久坂部羊のレビュー一覧

  • 絵馬と脅迫状

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    文体・展開共に久坂部羊さんらしく、ユーモアとブラックジークに溢れた6篇です。一気に読める爽快感があります。ただ、私は「廃用身」にみられる究極の医療のあり方を問うショッキングな展開を求めてしまう。

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    2025年09月13日
  • 寿命が尽きる2年前

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    はじめにから

     この新書の前に上梓した『人はどう死ぬのか』で、私は上手な最後を迎えるためには、死を受け入れることが大事と書きましたが、その「死を受け入れる」ながむずかしいのだという反響を、すくなからずいただきました。

     どうすれば、楽に死を受け入れられるのか。
     それはやはり悔いのない人生を送ることではないでしょうか。言い換えれば、うまく生きるということです。
     高齢者だからといって、手遅れということはありません。残された時間をどう使うかによります。

     ということから始まっていて、

    来るべき“その日”を穏やかに迎えるために、残された時間をどうすごすのがいいのか。
     みなさんといっしょに考えていければと思います。

    で、

    第1章 寿命とは何か
    第2章 寿命を延ばす方法
    第3章 寿命に逆らう苦しみ
    第4章 二年後の死は予測できるのか
    第5章 現代日本は心配社会
    第6章 どちらにころんでも悩ましい現代医療
    第7章 望ましい最後のお手本
    第8章 寿命が尽きる二年前にすべきこと

    医者である著者のお勧めは、病院に行くな、医者にかかるなということです。
    古来多くの人が穏やかにあの世に旅立ったのです。
    生きものとしての人間は自然界の摂理にしたがって、旅だったのです。
    高齢者の多くの死を看取ってきた医者だから言えることだと思います。

    次は、「日本人の死に時」を読む予定です。
    随分前の作品ですが、今か書かれていることとの整合性を確かめることも含めて(笑)。

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    2025年09月04日
  • 告知

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    audible120冊目。

    シンプルに面白かった。
    funnyではなく、interesting。
    社会派小説好きならおすすめです。
    現代社会の見えにくい問題に向き合ってくれています。
    なんらかのかたちで映像化してもいいなあと思います。

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    2025年08月26日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    医者の作家によるミステリアンソロジーなんて豪華! 医療ミステリばかりでないところも良き。お気に入りは、歯学部出身なの知らなかった七尾与史の「患者は二度死ぬ」と、お嬢様バイト医の活躍が今後も期待できそうな中山祐次郎「クリスマスイブの死亡診断」。

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    2025年08月17日
  • 善医の罪

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    脳外科医の白石ルネは、担当していた患者が意識不明で運ばれて来た後、悲惨な状態になるのが目に見えていたことから、家族に延命治療の中止を投げ掛けた。
    家族の同意も得たが、最後の別れの場で思いもかけない状況が起こり混乱があった。
    しかし、最終的には家族の理解は得られた。
    ただ、それから3年後にルネを気に入らない麻酔科医がやってきて、その際の延命治療に安楽死だったと焚き付けた。
    そこからの病院側や遺族、治療に関わった看護師の態度に、ルネは愕然とする。
    それは人間不信になるにも十分なものだった。
    そして終末医療の難しさを痛感する。

    2025.8.15

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    2025年08月15日
  • 怖い患者

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    医者出身の筆者ならではのタッチで描かれた5つの作品からなる短編集でした。
    医者、また患者の心理描写に引き込まれてしまう。
    最後の収録である「注目の的」は、医者・患者・弁護士・政治家・マスコミなどのそれぞれの思惑がうまく描かれていました。
    久坂部 羊氏の作品は、「善医の罪」を読みましたが、もう一つぐらい読んでみたいと思う短編集でした。

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    2025年08月11日
  • 無痛

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    優れすぎた観察眼により外見から病気を診療できる医師、為頼と彼が町で偶然助けた親子のお話。

    為頼は犯罪者特有の犯因症も見分けられたがため親子を無差別殺人から救うことになる。その能力を見込んで母親、菜美子は自身が務めるサナトリウムにいる少女のことを相談する。
    時を同じくして医療界の拡大勢力となっている白神メディカルクリニックの白神院長も為頼と同じ能力を持ち、とある患者の治療にあたるが、二者の考えは全く異なっていてー

    自分には割とグロ耐性がある方だと思っておりましたが、物語の後半、初めて文章をまともに読めなくなり何度も本を閉じながら、深呼吸をしてしまいました。でも読まずには先に進めない、でも想像してはいけないような映像に飛ばし読みをする始末!初めての経験をさせてもらいました。本の内容を頭の中で映像化して読むタイプの人はやや注意が必要かもしれません。

    タイトルになっている「無痛」についても言及したいのですが、ネタバレとのバランスが大変難しいところなのであえて書かずにおきます。
    星5にしたいくらい楽しませていただきましたが、最後が、、、好みが分かれると思います。

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    2025年08月08日
  • 絵馬と脅迫状

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    怖かった。6編全部。
    リアル若返りの泉、病気になったら離婚した妻が面倒見に帰ってきた。でも不遜な笑み、目当てはお金?

