貴志祐介のレビュー一覧

  • 雀蜂

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    ネタバレ

    いや、クソとかゴミとかめっちゃ悪評だったけど普通に面白かったんだが?!

    【あらすじ】
    雪の山荘に閉じ込められた小説家の安斎を突如襲う、凶悪なスズメバチの群れ。アレルギーを持ち1度でもハチに刺されたら死ぬかもしれない安斎は山荘を生きて出られるのか?!

    以下ネタバレ。
    前半は蜂との攻防がドキドキしたし(なんかキングのクージョとかみたいな、絶望的な状況の戦い的な)、ラスト25pのどんでん返しもえ?!て思ったけどそんなに違和感なかったし。
    確かに雑って言われりゃ雑な返しかもだけど、自然怖いからヒトコワに変わる感じが面白くない?読み返すと最初から結末の暗示があって、塚を意図的に避けてる描写とかも好き

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    2024年12月01日
  • 我々は、みな孤独である

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    嫌いじゃない、
    ただ結構難しいかも…
    どういうことだってなる部分が多い。
    ただ最後まで読めば何が起こっていたのかわかると思う。

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    2024年11月09日
  • ミステリークロック

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    防犯探偵榎本シリーズ4冊目。
    今回は何かあれらしいですね、文庫本になった時?に分冊されてて2冊になってるんだとか。
    4冊目はこっちーみたいに書いてあったので「何でわざわざ分冊するんだよ、1冊に纏めてくれよ」なんて思いながら読み始めたんですが。


    うん、これ分冊して正解だわ。


    何かもうね、「ミステリークロック」の話が色んな意味で凄すぎて息切れしちゃうんですよね読みながら。一緒に収録されてる「ゆるやかな自殺」は寧ろちょっとトリックとかも簡単でサクサク読める感じだったので「おっ、私も榎本シリーズ読みながら少しは賢くなったか?」なんて思ったりしてたんですけど「ミステリークロック」の前に粉々に自信

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    2024年11月06日
  • 鍵のかかった部屋

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    ダ、ダメだ……どんなに「今回の話面白いな!」と思っても最後に控えているあの劇団のめちゃくちゃ加減が全てを奪っていく……!
    今回もまんまとアイツらのドタバタ劇と馬鹿馬鹿しすぎる真相にゲラゲラ笑ってしまった……!


    という訳で防犯探偵榎本(というシリーズ名らしい)も早いもので3冊目ですね。
    毎度毎度「よくもまぁこんだけ密室が思いつくなぁ」なんて思いながら読んでいるんですが、それを全て解決してしまう榎本の思考もどうなってるんですかね?
    やっぱあれなの?どちらかと言うと榎本もあっち系だから思考回路が似てるとかそういうあれなの???


    それにしてもこのシリーズに出てくる人物……というか犯人、揃いも揃

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    2024年11月05日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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     人の強い感情が読み取れるエンパスの主人公が多重人格者の少女と出会い、その中に猟奇殺人者の人格がいるのではないかという疑念を抱いていく、ホラーを科学的に考察していく流れが面白く、貴志祐介先生特有の後味の悪いラストもデビュー作から健在だった。

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    2024年11月04日
  • 狐火の家

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    凄い。
    色んな話を読んだはずなのに最後の話に全部もって行かれて何も覚えてない。
    それくらい最後の話のインパクトが強すぎる。
    もはや何も勝てない。
    強い、強すぎる。
    馬鹿馬鹿しさもクセの強さも全てにおいて最強すぎる。
    あんなにゲラゲラ笑いながら読んだ推理小説は初めてだった。


    いや、他の話もそれぞれ特徴はあったんです。
    狐火の家は和風ホラー感あって怖かったし、黒い牙はアイツが嫌いな人はこの上ない恐怖を味わえるだろうし、盤端の迷宮は犯人と榎本とのやり取りが面白かったし。
    でも犬のみぞ知るにはもうね、何も勝てない。
    もはや榎本が本職を隠そうとしなくなったことすらも霞んでしまうほどに何も勝てない。

