貴志祐介のレビュー一覧

  • 新世界より(上)

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    人間は自己を高尚で倫理的な生き物と見做してしまうが、その実、性的接触や生命維持システムの利用といった動物的側面で管理しないと互いに損ない合うような残忍な生き物かもしれない、というところがわくわく
    悪鬼や業魔、呪力というワードの登場や語り口調から、霊的世界が舞台で、科学的世界との接点がない話かと思っていたが、話の展開に伴い、実世界から全く想像できない話でもないのかもと、どんどん今の私たちの暮らす地面にも足場が降りていく感覚に引き込まれる
    これからどういうふうに世界のシステムが明らかになっていくのか楽しみ
    前読んだ時は中巻下巻読まずに放置してたから今回こそ最後まで見届けたい

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    2025年07月29日
  • 青の炎

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    ネタバレ

    倒叙作品として高校生の家族を思う気持ちが詰まっいて良かった。
    その分、2回目の殺人は単に第三者にバレてしまったから衝動的に犯してしまったものであり、だからこそラスト自殺という形で終わらせるのは違うんじゃないかと思ってしまった。

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    2025年07月29日
  • 梅雨物語

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    本当は秋雨物語から読みたかったけど、たまたま本屋で手に取ったので先に読んでみた。
    けどシリーズではなく短編集だったので特にこちらからでも読み進めることができるかと。

    皐月闇、ぼくとう綺譚は2転、3転する怖さで読み進める手が止まらなくなってしまった。
    皐月闇は女性の執念深さとそれでも忘れてしまう男性の終わりの見えない闇深さ
    ぼくとう綺譚は主人公の青年の心の闇、過去の罪が顕在化される、それが昆虫という中々の残酷さを伴う怖さ。

    一方くさびらはホラーを感じさせながらも想いあふれる祈りを感じた涙ぐむ内容だった。

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    2025年07月26日
  • クリムゾンの迷宮

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    綿密に構成されたサバイバルゲーム。極限の中での人間の変貌ぶりには、怖さを感じた。ラスト以降の展開が知りたい。

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    2025年07月25日
  • さかさ星

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    貴志祐介の作品は色々読んだけど、ハードカバーは初めてだった。
    イマイチまとまりが無い、伏線回収が甘い、人物が深掘りされていないなどこんなにアッサリした書き方だったか?と疑問に思ったけど、連載をまとめたものだったので腑に落ちた。
    一冊丸々書き下ろしならまた違ったのかもしれない。

    オカルト、呪い、祟りゃ黒魔術、悪魔崇拝(?)などなどが私の好きな要素一杯で、日本モチーフでありつつも西洋ゴシックな要素も入り交じる不思議なお話。
    呪物に関する細かいストーリーや、それらが福森家に繋がるのか繋がらないのか。
    読み進めてワクワクして、騙されて…の連続。
    現実とフィクションが入り交じるモキュメンタリーのようで

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    2025年07月23日
  • 青の炎

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    この本は私が小学生のときに買った本で、当時わからないなりに読んでいました。
    大人になってから読み返して、こんなシーンがあったのかとか、あれはこういう意味だったのかとかを再認識しました。
    結末は覚えているけどそれに対する動機は忘れた状態で読み進めていて、最後の主人公の決断が切なくて、主人公はただ大切なものを守りたいだけだったのにな…とやるせない気持ちになりました。
    倒叙形式で書かれているので、普通のミステリー小説とは異なり、常に主人公目線で話が進んでいきます。

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    2025年11月22日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    一気読みしました。筆者作品のうちミステリー分野は「懲りすぎてて、よくわからない」ものも多く少し敬遠していましたが、本作品は謎解き要素は最小限として、多くを裁判の舞台劇としたことが良かったと感じました

    あらすじ
    ある嵐の晩、資産家男性が自宅で命を落とす。死因は愛車のエンジンの不完全燃焼による一酸化炭素中毒。容疑者として浮上した被害者の甥、日高英之の自白で事件は解決に大きく向かうと思われたが、それは15年前の殺人事件に端を発する壮大な復讐劇の始まりだった。“犯罪者”を執念深く追い詰める警察・検察、英之を献身的に支える本郷弁護士、その依頼で事件調査を始めた元リストラ請負人の垂水、恋人の無実を信じて

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    2025年07月21日
  • 鍵のかかった部屋

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    ネタバレ

    事件が4ストーリあるので、途中で飽きる事なく楽しめます!
    ただミステリーが解かれた時、その後が書かれてないので犯人はどうなってるんだよ!!!って気になってムズムズするので、その後が分からないと嫌な人にはムズムズすると思います。

    あまり賢くない私はトリックが頭で収集出来ず、途中難しいと感じました。ですが、最後は「こういうことだったのか」と分かるようになってるので途中分からなくても最後まで楽しめます。

    あと、この本が続編だと知らずに読んでました。
    まだ読まれてない方は『ガラスのハンマー』から読まれると良いと思います。

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    2025年07月17日
  • 秋雨物語

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    感想として、結末が気になり最後まで一気に読ませられました。印象に残った話は白鳥の歌。登場人物のバックグラウンドや舞台の描写にとてもワクワクしました。さすがの一言です。

