冲方丁のレビュー一覧
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久しぶりの歴史小説。『天地明察』&『光圀伝』で完全にノックアウトされて、冲方歴史作品への信頼が固まったんだけど、『はなとゆめ』がイマイチで、ひょっとして戦国ものに限って優れているのかも、と思い直して今に至る。それだけに、本作に対する期待もひとしお。で、結論としてはまずまず。件の二作品には到底届かず。短編集ってこともあるし、個人的には並べ方もまずかったと思う。最初の2章が全然ダメで、それだけだと☆2.5くらい。信長と謙信については、目下連載継続中の漫画作品をまさに読んでいるせいもあってか、事実の羅列にしか感じられんかった。3章以降はそれなりに楽しめたから評価は持ち直したけど、せめて発表順に並んで
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Posted by ブクログ
日本史は正直全然わからない自分でも知っているような合戦に臨む武将の短編集。いやぁ、面白かった!
歴史上人物だって一人の人間だし、こういう風に考えたのかもしれない、こんなことを感じながら戦場に臨んだのかもしれない、と思うとさらに面白かったです。
私はあまり時代小説を読まないのですが、筆者に思い入れがありすぎる作品だと、歴史上の人物が超人すぎたり、感情表現が奇天烈すぎたり、それにまた入れ込み過ぎる家臣などが出たりすると随分ウェットだなぁと思っていたことがありました。ま、お涙頂戴ものは昔から好まれる王道パターンではあると思うのですが。
この本では人間関係がそこまでドロドロしてないというか、自分が -
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ヒロインのイメージが違う
原作は冲方丁のSF傑作3部作『マルドゥック・スクランブル』
原作を夢中になって読んだのでこのコミック版にも期待した。
激しいアクションシーンを「絵」で見ることができるのはとても楽しいが、どうにもヒロインのイメージが違う。
原作者は本コミックの作者 大今良時を気に入ってコミカライズを依頼したとのことだが、ヒロインがどうにも幼すぎるような気がする。
私が抱いているヒロインのイメージは、原作文庫本のカバー絵のような、冷徹なイメージの美少女である。 -
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ネタバレ『マルドゥック・アノニマス3』を読んだとき、“ようやくガス室での再会に追いついた”と思った。
あれから2年。まだ、本当の意味で追いついてはいなかった。そこへ追いつくのは、おそらく次巻になるのではないだろうか?
この『5』の主役はバロットだ。
少しさみしいことに、ウフコックはほとんど喋らない。
『マルドゥック・スクランブル』は、バロットというひとりの少女がウフコックと出会い、殻を破り成長する物語だった。少し哀しい結末を迎えるが、それはバロットの心を描いていたからだ。
その意味で、『5』は正統な続編だ。
まだまだバロットは成長する。ウフコックが不在の間に、ウフコックが不在だから、大人になる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ苦手だった時代小説のイメージを著者である冲方丁「天地明察」で変えられ、読んでみようと手にした一冊。
清少納言「枕草子」の物語であるが、読後の感想としては実に深い物語であった。
読め始めてからは私自身の無知さ故に時代小説特有の言葉遣いや登場人物の名前、相関関係等、やはりとっつきにくさもあり世界観に引き込まれるまでに3日を要した。
清少納言が生きた平安時代中期(藤原氏全盛の時代)に帝位にあった一条天皇とそのきさき中宮定子の愛の物語なくして「枕草子」が誕生する事はなかった事に気づき、定子の人生をかけた愛の物語が本作により深みを与え、一途なまでに定子に仕え、時代に翻弄され続けた清少納言の存在を際