久坂部羊のレビュー一覧

  • MR(上)

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    久坂部羊『MR(上)』幻冬舎文庫。

    製薬会社のMRたちの激闘を描いたちょっとブラックでユーモラスでリアリティあふれる異色の小説。

    非常に面白い。

    大病院などでよく目にするスーツに身を固め、手元にパンフレットや書類を携え、息を殺すかのように壁際に張り付き、目的の医師の姿を見付けるや否や素早く駆け寄り、ペコペコする男たちが薬を売り込むMRだ。

    融通の効かない、我が儘な医師のご機嫌を取りながら薬を売り込むのは並大抵の苦労ではないだろう。一度、医師とのパイプが出来れば、少しは薬の採用も緩くなるのかも知れない。

    天保薬品堺営業所のMRたちを束ねる所長の紀尾中正樹は部下たちの様々な危機に自ら乗り

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    2023年04月17日
  • MR(上)

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    新卒3年目ごときが生意気だが、ソリシターとMRには共通点が多いと思う。
    共感に次ぐ共感で、一気読み。

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    2023年04月16日
  • 告知

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    医者である著者だからこそ書ける作品だと思う。訪問医療における医療者のかかわりの難しさだったり、自宅で最期を迎える人の心のケア、家族のケアなど考えさせられる内容だった。認知症の妻の介護をする人の話は外で読んでたけどジーンと来てしまったし、ALS患者の最期の関わりの難しさなども泣けてくる内容だった。

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    2023年04月16日
  • 老父よ、帰れ

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    久坂部羊『老父よ、帰れ』朝日文庫。

    高齢者医療に携わる著者が認知症の高齢者介護に奮闘する家族の悲喜劇を描いた小説。

    古くは、有吉佐和子の『恍惚の人』、昨年読んだ認知症の元刑事を主人公にした佐野広実のミステリー小説『わたしが消える』と認知症を描いた小説は幾つかあるが、余り多いとは言えず、そういう点で本作は珍しいテーマを描いた小説と言えよう。

    認知症の家族を持ったことの悲劇をユーモラスな描写で喜劇に変え、高齢者医療の抱える様々な問題を提起する秀作である。

    ある医師の認知症に関する講演を聴いたことを切っ掛けに有料老人ホームに入所している認知症の父親を自宅マンションに引き取ることを決めた矢部好

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    2023年03月10日
  • オカシナ記念病院

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    赴任/臨終/自由/検診/青年/嫌煙/縮命/離任

    あぁ おもしろかった。命とは、医療とは、さて私は?
    患者の立場、医師の立場、個人の思い……
    それらが絡み合い渦巻いて思わない方へ進むこともあって、へぇーとかふむふむとか、えぇっ!とかブツブツ言いながらいろいろ考えながらラストへ。一良君 大丈夫??が最後の感想でした(笑)

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    2023年02月22日
  • 人はどう死ぬのか

    A

    購入済み

    考えさせられる

    死ぬことにも準備が必要だということ。
    普段はあまりかんがえたくないことだが、
    誰もがいつかは必ず死ぬのだから。
    自分の死もさることながら
    大事な人を送る場合も
    あらかじめ、考えておかないといけない。

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    2023年02月18日
  • 廃用身

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    何かのWebサイトでおすすめされていたのを目にして前々から興味があり読んでみました。どんな内容かは一切知らなかったので、最初は「医師が書く医療の自伝かー、麻痺した腕や脚を切断する手術なんてあるんだなぁ」ってゆったり読み進めてました。
    矢倉氏の記事まできて、「あれ?もしかして廃用身って架空の医療なのかな。」って疑問をここで抱きました。
    そこからはのめり込むように読みました。

    本当に遠くない未来にあり得そうな話だなあと読んでて思いました。
    今後も日本の少子化が止まることはないだろうし、自分もdinksのような生き方を理想としてる部分もあります。
    もう少し年齢を重ねて余裕ができたら老後の問題にも真

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    2023年01月17日
  • 悪医

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    身内が癌になって、一切のがん治療を自分から断って亡くなったので、心に響きすぎる内容だった。
    癌になって、標準治療が効かなくなった後、自分だったらどうするかな。
    どういう形にせよ、自分で道を決めて、やり切ることが大切なんだと思う。

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    2023年01月09日
  • 芥川症

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    なんとふざけた題名の本だろう・・・と読み始める。だが、待てよ!?目次を見ると、おお!これは芥川龍之介の作品パロディだ!自然と顔がにやけてしまった。私はこの手の機転を利かす言葉遊びが大好きな人間なのである。「病院の中」=藪の中、「他生門」=羅城門、「耳」=鼻、圧巻は「蜘蛛の意図」=蜘蛛の糸である。ブラックユーモア風の作品に仕上げてある。これは面白い!・・・他の作品もそれぞれ医療に関する観点から書かれてあり読み応えがあった。そして、龍之介が盗作していたなんてだれが想像したであろうか。いや実に面白い作品だった。


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    2022年12月04日
  • 廃用身

    購入済み

    ドキュメンタリーかと思った

    この作家の作品を初めて読んだせいもあって、前半部分は完全にドキュメンタリー 実話の手記かと思ってしまった。それほどのリアル感で描き出されている。現代の医療の仕組み 考え方 思想に、重たい指摘 課題を突きつけている作品である。

