久坂部羊のレビュー一覧

  • 神の手(上)

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    いつもながら複雑な気分にさせてくれる。
    安楽死推進派と安楽死阻止派の手練手管の交渉。
    『廃用身』の時もそうだったが「回復の見込みのない」状況にあるものをどう扱うべきか?可能性がゼロでなければ救う必要があるのでは?と言いつつも医学的見地から様々な見解が出るのは当然で(例えば内科医の見解と外科医の見解)白黒ハッキリ出来ないのが症例の殆どであろう。勢い、責任回避の為に延命治療するのが不正解にならない選択、ということになるのだろうが、、、
    推進派の方が積極的に未来を選択し切り開こうとしているように思う。

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    2012年06月21日
  • 神の手(下)

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    ネタバレ

    安楽死の是非をめぐる問題が主題。作者が医者であることもあって、専門用語がたくさん使われており、現場の臨場感を感じることができてとっても面白い作品だった。

    医者にとっての安楽死や安楽死を望む患者側の視点や家族の視点に加えて、官僚や政治家・製薬会社まで巻き込んだ論争を描いているのが良かった。ただ、安楽死推進派がカルト的な要素を含んでいるところとかに少し偏見をかんじた。推進派・否定派の論拠もありきたりなものに加えて、あまり言われていないような論拠もあり勉強にもなった。


    ストーリー的には、自ら望んでないにもかかわらず矢面に立たされた医師が主人公というものであり、とっても楽しめた。真面目なのだが、

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    2012年05月28日
  • 神の手(上)

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    ネタバレ

    安楽死の是非をめぐる問題が主題。作者が医者であることもあって、専門用語がたくさん使われており、現場の臨場感を感じることができてとっても面白い作品だった。

    医者にとっての安楽死や安楽死を望む患者側の視点や家族の視点に加えて、官僚や政治家・製薬会社まで巻き込んだ論争を描いているのが良かった。ただ、安楽死推進派がカルト的な要素を含んでいるところとかに少し偏見をかんじた。推進派・否定派の論拠もありきたりなものに加えて、あまり言われていないような論拠もあり勉強にもなった。


    ストーリー的には、自ら望んでないにもかかわらず矢面に立たされた医師が主人公というものであり、とっても楽しめた。真面目なのだが、

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    2012年05月28日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    ネタバレ

     やはり、衰弱して老死。が、一番幸福なようだと改めて思った。
     私の家族で、病院で死んだ人がいないため、実は病院で死ぬとはどんなことなのかを知らなかった。無理やり生かされる、というのがどんなにつらいものなのか。よくわかった。
     私の曽祖父・祖父ともに、自宅で看取った。二人とも幸せな最期を過ごせてよかったのだな、と今になって思える。
     ただ、自宅で看取ってもらいたい人は、「家族」を大切にしなければならない。愛してもいないものを、たかが「家族」という繋がりだけで面倒を見ることができるわけがない。
     病院で死にたくないと思う人が増え、家族を大切にする人が増えてくれればいいと思う。
     

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    2011年06月09日
  • 破裂(上)

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    社会問題が盛りだくさんの衝撃作。
    医療や命の尊厳に関する理想と現実という重いテーマがあり、読後にはずしりと何ともいえない不気味さと後味の悪さが残ります。これは人間として避けられない死への恐怖と老人福祉への不安にも重なります。
    久しぶりに寸暇を惜しみ一気に読んだ作品でした。

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    2011年04月02日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    人の、少なくとも俺の生き方にまで影響しそうな本。残されたリソース(金、時間)をどう使っていくか。死ぬ事、老いる事を避けるより、日々を大事に生きていこう。ジタバタするなよ!

