【感想・ネタバレ】神の手(上)のレビュー

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Posted by ブクログ 2016年05月11日

2015/10/29-16/05/11
読み手を裏切らない。痛快だ。ただ、入院中はリアルすぎて読み進めなかった。

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Posted by ブクログ 2012年06月21日

いつもながら複雑な気分にさせてくれる。
安楽死推進派と安楽死阻止派の手練手管の交渉。
『廃用身』の時もそうだったが「回復の見込みのない」状況にあるものをどう扱うべきか?可能性がゼロでなければ救う必要があるのでは?と言いつつも医学的見地から様々な見解が出るのは当然で(例えば内科医の見解と外科医の見解)...続きを読む白黒ハッキリ出来ないのが症例の殆どであろう。勢い、責任回避の為に延命治療するのが不正解にならない選択、ということになるのだろうが、、、
推進派の方が積極的に未来を選択し切り開こうとしているように思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年05月28日

安楽死の是非をめぐる問題が主題。作者が医者であることもあって、専門用語がたくさん使われており、現場の臨場感を感じることができてとっても面白い作品だった。

医者にとっての安楽死や安楽死を望む患者側の視点や家族の視点に加えて、官僚や政治家・製薬会社まで巻き込んだ論争を描いているのが良かった。ただ、安楽...続きを読む死推進派がカルト的な要素を含んでいるところとかに少し偏見をかんじた。推進派・否定派の論拠もありきたりなものに加えて、あまり言われていないような論拠もあり勉強にもなった。


ストーリー的には、自ら望んでないにもかかわらず矢面に立たされた医師が主人公というものであり、とっても楽しめた。真面目なのだが、雪恵と不倫してしまうところなど小説的な要素が含まれていてよかった。ただ、最後のほうに主要人物が殺されていくところはまだしも、最後の「センセイ」の正体が製薬会社のやつだったことには少しがっかりした。厳密には「センセイ」と呼ばれる立場の方々じゃないし・・・。最後に思いっきり私益を追及するものが勝ってしまうという結末は、日本社会の今を反映させているものだろうと思ってしまい、上手な結末だった。

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Posted by ブクログ 2020年09月09日

21歳の末期癌患者の激痛を取り除くために外科医の白川は最後の手段として安楽死を選んだ。だがその母親は医師を告発した。背後に蠢く安楽死推進派と反対派。悪い人間やマスコミのドロドロが随所に。やや2派の争いは読みにくいが、さすが久坂部先生。後半が楽しみです。

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Posted by ブクログ 2020年07月05日

興味深いテーマにグイグイ惹き込まれた。
いろんな人のいろんな思惑があって、、翻弄される白川先生がちょっと心配。。

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Posted by ブクログ 2018年07月05日

「神の手(上)」(久坂部 羊)[電子書籍版]を読んだ。久坂部羊さんは初めてだな。結構引き込まれてしまった。さっそく(下)に進みます。

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Posted by ブクログ 2017年12月19日

常に患者を最優先することを心がけている主人公の医師。
そして、末期がんの患者に真摯な対処をしたにもかかわらず、その賛否をめぐり否応なく安楽死の論争に巻き込まれてゆく。
患者の母親を中心とした執拗に安楽死を認めない勢力に対し、安楽死法の成立を画策推進する勢力。
その後ろ盾となる政治家が、「センセイ」と...続きを読む呼ぶ人物は誰なのか。推進勢力には何やら不穏な思惑がありそうで、ミステリアスな展開が続く。
また、著者の作品の数々は、医療情報小説としても読むことができる。
例えば、「医師会がこだわり続ける出来高払い制度では、・・・出来の悪い医者ほどもうかる仕組み・・・」とか。
現役医師の著者ならではの著述が続き、楽しめる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年03月29日

安楽死をテーマにした医療ミステリー。
安楽死って、当事者(患者)とその家族とで意見が分かれそうだな。。耐え難い痛みに苦しむくらいならさっさと殺してくれと思うのは患者自身だけど、それを受け入れてしまった家族はずっと罪の意識を持ったまま生きなきゃならないのかも。難しい。
積極的な延命治療が苦痛をもたらす...続きを読むなら、治療せず、天命を全うしたほうが幸せなのかな。

こてこての関西弁をテキストで読むとやらしく聞こえるな(関西人の方ごめんなさい)。。康代のキャラが上手く引き立ってる。でもむかつく!!

