久坂部羊のレビュー一覧

  • いつか、あなたも

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    在宅医療。それは医療と名はついているが、病院での「治す」治療とは異なる。主に自宅で最期をすごすのを「看取る」ことが多い。
    仕事として、何人もの人生の最期に定期的に関わるということ、それがどれだけ重みか。
    本書では、どうしようもなさ、葛藤、苦しみ、そして死という、医療の華麗な部分とはかけはなれた部分がメインである。
    読んでいて決して心地よいとはいえない、しかしまぎれもないリアルで、だからこそその人そのものと言える最後の姿は心に深く刻まれる。
    「いつか、あなたも」。自分はどう…と考えるにはまだまだ至らないけれど、目を背けられない終わりという現実、そしてその現実に心をこめて寄り添う方々が描かれている

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    2015年04月02日
  • 人間の死に方 医者だった父の、多くを望まない最期

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    一人の人間の生き方としては、興味深いというか、面白い。
    人間というものは不思議だなぁ、と改めて思った。
    結局、いろんな知識を持って、リスクを考えて、自分の求めるものを選択することが大事。

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    2015年03月02日
  • 医療幻想 ―― 「思い込み」が患者を殺す

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    問題点は、諸々の幻想を否定するために依拠しているのが、ほとんど主観に基づくものだってところ。もちろん、医療従事者から見た医療の現場は、一般人よりも的を射ているのは当たり前。だから、マスコミとか政治に対する主観は、概ね的確な指摘だと思う。ただ、諸々の医療行為とか治療に関する部分は、科学的に検討する必要が当然ある訳だけどそれがなされていない、ないしはその記載がない。ただ、実は本文中にその断りがさりげなく出てくるんだけど、流し読みだと見逃しそう。でも、メディアを批判する論拠がメディアから得たもの、じゃいかんでしょう。という訳で、科学的な部分:3、主観的な部分:4で四捨五入して☆4つ。

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    2015年02月20日
  • いつか、あなたも

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    無痛、廃用身とは違うテイストの医療短編集。
    医療=病院のイメージで、在宅医療の知識がなかったため興味深く読みました。

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    2015年02月11日
  • 神の手(上)

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    ネタバレ

    安楽死を題材にした医療…サスペンスですかね。

    本作では安楽死賛成派と反対派が痛烈に激突。どっちもどっちだなーと思うくらいやり過ぎだったりしますが、意見の相違の根幹にあるのは「生きる」の定義なのかなー。

    反対派はとりあえずでも生物として生存していることを「生きる」としているように思います。例えそれが堪え難い苦痛に苛まれ、何の悦びも見いだせない「生」であっても。

    賛成派が考える「生きる」は、幸福感を得るためのアクションを起こすことができることを「生きる」と言っているのかな、と。

    自分としては後者派ですかねー。例え寝たきりでも目で文字を認識できるなら、本を読むことで幸福感を得られると思います

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    2015年01月03日
  • 廃用身

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    【背表紙】
    廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療にあたる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく―。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。

    現代の介護問題が生生しく書かれる。
    マスコミの醜悪さが非常に気になった。
    メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』読んでみようかな。
    とにかく衝撃的な一冊でした。

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    2026年01月09日
  • 破裂(下)

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    医学知識がすごいと思っていたら、作者は本当の医師だった…それだけ治療の難しさや、医師の葛藤、ずるさもリアルだった。
    子供が増えないならば、高齢者を減らすしかない…という発想自体はわからんことはない。日本社会は、あと数十年で本当に本当に破裂するかもしれないなぁと不安になった。

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    2014年12月09日
  • 人間の死に方 医者だった父の、多くを望まない最期

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    介護などの現実が描かれていて、将来自分自身が経験することになりうる状況に対する心構えを持つために、大変参考になりました。
    また、人間の体の強さ・不思議さを感じ、医療者は患者の治癒力を高めるための良きパートナーであってほしいと思いました。
    (再読)2025.9.21
    人生の終末期にどのような心持ちになるのか、何があってもおかしくない年齢になってなお楽観的にしか考えられない自分にとっても、最期を考えさせられる一冊。人間の生きる力をどこまで信じられるか、頭がどこまで正常に働いているか、いずれにしても幸せにその時を迎えたい。

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    2014年11月08日
  • いつか、あなたも

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    在宅医療クリニックの短編集。
    筆者がこの道を選んだとは驚いた。

    話の中にも出てくるが、ほとんど終末期の医療、看取り、といわれる世界。
    その世界のエピソードをこうやって文字に起こすことは、筆者も葛藤があっただろうけど、ありがとうございました、と言いたい。

    近い将来、母の最期を看取るであろうし、人生の折り返し地点を当に超えた私は、とても他人事とは思えないエピソードばかりでした。

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    2014年10月11日
  • 神の手(下)

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    上下巻まとめて。

    医療の進歩と生命倫理というものは、必ずどこかのラインでせめぎ合う、背反する価値観のようなものだが、その葛藤を象徴する最たる具体例ともいえる、"安楽死"をテーマに据えた本書は、まさしく普遍性を持って老若男女遍く人々に訴えかけ得る。
    老人の終末期においては容易に想像がつくが、実は患者が若くても、その若さゆえに安楽死が求められる状況がある、という説明に関しては驚いたし、医療従事者にしか書けない描写の一端として強く印象に残った。

