久坂部羊のレビュー一覧
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確かに、『死』への距離が短くなっている。
どう死ぬのか?
と言うことは、重要なことに見える。
アルツハイマー症にはなりたくない。
寝たきりもいやだ。
それ以外ならば いいかな。
そうすると ガンが 痛みが伴うけども
いいのかな。
中途半端な脳梗塞が 危険だ。
死ぬ時に 快楽があれば。
という 説が いかにもいいね。
主人公が いないのが 特徴的な編集法。
松野が 医療過誤を暴くかと思ったが、違っていた。
江崎は 重要なところで 麻酔中毒者となり リタイアー。
香村も 裁判では 実質的な負けとなり、別の事件で襲われる。
江利子は、最後までは 追求せず、元の鞘に収まる。
佐久間の野望は 途中で挫折する。
それぞれは、何らかのカタチで 挫折する。
そして、残されたのは 寝たきり老人と 老人医療費の増大。
医療の問題を 違った角度から 浮き彫りにしたのは
佐久間という 存在が 貴重だったんですね。
つまりは、主人公は 『寝たきり老人』と言うことかな。 -
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在宅医療。それは医療と名はついているが、病院での「治す」治療とは異なる。主に自宅で最期をすごすのを「看取る」ことが多い。
仕事として、何人もの人生の最期に定期的に関わるということ、それがどれだけ重みか。
本書では、どうしようもなさ、葛藤、苦しみ、そして死という、医療の華麗な部分とはかけはなれた部分がメインである。
読んでいて決して心地よいとはいえない、しかしまぎれもないリアルで、だからこそその人そのものと言える最後の姿は心に深く刻まれる。
「いつか、あなたも」。自分はどう…と考えるにはまだまだ至らないけれど、目を背けられない終わりという現実、そしてその現実に心をこめて寄り添う方々が描かれている。 -
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問題点は、諸々の幻想を否定するために依拠しているのが、ほとんど主観に基づくものだってところ。もちろん、医療従事者から見た医療の現場は、一般人よりも的を射ているのは当たり前。だから、マスコミとか政治に対する主観は、概ね的確な指摘だと思う。ただ、諸々の医療行為とか治療に関する部分は、科学的に検討する必要が当然ある訳だけどそれがなされていない、ないしはその記載がない。ただ、実は本文中にその断りがさりげなく出てくるんだけど、流し読みだと見逃しそう。でも、メディアを批判する論拠がメディアから得たもの、じゃいかんでしょう。という訳で、科学的な部分:3、主観的な部分:4で四捨五入して☆4つ。
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ネタバレ安楽死を題材にした医療…サスペンスですかね。
本作では安楽死賛成派と反対派が痛烈に激突。どっちもどっちだなーと思うくらいやり過ぎだったりしますが、意見の相違の根幹にあるのは「生きる」の定義なのかなー。
反対派はとりあえずでも生物として生存していることを「生きる」としているように思います。例えそれが堪え難い苦痛に苛まれ、何の悦びも見いだせない「生」であっても。
賛成派が考える「生きる」は、幸福感を得るためのアクションを起こすことができることを「生きる」と言っているのかな、と。
自分としては後者派ですかねー。例え寝たきりでも目で文字を認識できるなら、本を読むことで幸福感を得られると思います。ただ、それすらままならないほどの苦痛が続くだけの「生」だったら、それは「死んでないだけ」で「生きている」とは思えません。
だから仮に自分が本作の末期がん患者、章太郎の立場だったら白河医師に感謝するだろうし、逆に自分が被っている苦痛がどれだけのものかを理解せず、無責任に「生きろ」という母親や安楽死反対派の人間達を強く憎みます。
そうは言いつつ、本作の安楽死法制化を進めるJAMAとその関係者はとてもとても胡散臭い。また反対派があまりにも短絡的で愚かしく描かれすぎているので、下巻が話しがどのように展開するのかが気になるところ。 -
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上下巻まとめて。
