久坂部羊のレビュー一覧

  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    ずいぶん興味をそそられる本を読んだ。
    介護しやすいように、麻痺している手や足を切断するという「Aケア」という手法が、術後患者のメンタルや症状が回復するという事象が発生する。
    いいこと尽くめのようなこの手法が、やはり受け入れられない自分がいる。
    ただ、自分が患者の家族ではなく患者本人だったら…?
    自分が当事者だったら受け入れるか否か、いつまでも答えが出なさそうだが介護の現場を見る機会があるたびにこの話を思い出すと思う。

    0
    2026年06月13日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    ノンフィクション気がして怖くなってしまい、何度もフィクションだよね?と思ってしまった・・・

    倫理的に簡単に受け入れるのが難しいテーマなのに説得力がありすぎるし、とにかく様々な意味で凄い作品だった・・・

    0
    2026年06月13日
  • 老乱

    Posted by ブクログ

    最後は涙。

    お嫁さんすごいよ。最初からちゃんと舅さんの心配して、これでいいのかって自問自答して。
    ちゃんと施設にも通って、介護して。
    私だったらどう?義母はもちろん、両親ですらできる気がしない。
    両親のことは憎んでいるから。
    そうするとこれから先介護が必要になった時どうしたらいいんだろう。
    穏やかな気持ちで見守ることができるだろうか。
    作者さんが番組で、楽に死ぬ準備をするって言っていたけど、認知症だとなかなかそうもいかないよね。
    自分がなったら嫌だなぁ。迷惑かけたくないってやっぱり思う。
    長寿はいいことなのかな。

    0
    2026年06月13日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    すごいのを読んでしまった。

    映画館が都心過ぎてビビってしまったので読み始め。
    介護保険の始まりくらいの時期に書かれたから20年くらい前?の話のはずなのに。

    重すぎて苦しくなる。なにも言葉が出てこない。
    ただもしAケアを提案されたなら受けると思う。

    0
    2026年06月08日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    >ぼくの親切の源は、圧倒的な優越感だった。

    「親切」と評価されるわたしの行動、差し伸べている手は、本当に純粋に、相手のためを思ってのものなのか。
    それとも、無意識のうちに「与える側」という特権的な立場や優越感をもち、与えることで相手に「親切な人だと思ってほしい」という自己の浅ましさから来るものなのだろうか。
    そう思うと、漆原氏と同様、わたしの頭も廃用身なのかもしれないな、と、絶望に近い気持ちにもなる。

    0
    2026年06月07日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    映画化と聞いて、読んでみた作品。
    これが2003年に書かれたとは思えないほど現在の高齢化社会とリンクしており、ゾッとした。
    自分が高齢になった時にもあり得る話だと思い、とても考えさせられた。

    また時間をあけて読みたいと思う。

    0
    2026年06月02日
  • 悪医

    Posted by ブクログ

    人はいつか死ぬ
    残酷だけどそれは変えることは出来ない…
    そして、医者の葛藤も胸に迫るし
    患者の生きたいという気持ちにも
    涙が溢れました。

    0
    2026年05月30日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    医師作家のアンソロジー。自分の好みの医師作家の発掘のためには最適な一冊。私もやはりこの人は好きだな〜。この人はちょと苦手かも〜。などと楽しみながら読みました。好みはあれどどれも読み応えの医療短編でした。

    0
    2026年05月30日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    映画を観てから読んだ
    映画も良かったし、映画みた後に本読んだ方が楽しめる。答え合わせ的な
    介護の現場の過酷さ、人の内面の複雑さよ…
    フィクションだけど現実的
    人間を描くのが上手い!
    Aケアについてはありだと思う

    0
    2026年05月27日
  • オカシナ記念病院

    Posted by ブクログ

    今までモヤモヤしてたものはコレだった⁈と気づかせてくれた本。現代の医療をネタに楽しく教えていただきました。ありがとう!

    0
    2026年05月27日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画公開に伴い、原作から履修することにした。
    とても読みやすい。
    後半漆原の心の内に秘めた残虐性が目立ったが、老人デイケアの現状・本人の障害に対しては合理的な"ケア"にも思えてしまう。
    これが約20年前執筆なのが驚きだが、超高齢化社会に拍車がかかるこれからを考えさせられる一冊だった。すき。

    0
    2026年05月27日
  • 善医の罪

    Posted by ブクログ

    久々にのめり込んで一気読みした!
    尊厳死とか安楽死についてはもともと興味があったけど、医療者の中での認識と世間とのズレなど、考えさせれるテーマが盛りだくさん。
    次から次に嫌な奴が出てきて、ちょっと胸焼け。
    お金欲しさや保身のために事実をねじ曲げるのは論外だけど、終末期の尊厳死とか安楽死の判断においては全員の意見が一致するなんてことのほうが稀なんだろうなと思う。
    そういう意味でも、ラストすっきりと終わらないところもかえって良かった。
    命の尊さとか、生きてさえいればとかそういう文言みんな大好きだけど、ベッドから動くことも出来なくて毎日苦痛に耐えるだけなら、むしろ殺して欲しいって思う人の方が多数だと

    0
    2026年05月18日
  • あなたの命綱

    Posted by ブクログ

    『健康の分かれ道』がすごくよかったので、こちらも。というか、山田詠美さんが久坂部先生のことを「こんなにおもしろいテーマで、こんなにつまらない小説が書けるなんて」と酷評されていたという逸話を知り、どんなにおもしろくてつまらないのかが気になって手に取りました。

    たしかに・・詠美さん、言い得て妙すぎてすごい!

