あらすじ
老いれば健康の維持がむずかしくなるのは当たり前。老いて健康を追い求めるのは、どんどん足が速くなる動物を追いかけるようなもの。予防医学にはキリがなく、医療には限界がある。健康を害してないのに、病気かどうか気を揉む人にこそ、本当は何を診断されているのかを知ってほしい。絶対的な安心はないけれど、過剰医療を避け、穏やかな最期を迎えるために準備すべきことを、現役医師が伝える。
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Posted by ブクログ
「ガン 誤嚥性肺炎 心筋梗塞 認知症 ALS 老衰」死亡の原因はいろいろあるが、高齢になれば細胞の力も衰え、若い頃の健康な姿を求めてはいけない。 老化を受けいる心の準備が必要である。そうすれば、精神の老化と相まって、生きようとする執着も和らいでくるのではないか。
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終活に向けて勉強、2冊目の作者さん。健康は手段、医療も含めた不安を煽る健康ビジネスに警鐘。「アンチエイジン愚」とは言い得て妙。老いれば病み衰えるのは当然、拒み抵抗するより受け入れ付き合っていく気持ちが大事だ。健康から解放されれば楽になりそう。健康に気を付けすぎるとピンピンころりから遠のく、健康の維持ばかりに目を向けるのではなく満足して死ねる人生にしたい!
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善き。一家に一冊。
人間ドックやめよーかな、と思った。
人間には感謝力や満足力もあると私は思います。
健康のために余計なことはせず、人の悪口は言わず、自慢もせず、細かい事にはこだわらず、人と比べず、足るを知り、失敗しても笑ってすませ、無駄があってもよしとし、人に何か言われても気にせず、死が迫っても、ただ静かに笑っている。
そう言う人に私はなりたいです。
最後の文。そうなりたいと思った…
医者作家なので、根拠、理論が整然としていて読んでいて清々しい。
今から読んでいても、いざ、となると焦るものだし、憤り無様になるのだろうか… 人の死は受け入れ難いし、何度経験しても悲しい。時薬…
何度も読み返したい一冊だった。
血圧の正常値は、年齢+90 それ以上だと脳出血やくも膜下出血の危険性も高まる。
心臓の音は四つある弁(三尖弁さんせん、僧帽弁、大動脈弁、肺動脈弁)が閉じるときの音。収縮期に閉じるのが三尖弁と僧帽弁、拡張期に閉じるのが大動脈弁と肺動脈弁
皮膚の下が実質であると鈍い音、液体だと柔らかい音、空気だと太鼓のような音がする、場所によっても音が違う
4種類ある肺がんのうち、腺がんは喫煙と直接関係がない。腺がんは肺がんの約半分をしめる。
他は扁平上皮がん、小細胞がん、大細胞がん
老年期65歳〜 三大喪失体験、
1. 身体的機能の喪失、
筋力低下、免疫機能の低下から肺炎に移行しやすい、呼吸機能の低下で息切れ、慢性気管支炎、肺気腫など、
2. 社会的、経済状況の喪失
3. 精神の喪失
意欲、関心の喪失、消極的、悲観的に。性格の変化で頑固、嫉妬深い、猜疑心が強まり、依存的に。せん妄や心気症など。
ミュンヒハウゼン症候群とは、病気になる事で周囲の同情やチヤホヤで快感になり、自分からわざと病気になること。
代理ミュンヒハウゼン症候群は、自分ではなく子どもを病気にさせ、懸命に看病して褒められようとする病気
誤嚥性肺炎が起こる理由は、反射が弱った年寄りは、気管内に食べ物が残った時に咳などで出せず、雑菌が発生して感染が起こり肺炎を発症する。免疫力の弱りから抗生剤の効きも悪く、重症化して死亡することも起こる。
咽頭にある咽頭蓋いんとうがい/という軟骨のフタは、ものを飲み込むときはゴックンと喉仏が上下して気管の入口の咽頭蓋が閉じる、はず。高齢者は咽頭蓋が萎縮したり、長年の重力で下がったり、脳の嚥下機能が低下したりで隙間ができやすい。
健康でいたい、そのために何をすればいいか、と言う課題はすべてストレスになります。…健康を害しています。『老いと創造 朦朧人生相談/ 横尾忠則』
胃ろうとCVポートも、皮膚にメスを入れ栄養を取り入れる。欧米では食欲のない高齢者に無理に食事をさせてる事は虐待とされています
Posted by ブクログ
この本は読んで良かった!健康センター勤務医だから思うことをしっかり吐露している。
なんだそうだったのかと目から鱗のもの
やっぱりなあ、そりゃそうだと思っていたよ
なんてのがたくさんあった
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前半は健康診断についてのぶっちゃけ話。
こんなことまで書いていいのと面白かった。
後半はとても深かった。
「足るを知る」最近ぼんやり考えていたことをはっきりさせてもらえた。
不老不死の考え方や在宅医療の経験に基づく話等、死生観について大変勉強になった。
Posted by ブクログ
参考になった。
長生きするのは幸せなのかと考えさせられた。
現在、医療は限界があり、治療をして延命するのが幸せとは限らない。辛い思いをせず、寿命を受け入れる覚悟を持って生きることが良いのかもしれない。
Posted by ブクログ
健康が気になり始める「入口」から、死期が迫り健康のことを考える必要がなくなる「出口」までの間。検診には功罪があり、厳しい基準が病人を作り出している面もある。精神の健康は現代社会では至難の業。老化はだれでも初体験。
健康について、お互いによく口にするようになったのは、健康の「入口」に入ったからなのか、と納得しました。