医療の進歩と生命倫理というものは、必ずどこかのラインでせめぎ合う、背反する価値観のようなものだが、その葛藤を象徴する最たる具体例ともいえる、"安楽死"をテーマに据えた本書は、まさしく普遍性を持って老若男女遍く人々に訴えかけ得る。
老人の終末期においては容易に想像がつくが、実は患者が若くても、その若さゆえに安楽死が求められる状況がある、という説明に関しては驚いたし、医療従事者にしか書けない描写の一端として強く印象に残った。
小説技巧としては、神業のように卓越している、というわけではないけれど、一本調子ながら、根っこのストーリーが充分に面白いので、グイグイと先を読ませる。
"センセイ"の正体を始め、ミステリーとしてもちゃんと成立していると思う。
ただ、ちょっといろいろな要素を詰め込み過ぎていた嫌いはあったかもしれない。 -
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上下巻まとめて。
医療の進歩と生命倫理というものは、必ずどこかのラインでせめぎ合う、背反する価値観のようなものだが、その葛藤を象徴する最たる具体例ともいえる、"安楽死"をテーマに据えた本書は、まさしく普遍性を持って老若男女遍く人々に訴えかけ得る。
老人の終末期においては容易に想像がつくが、実は患者が若くても、その若さゆえに安楽死が求められる状況がある、という説明に関しては驚いたし、医療従事者にしか書けない描写の一端として強く印象に残った。
小説技巧としては、神業のように卓越している、というわけではないけれど、一本調子ながら、根っこのストーリーが充分に面白いので、グイグイと先を読ませる。
"センセイ"の正体を始め、ミステリーとしてもちゃんと成立していると思う。
ただ、ちょっといろいろな要素を詰め込み過ぎていた嫌いはあったかもしれない。 -
Posted by ブクログ
医者は毎日死に目に会っているから、すべての患者に親身になっていたらやっていられない。だからきもちの上でギャップがあるのは当たり前のこと。
自分は安楽死したいが、親は延命治療をしたい、というのは矛盾。
延命治療をしたがるのは、親孝行が足りないから。
「余命6ヶ月と言われたら」エクササイズ 「お通夜」エクササイズ
夫婦げんかも、相手が死ぬことを考えれば、怒りも収まる
がんで死ぬのがいちばんいい。
がんの一番の危険因子は加齢。年を取れば取るほどがんになりやすい。
元気に死ぬためには、がんを治療しないで自然に死ぬこと。
手遅れの状態で発見された末期がんは、そのとき痛みがなければ最後まで痛みが出ない。
がんで苦しいのは、がん治療が患者を苦しめるから。
がんが痛むなら、もっと早く見つかるはずだから、見つからなかったということは、最後まで痛くないはず。
余命が見当がついていれば対処しやすい。
「肝胆膵のがんで死ぬのは仕方ないが、消化器がんで死ぬのはバカ。消化器がんは、早期発見で治るから。
人間ドックは、基準値を厳しくしてB評価が出るようにしている
症状が出てからでは遅いのではないか、と思いがちだがそういう病気は先に見つけてもダメなものが多い。
胃瘻はしない。食べられなくなったということは、死ぬ時期がきたということ。
スーパー老人は運が良かっただけ。自慢話を本気にしない。
棺桶体験。死ぬときは何ももっていけない。物事に執着心がなくなる。
少欲知足。
死を視野に入れながら生きる
諦める、とは理由がなくても受け入れる、こと。投げ出すことではない。 -
Posted by ブクログ
「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者である中村医師と、医師で作家の久坂部さんの対談。自分も不惑を過ぎ親族の死が身近になってきたので非常に興味深く読ませてもらった。ほとんどみんな病院で死ぬのはどうなんだろうか?寝たきりで食べられなくなっても点滴だけでずっと生き続けているってのはどうなんだろう?などなどの疑問を感じたことがあれば本書はとても有意義な一冊だと思う。もちろん著者らは基本的に現代の医療、とくに終末医療に対して批判的な態度です。とくにガンの治療なんかに関して。そしてタイトルの「思い通りの死に方」というのは無理だ、という結論です。そもそも仏教では思い通りにならないものの4つの中に死がある。それを認識して思い通りに生きましょう、ということ。