久坂部羊のレビュー一覧

  • 破裂(上)

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    作者は「廃用身」とともに一段と深刻化する高齢化社会に向けた警告を発している。「廃用身」での驚くべき発想は医学など門外漢の私には今にも実現できそうなリアリティを感じさせた。医学に関わる方の感想を伺いたいと思った。実際、介護の現場は壮絶なものだろう。医療の進化が産んだ弊害だと言われれば確かにそうだよなと納得させられそうになる。
    老化に伴う各臓器機能の低下、脳機能の低下→医療に頼る→保険料の請求増化→賄う財源の確保は?

    医者からするとお年寄りを、それもぼけちゃって家族からも見放されたような、長くベッドに繋げて置くだけで金が入るわけだが、(70歳以上の高齢者は医療費負担が一割…だったっけ、九割は保険

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    2010年09月07日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    自分の頭で考えた上で長生きしたいものだ。
    晩年はいかに美しく逝けるかをモットーに過ごすことに決めた。
    満足度7

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    2010年08月07日
  • 破裂(下)

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    なかなか読み応えのある内容だった。ストーリーがグロテスクというか、生々しいというか。無さそうで有りそうと言うか…。
    終盤は一気に種明かしされて、割とアッサリしている感があったのがちょっと残念。

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    2010年06月26日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    サブタイトルに「そんなに長生きしたいですか?」

    「アンチエイジ、バンザイ!」な現代に、死に際の「美」だって捨てたもんじゃないと説く。

    「死」という言葉をひたすら忌み嫌うのじゃなく、安らかな死、幸せな死だってあるんじゃないかと提案。多くの老人介護に接する現役医師だからこその説得力がある。

    考えたら、人間の最後の目標って、自分にも周囲にも迷惑をかけずに死ぬことじゃないか。

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    2010年02月17日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    久坂部さんの今までの小説をすでに読んでいるなら、もうわかりきったことが書かれている。『破裂』や『廃身用』なんか特に、彼の考え方が如実に表れているんだと、改めて実感した。いくら長生きはできても、寿命は決して変わらない、という事実にはハッとさせられた。寿命を迎えてから医療にすがった長生きは、死んでいる身体を無理やり生かせているだけ。長生きすればするだけ、1つずつ何かを諦めていかなくてはならない。例えば歩行。そして飲食。そして意思の疎通。何を諦めてでもいいから生きたいかを、意識しておかなくてはならない。気づけば心臓が動いているだけ・・なんてなりかねない。一度病院に頼ったら最後。まず、自然な死を迎える

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    2011年11月30日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    センセーショナルなタイトルとはちょっと違う内容で
    現在の日本の医療界の問題を淡々と述べていました。

    著者さん、実は面白い人なんじゃないかと思います。

    マスコミは理想論ばっかり言うんじゃないよー!

    というお叱りの本ですが、
    この本も結構理想論だと思いました。
    ワタクシは、現実を見て理想を述べられるのは好きなので、
    この本も結構好きです。

    日本のお医者さん、頑張って欲しい。

    最近話題の医師不足に興味のある人にはおススメ。

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    立場的に患者と医療者の中間…のような位置にいる私には、賛同する部分と複雑な気分にさせられる部分とがありましたが、筆者の主張は共感する部分が多いように感じました。
    研修医の教育システム然り、マスコミの助長による過度な医療不信然り。
    医師不足の危機を招いているのは、世間が異常なまでに正義を振りかざし、現実離れした理想論を追い求めた結果かもしれない。

    普通の企業に就職しても、新入社員は失敗してそこから学んで成長していくものだと思います。ベテランだって、人間がやる仕事である以上ミスが0なんてことはあり得ない。
    医療者だって同じです。命を預かる以上、「ミスしました、はいそうですか」では済まない事は事実

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    2009年10月07日
  • 破裂(下)

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    前作「廃用身」を読んだ時、何ともいえない気持ち悪さを感じた。
    この作品はグロテスクさはないが、医療事故や医療の問題点・厚生労働省の官僚主義などをからめ、何が正しいのか解らなくさせる気持ち悪さは残る。
    登場人物はみな弱い人間のままで、ヒーローはいない。誰が正しいのか解らない。たぶん正解はない。
    視点が変わるたびにそれも正しい意見のように思わされ、読み終わった後、高齢社会を生きなくてはならない自分たちのこれからを考えさせられた。

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    2009年10月04日
  • 破裂(上)

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    単純に命を救う医療を極めていくことが社会のためになるのか。
    すごい命題を突き付けたまま終わる衝撃作。(080518)

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    2009年10月07日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    ぶっちゃけ読んでて楽しい本ではない。けど、読む価値はある。特に年配の人ほど。
    長生きして、体のあちこちに障害がある人、寝たきり状態の人、痴呆患者、など色んな人達(及びその家族)がどれだけ苦労しているかを書いた本。「長生きしたい」と何も考えずに求めることがどんなことか考えさせられる。

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    2009年10月04日
  • 破裂(上)

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    老人医療問題をよく扱う人なんですが、色々考えさせられますな。帚木の「安楽病棟」をもっとシビアに突っ込んだ感じ?物語としては「廃用身」同様、広げた大風呂敷がどうしてそんな簡単に畳みきれるのか謎ではありますが、やっぱテーマ勝ちか。あとキャラ。どいつもこいつも感情移入するにはちょっと引くような、普通のよくいる人なので困る。主格がコロコロ移るのがちょっと読んでて解りづらいかも。

