貴志祐介のレビュー一覧

  • 悪の教典(上)

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    ネタバレ

    『黒い家』ほど気持ち悪くはないが、決して好きなストーリーではない…なのに頁が進むにつれて引き込まれていくのは貴志祐介さんの凄さなんだと改めて感じた。『黒い家』『クリムゾンの迷宮』に続いて3作品目。

    それにしてもハスミンこと蓮実聖司は伊藤英明を意識して書かれたのか?と思うくらい、読んでいて終始伊藤英明の顔が浮かびました。背が高くて爽やかでかっこいいルックス、甘いマスクの裏に怪物が潜んでいても不思議じゃない。生徒に人気の英語教師、日本語と英語を織り交ぜて調子よく盛り上げるのも伊藤英明ならピッタリバッチリ!下巻も読み終わったら映画を観る予定です。

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    2024年03月02日
  • ダークゾーン(上)

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    あまり将棋に詳しくもなく、始めは何が起きているのかよく分からないまま読み進めた。異空間で戦う各局面は映画のような描写でずんずんと引き込まれるも、上巻を読み終わる頃にも何がなんだか、という感じ。ただ各局の合間に書かれた現実世界の断章を辿ると、後半には段々と様子が見えてくる。最後には完全に謎が解けて、ぼろぼろ泣いてしまった。
    各局の戦いも手に汗握るものだったし、徐々に謎が解けていく構成も、謎自体も凄く良かった!
    戦いの描写が最初なかなか想像しづらかったので、ぜひ映像化してほしい…!

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    2024年03月01日
  • 黒い家

    購入済み

    ありがちなサイコパスの話だけど、結構面白かった。人格障害者?に嗅覚障害が表れやすいなは知らなかったなあ。

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    2024年02月20日
  • 我々は、みな孤独である

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    ネタバレ

    ハードボイルド・ミステリ・SF・ホラーのジャンルてんこ盛りが楽しく嫌いではなかった。ただ、後半はどうも魂の仕掛けが優先してしまって足元の出来事に綺麗にオチがつかなかった印象。ストーリー半ばで加茂禮子が結構決定的なヒントを出すので、そこで察しがついた読者は特にそうなんじゃないかな。

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    2024年02月11日
  • ダークゾーン(上)

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    ネタバレ

    感想
    将棋のようで違うのは、実際に命をかけた心理戦ということと、勝ち負けの先にあるのが何かは分からない恐怖。

    しかし、自分の手駒の歩兵に自分より段位の高い棋士がいるのに助言を求めないのはなぜ?

    あらすじ
    棋士の卵である塚田は、ある日突然、ダークゾーンと呼ばれる世界に掘り込まれる。そこでは赤軍と青軍が持ち駒を駆使して敵を倒す七番勝負。まるで将棋のような世界だ。

    持ち駒はゴーレム、死に手、鳥、軍師に歩兵とDF。敵の大将は自分と同じく奨励会3段の奥本であると分かる。

    三局目までで1勝2敗。塚田は逆転できるのか?

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    2024年02月08日
  • 鍵のかかった部屋

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    ネタバレ

    防犯探偵・榎本シリーズの第三弾。
    榎本が登場するとやっぱり面白い。
    表題作が特に面白かった。用意周到な理科教師と防犯探偵の対決で、論理的なトリック解明が楽しかった。金目当て、かつ子どもがターゲットになっている卑劣な犯人を、完全に追い詰めたその手腕は爽快感があった。
    いつでもビジネスライクで、人情みたいなものは榎本には無いかと思いきや、『佇む男』での以下のセリフが印象的だった。
    "「池端さん。残念ながら、取引には応じられません。私は、悪党ともビジネスはしますが、さすがに、人間相手に限定しているんでね」"

    青砥の推理に関しては毎度冴え渡らないのに、本人のハートは物凄く強くて尊

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    2024年01月30日
  • 狐火の家

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    密室ミステリー。重々しくならず、一緒に推理しながら楽しく読めた。

    弁護士の順子と防犯コンサルの榎本の
    迷コンビが
    安定の面白さ!

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    2024年01月27日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    ネタバレ

    そんなことが有り得るのか!と思った。
    あとは由香里がなぜエンパシーの能力を持っているのかがすごく気になった。

    0
    2024年01月23日
  • 狐火の家

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    あらゆる知識を使って多様なミステリーを作る貴志祐介さんは、やはり素晴らしいエンターテイナーだと感じた。

    純子と榎本の心の距離が、『硝子のハンマー』の時よりも近づいた感じがして、ミステリーの内容だけでなく2人の関係性に対しても作品として魅力があった。

    1
    2024年01月16日
  • 罪人の選択

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    貴志祐介の気持ち悪SF好き。
    惑星マホロバのお話が特にお気に入り。
    カルト宗教感と奇病のコラボレーション!

