貴志祐介のレビュー一覧

  • もの語る一手

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    『テーマ小説の旨味が凝縮された至極の一冊』

    将棋にまつわる8話のアンソロジー。総じて良かった。特に将棋の細かいルールがわからなくとも読めるのが良い。全体的に夢を諦めない姿勢と将来の不安に対する心の葛藤を描いた作品が多く、勝負師たちの手に汗握る緊迫感が伝わってくる。奨励会の描写は「ヒカルの碁」を思い出した。

    ●授かり物 青山美智子
     親子の優しい物語、ブラマンが出てくるのは青山ファンに嬉しい
    ●マルチンゲールの罠 葉真中顕
     賭け将棋師の物語、真剣勝負に手に汗握る
    ●誰も読めない 白井智之
     本格ミステリー、アリバイ崩しのトリックと将棋の先読みを掛けた白井先生らしい作品
    ●なれなかった人 橋

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    2025年05月09日
  • 狐火の家

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    星は3.5くらい。四捨五入して4。

    私は察しが悪いタイプで推理とか作者の意のままに踊らされる。ある意味、幸せななタイプ。
    もっと推理小説に慣れてる人や察しがいい人にはライトミールに感じて食べごたえがないかもしれない。
    主人公コンビに愛着があるどうかで星の数は変わるかも。

    ただ最後の作品=犬のみぞ知るは、おまけ的な立ち位置ではあるのだけど、それにしても最後のオチはあまりに分かりやすく、且つ洒落っ気もなくて残念だった。

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    2025年04月27日
  • 罪人の選択

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    全4編からなる短編小説。
    あまりSF作品を読んだことがないので理解し難い部分もあったが概ね面白かった。
    「夜の記憶」については最後まで何が表現したかったのかわからなかったが、個人的には「呪文」がとても興味深かった。
    おそらく全て、未来都市の話なのだろうが、現代でもなるほどなと思ってしまう部分が多々あった。

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    2025年04月24日
  • 悪の教典(下)

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    蓮見のサイコパスさには息を巻いたが、上巻とは打って変わって、続きが気になりすぎてサクッと読んでしまった。シンプルに面白かった。

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    2025年04月21日
  • 新世界より(下)

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    ついに全ての謎が解け、衝撃の真実へと辿り着きました。ですが、読後の満足感と同じくらい「もっとこの世界に触れていたい」という物足りなさが残っています。呪力を持つ人間とバケネズミの関係、異形の進化を遂げた生物たち……。細部まで徹底して作り込まれているからこそ、物語の枠を超えた広大な広がりを期待してしまいます。この喪失感こそ、名作の証なのかもしれません。

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    2026年03月26日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    3冊の中で1番心踊るラインナップのアンソロジーだった。
    様々なタイプのホラーがぎゅっと詰まっていて面白かった。
    またこのシリーズが出て欲しい。

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    2025年04月11日
  • 新世界より(中)

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    上巻で感じていた微かな違和感が、中巻でついに「巨大な歪み」となって正体を現しました。謎が解けるたびに、この世界の成り立ちに寒気が走り、一瞬たりとも目が離せません。情報の解禁とともに話はどんどん複雑さを増していきますが、圧倒的な筆力のおかげで驚くほど読みやすい。私たちが信じている「人間性」とは何なのか、その根底を揺さぶられるような衝撃の連続です。

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    2026年03月26日
  • 新世界より(上)

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    読み始めは、独特の世界観や用語に戸惑い、説明をされても頭に入ってこないもどかしさがありました。しかし、中盤から物語のピースが少しずつ繋がり始めると、それまでの「分からなさ」が、実は緻密に計算された伏線だったことに気づかされます。人物の背景や世界の成り立ちが理解できた瞬間、物語の作り込みの深さに圧倒されました。今はもう、次が楽しみで仕方がありません!

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    2026年03月26日
  • 秋雨物語

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    やはり貴志祐介は長編の人かもしれない。
    どれも、つまらなくはないのだけれど、なんだか物足りないと感じてしまうのは、やっぱり短編だからだろう。
    一番読み応えのあった「こっくりさん」が100頁なのでぎり短編といったところで、オチまで持っていくための要素を縮めることが難しい作家なのだろうと感じた。
    ゆえに、どの短編も構想自体は面白いのに、極限まで面白さを削って無理やり短編にしたような感じで、どこか物足りない。

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    2025年03月17日
  • 硝子のハンマー

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    ネタバレ

    夫の友人からお借りしました。
    600頁以上ある分厚い本でしたが、中だるみもなくあっという間に読み切りました。弁護士と防犯コンサルタントが密室殺人の謎に挑むミステリです。

    面白かったのですが、ちょっとだけ。
    タイトルが大きなヒントになりすぎ!
    トリックはもちろん見破ることは出来ませんでしたが、鈍い私でも硝子に関わることだろうと予想が出来てしまいました。
    それ自体予想せずにもっと純粋に驚きたかった。。

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    2025年03月14日
  • 硝子のハンマー

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    貴志祐介さんというと黒い家のホラーの印象があるが本作のようなミステリーも秀逸
    中盤まで見事にミスリードされる
    後半パートで榎本が犯人に迫るまでは一気読みでした

