舞城王太郎のレビュー一覧
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購入済み
なかなかに暴力的だし共感する人物もいないのだけれど、読後感は愛に溢れていた。人間って愚かしくて面白くて愛おしい。『熊の場所』の精神はいつか役に立ちそうだなと思った。
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Posted by ブクログ
最終話『うちの玄関に座るため息』の話から。
読後、静かでやさしい気持ちになった。
三兄弟は「後悔しないように」生きてきたけど、
ある出来事をきっかけに
“後悔を引き受けること”と向き合い、
変わろうとする。
彼らの姿に、自分のまわりにいる
「他人に関心がない人たち」との共通点を感じた。
でも違うのは、この物語の中ではその
“後悔”に目を向けて変わろうとする
兆しが描かれていること。
その違いが、
読後に静かであたたかい余韻を残してくれたのかもしれない。
ほかの短編も印象的で
とくに「指先ピー」の話は最初
かわいいと思ったのに
読み進めるうちにじわじわ怖くなっていく
ギャップが忘れられない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ書き出しが『だから捨ててと言ったのに』から始まる短編集。様々な作家さんがこの一言からそれぞれの物語を紡ぐので、本当にいろんなジャンルの話が読めるのが面白い。
個人的に印象に残っているのは多崎礼さんの『海に還る』、摩耶雄嵩さんの『探偵ですから』かな。短いからこそ、その世界にスッと入り込めてわかりやすい話が好み。『海に還る』は人魚の話で多崎さんの作品らしいファンタジーな世界観が8ページにまとまっていて良かった。『探偵ですから』はとにかくわかりやすい作品で読みやすかった。短い話なのに、物語の登場人物の心情もわかりやすかったし、飼ってる犬がしゃべりだすとか少し怖い感じもするけど、主人公が助かって良か -
Posted by ブクログ
#阿修羅ガール
#舞城王太郎
人からの勧めと三島由紀夫賞入口で読み始めた1冊。
殴り書き感想文失礼します。
雰囲気に慣れるまでちょっと時間がかかったけど、内側から物語を読み進めれるようになってからは本当に一瞬で読んでしまった
浴びるほどの言葉の流れの中から
たまに顔見知りの感情を見つけたり。
話し言葉のような文章で主人公の軽さ?を感じるのに、起こってることはかなり重い。
そのギャップに戸惑いながら、続きが気になってどんどん読み進めてしまったという点ではかなり面白い読書体験だった。
なんというか本がずっと喋り続けてくるような小説だった。笑
急な坂道で何気なく走り出してみたら止ま -
Posted by ブクログ
テーマは家族と暴力!
結構グロ注意な感じ。
この作家さん初めて読んだけど、文章の主張が強いというか、子犬に全力で顔を舐めまわされる時みたいに息つく間もなく主人公の思考をどんどん上に重ねられていくので、受け止めるのが大変だった笑
子犬のワルツを聞けば私のイメージは伝わると思う
笑
テーマは暗い感じだけど中身はそんなに鬱々としているわけではない。
被虐待環境下ではあるんだけども反骨心がありすぎて可哀想...(涙)って感じにはなりすぎない。もちろん環境的にはとても可哀想なんだけども。
この本にはとても昭和を感じた。平成生まれだから実際には知らないけれど、家庭環境がこんなのでも悲しみに浸りすぎずある種 -
Posted by ブクログ
舞城王太郎に「人生を変えられた」と言っていた人がいた。
その子とは20も(おそらく)歳は下だし、その若い女子の感性の鋭さと、それほど人に影響を与えることにその発言を聞いた時は嫉妬を覚えたが、口では「箸が転げても笑うような、過敏なアンテナ女子受けする、調子いいだけの作家ちゃうんけ」とバイアスだらけのガラパゴス価値観丸出しのことを言っていた。
その発言からしばらく読めていなかったが、こっそり神保町でこれを見つけた。
軽いタッチの地の文に、根源的なテーマ(友情、恐怖の克服、父の不確実性、性の不純性に対する反論)、そこにミステリがほんの少しエッセンスとして加わる。
面白い。
人生が変わるほどではない