貴志祐介のレビュー一覧

  • 悪の教典(下)

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    ネタバレ

    貴志祐介の『悪の教典』は、一度映画で観たことがあるものの、小説を読むのは今回が初めてでした。

    本作は、主人公の蓮見聖司が他人の感情に共感できないサイコパス教師であることを壮絶に描いています。 何か問題が発生すると、解決策として、人命を奪うことも選択肢も上がってしまう。

    蓮見は非常に賢く、生徒たちからも人望のある教師です。
    彼は卓越した人間関係の操り手であり、学校で起きるさまざまな問題を巧妙に解決していきます。
    しかし、彼が気に入らない人物が現れると、自分の関与を一切残さず、見境なくその人物を排除してしまいます。

    下巻に入ると、 生徒たちの予想外の行動によって、蓮見もまた予期せぬ行動を取

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    2025年01月20日
  • 雀蜂

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    ハチとの死闘という内容から、期待していなかったが、終盤にかけての流れはハラハラして内容に引き込まれた。期待が低かった分、面白く感じた。

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    2025年01月19日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    貴志祐介さんの作品を読みたくて読んでみた。
    「夜の記憶」は、デビュー前に書かれたというSF。
    人間ではない生き物視点で進むパートと、ある人間によるパートが進んでいき…
    完全に光がなく、音の周波を発信しその反射で地形や障害物の有無を把握する生き物の視点がとてもリアルで、天敵に狙われるシーンには思わず息を呑みました。
    「呪文」は、銀河文化調査にて植民惑星「まほろば」を訪れる話。豚に似た神をひたすら”憎み呪う”という恐ろしい風習により、念力(サイコキネシス)が発生し、それによりまた別の惑星に災害が発生し、それをまた憎み…
    無意識で憎み合うことで発生するという最悪の奇跡にゾッとした…
    「罪人の選択」は

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    2025年01月18日
  • 悪の教典(上)

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    「この人おかしいぞ..?」っていう展開が続いてサイコ伏線がずっと続いてるおかげで一気に読み終わった..
    サイコパスが現在進行形で事を起こしていくのってやっぱり時々読みたくなるなーーーー
    寝る前に読むと口直しとしてほんわか日常系が必要になるときあるけど、おもしろかった!

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    2025年01月17日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    粒揃いのホラー短編集
    ラストで盲点を突かれた「フーグ」が一番良かったかな
    次点は「こっくりさん」。途中までワクワクしてたけどラストがちょっと呆気なかった

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    2025年01月15日
  • 我々は、みな孤独である

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    ネタバレ

    著者の死生観、哲学がこの小説に詰まっている。主人公が占い師に対して、これまでの人類の人口という観点から、輪廻転生された者の数が合わないといい、占い師が詭弁で反論する場面は印象的。著者はこれまでもグロテスクなシーンを書いてきたが、本作は人間の皮を剥いだり、肉体を一方的に傷つけるところもあり、生々しい描写が多い。本作の終盤から、人類はみな誰かの生まれ変わりであり、誰かとつながりを持っている、繋がった記憶を忘れているから孤独と感じるのだと、著者は考えているのかもしれない。

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    2025年01月12日
  • 秋雨物語

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    1.登場人物(各話の主人公)
    「餓鬼の田」……谷口美晴。25歳女性。会社の経理部で働いている。
    「フーグ」……松浪弘。編集者。40歳前後?遅筆で知られる作家の担当をしている。
    「白鳥の歌」……大西令文。恋愛小説家。音楽関係のノンフィクションの執筆の依頼を受ける。
    「こっくりさん」……近藤拓矢。小学6年生。死にたくなるくらいの後悔を最近したが、自殺する勇気は持てない。同じ学年の生徒から闇のこっくりさんの話を聞く。

    2.物語の始まり
    「餓鬼の田」……谷口美晴ら経理部の面々は、社員旅行で富山県の高原に来ていた。昨夜、飲みすぎた美晴は喉の渇きを覚え、早朝に目が覚める。外を見ると、同じく経理部の青年、

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    2025年01月12日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    貴志祐介さんのデビュー作ということで読んでみた感想。
    黒い家やクリムゾンの迷宮などと同様、この作者は伏線回収の仕方が凄い上手だ。一気に伏線を解き明かすのではなく、徐々に徐々に意味がわかって、じわじわと鳥肌がたつ感じ。 
    やっぱりホラーやミステリー系は貴志祐介が一番面白いと思う。

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    2025年01月11日
  • 悪の教典(上)

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    善人にしか見えない蓮実の本性を、始めは違和感程度から徐々に露呈させていく文章が巧みで、不吉な予感を抱きながらも先を読まずにはいられない緊張感が至高だった。

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    2025年01月11日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    【餓鬼の田】
    前世の業のせいでモテないという、ホラーというよりも落語みたいな話
    【フーグ】
    水があるテレポーテーション先は何処だろうか?と考えながら、最後の2頁で驚愕。これ以上怖いラストはない。
    【白鳥の歌】
    もうすぐ視力を失くす運命を受容し、その後は好きな音楽を聴くことを生き甲斐と考えるお金持ちの音楽マニア。彼が幻のレコードの歌手の生涯についての調査を依頼。その歌手の残酷な結末の報告を受けるが、本当の残酷はその報告を受けた本人に対してであった。美しいと思った声の謎を知ってしまい、これからの生き甲斐を失った依頼者。読者の予想を裏切る逆転の恐怖。
    【こっくりさん】
    4人で行い1人死ぬ代わりに残り

