久坂部羊のレビュー一覧
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購入済み
人は死ぬものであることは、全ての人は解っています。また、それの受け入れ方は、文化の影響を大きく受けることも解っているのであろうと思います。
著者のご意見は理解できたと思います。著者と反対の医者も有られるであろうと思いますので、両者の意見を比べて、自分で判断したいと思います。
一方で、文化人類学の観点から文化の違いによる点も読んでみたいと思います。
死については、多面的に見ることが必要であろうと思います。その意味では、一つの見解を明確にされた著作ですので、読む価値はあると思います。 -
Posted by ブクログ
やっぱり現役医師のかたの小説は、医療に対する描写に違和感が少ないから読んでいて楽しい!
短編5編。毒気は強め。でも.一気に読みきりました。
以下はちょっとネタバレあり。
「天罰あげる」
うわーいるいる、こーゆー患者!!って感じで読み進めた前半。
ドクターショッピングする患者て、医師側からしたら厄介なんだよなぁ…あーでも患者側も色々つらいのは辛いんだろうなぁ……
との同情の気持ちから一転の結末。恐ろしい、けど絶対にあり得ない、とは言いきれないのが一番恐ろしい。
「蜜の味」
例えば不幸な患者を診た時、ほの暗い愉悦は本当に絶対ないのか、と言われると言葉につまる。そんな自分を暴かれた気持ち。
もちろん良くなって欲しいし、辛い宣告をするときは本当に辛いんだけど、「あぁ自分でなくて良かった」みたいな気持ちは本当にない??(愉悦とはちょっと違うかもだけど)
ストーリー自体はちょっとさすがに毒気を強く出しすぎた感じもしたかな。
「老人の園」
これは、デイサービス運営の仕方に問題があるでしょう。
施設責任者としての責任をまっとうできてないともいえる。でも、本人はそこのところには最期まで気づけてなさそう。
「ご主人さまへ」
最後は統合失調症みたいな描写だと感じましたが(専門ではないので詳しくはないけど)これの怖いところは、どこまでが事実でどこからが妄想か本当には分からないってとこなんですよね。
もしかしたら、手紙の存在も妄想かもしれない、もっと言えば自分は幸せな家庭の専業主婦だ、というのも妄想かもしれない。
「信頼できない語り手の叙述トリック」と「統合失調症の妄想」という組み合わせで産み出したストーリー、おもしろい!
「注目の的」
昨今のワクチン問題の強烈な風刺に感じた。そのオチもふくめて、強烈な皮肉にも読める…… -
Posted by ブクログ
うむ〜最近ニュースでも話題となる自殺幇助に関する内容で多岐の事情は異なるが精神的に生きる事への執着が薄れるのも病と考えるので有れば、医師による安楽死(尊厳死)とも関係も少なからず有ると思う。。
ダイバシティ化が叫ばれる世の中に有り、虐め、SNSによる誹謗中傷も酷い世の中にあっては全否定出来ない難しい内容。
読むにつれて3人の自殺希望者を殺害した村瀬真也の言い分は一貫性も有り理解も出来るのは筆者の力なのだろう。
真也が3人(若い芸術家の男性、失恋に悩む女性、不治の病の男性)の自殺希望者とSNSで「希使天使」の名で知り合い希望に添い殺人と遺棄を行った裁判を通して話が進む。真也は兄一也、妹薫子の3人兄妹で母を自殺で無くした優しい性格を見て育った薫子が、裁判を通し真也を解ろうとするが殺人を犯すと言う一線が解らない。事件前から真也の主治医精神科医の白鳥に真也は「善良なサイコパス」である助言で少し救われるも理解出来ずに真也は死刑を求刑される。
然し。。。この殺人の裏には「邪悪なサイコパス」で仮面を被った白鳥が自殺希望者と真也を結び付け糸を引いていた、その事実が判明した時は薫子は行方不明に真也は死刑執行で白鳥は海外に高跳びした状況で終える。
この最後の裏のサスペンス的なストーリーは無くても確りとしたストーリーで成り立っておりちょっと残念な終え方だった。