貴志祐介のレビュー一覧
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ネタバレ防犯探偵・榎本シリーズの第三弾。
榎本が登場するとやっぱり面白い。
表題作が特に面白かった。用意周到な理科教師と防犯探偵の対決で、論理的なトリック解明が楽しかった。金目当て、かつ子どもがターゲットになっている卑劣な犯人を、完全に追い詰めたその手腕は爽快感があった。
いつでもビジネスライクで、人情みたいなものは榎本には無いかと思いきや、『佇む男』での以下のセリフが印象的だった。
"「池端さん。残念ながら、取引には応じられません。私は、悪党ともビジネスはしますが、さすがに、人間相手に限定しているんでね」"
青砥の推理に関しては毎度冴え渡らないのに、本人のハートは物凄く強くて尊敬に値する。 -
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ネタバレ久々の貴志先生ってだけで満点なんですがww
ホラーでこそなかったけれども、ほぼほぼホラーな血生臭さでしんどいシーンもありつつ。。。随分深い難解なお話でした。
ただ、やっぱり 貴志先生だなーってのは、こんだけ重くて痛くてしんどくて。。。ってお話でも最終的には謎かけというかファンタジーというか、ミステリーというか?そういう「読み物としての楽しみ」にまとめ上げるところが本当に素晴らしい。
「え?何が言いたいの??」みたいなことはなくて、なるほどね〜って思わせられるその決着が素晴らしい。
あとがきのインタビューにあったように、雑誌連載の時にはそこまでまとまっていなかったってお話だから、単行本派で良かったっす。 -
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ネタバレ短編集。
「夜の記憶」1987年
あまり面白くは無かったけど、デビュー前の作品としてはすごいなと思う。二つの視点で片方は深海魚というか、人間じゃない視点でやってるのがすごい。
「呪文」2009年
面白かった。マガツ信仰。諸悪根源神信仰というのが面白い。あまり知らなかった概念だけど、その思考はわかる。面白いな。
超能力は結局あったということか。オチとしても、もう人の手を離れた企業という神が面白いな。国家よりも企業の力のほうを上に置くのを「赤い雨」でもやってて面白い。
「罪人の選択」2012年
どこかで読んだ気がするけど違うかも。でもこの二者択一で迫るのまま見るよね。缶詰か酒か。感謝か怒りと言われましてもわからないって。逆に次のほうは缶詰だろっていうのはわかった。でもボツリヌス菌はわからなかった。缶詰に腐食が発生して鉛中毒かなと思った。実際それで命を落とした船乗りはいたし。
「赤い雨」2015年~2017年
光一はやなやつかと思ったら良いやつで見直した。逆に村長はやっぱテロかなと思ったら普通に意識障害だった。展開が雑では?
長編にも出来るけど中編で無難にまとめたって感じ。チミドロから先に進めなかった感じ。
設定が良かったので楽しめた。イメージではスピルバーグ監督の宇宙戦争の赤いツルを思い浮かべてた。藻じゃないが。赤かったなあ。
あとはエヴァ。
ドームの人たちは漂白で、つまりアルビノのイメージだったのかな。
面白い世界観。
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ネタバレ【夜の記憶】
かつて人間だった男が、意識だけを異型の魚類に移されて生活している。
人間だったときの妻との記憶、違う星に行ってしまった妻と海上をボートで疾走した記憶を思い出し、海中を全速力で飛翔する。
とても美しい。
一生会えなくても、人間の姿ではなくなっても、彼の心を満たすのはまだ若かった妻との記憶。
【呪文】
時間も空間も超えて、さらに無意識にお互いを攻撃し合って破滅した植民惑星の話。
ただの民衆の捻くれた信仰心が破滅に導いたのではなく、実際に意図的に(無意識だけど)攻撃されて悪いこと続きだった。
そのへんの設定がどう理解すればいいか難しい。
連れて帰ったタミちゃんは美少女になって長生き出来たかな。
【罪人の選択】
罪人は必ず間違った選択をするから、2択を迫れば勝手に死ぬらしい。
戦時中につくられた酒とフグの卵巣の缶詰め。
どちらを食べたら死ぬか予想がつかず面白い。
さらに、その2択は戦後すぐと現代とで行われるのだが、答えが違うのも面白い。
せっかく過去の遺物からヒントを見つけ出して、戦後すぐ死んだ彼がどっちを選んで死んだか分かったのに、18年たった今では成分の変化により答えが逆になっていて無駄だった。
自分の手を汚さず不貞行為をはたらいた男を殺せるなんていい方法だ。
【赤い雨】
この話が一番好きだった。
チミドロという藻類によって汚染された地球を救うためには、それによる感染症で死に至った人間の検体が必要だと考えた瑞樹。
こっそり持ち込んだはいいものの、実は死体は生きていた。
それなのに、ここまで上手くいったのに、検体から目を離して彼氏の部屋でイチャイチャしはじめる。
何やってんだよ、という感じ。
だから錯乱状態の検体が勝手に逃げ出して安全空間であるドーム内に逃げ出し、その罪によって瑞樹はドームを追われた。
やっちまったという感じだけど、彼女ならドームの外でも本気で研究をしてくれると信じられる。
どうかお腹の赤ん坊と長生きしてほしい。 -
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ネタバレ純子のアホ推理が可愛く思えてきた笑
【佇む男】
被害者が死んでいた現場状況にゾッとした。
密室トリックも予想がつかないもので、さらに非道なやり方で若干ヒトコワ。
【鍵のかかった部屋】
事件のことよりも、会田と美樹が仲直りできるのか、仲が戻ってほしいという思いでいっぱいだった。
無事信頼関係が戻ってホッとした。
一回犯罪者になってしまった会田が更生して、心の底から甥と姪を思う純粋な気持ちを持ち続けていたことに心が洗われた。
【歪んだ箱】
このシリーズでは初めて、最初から犯人は分かっている状態。
何も殺すまではしなくても、とは思うが、とんでもない欠陥住宅を作られた挙句、補償もないなんて犯人にも同情してしまう。
【密室劇場】
恒例のヘンテコ劇団が登場。
榎本が解説する前に、なぜビール瓶で殴られてしまったのか分かってしまった。
不慮の事故で何なら原因を作ったのは被害者なので、犯人がちょっと可哀想。