久坂部羊のレビュー一覧

  • 善医の罪

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    久々にのめり込んで一気読みした!
    尊厳死とか安楽死についてはもともと興味があったけど、医療者の中での認識と世間とのズレなど、考えさせれるテーマが盛りだくさん。
    次から次に嫌な奴が出てきて、ちょっと胸焼け。
    お金欲しさや保身のために事実をねじ曲げるのは論外だけど、終末期の尊厳死とか安楽死の判断においては全員の意見が一致するなんてことのほうが稀なんだろうなと思う。
    そういう意味でも、ラストすっきりと終わらないところもかえって良かった。
    命の尊さとか、生きてさえいればとかそういう文言みんな大好きだけど、ベッドから動くことも出来なくて毎日苦痛に耐えるだけなら、むしろ殺して欲しいって思う人の方が多数だと

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    2026年05月18日
  • あなたの命綱

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    『健康の分かれ道』がすごくよかったので、こちらも。というか、山田詠美さんが久坂部先生のことを「こんなにおもしろいテーマで、こんなにつまらない小説が書けるなんて」と酷評されていたという逸話を知り、どんなにおもしろくてつまらないのかが気になって手に取りました。

    たしかに・・詠美さん、言い得て妙すぎてすごい!

    医療ベンチャーも、医師と病院も、代替医療も、メディアも、やっぱり信じられないなと思った。そして必死でがんを治そう死を遠ざけようとする患者も滑稽だ。私はこうはならないと思う。
    最終的に、久坂部先生が他の本でもおっしゃっていたとおり【病にあらがわず、病を受け入れて共存する】という結論にうまいこ

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    2026年05月13日
  • 健康の分かれ道 死ねない時代に老いる

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    健康な人がピンピンコロリを叶えるなんて幻想だよねという哲学(コロリといけるのはむしろ不摂生な人)、病気の治療には望まぬ延命治療のリスクがついてくるという警告、外国には健康診断も人間ドックもないとの話、、、はじめて聞いた。読んでよかった。

    長寿なんて目指さなくていいし、異常値なんて異常じゃないから放置してかまわないし、なんなら病気も治療しなくていいし、キリのいいところで人生を終えればいいでないかという本書後半部分。ぜひ自分の親に読ませたいが、きっと受け入れられないんだろうなぁ。。

    『廃用身』の告知動画をきっかけに、久しぶりに手に取った健康本。以前は仕事だったから健康法の本を実によく読んだし、

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    2026年05月10日
  • あなたの命綱

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    がんと診断された時、人はどうやって生きていくのか。
    本人や家族、友だちが、がんとどう向き合っていくのか考えさせられた。考えても答えはでない問いだし、読んでいて辛い描写もあったけど、現場の医師、医療ベンチャー、研究者、がんとなってしまった人、その友だち、様々な立場からの視点とミステリーが描かれていて、とても読み応えがあった。
    キュブラー・ロスの死への5段階。教科書で読んだだことがあるが、真に理解できていなかったなと実感。小説で読んだからといって、真に理解できたと言えるわけではないし、もし自分に降りかかったとしてもどう乗り越えるのか、乗り越えられるのか?受容の段階までいけるのかもわからない。
    大切

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    2026年05月01日
  • 生かさず、殺さず

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    認知症の患者も、がんや糖尿病などさまざまな病気を患う。彼らをどのように治療すべきか。一般の患者なら、検査や治療に協力も得られるが、認知症の患者はスムーズにはいかない。認知症患者専門病棟「にんにん病棟」では、主人公の医長の三杉や看護師たちが、日々認知症相手ならではの奮闘を続けている。
    久坂部羊さんならではの医者の目で描かれている。
    高齢化社会が進む中で、認知症、そして介護の問題は本当に大きな課題だと思う。特に認知症になった家族をどのようにしてケアしていくのか。認知症の介護の仕方にマニュアルがあってこうすればよくなるってことが分かればいいけどそんなものはありません。介護が楽になるのは、患者が死ぬし

