あらすじ
命は奪えても、誰にも魂は奪わせない――。本屋大賞作家が放つ、書き下ろし大型時代エンタメ。小説版「十一人の賊軍」!
戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政(まさ)は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。勝てば無罪放免、負ければ死。共に戦うのは、あらゆる悪事を犯した十人の罪人たち。果たして、彼らは生きて帰ることができるのか――。強者の狭間で足掻く者たちの熱き闘いを描く、極上の時代エンタメ!
映画「十一人の賊軍」
主演:山田孝之 仲野太賀
監督:白石和彌 原案:笠原和夫 脚本:池上純哉
2024年11月1日(金)公開!!
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Posted by ブクログ
少し評価は甘いかも知れない。
賊軍のメンバーの設定が都合良すぎる所が気になるが、ストーリーの展開が心地良く、読んでいくペースはおのずと早くなっていく。
面白かった。
Posted by ブクログ
戊辰戦争の新発田藩を描いた作品。
日本を分けた戦いで言えば関ヶ原より遥かに規模が大きいにも関わらず今一注目度が低く構図が分かりにくい戊辰戦争で、あくまでフィクションながら新発田藩の立ち位置というのがよくわかるストーリーでした。
映画の脚本をもとに冲方さんがノベライズした作品ですが、リアリティがありまさに映画を見ているような感覚になりました。
11人(+α)が個性を出しつつ協力しながら戦う展開はありきたりながら物語としてはやっぱり王道で面白い。
昔映画であった「里見八犬伝」のようでした。
Posted by ブクログ
テンポが良いので、ほぼ一気読みでした。
映画脚本の小説化ということは、冲方丁さんのオリジナルではないんですね。それでこの出来とは、驚きました。
Posted by ブクログ
戊辰戦争の新発田藩の史実にフィクションを加えた小説。
信用できない身勝手なサムライ達に翻弄される「賊軍」が哀しいが、彼らの個性的な活躍に痛快感もある。
舞台が半年前に読んだ司馬遼太郎の「峠」と近い。「峠」の方で交渉を駄目にした新政府軍の岩村精一郎がこの小説でも登場するが、やはり好ましくない性格で描かれている。
Posted by ブクログ
とにかくストレートで物語の展開も速く読みやすい、時代背景も強すぎず、クドクなくストーリーを盛り上げている要素!映像化されている事をわかった上で読み進めていくが、場面場面イメージしやすい「七人の侍」や昔の時代劇・冒険活劇と重なる所も多くあった。手に汗握る戦闘シーンや著者の代表作品である「剣樹抄」のような剣劇、ハラハラドキドキ興奮がほぼ一気読みとなった。是非映画も観ようと思う。
Posted by ブクログ
映画を観た後で読んだが、主人公の政とおさだの馴れ初めの詳細や十人の罪人たちの掘り下げが映画よりもしっかり描かれていて、映画とは違う見方で楽しめた。一方で「殺陣のシーンは映画の方が映えたな(当たり前だけど)。」という感想も浮かんだ。
Posted by ブクログ
幕末の新発田藩を舞台にしたお話。この時代のリアリティが感じられちょっと苦しくなりますが、それも含めて読み応えがありました。ラストがどうなるか、かなりハラハラしました。
個性的な登場人物たちがそれぞれの特性を活かして戦うところはアニメ「ガンバの冒険」思い出しました!
映画を観に行く予定ですが小説ではかなり血飛沫…って感じなので、映画を最後まで見きれるかちょっと不安。映像では血の描写は少なめにお願いしたいなぁ。
Posted by ブクログ
11月には映画になるらしい。
この小説が原作というわけではなく、60年も前に構想されたプロットをもとに冲方丁さんが小説化したそうだ。
舞台は戊辰戦争中の新発田藩。新発田はしばたと読む。奥羽越列藩同盟の一翼にあった新発田藩だが、史実では途中で離脱。実際の記録では、同盟から離脱したことを知らない藩士たちが、新政府軍になった身内たちと戦った、という話も残っている。
こちらの十一人の賊軍は史実とは違うがまあ面白かった。とはいえ史実の映画化でも充分に面白かったのではないかな、と思うところもある。しかし史実のままでは救いがなさすぎるから、虚構の物語にしたのかもしれない。
結末はまあまあの爽やかさ。
戊辰戦争も戦争。戦争なんてやらないのが1番賢い。戦争する武士はくだらない花火を上げて馬鹿みたいだった。
Posted by ブクログ
タイトルから推察して、かの黒澤明監督の映画「七人の侍」が下敷きにあるのか?と、まぁ誰もが先ず考えてしまうでしょう。
「七人の侍」の方は、村を守る為に百姓達が侍を雇う話ですが、こちらは自らの自由を引換に、罪人達が戦へ駆り出される話ーーなんか最近もロシア方面で聞いたような…。
それ故、なかなか荒々しい内容なのですが、原案の笠原氏とは、「仁義なき戦い」の脚本を手掛けた方ではないでしょうか
(つづく)
Posted by ブクログ
映画「十一人の賊軍」のノベライズ(原作ではない)です。
幕末を舞台にした時代劇です。あらすじは映画のサイトを参照頂くとして、映画ノベライズとあって派手な戦闘や軍勢同士の駆け引きみたいなものがあって、結構楽しめました。映画の小説はいつも観てから読むか、読んでから観るかを迷うんですが、主人公たちの置けれる立ち位置が結構複雑なので、これは先に読んだ方が楽しめるような気がします。
Posted by ブクログ
後半は冲方節でさくさく読めた。
なんとなく映像用の戦闘シーンな感じはあったが、人物それぞれ味があったし、人情もあって読み応えがあった。
政を演るのは山田孝之なのかな?映画が楽しみ。
Posted by ブクログ
「11人の賊軍」
映画館の予告ポスターに一目惚れ。
11月公開を待ちきれず小説を購入。
史実がもとになっている時代アクション•エンターテイメント…、なのかな?
