貴志祐介のレビュー一覧
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ネタバレ【2024年103冊目】
目を覚ますと寝室には妻の姿がなかった。耳に聞こえて来たのは耳障りな羽音――刺されると死ぬ、逃げなければ、生きなければ。犯人は姿を消した妻なのか、一体どうして…。雪山の山荘で繰り広げられる蜂との攻防の末に辿り着く結末とは。
ハラハラはしましたが、ちょっと「ありえないのでは?」という設定もあったように思います。実際に雪山の山荘の中で大量の蜂に対峙したことがないので、深層心理については何とも言えないところがありますが。
あと、他人の二次創作するには作家さんに経緯を払いなさいよ…と思いました。そんな設定ガン無視した二次創作を作家本人(妻)の了承もなく書く?!絶対別れた方が -
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ネタバレ【この本を選んだ理由】
貴志祐介氏の作品にはまった為。
【内容】
上場目前の会社にて社長の撲殺死体が見つかった。しかし現場は密室。疑いをかけられた専務の無実を晴らすべく弁護士の青砥が癖の強い防犯コンサルタントの榎本と密室殺人の謎に挑む。
【感想】
自分のせいだが寝落ちしてところどころが抜けていたり、音声としてで聞き流した部分もありあまり印象には残らなかった。話がガラッと変わった部分があり、意味が分からなくなり自分でネタバレを調べてしまったのも良くなかった。犯行方法を試行錯誤する点が醍醐味かと思うが、そのシーンがながかったので飽きてしまったかも。 -
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7年ぶりの長編小説なのだが、投げっぱなし感が残る。
探偵小説を読んでいたら、いつの間にか宇宙の真理になっていた。
「誰が自分を殺したのかを調べてほしい」
月々の家賃にも困っている探偵事務所の茶畑に、そんな依頼が持ち込まれた。
相手は一代でのし上がった巨大自動車メーカーの社長。
金払いはいい。
しかし、前世の記憶が蘇り、過去に自分は誰かに殺されたのだという。
江戸時代頃の事件を調べているうち、茶畑自身も知りえない記憶が蘇る。
並行して、従業員の金の持ち逃げから、旧知のヤクザからも目を付けられることになり、さらに麻薬カルテルからも狙われる。
そして、2011年3月11日、 -
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ネタバレ【2024年53冊目】
人が強い感情をその胸に掻き抱いた時、その対象の心の声が聞こえてくる「エンパス」である由香里は、震災のボランティアをする中で、1人の少女、千尋と出会う。千尋が多重人格者であることを知った由香里は彼女の人格の統合をはかるため、臨床心理士の浩子と協力し始めるが、千尋の十三番目の人格であるISOLAにただならぬ気配を感じていた……。
またもや幽霊は出てこないホラーものです。ぞわりとする怖さはないものの、どうなるかわからない展開だったので、どちらかというと、ミステリーの毛色の方が強かったかもしれません。
エンパスや多重人格、物語の核となるとある現象について、「えーそんなのある -
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中盤まで読むのに3ヶ月くらいかかってしまいました。笑
後半に差し掛かると、貴志先生らしいスピード感のある文章でどんどん読み進めることができました。
事実→探偵たちの推理→犯人のバックグラウンド、という展開は、コナン・ドイル『緋色の研究』によく似ていて、ドイル好きの自分としてはとてもニコニコしてしまいます。
他の方も言及しているように、タイトルの意味を知った時、あぁそうか、そうだったんだな、と感じました。
刺さった一節 p.466
しかし、いかなる理由があっても、殺人は許されないはずだ。〜中略〜俺がやろうとしていることは、たしかに、誰にも許されないことだろう。
だが、よく考えてみると、別に、誰 -
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貴志祐介による、本格ミステリー「防犯探偵・榎本シリーズ」第一作。
六本木センタービルにある、介護サービス会社・ベイリーフの社長室で、社長である穎原の死体が発見される。高層ビルの最上階、暗証番号付きのエレベーター、窓は防弾ガラス、通路には防犯カメラ。厳重なセキュリティに守られていたオフィスで発生した殺人事件。唯一犯行が可能とされた専務である久永が逮捕されるが、容疑を否認。彼の弁護人となった弁護士の青砥純子は、防犯コンサルタントである榎本径に助力を乞い、密室殺人事件の謎に挑む―――。
ホラー作家として名を揚げていた著者が、ジャンルを変えて発表した倒叙式ミステリー『青の炎』。その次に発表されたの -
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※4篇収録の単行本を読みましたが、文庫版しか見当たらなかったのでこちらに感想を書いています。文庫版は2篇収録なのですね。
ハヤカワミステリマガジンで評価が高かったので、内容を知らずに読んだところ・・
以前大野智さん主演でドラマ化された「鍵のかかった部屋」の榎本さんシリーズの短・中編集だった。
表題の作品はトリックが私には難しすぎて読むのが少ししんどかった。よくこんなこと思いつくなぁと感心。
その次の「コロッサスの鉤爪」が分かりやすくて面白かった。
弁護士の青砥さんはドラマと違ってなかなかのポンコツ振りだが、ミステリーを深く考察せずに読み進める私としては青砥目線で真相を知ることができて楽しめ