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    2011年01月08日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    長生きはそんなにいいことばかりじゃないよと、悲惨な事例や老人の嘆きがこれでもかというほど紹介される。著者は、老人医療に携わる現役の医師だ。医者の口から、「医療によって無理矢理生かされることは、本人のためにならない」という言葉が聞かれようとは。

    アンチエイジングや「スーパー老人」報道に批判的なことなど、著者は現代の欲望肯定主義や、若さを追い求める風潮に違和感を持っている。医師として多くの老人、多くの死を看てきたことも大きいだろうが、同時に、父親が仏教や道教に造詣が深いことや本書でも兼好や良寛を引いていることからして、著者自身が東洋的な死生観に共感を持つ素地があるんだろうという気もする。その意味

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    2009年10月04日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    当たり前のことがセンセーショナルになる瞬間。
    これを読んで、認知症である祖父の世話をしている知人が神に思えた。一瞬。

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    大学病院の現実と世間の意識のギャップを的確に著していると思う。
    世間の認識を変えることが必要であるという主張にも説得力がある。
    医局が崩壊していること、医療がいまや崖っぷちの状況であること。
    ジャーナリズムとして客観的によく書き切ったと思う。

    オレは理学部出身だけど医学部の一部の連中とは特に気が合ったんで、3年4年の頃には毎週のようにスキーや飲みに行ったもんだ。
    しかし、自分が病気にかかったら、彼らだけには診て欲しくないと思ったものだった。
    どこも実態は似たようなもんなんだろうけどね。
    オレが付き合ってた連中(10人くらいか)が特にバカ揃いだったこともあるけど…
    (2008/5/6)

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    タイトルだけ見るとどんなとんでも本かと思うのだけど、中身は素晴らしかった。確実に確かな医療が受けられると信じて疑わない現在の私たち。患者、医師両サイドの意識改革の必要性を警鐘している。医療崩壊と言われて久しい日本であるが、この書籍を読むと内実がよく理解できる。

    <今後の医療発展のために必要だと感じたこと>
    ・医療ミスを糾弾するのではなく、補償制度を充実させることで対処。
    ・研究、臨床の分離。研究分野で先進医療を受けるものは治験を受け入れ、その代わり医療費を免除。
    ・医師の将来の保証。その分若い頃に技術修練などに頑張れる。

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    同じ自由が認められながら、なぜ今までは日本の医療はまがりなりにもやってこられたのか。それは端的に言えば、医師と時代そのものにモラルがあったからであろう。自由に任せていても、医学生は自分の能力に応じた科を選び、必要とされる場所で勤務し、節度をもって開業していた。医学部がそれほど多くなく、優秀なものが医師になり、世間から尊敬される分、それに見合う責務を果たしていた。
     時代のモラルが低下したことも大きい。ルールさえ守れば何をしてもいいという風潮、少しでも自分が得をすることが要領のよい生き方とされ、若者はそのための情報収集に奔走している。
     診療にすぐれた医師を優遇せよ
     良い医療が優遇されれば、医

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    2009年10月07日
  • 命の横どり

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    臓器移植の現実に直面できる小説でした。
    私は、1997年の臓器移植法の制定後に医療系の国家資格を取得しています。けれど…
    脳死判定の検査や倫理観の授業等は少しあったように思いますが、臓器移植について深く考えたことがなかったし書かれていた内容についても初めて知ることばかりでした。
    “命の横どり”と“命の贈り物”、本当に色々考えさせられました。18歳になったら皆、1度はこの事について考える機会が与えられる社会にすべきだなっと思いました。
    ドナーになった側のサポートも必要だと思ったし、立花真知さんのような移植コーディネーターの仕事ずっとは精神的に厳しい…
    ドナーから動いてる心臓を摘出する医師やその施

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    2026年04月07日
  • あなたの命綱

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    ノンフィクション作家の中道颯子が、がん医療の進歩と多様化をテーマに、がん克服も遠くない…ということを伝えようと思い、医療ベンチャー企業の取材をする。

    その最中に元勤務先の後輩であり、友人でもある愛美が、ステージ4の肺がんに罹り、AIに頼ってしまう。

    怪しい医療ベンチャー企業は、やはり…という結末だった。
    中道もいいように踊らされている感じがするのと、友だち思いなのかどうかと見えるところがあり、あまり好ましく思えなかった。
    ただ、榊医師だけは偏屈だけど信用できると思った。
    がんは、治るか死ぬかのどちらかだったが、治らないけど死なないという第三の道があるということ。