私は歴史がほんとに苦手で戊辰戦争って…なんだっけ?のレベル。
この作品を楽しむには時代背景を少し知らなければと思い、久しぶりに戊辰戦争の解説や登場人物の相関図を読書ノートに書きながら読み進めた。
1868年1月京都の鳥羽•伏見の戦いに始まり
1869年5月北海道五稜郭での戦いに終わった
王政復古を主導する新政府軍が勝利した戊辰戦争。
物語りは1868年5月、10人の牢人と旧幕府軍の新発田藩の1人の侍が、ある理由から、岩村清一郎率いる新政府軍を新潟の五頭山にて約3日間食い止めるお話。
主役は2人。
旧幕府軍、新発田藩の侍•鷲尾兵士郎と
侍殺しの罪で捕えられた駕籠かきの政。
佐幕派の兵士郎は新政府軍に恭順したい新発田藩の中でうとまれている存在。
駕籠かきの政は、頑健で体が大きく喧嘩負けなしの剛腕。
政は親を亡くし早くに独り立ちをし、人を愛する事を知らなかったが妻のおさだに出会い人生が一変。やっと人間らしい平和な生活を過ごしていたが、ある日侍殺しの罪で捕えられてしまう。
連れて行かれた牢獄の中で個性強すぎな9人の入牢人に出会い、ある人物の企みから共に戦うことに…。
10人の入牢人とたった1人の侍でどう3日間乗り切る?どう生き延びる?みな自分の命はおしいし生きて帰りたい。
捕えられてからも政が愛するおさだを思い、どう生き延びて帰るかを必死に考え行動する姿に心締め付けられる。
そして、またやってしまった、政がどうなってしまうのか我慢できずに最後のページをちろり…。あぁー!見るんじゃなかった!
大興奮の時代エンターテイメントに
政の純度100%の愛の物語に、最高のアクションが満載。
11月の公開が楽しみっ
時代背景の予習はばっちりです(^^)
Posted by ブクログ
原案は笠原和夫さん。同名映画のノベライズ作品。
戊辰戦争の最中、奥羽越列藩同盟に加入していた新発田藩の新政府軍への寝返りの史実をもとに描かれている。
主人公は駕籠屋の政。妻・おさだを娶り幸福を享受していた彼だが、ある事件がきっかけで侍殺しの咎を負ってしまう。
そして彼が殺した侍達の身代わりに、同牢の咎人達と共に、助命を賭けて五頭山にある廃砦で新政府軍の進行を食い止める役に当たる。
だが助命の約束は囮で、藩の最終目標は新政府軍への寝返りなので、役が終われば恭順の証として首を斬られる事が決定付けられているというのが何とも理不尽で遣る瀬ない。
特に政は一貫して妻を想い戦地に立ち続けるので、どうにか帰してやってくれと思わずにいられなかった。
物語のラスト、戦火は止まず人は死に続けるが、おさだが砲撃を花火と勘違いする程、今後の2人にとって遠い世界の話であって欲しい。
Posted by ブクログ
第一印象、表紙がカッコ良かった!
表紙に釣られて良く見ないで手に取り、後からこの本が映画「十一人の賊軍」のノベライズ版だと分かって、ちょっとガッカリ。
でも、凄いなぁと思ったのが、本書の原案が作られたのが、なんと60年前!原案は笠原氏が作成したけど当時の重役達は「映画はスカッとしなきゃ」という意見で、この話は流れてしまい2024年の夏に冲方氏が原案をもとに作成したようです。
この物語は戊辰戦争のまっただ中、新政府軍に寝返った新発田藩の「歴史的裏切り」を史実をもとにしていて、賊軍が砦を守る部分はフィクションです。
うーん、これは映像の方が良かったのでは?
というのも、いまひとつ迫力が伝わって来なかったのと、主人公や登場人物の気持ち、物語に入り込めなかったから。
罪人達、それぞれ個性が強くて面白味のある設定なのに台詞や描写が少ないからかなぁ?
