冲方丁のレビュー一覧

  • マルドゥック・アノニマス7

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    どこまで壮大な物語になるのだろう?

    前巻を読み終えたときの感想を見返すと「6巻までが序章なのかもしれない」と記していた。
    そう。
    ようやく動き出した感はあるのだけれど、まだまだ終わりは見えない。

    それほどまでに、ハンターの計画が壮大であり、そして悪党には見えなくなりつつある。

    確かにこれは、マルドゥック市全体を巻き込んだ物語なのだ。
    それは、バロットの委任事件を扱った『マルドゥック・スクランブル』とは確実に違うところ。

    もちろん、バロットとウフコックに会えるなら、どんなに長くなっても構わないのだけど。

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    2022年03月23日
  • 麒麟児

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    勝海舟と西郷隆盛にスポットを当てた冲方丁の歴史小説。冲方丁が好む主題としては「継承」があるが、本作では二つの継承が掲げられている。一つは江戸という大都市の継承、ひいては日本という国の継承である。

    現代の日本を語る上で、江戸城の無血開城は一つの大きなターニングポイントと言えるだろう。仮に首都を巻き込んだ市街戦を行った場合のダメージは筆舌に尽くしがたい。その結末は理解した上で、ヒリヒリとした交渉劇を描く筆力は流石である。

    もう一つの継承は西郷隆盛の記憶を継承することであろう。西南戦争で散った西郷であるが、軍歌『抜刀隊』で「古今無雙の英雄」と評される、紛うことなき英雄である。朝敵となって尚ここま

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    2022年02月28日
  • 麒麟児

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    時代の寵児、西郷隆盛と勝海舟。
    幕府と新政府。
    戦争か和平。
    焼け野原か無血開城。

    二人の天才たちによる尋常ならざる駆け引きをうまく描いたとても良い歴史小説だと思います!


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    2022年01月28日
  • 剣樹抄

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    昔から馴染みのある活劇の面白さに満ちていて、推理小説の要素が加わっている。伯庵という検死能力に優れた人物が出てくるところは、とても新しい。

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    2022年01月27日
  • 剣樹抄

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    光圀の冒険劇でありながら、実在の人物や史実を絡めていて物語に深みがあり、読み応え最高だった。
    ラスボスと最後決着ついてないし、ヒロイン?お鳩との今後も気になるところなので続編に期待してしまう。

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    2022年01月23日
  • 麒麟児

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    幕末物の小説は数多くあるが、本書は勝海舟と西郷隆盛の江戸城無血開城にいたるところに焦点を当てていて新鮮だった。
    斬り合いのシーンはないが、二人が直交渉する駆け引きは緊張感があり、ゾクゾクしたし面白かった。交渉シーンの後も物語は続いて、その辺りは冗長な感じもしたが、私利私欲に走らない二人の麒麟児の姿は強く印象に残った。

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    2022年01月01日
  • 麒麟児

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    勝海舟と西郷隆盛。江戸城の無血開城を成し遂げた2人の関係以上のことを知ることが出来て良かったです。もちろん、一部、フィクションの様な話もありますが、私利私欲に走る新政府の人たちや、利権を守ろうとする佐幕の人たちの暗躍。そしてより公正や大局観に持っていこうとする二人の正義のぶつかりあいも良かったです。今の政治や政策も、こうであってほしいと思うばかり。
    たかが理想。されど理想。
    大河ドラマで良い印象のあった徳川慶喜ですが、こちらは暗愚な印象が拭えません。

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    2021年12月28日
  • はなとゆめ

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    冲方丁の歴史人物シリーズ。
    SFで知った著者だが、「天地明察」における時代を超えた人物描写に惹かれ、枕草子の世界を読む。自分の華を知るまでの清少納言の弱さから、機知を知り、定子を守るため強くなると決めるまでの心情が心地良い。枕草子をきちんと読もうと思う。

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    2021年12月15日
  • 剣樹抄

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    表紙は緋色の地色に了助その人。
    毬栗頭の少年 年は十三、四か。
    真っ黒い羽織に、分厚い草鞋、
    妙に迫力があった。
    好い顔立ちをしていた。浮世絵の若衆じみている。
    不(うてな)と刻まれた黒の木剣を肩にかけてる立姿。
    別丁扉に蘇芳色で、人間三人を串刺しにした剣樹。
    装画 井筒啓之  装丁 城井文平


    天地明察・光國伝・剣樹抄 光國三部作?