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    2024年11月02日
  • 硝子のハンマー

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    いや凄いなこの話。
    さすがにこんなトリック見破れないって。無理だって。
    全部の真相が解明した時唸ってしまってました。


    ミステリー小説としてはかなりの有名作品になるであろう硝子のハンマーですが何故かここまで読む機会がなかったもので今回が初読みでした。ついでに貴志祐介さんの作品としても初読みですね。
    黒い家とか新世界よりとか悪の教典とか……とにかく有名な作品を沢山書いてる方っていうのは知ってるんですけど、なかなか手が伸びなかった作家さんでもあります。純粋にめちゃくちゃホラー小説が怖そうだったからなんですけど。悪の教典とか絶対怖いだろうし。えぇ、ホラー苦手なもので。


    なのでミステリー要素強め

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    2024年10月27日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    SF要素の強い作品のため物語の世界観をイメージするのに一苦労でしたが、登場するキャラクターにはどこか他人事とは思えない人間味を感じました。
    その人間味とは、何か見えないものにすがることで負の感情を一時的に忘れるという脳の錯覚です。それに「依存」することで現実から目を逸らしている無様なところには身に覚えがありすぎました。
    何かに「依存」しているときは、それを盲目的に「信じる」ことで意図的に思考を止めている状態ですので、この行為がまさに宗教的な何かの発端になるのだと思いました。
    それから本書の末巻にある解説のラスト、「圧倒的な困難を前にしても思考を止めないこと。そして恐怖に耐え、未来の可能性への想

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    2024年10月24日
  • 悪の教典(上)

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    上下巻セットで感想を書く。文体も読みやすく、ストーリーも凝っていて面白い。生徒一人一人にキャラクター性があって作者の作り込みの凄さに驚いた。どんでん返しや妙な小細工を使わず地の文、筆致のきめ細やかさでグイグイ読ませてくる。サイコパスや悲惨なストーリーが好きな方にはオススメできる。私は面白いと思った。

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    2024年10月09日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

     デビュー作以前の作品『夜の記憶』、SF作品『呪文』と『赤い雨』、そして本作のタイトルで唯一のミステリー『罪人の選択』、以上4つの短編が本作に収録されている。なかでも本作の目玉である『罪人の選択』は1940年代と1960年代ふたつの時間軸で話が交互に進んでいく構成となっている。各年代ともに、これまでの罪の償うという名目で、酒か缶詰のどちらか一つを直接食さなければならない状況であった。それぞれの主人公は二者択一を迫られて、結局一方を選ぶこととなるが、どちらも助からなかった。たしかにどちらもその当時は毒入りではなかった。しかし十八年前の恨みとあるように、時が経つにつれて毒そのものの性質は変化する。

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    2024年10月05日
  • 悪の教典(上)

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    ネタバレ

     英語教師の蓮実聖司は、東京都町田市にある高校に赴任して、さまざまな難題に直面する。高校に限らず、学校は性善説を前提としたシステムであるが、人間とは過ちを犯すものなので、当然ながらシステム内で問題が生じる。クラス内でのいじめや、教師によるセクハラ、教師と生徒間の肉体関係など、本作の高校では学校ならでは問題が発生する。そんな高校に蓮実は英語を教えることになるが、彼の授業は生徒が飽きないように、テンポよく、記憶に残るように工夫を施す。それが功を奏したのか、生徒の間で評判が高い。また先ほどあげた学校内の問題を次々と解決したため、教師からも尊敬される立場となった。このように、蓮実は一見すると完璧超人の

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    2024年10月02日
  • 悪の教典(上)

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    どんどん引き込まれて、読むことが止まらなくなりました。

    共感性欠如があるも知能が高く、自分でそこをカバーする能力を持った人…
    やることは恐ろしいけど、人を観察し、信頼を勝ち取り、自分がやりたい方向へ人々をコントロールしていくところはすごいと思いました。

    続きが気になります、下巻が楽しみです。

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    2024年10月01日
  • 硝子のハンマー

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    後半にかけてから面白味が増していく
    トリック解明は予想できる訳がないがそれぞれの人間性の描写や事件後の様子はとても良かった