    2人に1人が罹ると言われ

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    2026年04月06日
  • あなたの命綱

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    癌で友人見送ったばかり。「死ぬのは間違いない。だけど、今日死ぬわけではない。明日でもない。だったら自分には時間がある。それを精いっぱい大事に使おう。そう思えるのが死の『受容』だ」最後に榊さんのような淡々とした医師に巡り合って看取ってほしいが。「いい加減がよい加減ということもあるんだから、あまり一生懸命になりなさんな」「いのちが延びても患者に恨まれたら医療としては失敗。とにかく本人の希望を優先」死を前にして希望を明確に伝えられるか自信ない。告知の是非も。「癌は治らないけど死なない。徹底的に叩こうとしないで共存。大目に見てやる」…あれこれ考えないで充実した毎日を過ごすことか。

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    2026年04月06日
  • 廃用身

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    Aケアの該当者の年齢の年寄りなので、これはこれでいいかもと途中まで思った
    ボケずに元気に暮らすのがこの年代の一番の課題なので
    でも、これバックアップ体制が充実してないと無理だとも思う。
    ノンフィクションのような気持ちで最後まで読んでしまった

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    2026年04月01日
  • 人はどう老いるのか

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    誰でも老いる。いつまでも若くはいられない。老いへの心の準備をしておけば、がっかりしない。目指すのはできるだけ痛くない、苦しまない死。高望みせず、分をわきまえる。人の事を羨むのは自分に期待しすぎているから。なんだか元気がなくなる気もするけど、幸せな気分で生活する時間は長い方がいい。
    医療関係者が減れば病気の人は減る、というのが笑えた。
    超高齢がいいことばかりではない、には納得。無理に死ぬことはないけど、長生きしてほしいというのは周りの人のエゴではないか、の言葉にも納得。安楽死にも否定的ではないのは、さまざまな老人の死に立ち会ってきたからなのだろうな。
    いやぁ、ポックリ死にたいもんだ。

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    2026年03月20日
  • あなたの命綱

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    ノンフィクション作家が、がんに効果的な検査・治療法を開発した会社を取材する。デタラメなのか?/後輩ががんになり、代替療法にハマってる。効果あるのか?

    非常に面白かった&考えさせられる。がんの治療の意義とは何なのか?哲学的ですらある。

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    2026年03月13日
  • あなたの命綱

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    病態はひとそれぞれで必ずしもあてはまらないけれど、この本では一つの指針を提供してくれる。

    「死の受容5段階」なんとなく知っていたが、今回なるほどと思わせる。
    いろいろ死に纏わる代替療法やAIなどデフォルメされて登場するものの当事者やその家族などがいれば、笑ってすまされない難しい問題だ。

    さて、健康なときに読んだ今、もしがんになったとき、この本が役に立つことを祈ろう。けど、実際は難しい気がする(汗・・・

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    2026年03月12日
  • R.I.P. 安らかに眠れ

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    面白い!死について今まで色々考えたことはあったけど、自殺についてはあまり深く考えたことなかったので、真也と薫子の意見の対立は非常に興味深かったな〜どちらかというと真也よりの考えなので、薫子の独善的な思考は、甘ちゃんやなぁと読んでて歯痒くもあったけど最初から最後まで一貫した善さみたいなのを持ってたから、キャラクターとして矛盾はなかったな。最後は真也の方が、気持ちと思考を切り離しきれなくて苦しんでて、人間らしさがあった。
    というか、自殺に対する考え方の話だと思ってたのに、最終的にサスペンスになってしまったのはちょっとビックリ。でも、そこも含めて面白かったですよ!

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    2026年03月07日
  • あなたの命綱

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    2026/01/27 5 
    榊先生って博識。皮肉っぽいことも言うが一番診てほしい先生。癌になった人が自費医療や代替療法に頼りたくなるのは自然なこと、そこにつけ込む金儲け医療こそ取り締まってほしいのに野放し。ブラックな面を書くことで知らせる久坂部氏の本は安定の面白さ。ただ今回の作品は専門用語がとても多く次々に出てくるので私の頭ではとてもついていけない。作家の颯子はとてもノンフィクション作家と思えない言動、偽小早川は優秀過ぎ、罹患した愛美はAIにのめり込み過ぎ、みんな超個性派。

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    2026年03月04日