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    2026年04月24日
  • 命の横どり

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    ネタバレ

    移植医療がテーマ。レシピエントの側から見れば、移植はほとんど無条件に肯定されるべき医療である一方、ドナーの側に目を向けた瞬間、脳死という状態においては、医学的には死とされながらも、身体はなお生命の徴候を保っている。「死後の贈与」なのか「命の切り上げ」なのか。ここで浮かび上がる「生ききる権利」。完全なる回避不能なトレードオフ関係。この非対称性が、タイトルにつながる。さらに、レシピエントはドナーとその家族のために品行方正に生きるべきなのか?移植医療の背後に色んな葛藤や問題があった。他人事ではないと感じた。⑤

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    2026年04月22日
  • 命の横どり

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    ネタバレ

    人の気持ちを変えるのは難しい
    現実はドラマのようにハッピーエンドにはならない
    ただし、時間の効用はある
    悩みも怒りも苦しみも、時の流れが輪郭をぼやかしてくれる

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    2026年04月14日
  • 嗤う名医

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    現役医師の書く小説。
    リアルな医療現場が書かれてるんだろうなー楽しみだなーって軽はずみな気持ちで読んだら、
    かなり別の世界のあまりにもリアルな描写が…
    電車で読むの気まずかった…
    でもおもしろかったです。
    解説もよかった。他の作品もとても読みたくなった。

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    2026年04月10日
  • あなたの命綱

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    久坂部羊『あなたの命綱』。実用書ではたくさん学ばせてもらったが小説は初読みの作者さん。医療ジャーナリスト中道颯子ががん治療について取材する一方、末期がんの宣告を受けた友人との葛藤や混乱に直面する…。榊の「癌との共存」論は説得力がある。全読したい作家さんに出会った!期待通り。

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    2026年04月08日
  • 人はどう死ぬのか

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    幸せな死を迎えるための予習。

    友人に借りた本だけれど
    何度か読み返したいので買おう!!

    100歳まで生きちゃう時代
    どう生きるかを考えることも
    どう死ぬかもちゃんと考えておきたい

    読みおわった、
    これは数年後また読みたい
    死を意識して生きる
    上手い死に方、下手な死に方
    こんなことを言うとどう非難されるかと
    わかっていてここまで書いてくれた著者に感謝。

    どう死ぬか、いつ死ぬかわからないのに
    これはやだとか、こうしたい、なんて
    あれこれ言う方がナンセンス、
    確かに、神のみぞ知る、

    そして医者にいかないこと、、
    著者はまじめにそう言っている
    下手に延命治療や高度治療をすることで
    本来の生き

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    2026年04月04日
  • 砂の宮殿

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    久坂部羊『砂の宮殿』角川文庫。

    医療サスペンス小説。

    なかなか面白い。超高齢化社会が到来した日本に於いて、医療は非常に重要な砦となるが、全ての医療従事者が清廉潔白で患者のために愚直に働いているとは限らない。中には私服を肥やし、名声を得ることだけに拘る医療従事者もいるのだろう。そんな医療従事者への不信感を煽る恐ろしい小説だった。

    『砂の宮殿』というタイトルは、『高い志も富や名声の前では脆いものだ』ということと舞台となりクリニックが『カエサル・バレスクリニック』という2つにかけたものであろう。


    最先端の医療チームを持ち、海外から裕福な患者を集め、自由診療を行うカエサル・バレスクリニックで

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    2026年03月31日
  • 人間の死に方 医者だった父の、多くを望まない最期

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    外科医である著者の父親の死生観。自身、麻酔科医でありながら医療を信じず、ストレスが諸悪の根源と考え、節制をせず、検査の類は一切積極的に受けなかった。それで87歳まで長生きした。

    この本を真に受けて検査を軽んじたり医療不信に陥るのは避けたい。この父親には死への覚悟があったり、自身や息子が医者である点でも一般的ではない。あくまでn=1の挿話として読みたい。心配性、不安がちな自分は本書のおかげでだいぶ気が楽になった。

    「世間では長生きをよいことのように言う人も多いが、実際の長生きはつらく過酷なものだ。足腰が弱って好きなところにも行けず、視力低下で本も読めず、聴力低下で音楽も聴けず、味覚低下でおい