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    2025年03月02日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    「餓鬼の田」
    青田の話を最初から全く信じようとせず、分析して、
    それが正しいかのように勝手に理解して納得してる
    美晴の態度が鼻についてしまい、話がどうとかいう
    より意識がそっちにいってしまった。
    確かに信じ難い話だけど、ひとの話はひとまず柔軟
    な心持ちで最後まで聞いて欲しいわ。

    「フーグ」
    悔しい!!
    状況も条件も揃ってたし、ちゃんと記述もされてたの
    に…ただただ話を楽しんでしまった。
    怖いというより、かわいそうだと思った。
    苦しかっただろう…。
    あ”〜 それにしても気づかなかったのが悔しい!

    「白鳥の歌」
    これは…なんとも…切ないというか…なんと言うか。
    最後は少しショックだった。
    黒人

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    2025年02月16日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    ホラー全体そうかもしれませんが、凄く想像するとジワッと怖い、上手く文書にできませんが貴志さんを感じる4本でした
    餓鬼の田
    結構美晴性格的にはあまり、というかまぁでもこういう子いるよな、って思った。私なら!と盛り上がったその瞬間、すんっ、って感情がなってしまうのなんかちょっと面白いというか青田さんこれの繰り返しなんだろうなぁと
    フーグ
    怖い…まさかウォーターベッドがそんな事になるなんて。もし普通のベッドだったらそんな事になかったのだろうか、いやでも、結局マットの間に転送されてしまうのだろうか、とか
    てか松浪の下心が。もう途中で手を引くべきだったのに結局最後まで…もちろんそうじゃなければ話にはなら

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    2025年02月13日
  • コロッサスの鉤爪

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    室内迷路の密室と、海上で誰も近付けない密室。
    さすが貴志祐介、読みやすい。
    後者のコロッサスの鉤爪は犬の可哀想な部分があったので二度は読みたくないかな。
    だんだん榎本のキャラが変わってきてる感じ。青砥も。これはこれで面白いけど。

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    2025年02月06日
  • 秋雨物語

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    ミステリーホラー作家として名高い貴志祐介さんの短編集である。4つの話から構成される本書であるが、1番オススメなのは白鳥の歌(スワンソング)だ。アメリカの歌手の伝記を書いてほしいと依頼を受けた作家と依頼者(オーディオマニア)が調査者の報告を受けるが、そこには悲しい歴史と秘密が隠されていた。。。
    貴志祐介による珠玉の短編集をぜひ味わってほしい。

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    2025年02月02日
  • 雀蜂

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    ハチとの死闘という内容から、期待していなかったが、終盤にかけての流れはハラハラして内容に引き込まれた。期待が低かった分、面白く感じた。

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    2025年01月19日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    貴志祐介さんの作品を読みたくて読んでみた。
    「夜の記憶」は、デビュー前に書かれたというSF。
    人間ではない生き物視点で進むパートと、ある人間によるパートが進んでいき…
    完全に光がなく、音の周波を発信しその反射で地形や障害物の有無を把握する生き物の視点がとてもリアルで、天敵に狙われるシーンには思わず息を呑みました。
    「呪文」は、銀河文化調査にて植民惑星「まほろば」を訪れる話。豚に似た神をひたすら”憎み呪う”という恐ろしい風習により、念力(サイコキネシス)が発生し、それによりまた別の惑星に災害が発生し、それをまた憎み…
    無意識で憎み合うことで発生するという最悪の奇跡にゾッとした…
    「罪人の選択」は

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    2025年01月18日
  • 悪の教典(上)

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    「この人おかしいぞ..?」っていう展開が続いてサイコ伏線がずっと続いてるおかげで一気に読み終わった..
    サイコパスが現在進行形で事を起こしていくのってやっぱり時々読みたくなるなーーーー
    寝る前に読むと口直しとしてほんわか日常系が必要になるときあるけど、おもしろかった!

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    2025年01月17日
  • 我々は、みな孤独である

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    ネタバレ

    著者の死生観、哲学がこの小説に詰まっている。主人公が占い師に対して、これまでの人類の人口という観点から、輪廻転生された者の数が合わないといい、占い師が詭弁で反論する場面は印象的。著者はこれまでもグロテスクなシーンを書いてきたが、本作は人間の皮を剥いだり、肉体を一方的に傷つけるところもあり、生々しい描写が多い。本作の終盤から、人類はみな誰かの生まれ変わりであり、誰かとつながりを持っている、繋がった記憶を忘れているから孤独と感じるのだと、著者は考えているのかもしれない。

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    2025年01月12日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    貴志祐介さんのデビュー作ということで読んでみた感想。
    黒い家やクリムゾンの迷宮などと同様、この作者は伏線回収の仕方が凄い上手だ。一気に伏線を解き明かすのではなく、徐々に徐々に意味がわかって、じわじわと鳥肌がたつ感じ。 
    やっぱりホラーやミステリー系は貴志祐介が一番面白いと思う。

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    2025年01月11日