冲方丁のレビュー一覧

  • 十一人の賊軍

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    11月には映画になるらしい。
    この小説が原作というわけではなく、60年も前に構想されたプロットをもとに冲方丁さんが小説化したそうだ。
    舞台は戊辰戦争中の新発田藩。新発田はしばたと読む。奥羽越列藩同盟の一翼にあった新発田藩だが、史実では途中で離脱。実際の記録では、同盟から離脱したことを知らない藩士たちが、新政府軍になった身内たちと戦った、という話も残っている。
    こちらの十一人の賊軍は史実とは違うがまあ面白かった。とはいえ史実の映画化でも充分に面白かったのではないかな、と思うところもある。しかし史実のままでは救いがなさすぎるから、虚構の物語にしたのかもしれない。
    結末はまあまあの爽やかさ。
    戊辰戦争も戦争。戦争なんてやらないのが1番賢い。戦争する武士はくだらない花火を上げて馬鹿みたいだった。

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    2024年10月02日
  • 十一人の賊軍

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    タイトルから推察して、かの黒澤明監督の映画「七人の侍」が下敷きにあるのか?と、まぁ誰もが先ず考えてしまうでしょう。
    「七人の侍」の方は、村を守る為に百姓達が侍を雇う話ですが、こちらは自らの自由を引換に、罪人達が戦へ駆り出される話ーーなんか最近もロシア方面で聞いたような…。
    それ故、なかなか荒々しい内容なのですが、原案の笠原氏とは、「仁義なき戦い」の脚本を手掛けた方ではないでしょうか

    (つづく)

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    2024年09月26日
  • 十一人の賊軍

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    映画「十一人の賊軍」のノベライズ(原作ではない)です。
    幕末を舞台にした時代劇です。あらすじは映画のサイトを参照頂くとして、映画ノベライズとあって派手な戦闘や軍勢同士の駆け引きみたいなものがあって、結構楽しめました。映画の小説はいつも観てから読むか、読んでから観るかを迷うんですが、主人公たちの置けれる立ち位置が結構複雑なので、これは先に読んだ方が楽しめるような気がします。

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    2024年09月18日
  • 十二人の死にたい子どもたち

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    12人もの+ミステリー 最初はひとりの反対者だったのが、話合いを重ねるにつれて反対する人が増えていく、12人ものの形式をミステリーに取り入れた作品。
    最初は単調で読み進めて行くのが辛いが、登場人物の背景等が明らかになっていく展開部に入り、随分読みやすくなった。
    結末はやや強引(最後のひとりが意見を変えた部分)だと思う。
    それなりに面白かったが、再読はしないかな。

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    2025年12月25日
  • SGU 警視庁特別銃装班

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    ネタバレ

    なんともモノモノしいというか、90年代の新書ノベルズっぽいタイトル。冲方丁作品じゃなければ多分読んでないんだろうなぁ。

    銃を使った凶悪犯罪がはびこりだした日本、今までの警察組織では例えSATとかの特殊部隊であっても扱いきれない(警察官の実力がというよりは組織割などの問題として)事件が多発する中、過剰な装備(ライフルと拳銃とその他武器や防御装備)を整えた少数精鋭の銃撃による事件鎮圧を目的とする部隊が登場する。それがSGU

    彼らの活躍をまるでレポート…いや某アサ芸の記事のような文体で描く痛快アクション小説。大藪晴彦でも大沢在昌でもない、ガンアクション、実に痛快で面白かった。伏線もきちんと張ってあるのだが、回収の出来はッミステリーとは言い難く。ただアクション小説の風味付けとしては実によく張り巡らせて回収してくれたと思う。

    映画化するなら乾いたアクションで、できれば日本以外で造ってほしいなぁ(笑

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    2024年08月01日
  • 月と日の后(下)

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    藤原道長「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」
    一条天皇「怨みをなくし和をもって尊び人々の苦境が後世の災いを生まぬようにする」
    怨み怨まれる世でどう安らかに死んでいけるか、どう生き抜くか。
    置かれた状況で何を思うか。

    大河ドラマ「光る君へ」を見始めてから読んだ作品。同時進行で読むから面白く一気読みできたと思う。清少納言側の話しも読みたい。

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    2024年07月31日
  • 月と日の后(上)

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    藤原道長「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」
    一条天皇「怨みをなくし和をもって尊び人々の苦境が後世の災いを生まぬようにする」
    怨み怨まれる世でどう安らかに死んでいけるか、どう生き抜くか。
    置かれた状況で何を思うか。

