貴志祐介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんだろう。面白かったんだけど、期待していたのとはちょっと違った。
蓮実の人の心を見透かして、いかように操る感じもなかったし、それこそすごいって蓮見に感心を抱くところもなかったんじゃないかな。
物語の展開上どうしようもないのだろうけど、本当に小さなほつれからどんどん穴が大きくなるにしたがって、蓮実の繊細さは消えて、大雑把に、半ばやっつけに近くなって、途中からは単に猟銃をぶっ放して殺戮を繰り返すだけ。趣向も工夫もあったもんじゃない。非常に単調になってしまったのはとても残念でならない。
上巻が素晴らしかっただけに、そのテイストは続けてほしかったなという素人の感想です。
同時に、映画も観てみました。
やっぱり大きく省略されていたけど、ぶっ飛んでいる感は本と同じように感じた。でも、2時間でまとめるためには仕方のないこととしても、あれじゃあ小説を読んでないと、物語の背景までは分からないんじゃないかな。
映画の最後、「FIN」ではなくて「to be continued 」だったのには、監督の小説の続編を望む作者への強い要望を感じました。 -
Posted by ブクログ
『黒い家』同様、本作でも怖いもの見たさをくすぐられた。学術的な情報の緻密さや全体的な物語の構成に、ややメタ的だけれど、この人は一体どうやって小説を書き上げているのだろうと思いながら読んでしまった。本人も博識なのだろうが、とんでもない取材力だと思った。グロテスクに惹かれる趣味はないので、単純に不快に感じる部分は多かったけれど、こちら側の人間だと思っていたのに訳あって一気に敵になってしまうヒトコワ的なホラー展開には頁を捲る指が止まらなかった。また、学術的な知識や情報の余分さは気になったものの、これフラグっぽいなと思ったものは大体フラグという点では無駄の少ない効率的な構成だったけれど、肝心のフラグが多すぎて煩雑に感じた。段々とフラグ回収に対しても、あー…まあね、という気分になってくる。ただ、フラグ回収部分で一々説明的にならずに読者に委ねるような文章である部分もあり、不思議にもあまり拗さを感じさせないのはよかった。(一方で、恋愛描写と女性の美醜表現については、うーん、これいる?と思う部分もあった。やっぱり主人公が美人女医なのは読んでてテンション上がるからかな?まあ上がるけど…)