下巻へ。どうなることやら。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年01月03日

安楽死を題材にした医療…サスペンスですかね。

本作では安楽死賛成派と反対派が痛烈に激突。どっちもどっちだなーと思うくらいやり過ぎだったりしますが、意見の相違の根幹にあるのは「生きる」の定義なのかなー。

反対派はとりあえずでも生物として生存していることを「生きる」としているように思います。例えそれ...続きを読むが堪え難い苦痛に苛まれ、何の悦びも見いだせない「生」であっても。

賛成派が考える「生きる」は、幸福感を得るためのアクションを起こすことができることを「生きる」と言っているのかな、と。

自分としては後者派ですかねー。例え寝たきりでも目で文字を認識できるなら、本を読むことで幸福感を得られると思います。ただ、それすらままならないほどの苦痛が続くだけの「生」だったら、それは「死んでないだけ」で「生きている」とは思えません。

だから仮に自分が本作の末期がん患者、章太郎の立場だったら白河医師に感謝するだろうし、逆に自分が被っている苦痛がどれだけのものかを理解せず、無責任に「生きろ」という母親や安楽死反対派の人間達を強く憎みます。

そうは言いつつ、本作の安楽死法制化を進めるJAMAとその関係者はとてもとても胡散臭い。また反対派があまりにも短絡的で愚かしく描かれすぎているので、下巻が話しがどのように展開するのかが気になるところ。

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Posted by ブクログ 2014年10月02日

上下巻まとめて。

医療の進歩と生命倫理というものは、必ずどこかのラインでせめぎ合う、背反する価値観のようなものだが、その葛藤を象徴する最たる具体例ともいえる、"安楽死"をテーマに据えた本書は、まさしく普遍性を持って老若男女遍く人々に訴えかけ得る。
老人の終末期においては容易に想...続きを読む像がつくが、実は患者が若くても、その若さゆえに安楽死が求められる状況がある、という説明に関しては驚いたし、医療従事者にしか書けない描写の一端として強く印象に残った。

小説技巧としては、神業のように卓越している、というわけではないけれど、一本調子ながら、根っこのストーリーが充分に面白いので、グイグイと先を読ませる。
"センセイ"の正体を始め、ミステリーとしてもちゃんと成立していると思う。
ただ、ちょっといろいろな要素を詰め込み過ぎていた嫌いはあったかもしれない。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

【安楽死】

大切な人が助かる見込みもなく、痛み苦しむ姿を見てもそれでも生きて欲しいと願うのはエゴなのだろか。

楽にしてあげたいと思うのだろか。

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Posted by ブクログ 2020年09月30日

医療訴訟の話ですかね。
まだ途中なのですが、、けっこう強引な描き方をしている部分もあるのかなとは思いますが、趣旨はわかります。
ただ、読んでてしんどい(笑)
少しずつ読み進めています。
人権・尊厳死、、、ホスピスなど、、、医療の現場にまつわることについてはいろいろ整えられてきているのかもしれませんが...続きを読む、実際に病気や死を目前にした本人や家族が、その選択肢について、知らなすぎる気がします。
現在、上巻の半分手前くらいですが、ゆっくり読み進めていきます~

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Posted by ブクログ 2015年12月07日

安楽死と医師会に焦点を絞った、久坂部羊さんらしい医療への問題を掲げた作品。

21歳の末期癌患者である若者の除ききれない激痛と向き合う主治医白川。
付き添いをしている伯母の頼みもあり、患者自身の意思を確認したため、安楽死を決断する。
しかし、殆ど見舞いにも訪れなかった母親によって告発される。

安楽...続きを読む死の四要件(P46)
患者が耐えがたい肉体的苦痛に苦しんでいること。
苦痛を除去する方法を尽くし、ほかに代替手段がないこと。
生命の短縮を承諾する本人の、明示的な意思表示があること。
死が避けられず、死期が迫っていること。

白川も感じているが、この要件って少しおかしい。
痛みがあって苦しんでいて、死期が迫っているのなら死ぬのを待てるはず。
痛みがあって苦しんでいて、すぐに死ねないからこそ何とかして欲しい何とかしたいと思うものだ。
どんな患者でもこの要件を満たすことなど出来ないのではないだろうか。