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    2024年09月30日
  • 硝子のハンマー

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    ビル12階での密室殺人ミステリ。一つ一つの可能性を検討していくところが一緒に登場人物として話が進んでいく様だった。後半から犯人がわかってしまうのに、飽きさせない面白さがあった。

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    2024年08月10日
  • 硝子のハンマー

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    一言で言えば「すごい」。犯行の手口はあまりに緻密で難解、正直に言えば私の想像力を遥かに超えていました。しかし、その「理解できない」こと自体が、犯人の、そして作者の天才性を物語っています。鉄壁のセキュリティを、物理とロジックでこじ開けていく榎本径の静かな熱量。ミステリーの枠を超えた、知的な興奮を味わえる傑作です。

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    2026年03月26日
  • 青の炎

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    冷静な怒りの炎

    この作品は男子高校生が完全犯罪を考えていくというなんともやり切れない物語だ。

    世の中には本当にどうしようもない程のクズみたいな人間はいるであろう。
    でも殺人はよくないよ、と言うことはただの第三者からの意見であると私は思う。
    当事者にとってはそれが唯一の方法であって、他に助けを呼べない、呼んでも助けてくれない状況なのだから。

    少年が冷静に殺人の計画を練る姿は、悪の教典を思い出す程の寒気を感じるものであった。
    だが、冷静な反面、心は怖がっていた。
    そんな葛藤を描くシーンもあり、色々な感情が揺さぶられた。

    嘘は嘘を呼ぶしかなくなる。
    犯罪は新たな犯罪へと繋げてしまう。
    怒りは新たな怒りを生み出

    #ダーク #ドロドロ

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    2024年07月19日
  • 我々は、みな孤独である

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    貴志さんの小説は、様々なテーマがあり毎回ワクワクさせられる。同時にあらゆる観点と切り口から「人間を人間たらしめるものとは何か」を問いかけられているような気がする。
    今回は入口が【前世】で、貴志さんの新しいアプローチにやはりワクワクさせられた。
    蓋を開けると前世に加えて、記憶・意識・個と全、そういった切り口で問いかけられている。
    私はこの類のテーマが好きなのでなおさら惹き込まれたし、ラストは自然と涙が溢れた。まるで自分も記憶や意識を共に辿ったかのようなちょっとした追体験のような。
    今回の着地はきっと賛否別れるんだろうと思う。
    でもそれこそが私たちを私たちたらしめている証ともいえるのでは?

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    2024年07月11日
  • 極悪鳥になる夢を見る

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    エッセイってあんまり好きではないのだけれど、とてもとても面白かった。
    星マイナス1こ分は、作品の方が面白いからw
    貴志先生の中身が知れてよかった〜ってのは全然なく、むしろ先生であったことがマイナスではあるけれど、自分以外の人間の考えていること(=エッセイ)で「面白い」と思えたことがほぼ初めてなので、とても楽しかったかなー。
    内容、特に論じている章なんかは、神永先生ばりにウザかったけど←悪い意味ではないw

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    2024年07月06日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    設定こそ少しファンタジー寄りですが、恐怖の「質」は本物です。身近な恐怖という点では他の作品に譲るかもしれませんが、恐怖が最高潮に達する瞬間の、あの心臓を直接掴まれるような演出は、やはり貴志祐介ならでは。殺人鬼の気配が濃くなっていく、あの息の詰まるような緊張感は、他の作家ではなかなか味わえません。ホラーのジャンルにおいて、彼が頂点に君臨する理由を再確認しました。

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    2024年07月06日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    この前に読んだ横山秀夫や池井戸潤などと比べて文章が少し猥雑(他にいい表現が思いつかない)とは感じたが、途中から、特に裁判があ始まってからは気にならなくなり、ページを捲る手が止まらなくなった。特に法廷シーンは傑作。あそこまでの大胆な逆転劇は中々おめにかかれない。動機やラストは賛否あれど再審の望みのない冤罪事件を取り上げるにはこれしかないのかも、という出発点だったんだろうな。

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    2026年02月23日