久坂部羊のレビュー一覧
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医師にして作家でもある久坂部羊氏が、日本の医療に蔓延する「幻想」を明らかにし、医療の在り方を問い直した著書である。
◆薬は効くという幻想・・・新薬の認可のための治験(患者でその効果を試すこと)には限界がある。多くのサプリメントは論理的に効くはずがない。対症療法の薬は自然な治癒力を弱めかねない。。。
◆名医幻想・・・医療者から見たいい医者と患者が思ういい医者には往々にして大きな隔たりがある。エリート医師の集まる大学病院などでは、臨床よりも研究が重視される。。。
◆診断幻想・・・正常と異常を分ける基準値の変更により、それまで正常だった人が病気に分類される(高血圧が好例)。認知症患者の多くは老化現象 -
Posted by ブクログ
ドラマが見応えあったので、原作も手にとりました。
下巻は少し勢いが失速したような気がする。
しかし問題提起としては、原作の方が重苦しい結末になった。最後は結局皆いなくなり、問題だけが山積み…。江崎も結局自分のことで手一杯だし、芹沢とかどうするの、一体?
原作は本当に医者の描かれ方がいやらしくて、ちょっと辛かった。いくら何でもそんな嫌な人ばっかりじゃないと思うよ…。作者こそがある意味一番医者に嫌気を感じてるんだなあと感じた。
ドラマの香村は原作の香村と江崎を足して割ったような人物設定、佐久間は割とそのままかな。ドラマ版は親子関係とかも入って来てたし他も皆何かしら信念がある風になっていたの -
Posted by ブクログ
とにかく皆が自分のことしか考えてない話(笑)だったけど、面白かった。
続きが気になる小説は久しぶり。
作者は医師なのに、もはや医師を憎んでるの?な勢いの書き方が時々引っかかる。
言い方を変えれば、医師批判に偏重しすぎてる部分がある。
他の先生は厳しい書きかたされてるのに、江崎先生やその周辺には全体的に甘い評価なのがなんだか違和感がある。内部告発すれば薬中なのはたいしたことないみたいな扱い…ドラマではいなかったことになってたし。
あと江利子の江崎に対する惹かれかたも嫌。旦那さんには別に落ち度ないのに…。松野はジャーナリスト失格だし。
佐久間はかなり魅力的なキャラだと思う。
厚労相のマキャベリ -
Posted by ブクログ
安楽死と現在の日本の医療に問題提起する社会派サスペンス。患者を安楽死をさせてしまった医師の苦悩と、それを取り巻く安楽死推進派と反対派の攻防、政府も巻き込み、安楽死法、医療業界再編に話は及ぶ。
医師の仕事が多義に渡るようになったり、リスクの高い科が避けられ、医師不足の背景など今の医療問題が見えて学びになる。色々な思惑が絡み、安楽死させた医師が苦悩し話が進様も読んでいて興味深い。
この本を読み、反対派の意見も理解した上でもやはり、私もそういう風になれば死の選択が欲しいと思う。
【引用】
私自身、親を安楽死させる事ほど親不孝は無いと思いましたが、でも実際によってケルヒムで最後を迎えた母を見て、 -
Posted by ブクログ
「無痛」の続編にあたる作品。
ある日、原因不明の新型カポジ肉腫の恐怖が日本を襲う。
小さな斑点のようなものにはじまり、劇的に悪化して死に至る肉腫。
その病にかかるひとびとと治療法を探る医療人。
同じ頃、ウイーンで在日本人のための診療所で医師として働く為頼のもとに、白神と共に日本を離れた南サトミが現れる。
エボラ出血熱、エイズ、狂牛病、SARSといった日本でも話題になった疾患と、WHOを絡め、物語は進む。
医学の世界の光と闇。それも、利権争いや汚職といったものではない、もっと恐ろしく深い闇。
こんなことあるわけない。馬鹿らしい。
こう言って一笑に付すことの出来ない真実味がこの作者の文章にはあ -
Posted by ブクログ
確かに、『死』への距離が短くなっている。
どう死ぬのか?
と言うことは、重要なことに見える。
アルツハイマー症にはなりたくない。
寝たきりもいやだ。
それ以外ならば いいかな。
そうすると ガンが 痛みが伴うけども
いいのかな。
中途半端な脳梗塞が 危険だ。
死ぬ時に 快楽があれば。
という 説が いかにもいいね。
主人公が いないのが 特徴的な編集法。
松野が 医療過誤を暴くかと思ったが、違っていた。
江崎は 重要なところで 麻酔中毒者となり リタイアー。
香村も 裁判では 実質的な負けとなり、別の事件で襲われる。
江利子は、最後までは 追求せず、元の鞘に収まる。
佐久間の野望は 途