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    2025年08月01日
  • 人はどう老いるのか

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    いろいろ考えさせられた。
    両親のこと。自分のこと。
    老いを受け入れるというのは、ホントに難しい。
    「足るを知る」というのも。

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    2025年08月01日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    医療系の短編集としては、どの作品もサクッと読めて楽しめました。久坂部氏は読み慣れているのか安定感あり。七尾氏の歯科の話は珍しく新しい発見でした!

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    2025年07月24日
  • 善医の罪

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    ネタバレ

    本書は、医療現場における「生と死の選択」という重いテーマを、鋭く突きつけてくる作品です。
    医療従事者として看取りの現場に携わってきた私は、現在の日本で尊厳死が法的に認められていない壁に、常に葛藤を抱いてきました。作中のルナ先生が指摘するように、過度な延命治療が患者の生前の面影を奪い、凄惨な状態を強いてしまうのは紛れもない事実です。彼女がインフォームド・コンセントを経て人工呼吸器を外した決断は、医学的妥当性を超えた「人間としての誠実さ」の現れだと感じました。
    しかし、物語が浮き彫りにするのは、その「善意」がいかに脆く、組織の論理によって「罪」へと塗り替えられてしまうかという恐怖です。利益や保身を前に、一人の医師を切り捨てようとする病院や家族の姿は、あまりに冷酷で現実味を帯びています。
    彼女を応援せずにはいられなかったのは、それが私たちが日々直面している「正解のない問い」への孤独な闘いそのものだったからでしょう。医療技術が進歩する一方で、私たちは「人間の尊厳」をどこに置くべきなのか。ルナ先生の孤独な闘いを通して、改めてプロフェッショナルとしての矜持と、法整備の必要性を深く考えさせられる一冊でした。

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    2025年07月17日
  • 黒医

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    皮肉とブラックユーモアが効いた医療·介護ミステリ短編集
    医療制度や出生前診断など、最近のトピックスも取り入れられていておもしろかった!

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    2025年07月17日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師が書いた小説。もう読んだ本もあるが、すべて興味深い。ここから知った医師作家の本を読んでみたいと思う。

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    2025年07月15日
  • MR(下)

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    ネタバレ

    非常に面白かったです。
    医療薬版半沢直樹という感じで、ハラハラドキドキしつつ楽しんで読むことができました。
    下巻ラストの社長の社員ファーストというところ、確かにトップはそうかもな、と思いました。清濁合わせ持たなくては大企業のトップは務まらないだろうと。
    エンタメ性がとても高いので、実写ドラマに向いていると思うのですが、製薬会社(スポンサー)があまり良く描かれていないから難しいのですかね。
    とりあえずもっと評判高くても良いと思うな〜!
    ☆4.5

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    2025年07月08日
  • 人はどう死ぬのか

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    「死ぬときぐらい好きにさせて」という言葉で共感を得た女優さんがいたが、確かに死ぬときって自殺のほかは好きに死ねないだろう。
    自分も身内の死に立ち会ったときこれで良かったのか…という想いはずっと消えないでいる。
    なぜかというと病院で最善の治療をしてもらっているのだがもう先は無い(高齢でもあったし)分かっていながら点滴と呼吸、本人は苦しそうだった…

    そんな疑問にこたえるようにこの著者はリアルに生々しく答えてくれていた。
    最後は求めない力、自己肯定感と感謝、これにつきるだろうな。

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    2025年07月04日
  • 嗤う名医

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    ブラックなテイストに対しての人々の反応は、三つくらいに分けられると思う。
    ①ブラックユーモアが分かる人 ②面白さが分からない人 ③怒り出す人。
    この本は①に該当する人にお勧めしたい。
    かなり濃い。
    そしてお医者様の書く医療物は本格的であり、ああ、こんな患者に悩まされているんだろうなー、そりゃ気晴らしも必要だ、と思う。

