久坂部羊のレビュー一覧
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大学病院の現実と世間の意識のギャップを的確に著していると思う。
世間の認識を変えることが必要であるという主張にも説得力がある。
医局が崩壊していること、医療がいまや崖っぷちの状況であること。
ジャーナリズムとして客観的によく書き切ったと思う。
オレは理学部出身だけど医学部の一部の連中とは特に気が合ったんで、3年4年の頃には毎週のようにスキーや飲みに行ったもんだ。
しかし、自分が病気にかかったら、彼らだけには診て欲しくないと思ったものだった。
どこも実態は似たようなもんなんだろうけどね。
オレが付き合ってた連中(10人くらいか)が特にバカ揃いだったこともあるけど…
(2008/5/6) -
Posted by ブクログ
同じ自由が認められながら、なぜ今までは日本の医療はまがりなりにもやってこられたのか。それは端的に言えば、医師と時代そのものにモラルがあったからであろう。自由に任せていても、医学生は自分の能力に応じた科を選び、必要とされる場所で勤務し、節度をもって開業していた。医学部がそれほど多くなく、優秀なものが医師になり、世間から尊敬される分、それに見合う責務を果たしていた。
時代のモラルが低下したことも大きい。ルールさえ守れば何をしてもいいという風潮、少しでも自分が得をすることが要領のよい生き方とされ、若者はそのための情報収集に奔走している。
診療にすぐれた医師を優遇せよ
良い医療が優遇されれば、医 -
Posted by ブクログ
2026年5月に映画化された作品で、刊行は2003年。
映画は未視聴なんですけど、文庫版の原作を読んだうえで言わせてもらうと、これ映像化して大丈夫?
ただ調べてみるとpg12らしいので、きっと色々配慮されているのでしょうが、どんな感じになってるのか気になります。
脳梗塞などで麻痺してしまって使い物にならなくなった腕や脚を切り落とす。
デイケア施設の院長である主人公、漆原糾が、この画期的な治療法を実践し、過酷なリハビリや親族からの虐待などに苦しむ患者たちを救っていく介護医療系ドラマ……の皮を被ったサイコミステリー。
新書みたいな構成で廃用身切断の意義とデイケアの日常を描くソフトタッチな前半か -
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ネタバレー久坂部羊『老乱』を読んで――認知症になっていく本人は、何を感じているのか
久坂部羊の『老乱』を読んだ。
この小説には、主に三人の人物が登場する。認知症が進んでいく父親と、その息子である夫、そしてその妻だ。夫婦の母親はすでに癌で亡くなっており、父親は一人で自宅生活を続けている。
その父親が、少しずつ認知症になっていく。
小説は、父親の側と、父親を介護することになる夫婦の側、それぞれの視点を行き来しながら進んでいく。
読んでいて最初に気になるのは、やはり介護する側の夫婦の気持ちだった。
親のことを心配しながらも、自分たちの生活がある。父親の言動に腹を立てたり、困惑したり、どう対応すれ -
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ネタバレ映画化されていることは知っていたので、本屋で見かけて何気なく手に取ってみました。
想像以上に内容が重いことにビックリしながら読み進めましたが、難しい医学的用語やわかりづらい表現がなかったためか、非常に読みやすかったです!
当方老人介護に少し関わりある仕事をしているため、老人虐待や介護負担の問題など、勉強になることが多く、自分の学びにもなりました。
漆原先生の視点で読むと「善良な」行動や考えでも、
読んで行くうちに色々な人の視点で見ると「嗜虐的」「グロテスク」だとか、、善悪が単純に決められないが故に、ラストの展開は少し悲しい気持ちになってしまいます。
漆原先生の
「自分の知らない自分がいた」 -
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無痛の続編で完結編。現代のコロナウイルスを彷彿させるような内容であり、日本人の病気に対する過剰な防御意識に警鐘を鳴らすような内容だった。今回のように未知の疾患に対して抗おうとすればするほど沼に入ってしまい、病状を悪化させてしまうもいうのは著者の病に関する捉え方、自然治癒に任せて無駄な治療はしないという信念にも共通しており物語としてよく落とし込まれていると感心した。登場人物もユニークで癖の強いものが多く臨場感あふれる展開も楽しく読めた。雑な言い方かもしれないがちょっとした異変に過敏に反応する健康オタクよりも物事にあまり気を留めずに執着しない人が身も心も健康でいられるという教訓を学んだような気がす
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『少しきつい言い方になりますが、相手に求めたり批判的な気持ちになるのは、自分の都合に執着しているせいです。それでは優しい介護はなかなかできません』
介護する側、される側の心情を強烈なリアリティで書いている。読んでいて、「自分はこうなりたくない」「こうは思わないようにしたい」と思いつつも、いざ当事者になったらどうなってしまうのか、自信はない。
祖父は両方とも他界し、祖母は両方ともかなり元気に過ごしている。無論、両親もともに元気である。
それもあって、私は「介護」について第三者的な目線で、どこか他人事として扱いつつあった。現実から目を背けたかった。
だからこそ本屋でこの本を見つけた時に、&qu -
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すごいタイトルの本だけど、とても興味深かったです。
「死」という言葉はなんだか怖い気がして怯んでしまうけど、死は必ず100%誰にでも訪れるものなんだよね。それなのに私たちは死についてよく知らない。
それは現代の日本社会が死を忌み嫌っているからなのかもしれない。報道もフィクションも耳障りの良いものに偏るので、人がどんな風に最期を迎えるものなのか、知る機会がない。
死は遠くにある怖いものな感じ。でも本来、死ぬことは産まれることと同じく自然なものなわけで。
この本を読んだことで少しだけ心構えというか予習ができた気がする。
筆者が在宅医療のお医者さんで多くの人を看取った経験から書いているので、ものすご