    小説技巧としては、神業のように卓越している、というわけではないけれど、一本調子ながら、根っこのストーリーが充分に面白いので、グイグイ

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    2014年10月02日
  • 神の手(上)

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    上下巻まとめて。

    医療の進歩と生命倫理というものは、必ずどこかのラインでせめぎ合う、背反する価値観のようなものだが、その葛藤を象徴する最たる具体例ともいえる、"安楽死"をテーマに据えた本書は、まさしく普遍性を持って老若男女遍く人々に訴えかけ得る。
    老人の終末期においては容易に想像がつくが、実は患者が若くても、その若さゆえに安楽死が求められる状況がある、という説明に関しては驚いたし、医療従事者にしか書けない描写の一端として強く印象に残った。

    小説技巧としては、神業のように卓越している、というわけではないけれど、一本調子ながら、根っこのストーリーが充分に面白いので、グイグイ

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    2014年10月02日
  • 神の手(下)

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    長編です。途中冗漫と感じるところもありましたが、安楽死の是非を巡っての政界、医師会、製薬会社、マスコミの魑魅魍魎入り乱れ。
    現実の問題として読者に安楽死、又死というものをエンターテイメントでありながら考えさせる良書と思います。

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    2014年04月08日
  • 破裂(上)

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    医療ミスと、その闇を暴こうと病院内で孤軍奮闘する麻酔医師と、国の立場から恐ろしい企みを試みようと暗躍する厚労省のお役人。それぞれが絡み合って、混沌としていく…

    この著者の作品はテーマが考えさせられるし、面白い。下巻もこのまま一気読みしそう。

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    2014年01月29日
  • 思い通りの死に方

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    医者は毎日死に目に会っているから、すべての患者に親身になっていたらやっていられない。だからきもちの上でギャップがあるのは当たり前のこと。

    自分は安楽死したいが、親は延命治療をしたい、というのは矛盾。
    延命治療をしたがるのは、親孝行が足りないから。

    「余命6ヶ月と言われたら」エクササイズ 「お通夜」エクササイズ
    夫婦げんかも、相手が死ぬことを考えれば、怒りも収まる

    がんで死ぬのがいちばんいい。
    がんの一番の危険因子は加齢。年を取れば取るほどがんになりやすい。
    元気に死ぬためには、がんを治療しないで自然に死ぬこと。

    手遅れの状態で発見された末期がんは、そのとき痛みがなければ最後まで痛みが出

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    2014年01月24日
  • 思い通りの死に方

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    「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者である中村医師と、医師で作家の久坂部さんの対談。自分も不惑を過ぎ親族の死が身近になってきたので非常に興味深く読ませてもらった。ほとんどみんな病院で死ぬのはどうなんだろうか?寝たきりで食べられなくなっても点滴だけでずっと生き続けているってのはどうなんだろう?などなどの疑問を感じたことがあれば本書はとても有意義な一冊だと思う。もちろん著者らは基本的に現代の医療、とくに終末医療に対して批判的な態度です。とくにガンの治療なんかに関して。そしてタイトルの「思い通りの死に方」というのは無理だ、という結論です。そもそも仏教では思い通りにならないものの4つの中に死があ

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    2014年01月13日
  • 破裂(上)

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    医療ミスの話。
    医者ももちろん人、神ではないので当然ミスも起こる。
    それが許されないから責任が重い。
    普通の職場と違い、命と直結した仕事だからこその話が重い。

    先が楽しみです。

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    2013年08月05日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    私はそんなに生きたくないです。
    だから書いてある内容には大賛成で、
    その時が来たら無理に延命する必要はないと思っている。

    こういう本って基本的に
    「生きられる限り何をしても生きる」って思っている人は
    手に取らないんじゃないかね。

    そもそも、寝たきりになっても管がいっぱいつけられても
    できる限り生きるっていう“問題”を作り出すのは
    無理して生きる必要がないと思う人間の意識であって・・・

    難しいね。で片付けちゃいけないけど、
    とりあえず、難しいね。ということでまとめます。

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    2013年07月10日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    いろいろと考えさせられる著作だった。
    延命治療が必ずしも本人のためになっていないどころか、逆に本人を苦しめることになっているとは。
    身内の死はもちろん、自分の死に時を真剣に考えなきゃいけないと思った。

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    2013年06月28日
  • 思い通りの死に方

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    誰もがいつかは死と向き合い、どう最後を過ごすかを選択しなければならない。
    そうなる前に、ぜひこの本を読んでおくことをお薦めする。
    延命治療や胃瘻などの選択もあり得る現代医学ではあるが、実際、医者は自分や自分の家族にはしたくはないと考えているそうだ。
    知識の乏しい患者の家族と多くの最後を看取ってきた医者との間で考えの相違があるのが当たり前であり、患者側の言いなりにならず、抗議を覚悟の上で熱心に説明してくれる医者にかかりたいと切実に思う。

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    2013年05月14日
  • 医療幻想 ―― 「思い込み」が患者を殺す

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    検診をすれば安心、薬を飲めば安心、診断がつけば安心、医者にかかれば安心、などなど。よく考えればそうでないことがわかるのに、そう思い込みたくなるこれらの「幻想」。これが患者を不幸にしているという主張には納得できる。
    「医者にかかるな」というような内容の本がよく売れるのもそのためであろうが、逆に言うと日本では医者にかかることは比較的容易であるということなのだろう。これ自体は幸福なことなのだが。

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    2013年05月12日