    医療ベンチャーも、医師と病院も、代替医療も、メディアも、やっぱり信じられないなと思った。そして必死でがんを治そう死を遠ざけようとする患者も滑稽だ。私はこうはならないと思う。
    最終的に、久坂部先生が他の本でもおっしゃっていたとおり【病にあらがわず、病を受け入れて共存する】という結論にうまいこ

    0
    2026年05月13日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「介護のために手足を切断する」という倫理を大きく逸脱するような療法に度肝を抜かれたのは私だけではないはずだ。
    しかし漆原医師の遺稿を読みはじめると、患者自身の心身の負担だけでなく、介護の現場の負担も軽減できる至極真っ当で合理的な療法のように感じた。
    今後さらに逼迫していくであろう老人介護の現場を考えた時、合理性が求められることは必須で、Aケアが老人介護のスタンダードな療法となる可能性も十分あるのではないか。
    それほど漆原医師の遺稿は老人介護のリアルが克明に記されていると感じたし、患者と介護者、両者の視点に寄り添った結果、考え出された療法だと感じた。当初は無しだと思っていた手足切断という療法だが

    0
    2026年05月11日
  • 健康の分かれ道 死ねない時代に老いる

    Posted by ブクログ

    健康な人がピンピンコロリを叶えるなんて幻想だよねという哲学(コロリといけるのはむしろ不摂生な人)、病気の治療には望まぬ延命治療のリスクがついてくるという警告、外国には健康診断も人間ドックもないとの話、、、はじめて聞いた。読んでよかった。

    長寿なんて目指さなくていいし、異常値なんて異常じゃないから放置してかまわないし、なんなら病気も治療しなくていいし、キリのいいところで人生を終えればいいでないかという本書後半部分。ぜひ自分の親に読ませたいが、きっと受け入れられないんだろうなぁ。。

    『廃用身』の告知動画をきっかけに、久しぶりに手に取った健康本。以前は仕事だったから健康法の本を実によく読んだし、

    0
    2026年05月10日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    老人介護をクローズアップした話だが、脳卒中による麻痺は老人に限った話ではない。明日は我が身かも知れない。動かなくなった体を切除出来るか、その時にしたいと思うかどうかは色んな観点から考えることが出来そうだ。
    自身は数年前に交通事故に巻き込まれ、既に義足の身体障害者の身だが、幻肢痛は無くなったものの断端の痺れはあるし、身体のアンバランスさは感じるし、実際身体のラインにも表れている。普段は義足なので一見健常に見えるが、風呂の姿見で全身を確認すると未だにぎょっとすることもある。やはり視覚的なインパクトは大きい。とある義手の女性は義肢製作所なんていう特殊な場所で出会したにも関わらず、目立たないように隠し

    0
    2026年05月07日
  • 廃用身

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かった。
    前半で漆原先生の原稿、後半で編集者の注という構成にまず驚いた。そして作品全体に常に漂う気味の悪さ。
    テーマとなっているAケア自体の不気味さ。閉鎖環境で患者やデイケア施設の関係者がある種ハイになっているような状況の不気味さ。事情を曲解して関係者を追い詰めるマスコミのグロテスクさ。漆原先生の本当の目的がわからない怖さ。。
    老人の手足を切断するという非常にショッキングな術式をテーマにしているが、著者が医者ということもあってか、作中での漆原先生の説明は非常に合理的で、現実でもそのうち実現するのではないかと思わせる説得力が作品を身近に感じさせ、より薄気味悪い。
    しかし構成や文章

    0
    2026年05月03日
  • あなたの命綱

    Posted by ブクログ

    がんと診断された時、人はどうやって生きていくのか。
    本人や家族、友だちが、がんとどう向き合っていくのか考えさせられた。考えても答えはでない問いだし、読んでいて辛い描写もあったけど、現場の医師、医療ベンチャー、研究者、がんとなってしまった人、その友だち、様々な立場からの視点とミステリーが描かれていて、とても読み応えがあった。
    キュブラー・ロスの死への5段階。教科書で読んだだことがあるが、真に理解できていなかったなと実感。小説で読んだからといって、真に理解できたと言えるわけではないし、もし自分に降りかかったとしてもどう乗り越えるのか、乗り越えられるのか?受容の段階までいけるのかもわからない。
    大切

    0
    2026年05月01日
  • 生かさず、殺さず

    Posted by ブクログ

    認知症の患者も、がんや糖尿病などさまざまな病気を患う。彼らをどのように治療すべきか。一般の患者なら、検査や治療に協力も得られるが、認知症の患者はスムーズにはいかない。認知症患者専門病棟「にんにん病棟」では、主人公の医長の三杉や看護師たちが、日々認知症相手ならではの奮闘を続けている。
    久坂部羊さんならではの医者の目で描かれている。
    高齢化社会が進む中で、認知症、そして介護の問題は本当に大きな課題だと思う。特に認知症になった家族をどのようにしてケアしていくのか。認知症の介護の仕方にマニュアルがあってこうすればよくなるってことが分かればいいけどそんなものはありません。介護が楽になるのは、患者が死ぬし

    0
    2026年04月24日
  • 命の横どり

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    移植医療がテーマ。レシピエントの側から見れば、移植はほとんど無条件に肯定されるべき医療である一方、ドナーの側に目を向けた瞬間、脳死という状態においては、医学的には死とされながらも、身体はなお生命の徴候を保っている。「死後の贈与」なのか「命の切り上げ」なのか。ここで浮かび上がる「生ききる権利」。完全なる回避不能なトレードオフ関係。この非対称性が、タイトルにつながる。さらに、レシピエントはドナーとその家族のために品行方正に生きるべきなのか?移植医療の背後に色んな葛藤や問題があった。他人事ではないと感じた。⑤

    0
    2026年04月22日