久坂部羊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ脳死判定された患者からの心臓移植を題材にした医療小説。
臓器移植コーディネーターの女性を主人公にして、心臓を提供する側とされる側の重くて複雑な心境、臓器移植推進と反対派の奥深い葛藤をあぶり出す。
心臓病の専門病院で、適切な臓器の斡旋を行う臓器移植コーディネーターとして働く立花真知。
彼女が担当する患者は、拡張型心筋症を患い心臓移植を待つ池端麗。
麗は、五輪金メダリスト候補のフィギュアスケーターだったが、血液型が、日本人には500人に一人と言われるRHマイナスであり、ドナーの少ない日本で、移植を受けるのは至難の技で、絶望の淵にたたされていた。
ところが、くも膜下出血で倒れ脳死判定を受けた -
Posted by ブクログ
死ぬのが怖かった。生まれ変わった先の人生が超無理ゲーだったらどうしよう、とか考えたり、例えば脳梗塞でめっちゃ強い痛みを感じて死んだらどうしようとか考えていた。しかし死ぬのも人生の一部。生まれてきたらみんな必ず死ぬ。これを書いてる次の瞬間に死んだとしても、明日通勤途中に車に轢かれて死んだとしても、あるがままに受け入れるしかない。
その代わり、いつ死が訪れるか分からないという気持ちでいると、今日を精一杯生きようと思える。あと死ぬのが怖いのは、今が幸せで今が終わって欲しくないから、あとはこの人生でまだやり追えてないことがあるから人生を終わらせたくないのだと気づいた。
最後は自己肯定と感謝!! -
Posted by ブクログ
臓器移植の提供する側とされる側の思いに踏み込んだ作品
息子の脳死を受け入れられない母親
心臓を移植するが、以前のパフォーマンスが出せずに絶望するアイススケーター
その間を取り持つコーディネーターや医師たち
どちらが正義と言えない中、時間をかけて故人の想いに身を馳せる家族
実際には、脳死を受け入れることは簡単ではないだろう
しかし救われる命があるのであれば救いたいという人は少なくないと思う
臓器提供について、この著書で考えるきっかけとなった
なかなか普段接することのないテーマなのでもっと多くの人に今の臓器提供の状況を知ってもらうことが急務だと思った -
Posted by ブクログ
心臓移植を巡る物語。
心臓病の専門病院で、臓器移植コーディネーターとして働く立花真知は、将来の五輪金メダリスト候補とされるフィギアスケーター・池端麗を担当する。
心臓移植しかない麗のドナーが見つかったとき、ドナーの家族の中で母親だけが納得してなかったのだが、真知が取った行動が…。
命の横取りをしないでと叫んだ母親だが、臓器提供は命の贈り物だと…
強要そのものは禁忌だが、消極的なままだと助かる命が失われるわけで…
助かる患者の喜びの裏で、別の悲劇を生むことも…
読みながらも複雑な思いに駆られる。
自分ならどうするだろうか…
どちら側にしても直ぐに答えを出せない。
命は重いからこそ、簡 -
Posted by ブクログ
法律上「脳死は人の死」として認められています
脳死後、本人の意思表示で行われる臓器提供(生前に書面で意思表示があれば尊重される)
臓器提供によって救われる命がある
生活状態が大きく改善される人がいる
臓器提供は純粋な善意によって行われるもので金銭の授受は発生しない
このようなことから臓器提供は「命の贈り物」とも呼ばれています
ただ、いきなり大切な人を脳死で亡くし残された家族にとっては、その死を受け入れることができないのも事実である
「脳」が死んでも「心臓」は動いているので、まだ死を納得することはできない
十分に納得できないまま臓器提供を行うと、あとで大きな悔いを抱える家族もいる
も -
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Posted by ブクログ
ネタバレタイトルが衝撃的だったが、命の横取りではなく、命の贈り物なんだ、と終わって、物語の中で贈り先がわかったからこそ納得ができた部分も大きいのではないか、とも感じた。
本来なら、いいのか悪いのか、贈り先はわからないし、受取先もわからない。
レシピエント側もドナー側もどちらの気持ちもわかるだけ、センシティブで難しい問題だと思う。だから、自己中心的な考えになるのも致し方ないとさえ思う。どちら側へも思いを馳せることはできても、いざそれぞれの立場になったら、臓器を受け取ってまで生きていいのか?と考えるし、すんなり臓器提供の承諾ができるのか?とも考えるだろうと思う。
生きているレシピエントが美談のように注 -
Posted by ブクログ
死に方への提言と指南をする新書
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誰にも訪れる「死」。しかし、実際にどのようにして死んでいくのかを知っている人は少ない。人がどのような末期を知らないと、虐待に等しい終末期医療に苦しみ、悲惨な死を迎えることになりかねない。肉親が迎えたとき、そして自ら死を覚悟したとき、どのような死に方を選べばいいのか。在宅診療医として数々の死を看取った、作家の久坂部羊氏が、人がどのような死を迎えるのかをリアルに描き、安らかな死を迎えるために、私たちが知っておくべきことを解説する。その日に備えて、読んでおきたい「死の教科書」
はじめに
第一章 死の実際を見る、心にゆ