    私は、この本の光國が一番好き。

    ……黙る了助の前で、光國が屈み込んだ。
    「逃げなくともよい。お前は手柄を立てたのだ。胸を張れ。立派な働きであったぞ」と


    了助が、二度も父親を失ったので、またいなくなるのが嫌だ、一人でいい、と

    頭を下げた。寺で習った礼儀

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    2021年10月30日
  • もらい泣き

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    一話約5ページのショートストーリー集。待ちに待った文庫版が発売、さっそく買おうとわくわくしていた矢先に例の報道を聞きました…。それはさておき、この本を手にとった人がどの程度訴えてくる『涙モノ』を期待しているのかはわからないけれど、自分以外の人生を垣間見ることのできる素敵な一冊だなと思います。あっさりとした書き味だけど、それが泣ける話特有の押し付けがましさを無くしていて好ましい。自然と私にとって一番響く話にもらい泣きさせられました。好みだったタイトルは次の通り。『化粧をする人』『教師とTシャツ』

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    2021年10月25日
  • 戦の国

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    時系列順に様々な武将の生き様がオムニバス形式で執筆されていたので、戦国時代をそれぞれの人物の視点から体験。
    特に晩年の家康と豊臣秀頼の水面下での知略の攻防が面白かった。互いに牽制し会うなかで二人が知将ゆえに共感しあう部分があるのは興味深かったです。

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    2021年09月26日
  • もらい泣き

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    もう、泣けます。
    まさしく、もらい泣きです。

    創作ではなく、実話だという事に心が震えます。人って人間って、悪くない。

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    2021年09月12日
  • 戦の国

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    歴史モノ短編集としては面白く拝読しました。特に大谷刑部は好きな戦国武将でしたので、良かった。道に繋げるのは、少し無理があったかな?

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    2021年08月05日
  • はなとゆめ

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    たった一人で、あの藤原道長に戦いを挑んで中宮定子さまとの優雅で知的な楽しい思いでを、書いた清少納言。
    紫式部が仕えた道長の娘って、どんな人だっけ?

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    2021年08月02日
  • マルドゥック・ヴェロシティ3 新装版

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    体言止めの独特な文体がくせになる。もはや文章を読んでいるというより、スピーディーな音楽を聴いている感覚に。あまりにも酷い暴力、退廃、虚無を一気に吸収し、ちょっと茫然自失になる読書体験ができる。

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    2021年08月01日
  • マルドゥック・アノニマス 4

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    3巻も読んだのですがド派手に味方陣営が負ける話、というイメージで4巻。ようやく、ようやくバロット登場。
    ウフコックや博士はバロットを巻き込みたくなかったのは分かるけど、読者としては彼女と彼女のパートナーとしてのウフコックの活躍を期待していたので巻き返しの展開が楽しい。

    というかイースター側がずっとクインテットにくっついていたのが今一つ理解できなかったというか。ホスピタルの巡回バスが来たらそっちを追跡・調査対象に変更した方が黒幕がわかってよかったんじゃないかなぁと個人的には思ったり。あの時点ではハンター達も踊らされていたゲームの駒の一つだったわけだし。

    随分オカネかけてエンハンサーを大量生産

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    2021年06月02日
  • ばいばい、アース(1)

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    ふらふらと本屋さんで物色してたら飛び込んできた「ばいばい、アース」のコミカライズ。購入即決。
    こういうことあるから、本屋さんでぶらりするのは楽しい。ステイホームの大きい味方です、読書。

    小説の方は、15年ぐらい前かな?に読んでいるのですが、世界観に馴染むことが難しくて。独特の言葉使いが、この世界を構築しているのですが、そこに馴染むことができないというか。ここに馴染むことができれば、この世界へと没入することができるのに、なぜか飛び込むことができない、というもどかしさを感じて読み進めた記憶。

    物語通してベルが感じてゆく、世界との距離、阻害感や孤独感。小説世界に飛び込めない、飛び込みきれないとい

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    2021年05月12日
  • 戦の国

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     戦国時代を駆け抜けた有名無名六名の武将を、それぞれの視点で描く短編連作ながら、全てが繋がっている完成度と緻密さ、何より全作品の説得力に圧倒されました。
     以前、別の本で「白き鬼札」を読んだ時には、光秀が本能寺の変に至るまでの心境の変化にかつてなく納得し、その光秀像が自分の中で最も腑に落ちると思っていたのですが……この本に収録されている他の五編についても、同様の衝撃を感動を覚えました。
     信長や光秀と言った智将で知れた人物は言わずもがな、一般的なイメージでは暗愚や凡庸な小者として描かれがちな武将たちも、この本では皆、類まれな頭脳と高い理想の持ち主として登場し、それぞれの信念を曲げることなく、智

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    2021年04月18日
  • 新装版 冲方丁のライトノベルの書き方講座

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    勉強のために購入。冲方さんの小説を読んだことはないのですが、ライトノベルから時代小説まで幅広く手掛けていることは知っていたので、何となく「とても聡明な人」というイメージが自分の中にありました。そんな印象がより強くなった一冊。とにかく論理的に、ロジカルに執筆するタイプの人なのだなーと。
    あとこの全編に渡って小刻みに入ってくるいかにも一昔前のラノベのノリ、読んでてこそばゆくなる感じも込みで懐かしかったです。自分もこういうことするの好きなはずなんだけど、他人のを客観視するとこっちまでそわそわしてしまう笑

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    2021年03月13日
  • 十二人の死にたい子どもたち

    購入済み

    ものすごく重いテーマ。
    事件性があって推理小説のような要素もある。
    犠牲者である子どもたちに,我々大人は何ができるか。

    みんながみんな,自分のことで必死になる社会。
    未来のある彼らこそ,無条件で守らなければいけない宝であるというのに。

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    2021年01月18日