    大河ドラマ「光る君へ」を見始めてから読んだ作品。同時進行で読むから面白く一気読みできたと思う。清少納言側の話しも読みたい。

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    2024年07月31日
  • 剣樹抄 インヘルノの章

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    「極楽組」の配下たちの行方は?
    彼らを追う義仙と了助。更なる騒動に立ち向かう、光圀たち。
    そして苦難と辛苦の歩みは、了助を成長させる。
    大火に始まり大火で終わる、
    大江戸諜報エンターテインメント小説、ついに完結!
    ・剣樹抄地図
    東叡大王 八王子千人同心 かまりの隠れ里
    大谷のマルチル 公方館のコンヒサン インヘルノ
    ・解説 末國善己

    吊天井事件と極大師の投降。
    江戸で対面した光圀はその正体を知る。
    義仙と了助は日光東照宮へ行き、一千両盗難事件に。
    次いで、八王子千人同心の甲州征伐の義。
    武田忍の隠れ里で聞く、恐ろしき企み。
    大谷の石切場では、まさかの切支丹の集団が!
    極楽組のそれぞれの正体も徐々に判明してくる。
    そして江戸に帰った了助と義仙は、
    光圀たちや拾人衆の仲間と共に、江戸を守る戦いへ。
    了助はその木剣で地獄を払う!
    実在の人物たちを散りばめての、虚々実々が入り混じった
    物語も完結に。闘いのシーンがワクワクする緊迫感続出。
    複雑な人間関係にもドキドキの連続。それらを含め、
    様々な場面が丁寧に描かれていることにも、好感。
    そして多くの大人たちと関わり、義仙と出会い旅することで、
    了助が変化し成長してゆく姿を丁寧に描かれていたことが、
    なんとも心地よかったです。

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    2024年07月28日
  • マルドゥック・アノニマス9

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    勢力図が複雑化してエンハンサーのギフト戦だけでなく心理戦・訴訟の駆け引きなどいろんな切り口で楽しめる。まだまだ終わりそうにないが、早く収束するシーンを見たいような気もする。衝撃のラスト。これってどっち?次巻が待ち遠しい。

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    2024年07月22日
  • 十一人の賊軍

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    後半は冲方節でさくさく読めた。
    なんとなく映像用の戦闘シーンな感じはあったが、人物それぞれ味があったし、人情もあって読み応えがあった。
    政を演るのは山田孝之なのかな?映画が楽しみ。

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    2024年07月21日
  • 麒麟児

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    交渉という真剣勝負が素晴らしい。経験、準備、洞察、タイミングなどが重要なところは物理的な真剣勝負と変わりがない。良い交渉は良い相手があってこそ。どちらかのレベルが不十分だと成り立たない。今も昔も、このレベルの交渉ができる人は多くはないのだろう。
    読み応えのある一冊だった。

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    2024年07月20日
  • はなとゆめ

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    枕草子のできるまでの、清少納言のみた世界。

    カラッとしたサバサバした女子の平安エッセイ
    と思っていたら、切なくなりました。

    和歌もたくさんでてきて、おすすめします。

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    2024年07月19日
  • 剣樹抄 インヘルノの章

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    ネタバレ

    シリーズ3作目
    ようやくここまで
    うまく物語が分散しているので、余計な感情移入がなかったことが、登場人物の立ち位置、バックグラウンドを知る上で足枷とならず、正面から取り組めた
    前作までのもやもやとしたものが昇華され、立ち込める暗雲の下でも、その向こうには青空があるのだなと、つくづく思う

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    2024年07月18日
  • 月と日の后(上)

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    丁度大河ドラマのタイミングで読み始め、彰子様が入内される所から始まるので、スルスルと読めた
    一条天皇に想いが伝わらないもどかしさ
    紫式部が出てくるのが後半で早く助けてあげてって言いたくなった

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    2024年07月17日
  • 十一人の賊軍

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    「11人の賊軍」
    映画館の予告ポスターに一目惚れ。
    11月公開を待ちきれず小説を購入。