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    2026年03月15日
  • あなたの命綱

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    ノンフィクション作家の颯子がガンについての作品を描こうと関係機関にインタビューする。どの治療法もメリット、デメリットあり。そこに後輩がステージ4のガンであると聞かされ自分事のように必死に励まし説得する。知り合いの榊先生が信頼できた。

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    2026年03月12日
  • 老乱

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    「認知症介護のいちばんの問題点は、うまくいかない原因は認知症を治したいと思うことです」

    現代の医者という存在は整形外科の医者も含めて“患者”の老いをキャンセルする存在として期待されているような気がする。
    個人的に現代の医者には、「ずっと若々しく元気でいたい」という呪いを解く存在でいてほしいと思う。

    世にある医療エンタメはどうしても病を治す、というところに物語を見出すものが多いように思う。
    病と向き合うこと、ひいては人と向き合うこと。
    それが医療の物語です。

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    2026年03月10日
  • 健康の分かれ道 死ねない時代に老いる

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    心にじんときた。生きるとは何か。健康に執着し縛られて、生きている意味や目的を見失う。そんなものを考えて生きてはいられないが、死を目前に感じた時、思うのか。おもしろい人生観のある本でした。

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    2026年03月02日
  • 嗤う名医

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    ネタバレ

    過去何回か読んでるけどおもしろい。文章も本当に読みやすい。なのにあまり読まれてない気がする。【シリコン】運が悪く豊胸手術失敗し、もとに戻す手術も再度失敗、イケメンドクターはたまには気楽な手術をしたくやったのに開いてびっくり。報復する彼女の今後が幸せだといいな。【至高の名医】医療ミスに、一夜の迷いからエイズ疑惑にびびる名医、現実にいそう。【愛ドクロ】頭蓋骨を愛する解剖学技術員。美しい頭蓋骨なんて考えたこともなかった。献体処理もたぬきを鍋で煮て脱脂というのも知らない世界。おすすめ。

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    2026年03月01日
  • 悪医

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    多分何度も読んでいるがいつも医師と患者の距離を感じる。52歳で余命宣告された小仲、エリート医師森川、それぞれのパートを交互に読むことでどちらの感情も一理あるのがわかる。そして開業医はリップサービスが大切というのも実感する。治療に執着するのがベストではないと読者からは俯瞰で見てるからわかるが、当事者はわからない。だからこそ医師にとっては当たり前のことを患者に伝えてほしいが医師には時間がない。そこを埋める専門職がいたらいいのに。綺麗事ではない久坂部氏の作品が好きです。

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    2026年02月26日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    5作品とも読み終わった後の気分は、後味悪いなあって思う作品たちだったけど、読みやすく面白かった!!!

    全ての作品、現役のお医者さんが書いているからか、こんなこと考えてるんだー!ってお医者さんの気持ちが少しだけど分かるのも楽しい。先生たちの他の作品も読んでみたい〜!!

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    2026年02月10日
  • 命の横どり

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    脳死に関して色んな立場の人の心情を掘り下げた作品として素晴らしい。
    ドナー患者が少ない日本においてこのような内容でドラマ化して社会に問題提起してほしいなと考えた。
    どの選択をしてもよいが、考え方や感じ方が分からなければ選択できるものも選択できない。
    分かりやすいことばかりではなく、深く考える重いテーマを扱うのが本だけではなくエンタメの世界にも入ってきてほしい。

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    2026年02月06日
  • 告知

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    医療現場を知る者が読んでも大満足する作り込みです!
    さすが本物の医者が書いた小説です
    私、著者の作品めっちゃ好きなんです
    学生の時に本屋で平積みされていた廃用身をなんとなく手にとって読んでからずっと大好きです
    いろんな作品を読みましたが全て本当に面白いです
    それでもここ数年は他の作家の本をいろいろ読んでいたので、著者の作品はとても久しぶりに読みました
    改めて面白いなぁ、と…!
    まるでノンフィクションのような作品でした

    あとがきまでぜひ読んでください
    そこまでが作品です!
    綺麗事では終わらないリアルな終末期·在宅医療を目の当たりにできます
    他人事では終わりません
    いつあなたがこうなるか神のみぞ

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    2026年01月31日