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    2023年10月23日
  • 狐火の家

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    中学生の時ぶりに読んでみたが強烈なトリックが多くほとんど内容を覚えていたが非常に楽しんで読めた。 ぶっ飛んだ登場人物が割といてエンターテイメントとして面白かった。

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    2023年10月08日
  • 我々は、みな孤独である

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    ネタバレ

    久々の貴志先生ってだけで満点なんですがww
    ホラーでこそなかったけれども、ほぼほぼホラーな血生臭さでしんどいシーンもありつつ。。。随分深い難解なお話でした。
    ただ、やっぱり 貴志先生だなーってのは、こんだけ重くて痛くてしんどくて。。。ってお話でも最終的には謎かけというかファンタジーというか、ミステリーというか?そういう「読み物としての楽しみ」にまとめ上げるところが本当に素晴らしい。
    「え?何が言いたいの??」みたいなことはなくて、なるほどね〜って思わせられるその決着が素晴らしい。
    あとがきのインタビューにあったように、雑誌連載の時にはそこまでまとまっていなかったってお話だから、単行本派で良かっ

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    2023年09月25日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    短編集。

    「夜の記憶」1987年
    あまり面白くは無かったけど、デビュー前の作品としてはすごいなと思う。二つの視点で片方は深海魚というか、人間じゃない視点でやってるのがすごい。

    「呪文」2009年
    面白かった。マガツ信仰。諸悪根源神信仰というのが面白い。あまり知らなかった概念だけど、その思考はわかる。面白いな。
    超能力は結局あったということか。オチとしても、もう人の手を離れた企業という神が面白いな。国家よりも企業の力のほうを上に置くのを「赤い雨」でもやってて面白い。

    「罪人の選択」2012年
    どこかで読んだ気がするけど違うかも。でもこの二者択一で迫るのまま見るよね。缶詰か酒か。感謝か怒りと

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    2023年08月31日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    ネタバレ

    あっという間にするする読めて面白かった!
    多重人格者とのセッションで謎を読み解こうとするあたりはとても興味深く読んだ。心理テストの答えや描いた絵の不気味さを感じ取った瞬間が一番ゾーッとしたかもしれない。漢字に意味のある名前が付けられているのも得体が知れなくて良い。
    磯良の正体が弥生だとは想像もしなかった。
    千尋は今後、更に恐ろしいことをしでかすかもしれないが、千尋の身の上を考えると憎みきれない部分もある。人間の悪意や呪い、少数派を排除しようとする愚かさ、弱い者をいたぶる醜悪さ、これだけのものに触れてきた千尋がもう元には戻れないであろうラストは胸が痛む。
    "結局、どこでも、一番弱いもの

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    2023年08月16日
  • 我々は、みな孤独である

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    貴志祐介さんのホラーも面白いですが、こちらも面白かったです。
    ミスメリやハードボイルド、スピリチュアル的な要素もあり、なかなか楽しめました。。

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    2023年07月16日
  • 天使の囀り

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    悍ましく美しく、気持ち悪い作品だった。これから読む人は、この本に出てくるあるワードを検索しないように注意です。サジェストでネタバレ喰らいます。

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    2025年06月21日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    【夜の記憶】
    かつて人間だった男が、意識だけを異型の魚類に移されて生活している。
    人間だったときの妻との記憶、違う星に行ってしまった妻と海上をボートで疾走した記憶を思い出し、海中を全速力で飛翔する。
    とても美しい。
    一生会えなくても、人間の姿ではなくなっても、彼の心を満たすのはまだ若かった妻との記憶。

    【呪文】
    時間も空間も超えて、さらに無意識にお互いを攻撃し合って破滅した植民惑星の話。
    ただの民衆の捻くれた信仰心が破滅に導いたのではなく、実際に意図的に(無意識だけど)攻撃されて悪いこと続きだった。
    そのへんの設定がどう理解すればいいか難しい。
    連れて帰ったタミちゃんは美少女になって長生き出

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    2023年07月10日
  • 鍵のかかった部屋

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    ネタバレ

    純子のアホ推理が可愛く思えてきた笑

    【佇む男】
    被害者が死んでいた現場状況にゾッとした。
    密室トリックも予想がつかないもので、さらに非道なやり方で若干ヒトコワ。

    【鍵のかかった部屋】
    事件のことよりも、会田と美樹が仲直りできるのか、仲が戻ってほしいという思いでいっぱいだった。
    無事信頼関係が戻ってホッとした。
    一回犯罪者になってしまった会田が更生して、心の底から甥と姪を思う純粋な気持ちを持ち続けていたことに心が洗われた。

    【歪んだ箱】
    このシリーズでは初めて、最初から犯人は分かっている状態。
    何も殺すまではしなくても、とは思うが、とんでもない欠陥住宅を作られた挙句、補償もないなんて犯人に

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    2023年06月18日
  • 我々は、みな孤独である

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    あまり期待せず読み始めましたが、
    途中引き込まれる感じは流石。

    終盤の宇宙観ようなものがメインテーマで
    それを言うためにあるようなものなので
    全体通した整合性は置いておいて
    楽しめばいいのかなと思いました。

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    2023年05月28日
  • 罪人の選択

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    ネタバレ

    4作品の短編集になっていて、短編集だから仕方ないけど、あまり興奮がなくわりと淡々としてた印象。その中でも呪文は先が気になりながら読み進められて、呪いの連鎖を連想させられるような終わり方が結構好きだった。夜の記憶が一番読みづらかったかな。赤い雨は途中まで良かったけど釈然としないオチ。罪人の選択は読みやすいけど可もなく不可もなくみたいな感じかな。

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    2023年05月04日