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    2025年07月15日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    やっぱり貴志さんの作品は
    読むのが楽しいというか
    続きが気になってどんどん読めちゃう。
    ものすごく不利な状況からの
    後半にかけての展開が
    ドキドキ楽しめました。

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    2025年07月14日
  • 秋雨物語

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    「フーグ」がオチまで含めて一番面白かった。
    すぐに予想がつきそうなのに、見事に騙されました。
    コックリさんはオチは思っていた感じと違っていたけど、やめられない引力があった。
    貴志祐介先生なのでハードルが上がってしまっているけど、何も知らずに読んだら相当面白い短編集だと思う。

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    2025年07月13日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマに書いた作家さんのアンソロジー。
    それぞれ違ったタイプの世界観に入り込めてよかったです。貴志祐介さんの作品は謎解きみたいで好きでした。

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    2025年07月12日
  • 梅雨物語

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    貴志佑介先生の古い作品はまだ読めていないものもあるものの、新しめの作品は結構読めている。
    秋雨物語の時にも思ったが、長編ではなく、短編でも凄く厚みのある、世界観に没頭させる物語を見せてくれる。
    怖さだけでなくミステリ要素もあるため、展開が更に気になり飽きさせない構成。個人的にあらすじはどれもあまり最初惹かれていなかったのに、読み始めて仕舞えばあっという間だった。
    夏の夜長におすすめ!

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    2025年07月10日
  • 悪の教典(下)

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    もしも学校にサイコパスが紛れ込んだら。相変わらず読み手にグイグイページを捲らせる文章はさすが。読み手に考えさせる書き方と、映画のようにテンポよく切り替わるカメラワークがその真髄か。

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    2025年07月09日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

    ホラー短編4作品、どれも趣向が違っていて楽しめた。

    「餓鬼の田」
    怖いというより可哀想な話だった。餓鬼の飢えが癒えることはないのだ。

    「フーグ」
    寝ている間に自分の意思が通らない・制御できないという点で、実際に悪夢を見た時の感覚が想起され、その無限に膨らんでいく恐怖がとても良かった。監視カメラの映像を確認しているシーンは、その様子が頭に浮かんできてより不気味さが増した。部屋の隅にうずくまっているのって、たとえそれが生きている人間であっても妙に怖い。霊能者が「餓鬼の田」に出てくる人と同一人物に思えるので、その後も登場するかと少し期待してしまった。この霊能者目線の物語も読んでみたい。

    「白鳥

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    2025年07月09日
  • 梅雨物語

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    ネタバレ

    俳句から昆虫やキノコの生態まで、三編とも貴志さんの博学な知識がホラーとがっちり絡んで怖さを盛り立てる。
    俳句の読み解きから犯罪が明らかになる「皐月闇」はその手法と個室の二人だけの心理戦が独特の緊張感を持ってスリリング。
    庭を埋め尽くすキノコの幻覚に怯える「くさびら」のラストのせつなさはたまらなかったな。
    お気に入りホラーは「ぼくとう奇譚」。昭和初期のノスタルジーと異界の遊郭という夢幻と周到な呪いが蕩け合って口を開けたエグい末路が忘れられない。
    巧みな伏線回収は各話絶品、溜飲下がる因果応報ホラーだった。

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    2025年07月07日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    厚い本の割にスラスラ読みました。
    ある目的のため、刺し違える覚悟で行われた裁判はエンターテイメントとして面白い。感想はイロイロありそうですが、新たな餌は撒かれた。次はどう展開するのだろう。

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    2025年07月06日
  • もの語る一手

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    将棋をテーマにしたアンソロジーです。
    地味な表紙に反して、作者陣は華やかです‼️
    ガッツリ将棋の作品もあれば、エッセンスとして取り入れているものもあり、作風もバラバラ。なかなか贅沢な1冊です。
    橋本長道「なれなかった人」
    綾崎隼「女の戦い」
    が好きです。好みの作品も別れそう…。

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    2025年07月06日
  • 悪の教典(上)

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    長らく積読にしていたけど、一念発起。徐々に明らかになる蓮実の正体と、少しずつ綻んでくる展開は早く次へって気持ちになる。各章の不穏な締め、「モリタート」が効果抜群。この学校ダメな大人しかおらんっ!

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    2025年07月05日
  • 青の炎

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    ネタバレ

    本作は、倒叙形式で描かれる青春ミステリーでありながら、その枠には収まりきらない深い魅力を持った作品。高校生・櫛森秀一が、家族を守るために“元父親”を殺すという一線を越え、完全犯罪に挑む姿を描いた本作は、犯罪と青春、理知と未熟、正義と破滅といった対立するテーマが鮮やかに交差する、傑作ミステリー。

    本作の最大の特徴は、犯罪と学生生活が密接に絡み合っている構造にあります。殺人計画を練る主人公が、授業で学んだ物理や化学の知識を実際の殺害方法に応用し、証拠の処理やアリバイ工作もまた、学校という“日常”の場を巧妙に利用して実行される。その一方で、クラスメートとの軋轢や恋愛感情が、犯罪に思わぬ支障をきたす

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    2025年07月04日