舞城王太郎のレビュー一覧
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購入済み
なかなかに暴力的だし共感する人物もいないのだけれど、読後感は愛に溢れていた。人間って愚かしくて面白くて愛おしい。『熊の場所』の精神はいつか役に立ちそうだなと思った。
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Posted by ブクログ
最終話『うちの玄関に座るため息』の話から。
読後、静かでやさしい気持ちになった。
三兄弟は「後悔しないように」生きてきたけど、
ある出来事をきっかけに
“後悔を引き受けること”と向き合い、
変わろうとする。
彼らの姿に、自分のまわりにいる
「他人に関心がない人たち」との共通点を感じた。
でも違うのは、この物語の中ではその
“後悔”に目を向けて変わろうとする
兆しが描かれていること。
その違いが、
読後に静かであたたかい余韻を残してくれたのかもしれない。
ほかの短編も印象的で
とくに「指先ピー」の話は最初
かわいいと思ったのに
読み進めるうちにじわじわ怖くなっていく
ギャップが忘れられない。
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