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    2022年12月03日
  • 老乱

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    決して他人事じゃなく、そんなに遠くない未来に自分にも降りかかるであろう問題に自分と重ね合わせながら読んだ。
    幸造の日記が痛々しい。
    でも雅美や知之の気持ちも分かる。
    どんな結末を迎えるのか途中から読むのが辛くなってきたけど、幸造に喜んでもらえることを考えてくれて実現できたラストに号泣した。
    がんや認知症や介護、、、久坂部作品にはいつも考えさせられ学ばせてもらってます。。。

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    2022年08月26日
  • 思い通りの死に方

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    父を亡くし、老人ホームに入居した母は軽度認知症で、記憶がなくなる感覚に怯えながらいつも私に「早く死にたい」と訴えます。正に死にたくても死ねない「長命地獄社会」というのが身近過ぎて、冒頭から引き込まれました。
    元気で長生きしてほしいと思うけど、その時が来たら延命治療はせずに穏やかに死を迎えたいと、母のみならず自分自身の時もそうしたいと心底思いました。

    そして80歳でガンで逝った父の時のことを思い返して、とにかく良い病院を、良い治療をと促した自分を悔やみました。
    何も不調はなかったのに検診でガンが見つかり、手術を繰り返したこと、本当に可哀想でした。
    父の死にふれ、なにしろガンが怖くなり、
    本の中

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    2022年08月21日
  • 老乱

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    介護関係の仕事をしているので、あらためてどう接していくべきなのか、考えさせられました。他人事ではない事実、、、介護者、だけではなく、自分自身がそうなるかもしれない。。心の準備として、でもこの本に出会えてよかったです。

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    2022年06月05日
  • R.I.P. 安らかに眠れ

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    評価が難しい。一気に読ませる、とても重い内容、考えなければならない、哲学的要素、安楽死とは、且つ終盤に急にミステリー要素を入れてきてフィクション感溢れされる…医師だから書ける内容なんだろう。

    R. I. P.
    Rest in pease タイトル通り。

    次兄が3名の自殺願望者を殺し、裁判に。
    妹が調べて手記にしている、という体で話が進む。
    最後はあっけなく収束。

    あっけなさ過ぎて星1つ減な感じはあるが、1冊読みながら、自分ならどうする?と答えは決まっているもののなんとなくうじうじ考えてしまう、かなり引きづってしまう作品力に星5つ

    「それはもちろんいいでしょう。本人が望んでいるのだから」

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    2022年03月31日
  • 冴えてる一言~水木しげるマンガの深淵をのぞくと「生きること」がラクになる~

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    久坂部氏の水木しげる漫画への偏愛ぶりと、水木作品の人生の達観ぶりを贅沢なことに久坂部氏の解説で堪能できる少し変わった趣の作品。久坂部作品のエッセンスはまさに水木漫画からのエッセンスの引用が多いことがよくわかる。まさに至言の数々を堪能できるが、翻って世の中の人間が半分でもこの境地に辿り着いていたら人類は早々に滅亡するか進化を止めていたろうと想像できる(そう、本書の河童のように)。そういう意味では哲学書でもあり「毒書」でもある。噛み締めて読みたくなる作品。。

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    2022年03月20日
  • 祝葬

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    患者の死期治療に関してこうだと思っていた考えが、自分や身の回りの人間が死に直面することによって揺れ動くお医者さん側の心情がわかります。お医者さんは誰しもこういったジレンマにハマるものなのでしょうか。考えさせられる本であり、すっと読める本でした

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    2022年01月29日
  • 老乱

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    認知症が進行していく老人とその家族のそれぞれの内面が描かれている。最初は我儘な老人やと思いながら読んでいたけど、次第にその悲しみや辛さが伝わってくる。現実は分かり合えないまま終焉を迎えることも多いのかもしれないが小説は紆余曲折を経ながら大円団になっていく。私たちが向かうべき未来が指し示されている。

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    2021年11月27日
  • 老乱

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    もよすごく感動した訳ではないけど読んでよかった。近い将来親の介護が始まったり、ずっと先に自分が介護されることになった時もう一度読みたい。老人の記憶が悪くなるメリットもある。直前の怒り、悲しみ、口惜しさ等を明日に持ち越さない。介護者もそれを理解していると自己嫌悪にならなくてよい。かと言って悪用する者があってはならないけれど。
    人間はうまくできている。

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    2021年10月21日
  • 老乱

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    私も親の認知症に関わっているが、本書のリアルさに随所でドキリとし深く考えさせられる。物語後半、ある医師が講演で「認知症を治そうと思わず受け入れることです」と語る。それが理想主義だと即座に反応してしまうほどに、それまでの描写が分厚いのだ。重いテーマであるが読後感は悪くない。認知症が疑われる親や配偶者を持つ人に是非読んでもらいたい。巻末の最相葉月氏の解説も良い。

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    2021年10月19日
  • 思い通りの死に方

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    死ぬまでの生き方を考えること、なるほどその通り。
    第四章のなぜ死ぬのはがんに限るのか、がスッと体の中に、考え方として入り込んだ。この章だけでも再読する。21/8/30コロナ禍、母の症状を知った夏。

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    2021年08月30日