貴志祐介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
貴志祐介のダークゾーンを読みました。
奨励会の三段、20歳の塚田裕史は異世界で目を覚まします。
そこは、将棋に似たルールで人間が駒となって闘う戦場だったのでした。
7番勝負で4勝した陣営が勝つ、負けた陣営は消滅させられてしまうというルールで血みどろの戦いが始まります。
1局が終わる毎に断章という形で塚田の記憶が戻ってきます。
なぜ、このような異世界で塚田が闘うことになったのかが解き明かされていきます。
ダークゾーンと呼ばれる異世界の軍艦島を舞台に、将棋をベースにして戦術級シミュレーションウォーゲームや中国将棋のテイストを加えたゲームが作られています。
ゲームの基本的なルールは序盤で説明さ -
購入済み
はすみんがかっこいい
映画で話題になったのは知っていましたが、原作から入りました。
登場人物が多かったですが、混乱することなく読めました。
先が気になって気になって仕方がなかったです。
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Posted by ブクログ
主人公と同じくインチキ女のトリックを見破ってやんよオラッ!!という意気込みで読みはじめ、200ページを越えたあたりで、あっこれミステリじゃなくて超常系ホラーか…スンッとなった。
呪物ルームツアー長すぎるよお!
ところが後半から展開が動きだし、おおそう来るか!と。ひとつひとつの話がやはり長いものの、俄然面白くなる。
主人公が底辺YouTuber(でも実家は太い)という設定なので、割とスラング寄りの言葉も使われるのだが、上級国民というワードが出てきた時は笑っちゃった。まずいっすよ加茂さん!
実況するとこ大好き。現代の若者ならではの発想で打開する展開がもっとほしかったな。
エピローグはやや物足りず -
Posted by ブクログ
自分の書きたいことを面白く、分かりやすく伝えることがエンタメ小説の極意。
著者の長編ホラー小説『天使の囀り』がものすごくおもしろくて(これぞエンタメ!)手に取った1冊
創作にまつわる手の内を包み隠さず、プロットの一部まで公開されていて(しかも天使の囀り)、小説指南本のなかでもかなり具体的な印象
特に参考になったのが「どうすれば文章力は上達するのか?」というところ。
好きな作家の文体を真似したり、模写したりというのはよく言われることだけれども、結局それだけだと劣化コピーになってしまう。
著者が自ら効果的だったと語るのは、「自分が書いた文章を何度も推敲すること」。そうすれば自分の癖も見え -
Posted by ブクログ
ネタバレ昆虫の生態と事件の内容が照らし合わされる場面が多々あった。人間からしてみたら、昆虫は何も考えていないように見える。しかし、昆虫は昆虫なりに自然の摂理のもと本能に従って生きている。人間なんかよりも圧倒的に合理的に生きているように見える。
人間も合理的であるかどうかを意識する生き物であるが、感情をもつ生物である。感情を一切排除して行動することなどできるはずがない。
この物語の犯人は、昆虫のように自然から言い渡された命令に従うように、感情なく、淡々と仕事をこなしていく。
恵は対照的に、人間は感情から行動する生き物であるという意見を持っていた。
主人公はどちらの意見も理解できる立場にあった。時に、犯人