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    2025年01月08日
  • 硝子のハンマー

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    トリックは、全然見破れなかった。自分ではもってなかった視点からの事件。本当にどの描写も気が抜けないと思い知らされた。

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    2025年01月03日
  • 十三番目の人格 ISOLA

    購入済み

    良い

    結構面白かった。読みづらいような文章でもなくすんなり映画を見ているような感覚で楽しむことができて良い。

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    2024年12月30日
  • ダークゾーン 上

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    貴志祐介さんの本は好きなのでこれも読みました。傑作は新世界よりだと思うけどゲームとかキャラデザのうまさが遺憾無く発揮されている作品だと思いました。暗い〜〜重い〜〜

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    2024年12月20日
  • 硝子のハンマー

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    ネタバレ

    最近ChatGPTにこんな本が読みたい、こんな映画がみたいと言って勧められたのを読んだり見たりしている。これもChatGPTに勧められた。
    最後まで犯人がわからず、これがトリックか、と解けたと思わせて違ってを繰り返す。登場人物と一緒に、これも違うのかーとなって楽しかった。
    最初が警備員の目線からだったからしっかり絡んで来るのかと思ったけどそうでもないのはある意味予想外。
    途中からは犯人目線パートになるから、犯人が誰なのかはわかるけど予想外。それに犯人目線で見ていくし境遇が可哀想だから感情移入してしまう。犯人側の心情を読んでしまうと、どうやってもハッピーエンドにならないから複雑。

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    2024年12月10日
  • 雀蜂

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    ネタバレ

    いや、クソとかゴミとかめっちゃ悪評だったけど普通に面白かったんだが?!

    【あらすじ】
    雪の山荘に閉じ込められた小説家の安斎を突如襲う、凶悪なスズメバチの群れ。アレルギーを持ち1度でもハチに刺されたら死ぬかもしれない安斎は山荘を生きて出られるのか?!

    以下ネタバレ。
    前半は蜂との攻防がドキドキしたし(なんかキングのクージョとかみたいな、絶望的な状況の戦い的な)、ラスト25pのどんでん返しもえ?!て思ったけどそんなに違和感なかったし。
    確かに雑って言われりゃ雑な返しかもだけど、自然怖いからヒトコワに変わる感じが面白くない?読み返すと最初から結末の暗示があって、塚を意図的に避けてる描写とかも好き

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    2024年12月01日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    貴志祐介のホラー短編集。たとえば『黒い家』のような、ぞっと総毛立つような恐怖はなかったけれど、どの作品も完成度が高いエンタメで面白かった。「こっくりさん」が特にお気に入り。

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    2024年11月19日
  • 秋雨物語

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    秋雨の季節を舞台にした、四つの短編集。

    特に「フーグ」と「白鳥の歌」が印象に残った。
    一番ゾッとしたのが「フーグ」。全てを理解した時の恐怖と絶望感。そしてなによりも、自分も迷い込んでしまったのではないかと錯覚するくらい、悪夢の描写が恐ろしかった。
    「作家」という職業の人間に対する評価があまりに辛辣(笑)

    そして、レコードに残されたこの世のものとは思えない歌声を持つ、謎の歌姫の生涯を追う「白鳥の歌」。
    探偵を雇い、歌姫と絶唱の秘密に迫る様は、まるでミステリー小説のようで、4編のなかで一番好み。そして真相はあまりに残酷。

    オーディオ談義のシーンでは、全く知識が無いにもかかわらず、思わずオ

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    2024年11月13日
  • 我々は、みな孤独である

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    嫌いじゃない、
    ただ結構難しいかも…
    どういうことだってなる部分が多い。
    ただ最後まで読めば何が起こっていたのかわかると思う。

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    2024年11月09日
  • ミステリークロック

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    防犯探偵榎本シリーズ4冊目。
    今回は何かあれらしいですね、文庫本になった時?に分冊されてて2冊になってるんだとか。
    4冊目はこっちーみたいに書いてあったので「何でわざわざ分冊するんだよ、1冊に纏めてくれよ」なんて思いながら読み始めたんですが。


    うん、これ分冊して正解だわ。


    何かもうね、「ミステリークロック」の話が色んな意味で凄すぎて息切れしちゃうんですよね読みながら。一緒に収録されてる「ゆるやかな自殺」は寧ろちょっとトリックとかも簡単でサクサク読める感じだったので「おっ、私も榎本シリーズ読みながら少しは賢くなったか?」なんて思ったりしてたんですけど「ミステリークロック」の前に粉々に自信

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    2024年11月06日
  • 鍵のかかった部屋

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    ダ、ダメだ……どんなに「今回の話面白いな!」と思っても最後に控えているあの劇団のめちゃくちゃ加減が全てを奪っていく……!
    今回もまんまとアイツらのドタバタ劇と馬鹿馬鹿しすぎる真相にゲラゲラ笑ってしまった……!


    という訳で防犯探偵榎本(というシリーズ名らしい)も早いもので3冊目ですね。
    毎度毎度「よくもまぁこんだけ密室が思いつくなぁ」なんて思いながら読んでいるんですが、それを全て解決してしまう榎本の思考もどうなってるんですかね?
    やっぱあれなの?どちらかと言うと榎本もあっち系だから思考回路が似てるとかそういうあれなの???


    それにしてもこのシリーズに出てくる人物……というか犯人、揃いも揃

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    2024年11月05日