あらすじ
意味も明かされぬまま異空間で続く壮絶な七番勝負。只中に“転生”した塚田率いる赤軍と、現実世界でもプロ将棋棋士の座を賭けて死闘を続ける敵、青軍の将奥本は第四局を迎えた。なぜ戦場が“軍艦島”なのか? そして、地獄のバトルに決着はあるのか? 人間精神の暗黒面を抉る非情のエンターテインメント。その終局で明かされる真実に瞠目せよ!
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夢オチってだけで評価しない人もいるみたいだけど、それもまたどうなの?
個人的には夢を失い愛する人も失った男の悲哀みたいのが猛烈に共感しちゃったりみたいな。
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現実に戻るため、塚田とその恋人の理紗は、多くの犠牲を払いながら局面を切り抜けようとするが……。
ダーク・ゾーンとは、塚田の罪の意識と後悔が作り出した精神世界のようなものだった。このまま目覚めずに、塚田は理紗と共に戦い続けていた方が幸せなのかもしれない。
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ゲーム性があって、楽しい。
他作品にも言えるが、設定が細かくて説明が少し長く、中弛みするが、その甲斐会って後半でのスピード感、リアルに脳内再生できて作品に浸れるのが好きなところ。
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まず、人間将棋というゲームが話のベースになっていて、自分の趣味に合った。雰囲気は、暗さが目立ち、最終的に不思議な世界の謎はすっきりと現実的な解答ではなかったのが少し残念だったが、面白く読み進められた。【満足度75点】
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ん?無間地獄という悲惨はあるにせよ、結局夢オチ?あくまで現実世界からは離れないとすると、それ以外に落着させようがないかもしらんけど、それにしてもう~ん…って感じでした。それを除けば、バトル自体は結構色んな展開を見せながら、各局面毎に違った緊張感が描かれていて、さすがのクォリティだったけど。『新世界より』のが好き。
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異空間で繰り広げられる王取りゲーム。
どんな目的なのかは不明なまま、どんなルールなのかを徐々に明かしながら進める手法は素晴らしい。
合間に挟まれる断章で、現実世界の諸々がわかっていく流れもよい。
本編の結末は期待したほどではないが、ダークゾーンでの王取りゲームはとても面白かった。
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後半になるにつれて話が噛み合っていく様子がとても面白かった。一生背負う十字架が作った世界か。本当のところどうだったんだろう…棋士の心理作戦の本当の勝者はどっちかしら。
最後の方、何となく前に読んだ青の炎に似てた気がした。結末を知った上でもう一回読んでみたくなる本でした。
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貴志祐介 著「ダークゾーン(下)」を読みました。
異空間で続く壮絶な7番勝負、主人公の塚田率いる赤軍は1勝2敗の劣勢で第4局を迎える。果たして塚田は勝利を得、無事現実世界に戻れるのか。
7番勝負のそれぞれの戦いによってこの戦いの特徴が描き出され、読んでいる自分もこの異世界に入り込み、一緒に戦っているほどの臨場感を覚えました。
しかし、そこはただの勝負ではなく、一瞬の隙も許されない生死を賭けた死闘であり、見逃すことのできない展開が次々と起こり、ページをめくる手が止まりませんでした。
また、その戦いの狭間に挿入されるエピソードによって、なぜ、塚田がこの戦いをすることになったのか、なぜ、戦いの場が軍艦島なのかという大きな謎が少しずつ明らかになり、一気に結末まで読み進めてしまいました。
人というものは、ダークゾーンという無間地獄に落とされてしまうような心の暗い部分を誰でも持っているのかもしれません。
その心の闇としっかり向き合って生きる力を付けていきたいと思いました。
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貴志 祐介氏の小説の特性と自分は考えているが、作品世界がどんなジャンルにもキッチリ当てはまらない混然さが、一つの魅力となっている。SF的でありながらファンタジーっぽくて、ホラーかと思えばミステリ的に収束して…と様々な既刊の作品において、これは正統派〇〇だ!と呼べる作品は見当たらない気がするのだ。
今作もいきなりの不条理設定から始まって、物語は加速していく。ゲーム小説?ファンタジー?と思いきや、将棋をベースにした戦略性の氏独特の創造性に、一気に持っていかれてしまう。
舞台が軍艦島で、異形のキャラ達が繰り広げるバトルは読者の好みは分かれるところだろう、個人的にはこの先のオチに期待しつつ読み終えたが…
それはないんじゃないの?貴志作品にハズレなしと思ってたけど、ちょっと期待ハードルが高すぎたのだろうか?ゲーム制は充分面白いんだけど締め方にはガッカリしてしまった。
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将棋プロを目指す主人公が突然、ゲームの駒にされて訳も分からないまま、同じ境遇の同士と殺し合いを強いられる。
後編は、前編に比べ「負けたら終わり」感が強まるせいか、より緊張感の高さを感じられた。
また、対局の合間に「断章」という形で、現実世界で何が起こっていたか、他の人物とどのような関係だったのかが少しずつ明かされる。
すべての戦いが終わった後の結末についてはやるせなさや虚しさが残る結末だった。(悪い意味ではなく)
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最終的に人間の愚かさ 汚さを描いた作品だと気付いた。
塚田という男は最終的に植物人間状態で夢の中で
愛する理沙と将棋を永遠に打ち続ける。
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将棋のプロを目指していたはずの主人公が、何故か将棋を基本とした駒の取り合いゲーム“ダーク・ゾーン”で同じくプロを目指すライバルと戦う。
途中で挟まれる断章で現実世界で起こった事が少しづつ分かり、物語全体のラストに繋がっていく。
正直中盤以降はダレてしまったのと、ラストが拍子抜けなのが辛い(汗)
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・将棋もバトルもSFも好きなので、そもそも舞台設定からして刺さりまくりでした。
・もちろん将棋の要素がベースにありつつ、でもまったく異なる世界観もまざっていて、複雑だけどシンプル、でもやっぱり複雑みがあるという絶妙な面白さが演出されています。
・一番いいなと思ったのは、やっぱりラストで、主人公の塚田がしっかりと「悪いやつ」で、ちゃんと殺っちゃってて、それでいて相応の報復も受けているっていうところ。
・中途半端にいい話でもなく、予定調和でもなく、振り切ってくれたことが何より嬉しく、最高の読後感をくれました。
Posted by ブクログ
感想
だんだん本を読んでいるというより、誰かがゲームをしているのを見ている感覚になってくる。ゲームと同時に現実世界がどうなっているのかも気になる。
最後は救いようもない結末の上に無限ループ。。。作者容赦なし!
