久坂部羊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ在宅医療専門病院「あすなろクリニック」を舞台とし、訪問看護師からの視点で書かれた短編集。
久坂部羊さんの本の中ではあまりブラックな感じがしなく、終末期医療の現実が書かれている。後書きにはほぼ実話と書かれています。
ただ、重度の認知症や統合失調症の病状を見たことがない人が読むとかなり重い内容なのでは…と思いました。
タイトルになってる「告知」で、先生が癌の告知をいかに回避しながら病状を説明する文章がミステリーを説いているように書かれていて引き込まれます。
「セカンド・ベスト」はALSの患者さんの終末期のお話。最後が久坂部羊さんらしいなと思いながら悲しくなりました。 -
Posted by ブクログ
久坂部羊『祝葬』講談社文庫。
奇妙なストーリーと結末の医療小説。普通の小説家ならば、生きることの意味を伝えようとするのだろうが、久坂部久の場合は生きることの無意味、虚しさを小説の世界に凝縮したようだ。
代々医師を務める自分の家系が皆早死であることを常に話していた土岐佑介が37歳という若さで急死する。医学部の同級生だった手島は佑介の葬儀に出席すると、土岐一族の奇妙な因縁の一端が見えて来た……
『祝葬』『真令子』『ミンナ死ヌノダ』『希望の御旗』『忌寿』と5つの連作短編形式で明らかになる土岐一族の奇妙な因縁と生きることの虚しさ。最後は近未来の日本が舞台になるのは全くの予想外。
本体価格700