久坂部羊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ医療現場の裏話が聞けてかなりおもしろかった。
どうやって人は死ぬのか?という問いについては、人の身体はどうやって弱っていくのか、また医療現場ではどういう考えのもとどういう処置にいたるのかなど、かなり具体的な著者のエピソードを交えて書かれているので、イメージしやすかった。文章も固くないので読みやすい。
私は自分の好きな人たちに会う時には「別れたあとぽっくり死んでも後悔のないように」をモットーに遊んだり仕事したりしているのだが、この考えは本当に大事だと改めて思った。死に際に会えないことも多いし、会えたとして最後にたくさんの言葉を尽くしても言葉を聞き取れているかわからないためだ。元気に生きているうち -
Posted by ブクログ
お医者さんで終末期医療を専門にしている人が書いた本
どんな最新の医療でも死なないことはできない。
最後は全員当たり前にただ死ぬ。それは必要以上に悲観的になる必要はない。そういう事実があるだけ。
助かる見込みがあれば治療を受けたいけれど 悲惨な延命治療は絶対に嫌というのは両立しない
悲惨な延命治療が嫌だというのであれば、助かる見込みがあっても治療を受けない覚悟が必要
救急車を呼んでしまうと病院に行く。病院では点滴や X 線や CT スキャンや 血液検査など あらゆる治療をしてしまう
目の前で死にそうになってる人がいても 救急車を呼ばない覚悟が必要
著者の父が 85歳で前立腺がんの診断を受 -
Posted by ブクログ
感謝の気持ちと敬意をもって接すれば、認知症でも穏やかになるということを聞き、自宅介護に踏み切った好太郎。持ち前の楽観主義があるとはいえ、この時点で尊敬に値するとまずは思った。現実はなかなか厳しいものがあり、なかでも排泄の問題は避けては通れないがゆえ、凄まじいと痛感した。一生懸命お世話をしている人に必ずしも見返りがあるわけではないし、メンタル面の持続も大変だと思った。好太郎の家族や弟たちが、介護をする好太郎を、客観的にみて、的確な言葉をかけているのも印象的だった。当事者は懸命になりすぎて見えなくなることもあるということも参考になった。
それぞれの家の中で、介護に奔走する人たちがたくさんいる。きれ -
Posted by ブクログ
実体験がないと書けない話しです。
最後にお父さんが死んでおわるなかと思ったら 元気に回復して終わりました。
あらあら
またまだ介護は続くやうです。
痴呆は人それそれ
主人の両親は見送りました。
自分の両親は 弟が主になって見送りました。
今度は私の番です。
どんな痴呆生活が待っているんでしょう?
母は明るく楽観的は人で そのようにボケました。
自分がどうなるかはわかりません。
子供がみるのが 正しいとも言えません。
明るく楽しい施設生活ができるといいですね!
介護は抱え込むと大変です。
この本では あまりふれていませんが 同居をOKした奥さんや娘さんも 大変だったと -
購入済み
家庭での介護疲れによる虐待や無理心中、殺人、施設の中での同様の事件や事故、自殺ほう助や安楽死の問題は年々増えてきているように感じます。
介護する側、される側共に、どうにも身動きの取れない状況があり、福祉サービスで改善されれば幸運ですが、現実はそうではないようです。
また日本では安楽死や尊厳死に対する理解も低いままです。
この作品では介護士Kが果たして事件の中心人物なのかどうか、最後まで微妙な立ち位置にいましたが、あとがきで著者が「罪と罰」のラスコーリニコフを意識して執筆したと書いているのを読んで納得しました。
中学時代、読書感想文を書いたものですが、社会に出る以前の、人生経験皆無の、底