あらすじ
第四局、五局と進み、主人公が追い込まれて行く。現実世界の話からは、塚田は生き残り、棋士にはなれなかったとあるので、ちゃんと現実には帰れたのだろう。
終盤に向かうに連れて、物語の全容と塚田、理沙、奥本がどうなったのかが明らかになる。
Posted by ブクログ
久々にこういうファンタジー(要素)読んだけど、ランパントステージとか最後のヘックスの使い方とかクリーチャー将棋はなんだかんだ楽しめた。塚田の現実が辛すぎるよ。彼はこれからもずっと戦い続けるんですかね?虚構の世界で。
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最終的にはループとなったのか?
勝負の決着ついてしまったらどうなるのだろうか?
そもそもなんでダークゾーンに行ってしまったのか。
色々疑問を残されたけど、そう言うモノとして読めと。
Posted by ブクログ
7番勝負をあの手この手で最後まで読ませるのが作者の力量だけど、いかんせん主人公に感情移入できないのでラスト、良かったね、なのかきついね、なのか自分でもよくわからなかった。
主人公の人格が悪の経典位ぶっちぎってれば、また違った感想だったかも。
Posted by ブクログ
人間将棋の七番勝負後半戦。
知人を駒として使うことに罪悪感を抱かなくなり、ただ勝利のためだけに戦い続ける。
この戦いの先にあるものとは?
無事に現実世界に戻ることはできるのか・・・?
ダークゾーンでの戦いと現実世界での記憶とでストーリーが進み、徐々に謎が明らかになっていきます。
戦いのレベルがどんどん上がっていくので、臨場感もあって、読み応えはありました。
ただ、「なぜこんな戦いをしなければならないのか」
その疑問がなくなっていることに恐怖は感じましたが。
結末は予想外で…後味の悪いものでした。
Posted by ブクログ
ミステリ的には何ていうことのない作品だし、ラストも真相もどうでもいい。
ゲームの内容はとても面白かった。
非現実のファンタジックナ物語は失敗しがちだけれど、作者の力量で成功に導いた気がする。
戦いに特化させて、サイドストーリーを付け合わせ程度にしたのがよかったなあ。
Posted by ブクログ
“七番勝負”というのがダレた。緊張感が薄れるし、目次だけで勝負の行方を察してしまう。
ゲームの戦略云々より、何故こんな世界へ飛ばされたのか、という方が気になる感じ。結局そうなるよね、なオチだったが。
Posted by ブクログ
人間将棋というかモンスター将棋というか。緻密な戦略や戦闘描写はさすがだが、震える様な展開やそもそも戦う必然性もイマイチで、ややダラけた感じに。貴志祐介大好きなので、少し期待が大き過ぎたか。
Posted by ブクログ
かなり面食らった冒頭から、第2局、第3局へと進むにつれモヤモヤが募り、何となく殺戮ゲームに飽きてきた頃にうまく端折ってくれてなんとかラストへ。
描写を重ねれば重ねるほど、説明が後手にまわって、グロテクスさが失われていったのがとても残念。
疾走するスピード感は文章では難しい。
Posted by ブクログ
最初は主人公と同じく、設定把握に戸惑ったが把握できてからは、面白い本の予感。これまでにない、将棋・バーチャルリアリティーという題材で著者の引き出しの多さに感心する。
ゲームの章は面白いが、現実世界の章は平凡で最後もいまいち。尻窄みな終わり方にはガッカリ。夢落ちって。
Posted by ブクログ
ファンタジー(異空間?)の章と現実の章が交互に書かれ進んで行くのだが、ファンタジー系のストーリーはよくできている。
ラストも納得。
しかし、現実の章はイマイチ。
伏線も拾いきれてなく、かなり中途半端。
残念。
Posted by ブクログ
軍艦島で人将棋らしき殺戮ゲームをする話。
現実と異空間が交互に語られて
結局真実がどうだったのか消化しきれず。
将棋に詳しかったらもっと楽しめたのかな。