    【寝たきりの殺意】
    寝たきりの高齢男性・守山(もりやま)のモノローグで終始する。気難しくわがままな老人だ。
    舅の介護が嫌でたまらない様子の嫁だが、なぜか嫁の方の肩を持ちたくなってしまう。
    守山はついに嫁に殺意を抱き、さてどうやって殺してやろうかと想像するくだりが、ブラックユーモア。
    首を絞める、小便を漏らす。毒を飲ます、泡を吹いて・・・やっぱり小便を漏らす、うははは、と妄想する守山。
    実は・・・

    【シリコン】
    豊胸手術に失敗した「運の無い」女の復讐。復讐の手段が・・・
    おっぱいと一緒に良心もいくらか切り取られてしまったのだろうか。

    【至高の名医】
    清河武史郎(きよかわ たけしろう)は、神の手を持つと言われる外科部長。ストイックで正義漢。医師にも患者にも厳しすぎるのが玉に瑕。
    ふとした事で、病に対する恐ろしい体験をし・・・

    【愛ドクロ】
    文京大学医学部の解剖学講座の技術員である原山良人(はらやま よしと)は頭蓋骨マニア。
    良人は多くの標本を管理するうち、人の頭蓋骨が透けて見えるようになった。
    自分だけの美しい頭蓋骨を手に入れたくて仕方がない。

    【名医の微笑み】
    矢崎逸郎(やさき いつろう)42歳。0.1ミリの狂いが血管を突き破りかねないカテーテル治療の第一人者。そのほか、朝から外来診察、患者への治療説明、医療機器メーカーとの打ち合わせ。病棟の患者の診察では愚痴を繰り返す半身不随の老人、中途半端な医療知識を振り回すわがままな家族にも、矢崎は丁寧な対応と微笑みを崩さない。
    自宅では三年前に脳梗塞で倒れた父の食事の介助。妻から、息子の学力についての愚痴。息子は塾の勉強について行けず、妻は進学校に入れることだけが正義と思っている。自分の家族のわがままに対しても、矢崎は丁寧な対応と微笑みを崩さない。
    このストレスに見合うほどの息抜きはあるのか?

    【嘘はキライ】
    水島道彦(みずしま みちひこ)38歳、独身。都立新宿医療センターに勤務。去年、内科医長に昇進。
    嘘が見抜けるのでは?と看護師。嘘を言う人間は、後頭部からすっと黄緑色の狼煙が立ち上る。
    その能力を、教授選に利用される。

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    2025年07月03日
  • 芥川症

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    まず表紙の絵を見て、笑った。
    白衣を着ている芥川龍之介。
    タイトルが『芥川賞』、いや『芥川症』だ。どういう意味だろう…

    短編集、そしてタイトルが全て芥川龍之介の作品をもじったもの。

    病院の中(薮の中)
    他生門(羅生門)
    耳(鼻)
    クモの意図(蜘蛛の糸)
    極楽変(地獄変)
    バナナ粥(芋粥)
    或利口の一生(或る阿呆の一生)

    中でも面白かったのが、『病院の中』だ。病院内で父の死因をめぐり、医師は専門用語を使いうやむやに、看護師は医師に聞いてないことをくちばしる…だんだんと父の死が不審になってくるという病院内の摩訶不思議なことを書いた話。

    あと複雑な思いをしたのが『他生門』だ。心臓病を患った主人公が、慈善団体の協力で寄付金を集め、アメリカで移植手術をするが残りのお金で豪遊したら、難病を克服した人はしっかりと生きなければダメだと周りに咎められる話。

    小説の意図は非常に面白いが、タイトルの割に内容がイマイチなもの、気味が悪いものなどもあり、星4つとします。

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    2025年06月23日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    医師作家さんに、とても興味があった。医師だからこその細かい設定や内容に感心する。はじめて読む作家さんもはいっていて今後違う作品も読んでみたいとと思った。中山祐次郎さんのクリスマスイブの死亡診断は、途中違う展開を予想していたが、いい方でのうらぎりがうれしかった。

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    2025年06月15日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    いやー苦しかった
    どれもありそうで、自分がならないとは言い切れないようなものもあって。
    特に最後の介護保険のやつとかは、知識があればどうしようもできるよね

    どれも綺麗にまとまってて、読みやすかった
    短編だけど、ぞわっとするような展開もあって面白かった

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    2025年06月05日
  • 無痛

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    読み進めていくうちに、以前観ていたドラマだと思った。ドラマではあまりグロい部分はなかった気がするが、小説は結構だった。ドラマのキャストに当てはめながら楽しく最後まで読めた。

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    2025年05月30日