安楽死の問題は高齢者の問題と考えられがちだが実際は違う。
高齢者なら、心臓その他の臓器の衰えがあるため、じきに死ねる。
若い癌患者だからこそ、心臓がいつまでも止まらない。いつまでも苦しまなければならない。
このことに気づくのは、やはり医療の現場にいる医師や看護師だからこそと感じる。
頭で考えるだけで現場の実態を知らない裁判所だから、こういった実態に見合わないトンチンカンな規定を平気で揚げてくる。畑の違う問題を深く知らない人間が判断するということは、随分と恐ろしいことだと感じた。

久坂部羊さんの作品は全体として長めのものが多いが、テーマが明らかで読みやすく書かれているものが多い。その中では本作はやや纏まりが悪いというか盛り込みすぎてしまったかもしれない。
安楽死の問題に始まり、医師会の問題へと展開していくのだが、引き込まれにくい。安楽死に比べて医師会の問題をすぐに想像出来ないからだろう。
医師会が正しいものでないと患者に影響があることはわかるが、そもそも医師会がよくわからない。作品を読んでいけばわかるのだが、やはり直接の問題ではないし、患者がどうにか出来る問題ではないため伝わりが悪いのだと思う。

残念だと感じたことは、上巻の最後のほう食事の場面での描写。
冬らしい冬瓜って、冬瓜は夏野菜ですとツッコミを入れつつ下巻へ。

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Posted by ブクログ 2012年08月25日

大好きな現役医師作家である久坂部羊の作品。
文庫化を機に上下巻を読んでみた。
「神の手」とは、延命治療でひどい状態になりながらもなんとか生きながらえている患者に対して、医師が安楽死させる行為のこと。
安楽死の是非を巡って、肯定派と否定派を巡る話。
著者が現役医師なだけに、相変わらず医療業界の裏事情や...続きを読む延命治療を受けている患者のひどい状態の描写が生々しく描かれており、自分もどちらが良いのかを考えさせられた。
物語の最後では、安楽死法というのが制定され、安楽死専用薬というのが開発される。近い未来でこのような時代が来るのだろうか。
この本を読んで、自分の知らないところではいろいろな問題があることを思い知らされた。
一般人の自分たちにとって、こういう問題は実際に直面しないと考える機会はないので、本というのは自分の知らない世界を手軽に知ることができる手段のひとつとして素晴らしいなぁと改めて実感。

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Posted by ブクログ 2012年08月02日

長い!そして難しい!
読み慣れないジャンルだったから読むのに時間がかかって仕方なかった。
「無痛」がすごく面白かったから読んでみたんだけど、医療モノは気合い入れて読まないとダメね。
登場人物が多いのも面倒くせーってなってしまった…

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Posted by ブクログ 2012年07月11日

久坂部 羊 の新刊がやっと出た!と思って、喜んだのだけど・・・。
テーマ自体はすっごくオモシロかったのに、話の運びがイマイチ・・・。
ちょっぴり残念な感じでした。 でもやっぱりまた久坂部 羊の新刊が出たら読んじゃうんだろうなー。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年05月30日

安楽死の是非というのは古今東西、恐らく半永久的に答えはでないと思っています。徐々に加速する、賛成派VS反対派。そこに当事者たる患者やその家族はいません。論争を大きく起こすきっかけとなった医師と患者との最後の場面。人の生死はとても厳かです。共に安楽死に賛成した、というより積極的に医師へ依頼すらしていた...続きを読む付き添いの家族が、時間とともに大切な人を死なせた(安楽死)憎い医師、と感情が大きく揺れ動き、医師を追いつめる姿は、理解し難いものであった。しかし、大切な人を積極的に死なせた、という罪悪感は時が経つ程、徐々に自分を責め立てていくものなのかもしれない。
生死を論争の道具にしか思わない、鬼と化した人々が登場し、ショッキングな内容だった。過去から現在に至る実際の論争を凝縮したら、この物語と合致するのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2012年05月28日

なんとなんと!
下巻に続く!気になるわ

途中がなんかつまらんかったな。
出たしと後半は、はらはらわくわく。

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