サブタイトルに「命は奪えても、魂は奪わせない」その魂の部分が弱かったように感じたのと物足りなさを感じた。主人公の政に、もう少し活躍してほしかった。
3章と4章の戦闘の場面、人数的には圧倒的不利なのに奇策で新政府軍を翻弄するところスカッとした。ノロって一見役に立たなそうだけどノロの発案のお陰で新政府軍に一泡ふかせてやれたし、爺っつあんも只者ではないと思ってたけど槍の名手でカッコ良かった。
この11人が本当の英雄だよ!罪人といっても皆、何かを守るために罪をおかしてしまったのだし、きっと彼らがいなければ町は戦場になって多くの犠牲者がでていただろう。
それなのに溝口内匠、藩を守るためとはいえ恩を仇で返すのには真底腹が立った。内匠の妻の言葉「あなたが腹を切れば良かったのです!」
に共感!
政や罪人側からの視点から見ると、ただただ理不尽さが残った。
ラストの政と妻のおさだが救いかな!
Posted by ブクログ
最後まで面白く読んだ。ただ登場人物がそれぞれ特技がありすぎでご都合主義なのと、凄惨な場面の描写が多いのはやはり映画のノベライズだからなのか。
Posted by ブクログ
書店で見かけて、冲方丁の時代小説なら面白いかなと手に取る。
が、よくよく見ると映画のノベライズ版とのことで、純粋な冲方小説ではないことが判明。
戊辰戦争の奥羽列列藩同盟と新政府軍との戦いが舞台。
新発田藩の重臣たちが、自藩が戦禍に巻き込まれぬよう画策する中で、陽動としてフェイクの戦を演出するという突飛な作戦を思い立ち、そしてその戦の兵士として入牢人たちを駆り出すというさらに突飛なプランで履行する。
入牢人たちは、生き延びれば無罪放免ということで大暴れ。果たして彼らの運命やいかに・・・といういかにもエンタメ的なストーリー。
もとが映画ということもあり、脚本も存在しているので、このノベライズ版も実に映像的。
冲方丁の表現がもともと映像的であることから、相性はとてもよく、文章を読んでいるにもかかわらず、映画を観ているように読み進められる。
エンタメスキーマに乗っているから、先も容易に想像ができ、滑るように読み進められ、映画を観るのと変わらないくらいの時間で読み終えられる。
そういう意味では、肩肘張らずに楽しめる良い小説だと思う。時間もとらない。
ただまあ、もともと読みやすい作家とはいえ、冲方文学を求めるという視点からすると、あまりにも軽すぎるかなと。
つまらなくない。面白い。個人的には前半女性に暴力を働くシーンなどに嫌悪感を覚えたりしたものの、全体としては爽快痛快に仕上がっているし面白いと思う。
映画もきっと面白いんだろうなと思う。
ただ、これ、別に冲方丁が書かなくてもよかったのではというくらい、文学としての印象は薄い。
いや、うん。文学じゃないからいいんだよ。いいんだ。
私が勘違いして買っただけだからいいんだ。
結論、「天地明察」は冲方文学として最高に面白かった。
あと「月と日の后」も。
そう。彼の歴史小説は面白いんだよ。
そこは伝えておきたい。
Posted by ブクログ
山田孝之さんが映画で演じられるとの事で手にとってみたが、ストーリー展開が見た事があるような無いような。
爺っつあん、辻斬りカッコよかったな。
11月公開の映画に期待!
Posted by ブクログ
くやしい。いろんなことがくやしい。ラストではうれし涙が出たけど、その後ろにはやっぱりくやし涙があって、もう感情の整理がつかなかった。
舞台は幕末の新潟、新発田藩だけど、この時代には日本じゅうどこでもこうしたことが起こっていたのかもしれない。
本書は、2024年11月1日に公開予定の映画『十一人の賊軍』の小説版として、冲方丁さんによって書き下ろされた作品。映画の原作でもなければいわゆるノベライズとも違う、こういうのってちょっと珍しいかもと気になり読んでみた。
主人公は政、いっしょに戦った入牢人たちは、爺っつぁん、赤丹、辻斬、引導、三途、二枚目、おろしや、三味線、ノロ。役人たちは、鷲尾兵士郎、入江数馬、木暮総七、荒井万之助。また、おさだと加奈も欠かせない。この人たちのことを忘れたくないから書いておく。
Posted by ブクログ
映画が面白そうだなと思っていたら、本も出ていたので読んでみた
原作や脚本を冲方さんが小説にしているせいか、イマイチな感じは否めない
映画に期待!
Posted by ブクログ
サクサクと読める時代小説。
侍もいるが主役となるのは罪人たち。
義に生きる侍が好きな自分には新鮮な目線での読書となった。
王道の少数精鋭VS大軍の構図にハラハラドキドキとする。
11月に映画公開されるので『あぁ、ここは映画っぽいなぁ』となるシーンがちらほら。
読み応えはある。
心に響く台詞や人情シーンが個人的には少なく感じたが、楽しく読書できた。
Posted by ブクログ
2024年11月1日同名映画公開を前に。
原案、脚本の小説版として書き下ろされた作品なので、このまま実写化されていると思うと、邦画でここまでの描写を描ききったならばとても評価したい。
幕末期の国盗り合戦はこ難しく、登場人物も多いため頭混乱するけど、中盤からサクサク読めた。
内匠も色部もざまみろ(笑)