舞城王太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2016年第6回Twitter文学賞第1位受賞作
怪奇で不条理な三つの物語から構成されるホラー作品です。
「中島さおり」「堀江果歩」「中村悟堂」と、それぞれ主人公を変えながら、日常がふと怪異へと切り替わる瞬間を描いています。
私が最も印象に残ったのは、「堀江果歩」の章でした。漫画家となった果歩は、自分では描いた覚えのない登場人物が作品に現れていることに気づきます。
昭和のアイドルが、多忙すぎて当時の記憶がほとんどないと語る話を耳にすることがありますが、極限状態では、自分でも意識しないまま何かを生み出してしまうことは、案外現実にも起こり得るのかもしれない。
それぞれの物語は、怪異やホラーとして「そこを突いてくるのか」と思わせる面白さがあります。
一方で、会話の比重が大きく、また地の文の語り口が私には少し馴染みませんでした。舞城王太郎らしい文体なのだと思いますが、そのリズムに乗り切れず、作品世界へ深く入り込めなかったのが少し残念です。文体との相性が合えば、さらに面白く読める作品なのだろうと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ友達が選書してくれた本
知らない作者知らない本!だと思っていたけど、『代替』の書き出し、「ろくでもない人間がいる。お前である。」は、バキ童チャンネルで紹介されていて知っていた。
不思議なお話が7編収録されており、どれもわりかしハッピーエンド
「代替」と「雷撃」が好きだった
「雷撃」は、小さい頃拾ってきた大きな石が、どこに捨てても自分の元へ戻ってくるお話。
いじめられたりすると石が成敗してくれたり、それが理由で友達と疎遠になったりとちょっと怖くなりそう。
でも人形とかじゃなく石だから、全然恐怖はない感じとかが不思議な読書体験だた -
Posted by ブクログ
清涼院流水のコズミック・ジョーカーを読んでからの舞城王太郎の九十九十九を読む私。
幻影城や鴉城 蒼司が出てくるが、全くの別物だ。美しすぎて相手が失神する所だけが同じ。舞城のエログロが辛い。
第二話、第三話と読んでいくと、「ん?違う世界線?」
となって引き込まれる。大爆笑カレーが登場。
だんだん、本当の九十九十九が描かれる。のだけど、首が三つとか、醜いとか。オリジナルの世界の九十九十九と第七話の九十九十九と第六話の九十九十九……。ほぅ……。辛すぎる舞城の世界。
これがメタ小説というものか!と今までわからなかったメタをかなり理解できた気がした!
その一瞬の永遠の中で、僕というアキレスは先を行く亀に追いつけない。
哲学だけど、かっこいい!
舞城はもちろんだけど、清涼院流水の先駆者としての存在が、私の神だ。 -
Posted by ブクログ
重い。母親という存在が嫌いになりそうな描写。特に「ドナドナ不要論」の出てくるお母さんみんな結構嫌いに思えた。嫁のお母さんは死に値する意地悪さを持ってるしwママ友も連絡しろよな!
嫁も。わかるよ、自分が一番しんどい時に大切にされなかったと呪う気持ちはさ!綺麗事じゃない、人って、そういう事言っちゃう時ある。自分が大事、が根底にしっかりあっちゃう。修正する事ができるかどうかも大事だよね。
「トロフィーワイフ」は、八方美人だと言われてきた自分にも、棚子が少し分かるかもと思う部分もあって。だから扉子が正論なのだろうが、よくわからない。
「されど私の可愛い檸檬」はもっとわからなくて。ただ、嫌な気持ちになった事。
はじめて舞城で合わない本と出会ったが、これも舞城。舞城はそういう気持ちや考えがあるんだね、って。また知れた。良い悪いはない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2026.01.22 (木)
短編で手に取りやすく読んだことのない作家さんも多い中、読みやすかった。
金子玲介目当てで購入したけど、いくつか気に入った作品があって嬉しかった。
岡崎隼人 「パルス、またたき、脳挫傷」
砥上裕將 「母の箪笥」
五十嵐律人 「累犯家族」
荒木あかね 「重政の電池」
金子玲介 「恋文」
背筋 「こわくてキモくてかわいい、それ」
多崎礼 「海に還る」
柾木政宗 「切れたミサンガ」
夕木春央 「擲たれた手紙」
麻耶雄嵩 「探偵ですから」
この作品たちが好きだった。なかでも 「重政の電池」が1番良かったかも。余韻も好きだった。