冲方丁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「11人の賊軍」
映画館の予告ポスターに一目惚れ。
11月公開を待ちきれず小説を購入。
史実がもとになっている時代アクション•エンターテイメント…、なのかな?
私は歴史がほんとに苦手で戊辰戦争って…なんだっけ?のレベル。
この作品を楽しむには時代背景を少し知らなければと思い、久しぶりに戊辰戦争の解説や登場人物の相関図を読書ノートに書きながら読み進めた。
1868年1月京都の鳥羽•伏見の戦いに始まり
1869年5月北海道五稜郭での戦いに終わった
王政復古を主導する新政府軍が勝利した戊辰戦争。
物語りは1868年5月、10人の牢人と旧幕府軍の新発田藩の1人の侍が、ある理由から、岩村清一郎率いる新政府軍を新潟の五頭山にて約3日間食い止めるお話。
主役は2人。
旧幕府軍、新発田藩の侍•鷲尾兵士郎と
侍殺しの罪で捕えられた駕籠かきの政。
佐幕派の兵士郎は新政府軍に恭順したい新発田藩の中でうとまれている存在。
駕籠かきの政は、頑健で体が大きく喧嘩負けなしの剛腕。
政は親を亡くし早くに独り立ちをし、人を愛する事を知らなかったが妻のおさだに出会い人生が一変。やっと人間らしい平和な生活を過ごしていたが、ある日侍殺しの罪で捕えられてしまう。
連れて行かれた牢獄の中で個性強すぎな9人の入牢人に出会い、ある人物の企みから共に戦うことに…。
10人の入牢人とたった1人の侍でどう3日間乗り切る?どう生き延びる?みな自分の命はおしいし生きて帰りたい。
捕えられてからも政が愛するおさだを思い、どう生き延びて帰るかを必死に考え行動する姿に心締め付けられる。
そして、またやってしまった、政がどうなってしまうのか我慢できずに最後のページをちろり…。あぁー!見るんじゃなかった!
大興奮の時代エンターテイメントに
政の純度100%の愛の物語に、最高のアクションが満載。
11月の公開が楽しみっ
時代背景の予習はばっちりです(^^) -
Posted by ブクログ
ネタバレ藤原道長の娘で一条天皇の皇后となる彰子が主人公の物語。
著者には清少納言を主人公にした別のお話があるが、ある意味それと対になる平安栄花物語。
わずか12歳の彰子が道長の思惑で中宮定子に対抗するために入内してからの宮中や政治の場で起こる権力争いが描かれる。
とくに叔母で一条天皇の母でもある詮子がこれまでの経緯や怨念を語って聞かせる場面はおどろおどろしくトラウマになりそうだ。
それでも世間的にはライバルであった中宮定子がなくなってその子の親王を養育することになってからの彼女の心の成長が頼もしくなる。
この子を守りたい、一条天皇を助け、尽くしたいという彼女の想いは、しかし、これからの歴史の事実を知っている身にはなんともつらいものがある。
下巻ではそのあたりが描かれるのだろうけれど、さらにその先、個人的にあまり知識がないあたりで彰子がどんな役割をしていくのか興味が沸く。 -
Posted by ブクログ
ネタバレNHKの大河ドラマの少し後のお話だった。道長の娘である藤原彰子の事はぜんぜん知らなかったので、平安時代の貴族の暮らしや政治の進め方、天皇との関係などと合わせて興味深く読んだ。権力争いに巻き込まれる彰子ら貴族の娘達。
彰子は、わずか12歳で一条天皇に嫁ぐが、既に子を成している定子がいるのになぜ自分がここにいるのかと悩み、孤立無援の状態が2年ほど続く。政治の事はほとんど知らずに嫁いだため、周りで何が起きているのか把握できず、漢詩もわからないため、男たちの話している内容がわからない。彰子は誰に聞いたらいろいろな疑問が解けるのか考える。そして父の姉で、一条天皇の母である詮子ならば、と思い当たる。
彰子が紫式部に漢詩を教えてもらうようになった時の二人の会話がよかった。ぼんやりを装っていた紫式部の本性を引き出す彰子。どうして漢詩を学びたいのか、本心でぶつかる事の大切さがよくわかる場面。
それにしても、病や火事、怨みにより次々と人が亡くなる。平安時代に長生きの人もいるけれど、あっさり急死する人も多かったと感じた。
淡々と大変なことを成し遂げて行く彰子の生涯、悔いなしだったろうと思う。怨まないよう怨まれないよう、すごい気を使う人だった。
大河ドラマは彰子が主役の方が良かったのでは
(´∀`)
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購入済み
歴史もの4連発
史実に基づいて書くのが歴史小説で時代背景を借りるのが時代小説、というのが定義らしい。まごうことなき歴史小説 豪華4点揃い踏みである。作者冲方丁といえばマルドゥックスクランブルに代表されるハードSFもの という先入観があったが、まるっきり違う文体で、めんめんと または剛直に 個性豊かな人物を描きあげている。ちょうどNHK大河ドラマでもやっている平安時代中期を描いた「はなとゆめ」が特に印象に残った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ藤原道長の娘であり、今年の大河ドラマの主人公・紫式部が仕えた主人、藤原彰子が主人公の本作。
入内してから亡くなるまで約80年間の人生を描いた、まるで伝記のような小説。ボリューム感満載だけど、ページをめくる手が止まらない。
入内してしばらくまではつまらないかなと正直思っていたけれど、おばの藤原詮子から一族間の恨み辛みを聞かされてから一気に面白くなった。
一条天皇の力になりたいからと紫式部から漢文を習い、一条天皇亡き後は国母として、宮中になるべく怨みが生まれぬよう多方面に渡り気を配る姿は、現代のビジネスマンにとって十分示唆に富むものだと思った。
歴史の授業でもっと彰子のことを取り上げてもいいくらいなのに…ボリュームがあるので読み終えるまでなかなか時間はかかったが、また何度でも読み返したい1冊。ここ数年読んだ本の中でトップ3に入るくらい好きな作品。