    史実がもとになっている時代アクション•エンターテイメント…、なのかな?
    私は歴史がほんとに苦手で戊辰戦争って…なんだっけ?のレベル。

    この作品を楽しむには時代背景を少し知らなければと思い、久しぶりに戊辰戦争の解説や登場人物の相関図を読書ノートに書きながら読み進めた。

    1868年1月京都の鳥羽•伏見の戦いに始まり
    1869年5月北海道五稜郭での戦いに終わった
    王政復古を主導する新政府軍が勝利した戊辰戦争。

    物語りは1868年5月、10人の牢人と旧幕府軍の新発田藩の1人の侍が、ある理由から、岩村清一郎率いる新政府軍を新潟の五頭山にて約3日間食い止めるお話。

    主役は2人。
    旧幕府軍、新発田藩の侍•鷲尾兵士郎と
    侍殺しの罪で捕えられた駕籠かきの政。

    佐幕派の兵士郎は新政府軍に恭順したい新発田藩の中でうとまれている存在。

    駕籠かきの政は、頑健で体が大きく喧嘩負けなしの剛腕。

    政は親を亡くし早くに独り立ちをし、人を愛する事を知らなかったが妻のおさだに出会い人生が一変。やっと人間らしい平和な生活を過ごしていたが、ある日侍殺しの罪で捕えられてしまう。

    連れて行かれた牢獄の中で個性強すぎな9人の入牢人に出会い、ある人物の企みから共に戦うことに…。
    10人の入牢人とたった1人の侍でどう3日間乗り切る?どう生き延びる?みな自分の命はおしいし生きて帰りたい。

    捕えられてからも政が愛するおさだを思い、どう生き延びて帰るかを必死に考え行動する姿に心締め付けられる。

    そして、またやってしまった、政がどうなってしまうのか我慢できずに最後のページをちろり…。あぁー!見るんじゃなかった!

    大興奮の時代エンターテイメントに
    政の純度100%の愛の物語に、最高のアクションが満載。
    11月の公開が楽しみっ
    時代背景の予習はばっちりです(^^)

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    2024年07月15日
  • 攻殻機動隊小説アンソロジー

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     NETFLIXで『攻殻機動隊 S.A.C.』と『S.A.C. 2nd GIG』を続けて観た。これで何回目かは忘れたが、本書を思い出して再読してみた。

     本書は、円城塔、三雲岳斗、朝霧カフカ、秋田禎信、冲方丁の5人の作家による書下ろしアンソロジーである。中でも朝霧カフカの「攻殻機動隊 Soft and Write 」は、前述のTVシリーズに登場する人物が出てきて、ニヤリとさせられる。

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    2024年07月08日
  • 剣樹抄 インヘルノの章

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    エンタメとして申し分ない面白さで、まさかキリシタンが絡んでくるとはという意外性もあった。
    主人公の了助が一部や二部では不安定でダークサイドに堕ちそうなところを、三部ではちゃんと成長をみせ地獄を払い大円団…というストーリーもベタなのかもしれないが良かった。
    解説を読んで、史実もそこそこ織り込まれていることを知りさすがだなとも思った。

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    2024年06月24日
  • SGU 警視庁特別銃装班

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    ネタバレ

    先に結果を知らされて後から補足していくという独特の文体で読みにくさはあったものの、レポートとしての体裁と思えばだんだん慣れてきた。強盗が蔓延する社会に銃のスペシャリストが挑むという映像化したら面白そうなストーリーだなと思ったら既にドラマ化決定の帯がついていて納得。レンジャーの2人がまじで最初から最後までレンジャーで格好良い。平穏なラストで良かったし、続編もあれば期待!

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    2024年06月23日
  • 剣樹抄 インヘルノの章

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    以前、NHKのドラマで、この作品の最初の方を描いた部分を観たけど、続きは放送されたのだろうか?まあ、少なくとも、この「インヘルノの章」の部分は、まだだろうけど、これは、かなり難しいだろう、と思う。それほど大作だ。

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    2024年06月19日
  • 麒麟児

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    幕末から維新への時代の大きな変化の渦中に生きた勝海舟と西郷隆盛の漢っぷりが素晴らし過ぎて。
    江戸城の無血開城までの互いの心理戦、時代が明治になっても自分の理想とする世の中とは程遠い現実に勝も西郷もそれぞれの立場でもがいている不条理さ。
    何だか令和の現代になっても変わらぬ不条理さを思い、憂いてしまうほどに感情移入をしてしまいました。
    志半ばで命を落とした人達への思いの深さや敵であってもリスペクトする懐の深さには惚れます。
    幕末維新に誰よりも漢気に溢れた生き様を見せつけられたような気がします。

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    2024年06月09日