貴志祐介のレビュー一覧
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購入済み
そう来たか~
特に難しいことも無く、スラスラと読み進めることができました。
吹雪の中、山荘に閉じ込められた主人公を襲う雀蜂の群れ。一緒にいたはずの妻は姿を消し、そこにあるはずの様々な物が無くなっている。雀蜂の毒にアレルギーを持つ主人公は生き残りをかけて雀蜂との闘いに臨む。
だが、なぜ冬山の山荘に雀蜂が、そして妻はどこに...。
謎が増殖していく中、創意工夫を凝らすのですが。正直言って今一つ盛り上がりに欠けた肩透かし、ご都合主義なラストでした。
もちろん私に合わなかっただけかもしれません。
ただ物語全ての謎をはっきりさせて終わらせて欲しい、という方にはあまりおすすめできないかも。
序盤の展開はスゴく良かったの -
Posted by ブクログ
ミステリー、サスペンス、ホラー、SFと、幅広いジャンルで作品を発表している貴志祐介の短編集。SF者の間では、「新世界より」の作者として有名ですね。今作に収録されている4篇のうち3篇はSF、1篇(表題作)はミステリーと言って差し支えない内容と思いますが、ミステリーの方の貴志祐介を期待して手に取った方は、冒頭収録の「夜の記憶」がかーなりハードコアなSFなので、相当戸惑うかもしれませんね・・・(^_^;
SF寄りの作品集、ではありますが、一読しての印象は、世間的にイメージされるいわゆるSFとは一線を画します。鴨が最も強く感じたのは、土着的な恨み・辛み・妬みの奔流。一言でまとめると「ドロドロ感」、で -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集だとどうしても面白みが減ってしまう気がする。
とはいえ、純子と榎本のコンビが好きになってきた。
【狐火の家】
単独犯ではなく、殺人の犯人とそれを隠蔽する父親が絡んでくるので最後まで犯人の予想すらできなかった。
一家のメンツを守るために兄妹間の殺人を隠蔽する父親の行動は、バレなければ正しいものだったのかモヤっとした。
ド田舎で起きた殺人だけに、人間関係のドロドロが絡むストーリーが見たかったけど家庭内で完結していて残念。
【黒い牙】
榎本が手動で推理していく方が好きなので、榎本が現場にも来ずに最終的に純子が結論を出したのは好みではなかった。
もしかしたら現場の密室に巨大な猛毒の蜘蛛がまだ