貴志祐介のレビュー一覧

  • 十三番目の人格 ISOLA

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    1996年第3回日本ホラー小説大賞佳作

    貴志さんの作品の中で「青い炎」「黒い家」に次いで好きだった記憶ですが、未レビューだったので再読してみました
    多少は記憶に残ってましたが、阪神淡路大震災に影響されていることはすっかり失念していました

    幽体離脱の経験がある少女は12の人格を持つ
    大地震の後イソラと呼ばれる新たな人格が出現
    彼女を救おうと奮闘するエンパスの女性
    大震災の時亡くなった精神科医の女性の存在
    彼女と共に幽体離脱の研究をしていた研究者
    十三番目の人格は幽体離脱している時に震災にあい、戻る身体を無くしてしまった女性のものだった

    大地震という災害からくる精神への影響
    ホラー的だけど多

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    2025年03月08日
  • 秋雨物語

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     2022年に単行本として刊行されたホラー短篇集の文庫版。
     貴志祐介さんについては、最初に読んだ『黒い家』が抜群の傑作で、描写力等、すごく力のある作家だと思った。
     その後数冊読んできているが、やはり文章力は優れているものの、作品によっては、アイデアやオチの付け方などがイマイチだったりして、どうも全部いいとは言いがたい。
     本書もそんな感じで、あまり良くないと感じるものも多かった。まあ、本来の力量はあるので、これでも及第点なのかもしれない。

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    2025年03月07日
  • 天使の囀り

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    得体の知れない怖さが、最初から最後まで続く、そんな物語でした。

    更に、不気味さやおぞましさを想起させるエピソードが印象的で、その表現力に凄みすら感じます。

    数多くの専門用語も、フィクションであることを忘れさせるリアルさがあり、世界のどこかでこの様なことが起こるのかもしれない、そんな気持ちになりました。

    作品ごとに違った怖さを演出する、作者の技量を感じる一冊です。

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    2025年03月06日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    【収録作品】
    有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」
    北沢陶「お家さん」
    背筋「窓から出すヮ」
    櫛木理宇「追われる男」
    貴志祐介「猫のいる風景」
    恩田陸「車窓」

    角川ホラー文庫30周年を記念したアンソロジーの第3弾。
    「アイソレーテッド・サークル」霧に閉じ込められた学生たちの悲劇。神隠しの噂があり、地元の人さえ立ち入らない場所へ。
    「お家さん」大阪の商家で新入りの長吉に聞こえる、恨めし気な声。店の者からは腫れ物に触るように扱われているお家さんが長吉を「ええ子」というのはなぜか。
    「窓から出すヮ」筆が乗らず、怪談を集めるホラー作家。
    「追われる男」昭和か。
    「猫のいる風景」姉の自死の理由を探

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    2025年03月02日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    全部が全部怖い!って感じではなくて、一概にホラー小説っていっても色んなジャンルがあるんだな〜って面白かった。

    話として1番好き、かつ、ええっ!って気持ちになったのは北沢陶のお家さん。心温まるやりとりからの絶望への緩急が見事すぎた。

    背筋の窓から出すワはこの本の中で1番慄いた。戦慄した。最後のページなかなか捲れなかった。笑
    何が怖かったのか説明できないけど、説明できない恐怖って1番怖い。

    貴志祐介の猫のいる風景は、話自体はスカッとするのに本当に後味が悪い。この感情って両立するんだ、、

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    2025年03月02日
  • 秋雨物語

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    どの話も後味が嫌な感じでまさにイヤミス?のような感じだった。
    特にフーグが面白かったような気がする。眠ってしまったら最後、別の場所に自分の意思とは関係なくテレポーテーションしてしまう。辛すぎる…しかも夢なわけではなく現実であるため移った先で野垂れ死ぬかもしれないという恐怖。こんな話そりゃあ他人からしたら信じられないよな。可哀想だなと思った。

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    2025年02月15日
  • 秋雨物語

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    面白かったけど、ちょっとだけ無難な感じはしました。でも全体的に感じられる不気味さがよかったです。

    特に白鳥の歌は好きな作風でした。素晴らしいオペラを歌う日系女性の隠された歌の秘密を探る。そんなあらすじですが、秘密が悍ましくて割と思いつきませんでした。男絡みの問題かなぁとか命を賭して系とかかなぁとか思ったけどどれも外れました。夜に軽く読むのにぴったりです。

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    2025年01月30日
  • 秋雨物語

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    フーグとこっくりさんが面白かった。
    フーグのラストが衝撃的だった。
    どのお話にも秋雨が降るなか不思議な世界に吸い込まれる感覚でゾワッと不気味な怖さだった。

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    2025年01月28日
  • 天使の囀り

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    読み始めはそんなに面白く感じなかったけど、どんどん話が進むにつれてはまってしまった。
    こんなの実際にあったら怖すぎる!