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    2009年10月07日
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

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    人がどう生きるかはそれぞれの人間だけが決められる、というのが近代社会の大原則なのだが、どう死

    ぬかは死期が近づくと、実質的に自分では決められなくなる。
    今の何がなんでも延命、アンチエイジングという「とにかく生きさせる」行政・医療・介護全体の方針

    は、死が絶対に避けられないものである以上、本質的にムダな部分を含んでいるのに、生きたいという

    それ自体は当然の欲望を煽り利潤化する資本主義にばかり貢献して、実質的にそれぞれの人の生を決め

    る権利を奪っている。

    スーパー老人、元気なお年寄り、あるいはその逆の極端な例ばかりメディアは取り上げるな。
    「普通に死ぬ」ことは、今では健康年齢と肉体年齢に

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    書名を見ると週刊誌的に大学病院の内部を告発する内容かと思うが、実質はその反対に近い。

    大学病院が一般の病院と違うのは、教育・研究という部門が治療部門とは別についていて、そのため未熟な若い医師のオン・ザ・ジョブ・トレーニングの場になっていることだ。それは次の世代の医療を供給するのに必須なのだが、当然一定のリスクを伴う。
    それで事故が起こるとマスコミは袋たたきにするが、常にベテランが治療に当たるのは物理的に不可能だし、実践を積まないでベテランにはなれない。

    筆者ははっきりと、必要もないのにいつもベテランの最高度の医療を求めるのは患者のエゴであり、マスコミの無責任なあおりのつけは必ず将来の医療や

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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    大学病院とその他の病院。同じ「病院」と名がついていながら前者は医学の研究に重きを置いていて後者は診療に重きを置いている。大学病院が診るのは未来の患者、その他の病院が診るのは現在病気を抱えた患者。誰かが研究をしていかないことには医療分野は発展しない―。
    現在の日本の病院が抱える問題点(主に大学病院の構造とその問題点)についてまとめてある本。病院選びで泣かないように、診療を受ける立場である私たちが読んでおくと面白い。

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    2009年10月04日
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す

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     日本の医療の現状とその問題点、その問題点の背後の歴史や事情。

     それをよく知るマスコミの必要以上の煽動とただ自分たちの利益のための世論誘導。

     そしてそのマスコミに煽られる市民。

     その市民たちの反発を恐れ、必要以上の(悪ともいえる)制度を作ってしまう役所。

     その制度に翻弄される病院と医師。そして押し寄せてくるプレッシャーと世論の反発に耐えられなく辞めていく医者。

     そして医療問題がますます深刻になる。

     病院、医師の視点、役所の視点、そして患者と一般市民の視点とそれぞれの本音をちゃんと書いている。

     作者は医師で作家である。だからこそかけたこの一冊だと思う。

     ただし、逆

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    2009年10月04日
  • 廃用身

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    ネタバレ

    身近に半身不随の人がいたので介護の大変さも、もう自分の体が動くことはないことの悲しみや憎しみも痛いほどよくわかった。廃用身であることは間違いないがじゃあそれを失ってもいいのか、切断したほうが心も身体も自由になれるのか、フィクションなのにノンフィクションを読んでいるかのようだった。
    映画が気になってたので原作をと思って手に取ったが、映画見るの厳しいかな。読んでて気分は良くならないが、いま健康で生きている人たちもいつか必ずは親の介護をしたり、自分が病気になって介護を受けることになる。人生100年ずっと健康で生きられるならまだしも。
    漆原が医者として患者のためを思ってAケアをしてきたことは間違いない

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    2026年04月29日
  • テロリストの処方

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    ネタバレ

    終わり方がとても良い。
    この本に「ミステリ」を期待して読んでいたので、予想を裏切るような仕掛けもなく、早い段階で言及された事をなぞるようなストーリーに、大変失礼ながら退屈すら感じながら終盤まで読み進めてしまった。
    ただ、最終章がとても好みで、まさかこの本で「倒したと思った敵の復活」という恐怖を味わえると思わなかった。

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    2026年04月27日
  • 命の横どり

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    読みながら色々考えた。
    自分なら臓器提供するしない?子どもの場合は?とか。
    結局何も答えを出せなかった…

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    2026年04月22日
  • 廃用身

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    ネタバレ

    これ2003年の作品ってのが凄い…まさに迫り来る問題すぎて結構心身にずっしりとくる。現場の実際と世論と登場人物それぞれの視点が時間の経過による変化も含めて絡む絡む。それなのにバラバラせずすっと読まされちゃう。しかしこの問題本当に正解が分からない…

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    2026年04月19日
  • 謎解き診察室、本日も異状あり

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    後味は果てしなく悪い物語たち。
    でも、おもしろかった。。。
    さすが、医師たち。。

    中でも、中山祐次郎さんの「泣くな研修医」シリーズは全部読んでいるせいか、いちばん展開が気になった。
    あの院長。。。。
    中山さんが書いたということは、世の中にはそんなこともあるのかもしれないが、嫌だな。。
    もし、万が一、自分が鈴だったら。。
    恐ろしいと思わざるを得ない。。

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    2026年04月12日