動できる季節ではない。妻・夢子は知らぬ間に姿を消していた。以前蜂に刺された経験があり、次に刺されると命に関わる。自然にできたとは思えない蜂の巣は、妻が自分を殺すために仕組んだものなのだろうか。

    非常に地味。
    敵の戦闘力は高いものの、ただの虫であるので、換気口を目張りして籠城してしまえばそこまでの危険はない。巣も寝室にあるわけではないので、廊下を歩く分には数匹見かける程度だ。ハラハラ感は少し物足りなかった。浴室で全裸で蜂に熱湯をかけるシーンは、映像として想像してみると結構シュールで笑えた。

    真相

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    2025年10月13日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    各者それぞれの怖さが楽しめる一冊。北沢さんや恩田さんの感じはやっぱり好きだなぁ。貴志さんのは物足りなさはあるけれど、設定はワクワクする。

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    2025年10月12日