貴志祐介のレビュー一覧
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ネタバレ防犯探偵シリーズ第四弾その1
元は長編だった作品をあえて文庫二冊に分冊した作品。
短編物と、中編物のお話が二つ収録されています。
短編の方は榎本のみが登場し、問題提起から解決までがとても早い!
榎本史上最速解決だった事件でした。
そして中編。
む、難しい…
解決編で図形を用意してくれているのですが、理解する為に何度か読み返しつつ、図形と睨めっこしつつ読み進めた感じですね。
知能犯vs頭脳明晰な探偵の図で、そもそもこんなややこしいトリックを考え付く貴志先生が凄い…
総ページ数は少ないですが、内容的に読み応えたっぷりな一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ防犯探偵シリーズ第二弾
全体を通してほんのりホラー風の作品。
貴志先生の得意な分野に少し傾きつつ、しっかり密室ミステリーが詰まっていて、読みごたえ抜群。
いつもは弁護士の青砥先生視点で進んでいくところ、今作では榎本視点で進んでいく物語があり、榎本の人物像がかなり読み込めてくる構成になっているのも良いなぁ。
特に印象に残ったのが2作目の黒い牙で、トリックの発想が凄く気持ち悪い(良い意味で)。
殺人と言うタブーを犯すと言う事に意識がいっているからだろうけど、実行した犯人もある意味で凄いと感心してしまった。
トリックと実行犯のある意味度胸?の二重の意味で印象的だった作品。 -
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第2弾!
このシリーズは、防犯ってだけあって、密室殺人ばっかり!
今回は、4つの殺人事件、要は短編集。
何か、4作を通して分かったのは、青砥純子さんが、蜘蛛が苦手っこと(^O^)
重い感じのから、軽いというかコメディータッチのまで様々。
一応、コメディーっぽいのは、「黒い牙」なんやけど、部屋中に、タランチュラだらけって、逆に怖いかも(ーー;)とか、
そんな古い純日本家屋も密室になるんやと驚いたり(狐火の家)となかなか。
榎本&青砥のコンビは、掛け合いも良いし、面白いけど、密室になる度に、非合法な密室を破ってる人を弁護士が呼ぶか?とは思うな。
小説やしええかo(^_-)O -
Posted by ブクログ
ネタバレ素晴らしい!
この設定で、これだけ爆走しまくって、現実のミステリとかいったり来たりの描き方とか、、、そういうの全部ちゃんとまとめた!素晴らしい!!天晴れ!!!
夢落ちとか無理くりとかファンタジーとか、そういう有耶無耶じゃなくて、きちんとしっかり正しく面白く作られていることが尊敬して止まないです。
読み物として「夢敗れそれでも足掻き身勝手に傲慢に言い訳ばかりのクズ男の、苦悩と葛藤と心の弱さを最低最悪に書き連ねた」っていう、とても良く書けている小説だと思いますが、塚田みたいなヤツはほんと嫌いでしたw
どんだけの『とんでも虚構』を載せても、そこに確かなリアルがあってそれが自身の日常の延長線上にある -
購入済み
引き込まれ突き放され
まるで映画を観ているかのように映像が次から次へと頭に浮かび、ページをめくる手が止まらなくなった。小説の醍醐味を堪能できた。最後だけが個人的には肩透かしのように感じて残念だった。
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防犯コンサルタント榎本シリーズ。単行本で1冊だった4編を加筆再編して文庫本2冊にしたようだ。単行本は未読。
本作のメインは表題作の「ミステリークロック」。女流ミステリー作家の山荘に招かれた客たちが遭遇する殺人事件に榎本が立ち向かうという本格ミステリー。
タイトルがタイトルだから時計絡みのトリックであることは想像がつく。ネタバレにもならないだろう。ただそのトリック自体はかなり難解。イラストを使っても分かりづらかった。でも話が面白いんだから困る。困らないけど。ここまで緻密なトリックになると映像化は難しいだろう(視聴者がわかりづらいから)。ドラマの劇場版になる可能性も想像したが、そもそも大野くんが無