貴志祐介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホラー短編4作品、どれも趣向が違っていて楽しめた。
「餓鬼の田」
怖いというより可哀想な話だった。餓鬼の飢えが癒えることはないのだ。
「フーグ」
寝ている間に自分の意思が通らない・制御できないという点で、実際に悪夢を見た時の感覚が想起され、その無限に膨らんでいく恐怖がとても良かった。監視カメラの映像を確認しているシーンは、その様子が頭に浮かんできてより不気味さが増した。部屋の隅にうずくまっているのって、たとえそれが生きている人間であっても妙に怖い。霊能者が「餓鬼の田」に出てくる人と同一人物に思えるので、その後も登場するかと少し期待してしまった。この霊能者目線の物語も読んでみたい。
「白鳥の歌」
これは作者らしさがあるテーマだなと思った。芸事のために悪魔に魂を売るといったようなことは昔から言われるが、人間の限界を超える瞬間、それは神秘性を帯びた存在になるのだろうか。神々しく禍々しい歌声というものを聴いてみたくて仕方なかった。
「こっくりさん」
都市伝説をテーマにしていて馴染み深い。ただしお遊びではなく本気の召喚。安らかに死なせてもらえるのなら儀式をやりたいと思う人は大勢いそうな気がしてくる。ここまでの3作品でバッドエンド続きだったため、最後はとびきりの後味を期待していただけに、4人全員が許されたのは意外だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ将棋がテーマのアンソロジー。
お気に入りは青山さん「授かり物」
有名な棋士と、同じ年で同じ誕生日の息子を持つ松原芳枝。シングルマザーとして息子を育てていたが、20歳になった歳に漫画家のアシスタントになると言い出し…
ひょんなことから出会った将棋を指す老人と出会い、将棋の奥深さにハマっていく芳枝。これまでの人生と将棋を掛けた描写にじんわりきました。
綾崎さんの「女の戰い」
あくまで棋士を目指す朱莉。女流棋士とは違い狭き門で、保険で東大へ入学できるのも凄いです。
ライバルだけど、友達以上恋人未満な関係の京介が心地よく、認めてくれる人がいるだけで強くなれる関係がまた更に朱莉を上へ連れてってくれる気がしました。