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    2025年01月25日
  • 天使の囀り

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    戦慄のバイオホラー小説。
    少しずつ迫り来る恐怖。未知の恐怖が主人公の周りに現れる。
    専門用語が多い割には読みやすかった。
    トリックもシンプルで良かったかと思う。

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    2025年01月21日
  • 秋雨物語

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    下記の4つの短編からなる小説
    わからないから怖い、ではなくわかるから怖いが特徴
    すべてが明らかにされた後の方が怖さが込み上げてくる

    【餓鬼の田】◯
    あんま覚えてないけど餓鬼として前世の業を背負って生きるイケメンの話?
    【フーグ】◎
    最後の展開に本格ミステリーを読んでいるかのような満足感がある
    【白鳥の歌】△
    自分には合わない作品だった
    【こっくりさん】◎
    ロシアンルーレットこっくりさん
    主人公を含めた小学生4人が未来に絶望し、始めるもの
    誰かが犠牲になるが、残った人には未来を一変させるような天啓を与えられる
    主人公を含む残った人のその後の人生が描かれるが、本当に幸せになることはできたのか?

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    2025年01月11日
  • 秋雨物語

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    短編オムニバス。
    貴志祐介の短編は初めて読みましたが、どれもしっかりと怖さもあり面白い。
    こっくりさんの話が印象的でした。

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    2024年12月23日
  • 秋雨物語

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    時間もあり疲れてない時に読めば良かったです。。
    じっくり読めなかったので★三つです
    余裕ある時に読めば、もっと楽しめた気がする、、、

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    2024年12月23日
  • 悪の教典(上)

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    初めは主人公の蓮実がとても良い教師のような振る舞いをしていたが、読み進めていくうちにだんだんとサイコパスのような言動が目立つようになり、なんとなくデスノートの夜神月を想起させられた。少し出来すぎているなと感じるものの、この先の展開がとても気になる作品です。

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    2024年11月23日
  • 悪の教典(下)

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    んー、後半はやややり過ぎというか冗長すぎて期待したほどの出来ではなかった。ただ上下巻全体として面白く一気読めた。

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    2024年11月09日
  • 秋雨物語

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    ネタバレ

     全部で4つの短編が収録。『餓鬼の田』の青田が、これまで女性関係がうまくいかなかった奇妙な体験と運命、従来のものと異なったルールで不可思議な現象が起きる『こっくりさん』と、本作は著者がこれまで繰り広げた、人間そのものに焦点を当てたホラーと異なり、霊的なホラーが展開される。

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    2024年11月06日
  • 鍵のかかった部屋

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    密室劇場のようなユーモアが好きではなく、そこは残念。大野智と戸田恵梨香のイメージのまま読みました。密室ものはトリックを理解するのに時間がかかるのが難点で、ハマると唸る。

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    2024年10月18日
  • サイドストーリーズ

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    鯨と煙の冒険(『百瀬、こっちを向いて』番外編/中田栄一)
    一服広場の謎(『防犯探偵・榎本径』シリーズ番外編/貴志祐介)
    皇帝の宿(『校閲ガール』番外編/宮木あや子)
    街で立ち止まる時(『ススキノ探偵』シリーズ番外編/東直己)
    同窓会(『君たちに明日はない』シリーズ番外編/垣根涼介)
    心の距離なんて実際の距離にくらべれば、(『遠くでずっとそばにいる』番外編/狗飼恭子)
    平和と希望と(『さよならドビュッシー』番外編/中山七里)
    ゴロさんのテラス(『春を背負って』番外編/笹本稜平)
    雁首仲間(『天地明察』番外編/冲方丁)
    落としの玲子(『姫川玲子』シリーズ番外編/誉田哲也)
    オレンジの水面(『北天の

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    2024年10月06日
  • 十三番目の人格 ISOLA

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    家での自分、外での自分。意識的であればコントロールできるかもしれないが、これは無意識の中のお話。人の感情を読み取りすぎてしまうことの辛さと、その力が少し欲しいと思ってしまった。

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    2024年10月04日
  • 悪の教典(下)

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    あんなに慎重に殺人をしてきたのに、下巻になって急に突発的な稚拙なものになってきたような気がします。
    いろいろ綻びが出てきて、それを隠すための大量殺人…でも殺人自体を愉しむところもあり…
    途中から精神が崩壊してくるところは、いくら共感性欠如があっても殺人というのは人の心を蝕むのだなと思いました。

    先が気になり、いっきに読んでしまいましたが、まだどこかに蓮見がいるような、モヤモヤ感が残る読書になりました

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    2024年10月03日