貴志祐介のレビュー一覧
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カラーの異なる作品群で、それぞれの慄きがあり面白かった!
めくるめくパニック映画のような『アイソレーテッド・サークル』。
ジメッとした薄暗い雰囲気が抜群な味をもつ『お家さん』。
実話怪談の入れ子構造が心地良い『窓から出すヮ』。
自分の身に起きたら一番厭な『追われる男』。
グロテスクな怖気がはしる『猫のいる風景』。
特に好きだったのは、最後にふさわしい静かな余韻がある恩田陸『車窓』。
新幹線内の短いやりとりだけどリアルに空気感を想像できる。私も車窓を眺めて、この町に生まれたらどんな人生だったかな?とか、窓一面の畑の持ち主の日々を想像したりするのが好きなので、これから新幹線乗るたびに思い出しそう -
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短編集
SFが3作、ミステリが1作
以下抜粋して雑感
『夜の記憶』
巻末解説を見てびっくり、初出はなんと1987年!!
ISOLAでのデビューよりさらに9年も前の作品だそうです
この本の出版日が古いわけではありません、文庫の初版は2022年11月です
『呪文』
文中で太字で記されている言葉がいくつかあるのですが、今ひとつその効果がわかりませんでした
でも収録作では一番好きかな
『赤い雨』
藻類の研究所が破壊され、遺伝子操作された繁殖力抜群の真っ赤な藻が世界中にばらまかれて……というお話
血糊藻(チノリモ)と青深泥(アオミドロ)を合わせた名前「チミドロ」というネーミングセンスが最高
途中ま -
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ネタバレ# あらすじメモ
英語教師・蓮実聖司(通称ハスミン)は、生徒や同僚から信頼される完璧な教師だが、実は冷酷なサイコパスだった。
自身の利益を守るため、蓮実は自分にとって不都合な人間を巧妙に排除(辞めさせたり、殺害したり)していく。
# 良かった点、感想
- 一章の括り
冒頭から怪しげな雰囲気はありつつも、正常に物語は進んでいったが、一章の最後のカラスを殺害したシーンで、一気に物語が転調する感じに、惹きつけられた。
- ハスミンの行動原理
上巻を読み終えた今の理解は以下。
1. 若い女性とのイチャイチャが何よりも最優先
2. 1以外は何にも感情が動かされない
3. 2故に、1以外の全ての -
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『将棋は決断のゲームである…決断をテーマに書かれた一挙8編の短編集』という紹介文に惹かれて読みました。
将棋は子供の頃に親に教えてもらって2、3度指したことがある程度でほぼルールも難しいことも分からない状態で読みました。分かってた方が面白いんだろうなぁと思う物語もありましたが、全体的に、話の筋に関わる程度に上手に解説が挟まっていて、あまり調べたりせずに理解でき、読み進めることが出来ました。
強く印象に残ったのは、葉真中顕さんの『マルチンゲールの罠』、白井智之さんの『誰も読めない』でした。
『マルチンゲールの罠』は、最後の最後で、見えている世界がグルンとひっくり返るような感覚がお見事で、読み終 -
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ネタバレアイソレーデッド・サークル
シチュエーションを楽しむホラーって感じ 無力感がすごい 主人公もきっと戻ってこれないんだろうな つい最近スーファミのホラーノベルゲーム?の実況を見てて、それに近いものを感じた
お家さん
湿度を感じるホラー 幽霊よりも底しれない人の悪意が怖い 主人公がかわいそう…一番好きだったかも!
窓から出すヮ
特に理由はない、理屈の通じない天災的なホラーが好きだからわかる〜と思いながら読んだ 相変わらず出てくる小話全部不気味で怖いよ 背筋さんのお話はいつも体験型というか 結び方がこれは仕掛けとわかっていてもちょっと怖かった
追われる男
主人公とその恋人がかわいそうすぎる 上 -
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1996年第3回日本ホラー小説大賞佳作
貴志さんの作品の中で「青い炎」「黒い家」に次いで好きだった記憶ですが、未レビューだったので再読してみました
多少は記憶に残ってましたが、阪神淡路大震災に影響されていることはすっかり失念していました
幽体離脱の経験がある少女は12の人格を持つ
大地震の後イソラと呼ばれる新たな人格が出現
彼女を救おうと奮闘するエンパスの女性
大震災の時亡くなった精神科医の女性の存在
彼女と共に幽体離脱の研究をしていた研究者
十三番目の人格は幽体離脱している時に震災にあい、戻る身体を無くしてしまった女性のものだった
大地震という災害からくる精神への影響
ホラー的だけど多