冲方丁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレコミカライズ版は大分昔に読んだことがあり、好きな作品でした。読み返していないため記憶は曖昧だけど、結構アレンジされていたんだな〜と数年越しに知る(コミカライズの方も大今先生の才能を感じられる素晴らしい出来だと思う)。
SF小説は苦手だからと敬遠していた原作にやっと手を出しました。びっくり、面白いし読みやすい。もっと早く読めばよかったです。冲方先生の文章がお洒落かつ綺麗で、そういう楽しさもあります。
「なんで私なの(私だったの)?」と、自身の存在証明をするように問い続けるバロットは痛々しい。でもその痛みの中から彼女の力強さというか、生命力が生まれてくるようで惹き込まれる。やっぱりバロットは魅力的な主人公だな〜と思った。もちろん人間でもネズミでもないのに、1番優しいウフコックも好き。
彼を濫用してしまうシーンは辛いが、長年支配され蹂躙されてきたバロットが「そちら側」にまわる快感を知り、同じ屈辱を味わうべきだという思考になるのは、人間は弱いし…まだ子供だし…しょうがないよねと思えてしまう程度には哀しい経験をしすぎたバロット。繰り返す問いへの単純明快な答えが見つかった気がして飛びつく。大きな力を持ったとき、どれだけの人が制御できるのだろーか。